糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

食物繊維を摂取出来ればヘルシーなのか?

前回の続きです。
「野菜はヘルシー」というイメージがあると思いますが、それについて掘り下げているものになります。
私自身は「野菜を食べなくてもいいよ」という事を提言するつもりはありませんが、イメージ先行で過剰な印象を与えている部分があると思うので、その部分についての話をしているつもりではいますが、どうぞお付き合い下さいませ。
 
食物繊維ですが、なぜ食物繊維が多く含まれるほど「ヘルシー」となるのでしょうか?
 
人間には、もともと食物繊維を消化する事が出来ません。
そのため食物繊維を含む「炭水化物」は「たんぱく質」よりも消化に悪いという話をしてきました。
ただ、大腸で分解される事で「短鎖脂肪酸」を生み出します。
それが身体に必要なものであるので、これが「野菜を食べなくてもいい」という事を提言しない理由の一つです。
でも、短鎖脂肪酸はバターに多く含まれていたりするので代替食として摂取すれば、食物繊維を摂取しなくても大丈夫ではないかとも考えています。(要検証)
 
で、食物繊維の働きとしては、以下のように言われています
 

食物繊維は消化・吸収されずに、小腸を通って大腸まで達する食品成分です。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分ですので、積極的に摂取することが勧められます。

 

ですが、この食物繊維の働きについて、私は「本当にそうなの?」と思ってしまう部分が多いです。
以前にも「食物繊維万能説」として、本当に「食物繊維が身体を健康にしてくれるのか?」という話をまとめた物を投稿しました。
では、順番に行きたいと思います。
まず、便秘の予防・整腸効果です。
整腸効果については良いと思うんですけど、「便秘の予防」になるんですか?と言いたい。
 
私が便秘治療として食事療法で最優先するのは「脂質摂取」と「マグネシウム摂取」です。
脂質を摂れば、過剰分が排便の内容に含まれるので、脂質が潤滑油となってスルリと排出されるという事と、マグネシウムが腸管内に水分を引き起こすので、硬くなったうんちも軟らかくしやすくなることに繋がるからです。
 
「食物繊維が便秘によい」と主張する人の論調は、以前は「食物繊維が便のかさを増し、それが押し出されるように刺激するから」という感じの空気銃やところてん製造機のようなイメージで話をしていたのですが、今は水溶性と脂溶性に別れていて、
 
水溶性食物繊維:便の中に溶け込み、便をやわらかくして腸内の通過をよくする
不溶性食物繊維:腸の蠕動を活発にして便を押し出す効果が期待できる
あとは「不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2:1の割合でバランスよく摂れる食事しよう」という感じで主張しています。
さらに言うと「食物繊維が不足しても取り過ぎても便秘になります!」とか言っている所もあります。
 
これは本当ですか?と聞きたいです。
 
便秘という状態は、肛門(直腸)付近にあるにもかかわらず、硬くなって出にくくなっている状態も含まれると思いますし、私はこれが便秘だとイメージしています。
排便の意思があるけど、15分とか30分とかいきんでようやく出そうになるという感じの状態です。
 
仮に「便が最近出てない・・・」という状態の時に野菜をモリモリ食べたとします。
食物繊維が便の中に溶け込むだろうとは思うのですが、それは肛門という出口からかなり遠い所での作用です。
当然ですね。
胃から小腸を通ってきて、それが大腸に運ばれます。
出口が詰まっていて、長蛇の列の後ろ・最後尾に並ぶような感じですね。
出口付近は、ずっと渋滞を起こしていて「カッチカチ」になっていきます。
このカッチカチの部分を柔らかくするような事が出来る訳がないのです。
途中に列がいっぱい並んでいて、う回路等ないから途中を飛び越えて最前列に届くわけがないです。
そして不溶性食物繊維が便秘の状態で蠕動運動をしたとしても、出口付近はずっと渋滞している訳です。
押し出そうとしても出口部分の渋滞が解消できなければ、お腹が痛くなるだけですね。
あと、推進派の主張でズルいと思うのが、
便秘改善
便秘予防・防ぐ
便秘に効果的
便秘によい
便秘知らず
便秘解消
という感じで表現するのはいいのですが、結構その便秘と食物繊維の関連性をぼかしている所ですね。
 
「悪玉菌減らして善玉菌を増やすし、腸内環境が良くなるから便秘や下痢が起きにくくなるよね」
というような部分がベースにあるのかもしれません(憶測ですが)。
 
ちょっと話が飛びましたが、これが食物繊維が「今の便秘の症状」には何の効果も得られないのではないか?という根拠の部分の一つです。
 
では、医薬品ではどうか?という事になります。
 
便秘薬であったり処方薬・治療方法として最優先で「食物繊維」を勧める医者はほぼいないと思います。
生薬で「センナ」というものがありますが、「センナ」とか「センノシド」といった主成分の便秘薬を処方する所がほとんどであると思いますし、バリウムを飲んだ後でも渡されたりもします。
安価という部分もあるのかもしれませんが、第一優先としてはピンク色をした小さな錠剤を渡される事がほとんどだと思います。
 
食物繊維が便秘に効くのであれば、食物繊維主成分の医薬品を最優先で処方するのではないでしょうか?
 
ちなみにそういう医薬品は市販もされています。
私が見つけたのは2つ。
コーラックファイバー」と「ウィズワンエル」です。
共に「プランタゴ・オバタ種皮末」を含んでいて、これが「水分を吸収して便をふっくらさせる」としているのですが、前述したように、服用した時には便秘になっている訳で出口は塞がれて長蛇の行列が続いています。
この状態で服用して柔らかくする作用があったとしても、行列最後尾が柔らかくなったとしても、食物繊維が肛門というゴール付近(最前列)には行き届かないんですね。
便秘には食物繊維だと推奨する人達は、この部分の理論について触れている所が皆無のように思っています。
私が探しきれないだけかもしれませんが。
で、この2つの便秘薬に共通しているのが、「センノシド」を含むという事です。
結局、便秘薬で「排便」という部分に直接作用しているのは「センノシド」という「緩下剤成分」であり、食物繊維部分は肛門付近の最前列には作用してないじゃんという話です。
実際食物繊維が主成分のものが医薬品として存在している事は無く、健康食品であったり、介護時のトロミ成分になったりという様とで使用されているのが現状です。
 
健康食品はあくまでも「食品」です。
 
あと、
 

特定保健用食品で「おなかの調子を整える食品」として認められている成分の多くが食物繊維です。

 

という感じで「トクホ」という名前で健康アピールをしていますが、これも付加価値をつけただけの「食品」です。
効能を明記できないので「便秘改善」とかではなく「お腹の調子を整える」というよくわからない「整腸」作用をぼかした表現になっています。
食品なので、医薬品のような効能は得られないです。

以上の事から、わたしには「なぜ便秘解消に食物繊維をぶっこんでくるのだろうか?」と感じ、便秘改善に関しては意味がないものとしか映らないのです。
でも、世の中では「食物繊維不足=便秘」という考え方が根強いです。
私にとっては不思議でなりません。
そもそも「食物繊維が不足する事で便秘になる」と表現する根拠が分かりません。
食物繊維が不足した状態というのは何グラム以下なのか?それが何日続いたら「食物繊維不足による便秘」と診断されるのでしょうか?
そんな決まり・診断基準は聞いた事が無いので、主張するのであれば教えて欲しいです。
 
出口部分でカッチカチになった状態(これを便秘だという事を前提に話してます)を解消するのは「マグネシウム」と、あとは「浣腸」(と上記のような便秘薬)かなと考えます。

一つだけで、だいぶ尺を使ってしまいました。
次回は血糖値やらコレステロールの話をしたいと思います。

ヘルシーとイメージが定着した理由と思われるもの

前回からの続きです。
ちょっと勢いで始めたのですが、まとめ不足や情報不足が否めないような流れになりそうな感じがして、ドキドキしています。
 
「野菜=ヘルシー」というイメージの定着の理由には
「低脂肪はヘルシー」
「食物繊維はヘルシー」
この大きな2つのキーワードがあるからだと考えているので、これを紐解いていきたいと思います。
 
まず、低脂肪。
 
ダイエット方法の一つとしてカロリー制限とあるように、人間の身体はカロリーが増減する事で太ったり痩せたりするという考え方です。
高脂肪が悪だと考えるようになったのは、恐らく1950年代のアメリカに始まっていると思います。
この頃のアメリカでは心臓病による死亡が急増していたため、それを予防する食生活が求められていたそうです。
当時から心臓病の原因は「砂糖と脂質のとり過ぎ」にあると考えられていたが、当時の砂糖研究財団副会長ジョン・ヒクソンが科学者に情報操作をさせた論文を発表させ、心臓病の原因を「飽和脂肪とコレステロール」であるとし、砂糖は「虫歯は増えるが心臓病には影響しない」という事にすり替えていったそうです。
 
「お金の力で」です。
 
低脂肪食品自体はその頃からあったようですが、脂質を抜いているので「コク」が無いものばかりのようでした。
そこに「砂糖」を加える事で「甘味」と「コク」を生み出せ、脂質よりも糖質が低カロリーで出来るため、低脂肪食品も砂糖の売り上げも上がったそうです。
 
そもそもが「高脂質=悪」という考え方(やり口)に基づいての流れではあるが、だからといって「低脂肪=善」という事の証明になっていないのではないでしょうか?
ちなみに、コレステロールが高いから卵は一日一個までというような話もありましたが、このイメージも浸透していた歴史があります。
これは1913年のロシアでの実験ですが、卵をウサギに食べさせ血中コレステロール値が増加して動脈硬化を起こしたという内容です。
医薬品の治験のために動物を利用するのは広く知られていて、そこから安全性を確認していくのに必要な行為であると思っています。
 
ただ、食作用については別です。
 
良く動物実験で「〇〇を動物が食べたら寿命が伸びた(縮んだ)」という話があるのですが、その動物の食作用と人間のそれとは別です。
ウサギは草食動物なので、そこに無理やり動物性食品を与えたら、そら身体に悪影響を与えますよ。
以前投稿しましたが、マウスに高脂質高たんぱくの食事を与えると寿命が短くなったという話があったのですが、マウスは高炭水化物・低たんぱく・低脂質の食生活が基本で寿命が長くなります。
その食作用を変更したら、同様に悪影響を与えるという事です。
この理論だと「鼠の食生活を人間に当てはめると健康になる」という事を強引に行っている事になると感じます。
人間と鼠が食べる物は違いますから。
現在、糖質制限というダイエット方法が広まってきつつありますが、そこでは一番多く摂取するカロリーというのが「脂質」です。
当時とは全く逆ですね。
テレビの健康番組でも「良質の脂を積極的に摂りましょう」と言い出して来ている時代になっています。(昔はとにかく「低カロリー・低脂質」だったんですけどね。その情報訂正はどこの局もしてないです。)
 
このような流れもあり、そして野菜自体が「低カロリー・低脂質」というキーワードに合致している部分と、高血圧対策として「低ナトリウム・高カリウム」が論調として高まってきた過程もあり、カリウムを多く含む野菜が「食べるとヘルシー」という事のイメージになってきたのかなと思っています。
 
ちょっとまとめ方が乱雑かもしれませんが、こんな感じのイメージを持っています。
次に食物繊維の話ですが、それは次回に。

野菜「は」ヘルシーなのか?野菜「が」ヘルシーなのか?

さて、新年最初のテーマですが「野菜ってヘルシーなのでしょうか?」という事についてです。
 
少し前の話ですが、アメリカで痛ましい事件がありました。
母乳で栄養は足りていると思い、果物と野菜しか与えていなかった
 
父親が異なる子も含めて他に3人の子を育てていた。うち3歳と5歳の子供はきわめて体重が少なく、虫歯も放置。黄色い肌で重度の栄養失調状態にあることは明白だった
 
脱水症状、栄養不良が原因となるタイプの脂肪肝、手足のむくみなどが確認され、体重は7,620グラムと同じ月例の赤ちゃんの標準体重の半分以下しかなく、歯も生えていなかったことを指摘

 


他にはオーストラリアでもヴィーガン食を強要して自身の娘を栄養失調状態に陥らせたとして社会貢献活動命令が下されています。
赤ちゃんは現在3歳だが、1歳7ヶ月で保護された当時は歯が生えておらず、生後3カ月のような見た目で、唇は青く手足は冷たくなっており、低血糖や筋緊張低下症の症状も散見された
 
1歳7ヶ月の栄養失調状態の中での赤ん坊の体重がわずか4.9キロしかなかったことを当局が明らかにした

 


とあります。
前者では引用したように「果物と野菜と母乳」を与えていたようです。
そして後者でも

肉や魚をはじめ、卵・牛乳・チーズなどの乳製品を含めた動物性食品を食べない「完全菜食主義」を意味する“ヴィーガニズム”を強要したことが、栄養失調の原因とみられる

 

という事から、果物・野菜をメインで与えていたと考えられます。
 
以前の投稿で「果物を食べ続けたらむしろ健康になる」という話をしている健康コンサルタントのようなメルマガを取り上げて指摘をしました。
 
 
健康になり続けるのであれば、なぜ子供に栄養失調・死亡例が生まれるんでしょうか??
もし健康に良いと、それでも主張するのであれば、何が原因だったのでしょうか?
ですが、健康に良いとされる野菜・果物のはずなのに、ちょっとアプローチが変わるだけで健康にもなれば栄養失調にもなるというのは、奇妙な話に思えますね。
 
一般論としてですが
「野菜を食べるとヘルシー」
というイメージが皆さんの中にもあると思います。
否定はしないですが、少し表現がおかしいと感じる訳です。
どういう部分かと言うと、食材の種類によって、色々な褒め言葉・
評価の基準があると思います。
 
わかりにくいと思うので例を挙げると、
肉:ジューシー(肉汁・脂分)
魚:フレッシュ(鮮度)
脂:オイリー(?あまり聞かないですね)ジューシー?コクがある?
穀類:柔らかい・もっちり・ふっくら
乳製品:コクがある 口当たりがよい(なめらか)
という感じのものがあると思います。
 
他にも表現の方法や基準はあると思うんですが、何故か野菜は「ヘルシー」「フレッシュ」「フレッシュかつヘルシー」「ヘルシーでおいしい」という感じのワードが褒め言葉として用いられます。
 
不思議ですね。
 
なぜ「野菜はヘルシー」なのでしょうか?
新鮮さをアピールするのであれば分かりますし、野菜にもでんぷん質・糖質を含んでいたりするので、「スイーティー」「ホクホク」あとは「みずみずしい」というのは分かるんですけど、何故かヘルシーという事を用いられやすいのが「野菜」です。
「果物」でも「スイーティー」(甘い)「みずみずしい」という表現を用いられますが、逆に「甘くない」が評価になったりもします。
 
そもそもですが、肉も魚も脂質も穀類も乳製品も、食べたら身体の糧となって「ヘルシー」になっていきます。
言ってしまえば、物を食べる事で生命を維持していく事が可能になるため、そして栄養を送りこむ事が出来るようになるため、ほぼ全ての食材が「ヘルシーなもの」となります。
あとは比較して効率が良いかどうかの話です。
食事をする事で「ヘルシー」に繋がるという考え方です。
 
なぜ、野菜を食べたらヘルシーとなるようなイメージがついてしまっているのでしょうか?
 
次回に続けます。

情報に飛びつく前に一度精査しよう

前回からの続きです。
ポップコーンを食べて10kg痩せたという話がありました。
 
この話を見ての感想ですが、
 
普段やこれまでの食事・生活習慣の話が全く見えない。
同時にポップコーンを食べてから毎食の食事量が減ったという部分がどれくらいなのかがわからない。
ポップコーンの消費量がわからない(1日にどれだけ食べた?)
実施者の体格や年齢等がわからない
 
という感じで「全く数字に関するデータが出てこない」という感じの印象を受けました。
全て著者の主観だけで話が展開していき、「体重が1.5カ月で10kg痩せた」という数値(データ)だけしか存在しない内容です。
特にこの期間の映像もないため「本当にこの内容で実践していたのかな?」と感じてしまうという「ポジティブな視点」での所感を記載したのが前回までです。
 
では、ネガティブ視点で話をします。
 
まずは「この体重データは、本当に自分だけのものなのか?」という事です。
もっと言うと「最初と最後のデータは別人のものではないか?」という事です。
途中部分がバッサリと切れているため、別人の体重データが計測されている可能性があります。
前者は友人、後者は本人という感じです。
 
こういった置き換え(?)はよくあります。
ダイエット食品や酵素ドリンクを飲んで痩せたという「使用前」「使用後」の比較写真ですけど、これも必ずしも「時系列を正直に示している」訳ではないです。
痩せている人が太った結果を写真に残し、その時系列を入れ替えて、さも痩せたという感じのイメージを植え付ける事はよくあります。
美容整形とかでも同じですね。
全く別人の画像を使って「こんなにキレイになるんですよ」という印象操作を与えるやり方です。
また、体重の捏造も考えられます。
前もって重い荷物を抱えて体重を上乗せするやり方もあります。
例えば10kgの米袋を抱えたまま体重を計測します。
そして、1カ月後に計測する時は普通に乗ります。
そしたら、自身の体重が1カ月前から80kgで変化が無かったとしても、米袋の分がマイナスになるので、データ上ではマイナス10kgの結果となります。
本人の姿がわからないので、そして途中経過のデータがスッポリと抜けているので、こういった見方も出来るんですね。
 
あとは本当に「何も生活習慣が変化しなかったのか?」とか、「ここに記載してないもの以外の事をしてないか?」という部分であったりしますし、別の視点では「これまで、どれくらいの期間95キロ前後をウロウロしていたか?」という部分も気になります。
人間の身体は可能な限り大きく変化を与えないようにしていきます。
「恒常性」という考えですが、一気に変化せず、緩やかにバランスを取りながら身体は変わっていくという感じでイメージしていただいて大丈夫です。
肌のたるみもですが、一日で一気にたるみません。
少しずつ重力等による影響を受け続け、より「たるみやすい食生活」をしていたら徐々に変化していきます。
食事でも夜にドカ食いしたら簡単に翌日の体重は1~2kgとか増えますが、普段の食生活にしたら体重はもとに戻りやすいという感じのものです。
同様に、短期間でもともと85kgの人が体重を増やして95kgにしたというのであれば、もとの85kgには比較的戻しやすいという事です。
逆に95kgという体重を10年とか長期にわたって維持している人というのは、痩せにくいです。
身体が95kgで慣れているので、結構な感じのストイックさであったり、思い切った方向転換をしないと身体は変化していきません。
ポップコーンを取り入れるという事で、憶測ですがこれまでの「糖質たっぷりかつ脂質も多い」食事からの変化が生まれます。
このギャップが大きければ大きいほど、身体は反応・変化しやすくなっていきます。
「体を95kgの体重でキープする食事内容」と、「体を85kgの体重でキープする食事内容」は異なるからです。
 
簡単に言ってしまうと、ポップコーンでもきゅうりでも何でもいいのですが、食事内容が「85kgの体重を維持しやすい食事」に変わっただけだという話です。
人間には「標準体重」というものがあります。
身長を基準にしますが、これくらいの身長であれば、これくらいの体重が普通だよねという感じのものです。
身長が175㎝だったら67kgくらいが標準体重(BMIで言えば22前後)となります。
この著者の身長は知りませんが、標準体重から大きくかけ離れていると思います。
こういう人は、食事内容を変えただけでもともとすぐに変化が生まれやすいです。
 
仮に身長が同じで体重が
①150kgの人
②100kgの人
③60kgの人
④45kgの人
の4人で、体重を10kg落とすとします。
難易度が低いのは150kgの人で、高いのが45kgの人というのは想像しやすいと思います。
①の人は、間食をしなくなるだけで簡単に落とせると思います。
ですが④の人は体脂肪率を落とし、かつ筋肉も削らないと達成できないと思います。
下手したら生命維持に大きな影響を与える事すら起こり得ます。

という感じの視点で見ているので、この「ポップコーンダイエット」に関しては、私は「参考程度」だなと考えます。
またやけに「食事内容等の詳細な話以上にポップコーンメーカーについての詳細や画像がいっぱい並んでいる」事実もあるので、ただのステマではないかなとも感じています。
実施する事に否定はしませんが、検証内容がハッキリしないのであまりおススメするようなダイエット方法ではないですね。
一つだけ言えるのは、甘いフレーバーたっぷりのポップコーンよりは、このポップコーンメーカーで作ったものの方が身体に与えるネガティブな影響は「比較的小さい」という事だと考えます。
私は積極的には勧めない方法論ですが、気になる方はやってみて下さい。
そして、その検証結果を教えていただけると喜びます。
 
という訳で以上です。
 
明けましておめでとうございます。
今年も良ければお付き合い下さいませ。
 

食生活を変えれば身体は変化するのは当然

皆さん、こんにちは。
前回からの続きです。
今回はポップコーンを食べて10kg体重が減ったという部分に触れていきたいと思います。
この著者は
「ポップコーンが太るとするのは甘いフレーバーに原因がある」と、
「ポップコーンを作る際は熱風を使って脂質を使わないようにすればいい」という2点をベースにした論調を展開しています。
で、どれくらい痩せたかと言うと、3月3日から4月14日にかけて体重が95.9kgから86.7kgに減ったそうです。(マイナス9.2kg)
 
この結果だったら10キロじゃなくて9キロやせたとする方が情報としては正確なような気もしなくないですが、そしてグラフを見ると「体重計には乗り続ける」と言いながらも途中の部分がまるっと抜けている(未計測?)のですが、実現したそうです。
方法論としては、ポップコーンを食べまくって、食事制限は特にせず、三食モグモグ食べたが、ポップコーンでお腹が膨れて3食食べる時の量が減ったのと快便になったのが理由ではないかという所感を持ったようです。
 
私は実践したことはありませんので憶測でしか話をする事が出来ませんが、この情報に対してネガティブな見方もポジティブな見方もする事が出来ます。
最初に私が気にするのは「95.9キロもの体重になるような食事って、どういうものだったのか?」というこれまでの食生活です。
この人の体格は知りませんが、仮に身長175cmだとします。
そうするとBMIボディマス指数・体格指数)は31.3となり肥満度は42.3%、肥満度2度と結構なお腹周りになっていると思います(ひょっとしたら筋肉粒々の人かもしれませんが)。
日常の行動にもよりますが、適正カロリーは2000~2200㎉程度であれば現状維持になりやすいのですが、そこまでの肥満度になるにはそれ以上のカロリーや太りやすいものを摂取し続けなければ実現しにくいです。
ちなみに関取の話をしますが、一日の食事量は約8000㎉で、幕内の平均体重は166.2キロ(2018/12/26の記事)のようです。
ただ体脂肪は20%台という事で、見た目やイメージよりは体脂肪は少ないという事になります。
ここまでの量を食べないにしても、1日に3000㎉程度とかの食事で、ずっと蓄積した結果がこうなったのではないかとイメージはしやすいです。
 
あくまでも「イメージ」です。
 
理由はこの著者の体格がわからないからです。
少し触れましたが、脂肪より筋肉が重いので、体脂肪率が30%超えをしているのかもしれないですし、してないかもしれません。
それを推し量るためにも普段の食事内容の情報も必要なのですが、ほぼ触れていません。
前面に押し出しているのは「体重」と「食事回数」程度です。
 
著者は「食事制限は特にせず」とありますが、「3食食べる時の量が減った」ともしています。
食べる量の総量はそこまで変わらないと思うので、間食でポップコーンをプラスした事で、現状にポップコーンの重量が単純にプラスされるように増える事は無いと思います。
気になるのは3食の食事内容の「量」がどれくらい減ったか?が一番大きいのですが、もう一つは「間食」の量・頻度・内容です。
これくらいの体重をキープする人の多くは、結構「間食」をしている傾向が強いです。
ボディビルダーが筋肉を維持するにも間食は必要ですし、増量期は1日に6~8回くらい食事に加えて間食をすると思います。
一般の人でもおやつであったり「脳が疲れた」といって習慣的にチョコやクッキーなどを食べている人も多いと思います。
例え食べてないとしても、甘いコーヒーや飲料を飲んだりする事も多いと思います。
そういった「間食の情報」に言及してないんですね。
 
本当に「3食だけしか食べてなかった」のかな?という部分に対する疑問が大きいです。
一番怪しいとにらんでます。
 
体脂肪の高い・肥満度の高い人がそういった間食を取っ払って、そしてこれまで無頓着に食べていた普段の3食の食事の全体量を減らして、糖質脂質の少ないポップコーンに置き換えたら、そら総摂取カロリーも減って脂質も減らしてというのであれば体重は減るよね。
という感じです。
 
また、この方は「運動」については言及してないです。
ポップコーン食を始めてから、どのような生活パターンがあったのでしょうか?
それも気になります。
ちょっと長くなってきたので続けます。

ちなみに「ここまでがポジティブ視点」での論調です。

次回は、ネガティブ視点で見たらの話とまとめになるかな?
 
おっと、今日は大晦日
良いお年を。

ポップコーンを食べると痩せるの?太るの??

皆さん、こんにちは。
 
 
前回からの続きで、ポップコーンでダイエットが出来るかという話を取り上げていました。
2つの視点で話を進めて、一つは容器の大きさが影響するという話を前回にしたのですが、もう一つの視点としては「ポップコーンを食べたら10キロ体重が痩せた」というのがありました。
今回は、その2つ目の視点を中心に話ていきたいと思います。
 
この引用元によると、ポップコーンは
 
栄養豊富である
コーンを丸ごと使うから栄養素を丸ごといただける
トウモロコシの食べ過ぎで太ったという話は「あんまり」聞いた事がない
コーンフレークは「基本的に健康食品として」販売されている「はず」
トウモロコシは太る食べ物ではない
 
と主張しています。
ただ、ここで比較対象が異なっているように思えて仕方がないのですが、引用している栄養素が、ポップコーンではなくスイートコーンを資料として引用しているんですね。
スイートコーンというのは、蒸したり茹でたりしてかぶりつくようなタイプだという事で話を進めます。
食べると強めの甘味が口の中に広がっていくと思います。
そもそも品種改良で甘みを強くしているものがそれです。
 
ポップコーンに使われるのはポップ種(爆裂種)で違う種類のものです。
スイートコーンでは皮が柔らかすぎるのでポップコーンには出来ません。
そして、食べた事がある人には伝わると思うのですが、何も味付けをしていない出来立てのポップコーンには、ほとんど甘みを感じる事は無いと思います。
軽い食感と歯に残るような変な部分の硬い破片は感じる事が出来ると思いますが、甘味や塩味は後から追加されたフレーバーです。
 
色々調べたんですけど、「プレーン状態のポップコーン」に関しての栄養価の一覧が出てこないんですね。
どれも平均的な市販品をベースにしているので、フレーバーを追加されているものなので、データ上では正確な数値を知る事は出来ないので、仮にという立場で「スイートコーン」をあてはめて話をしていきたいと思います。
 
スイートコーンの栄養価ですが、他の所でも

●糖分やでんぷん質などの炭水化物を多く含む食材です。
不飽和脂肪酸を多く含みます
●ビタミンB群を多く含みます

 
って感じで「栄養価の高い食品だ」と紹介されているのですが、上記リンク先にもあるのですが、スイートコーンの可食部100gあたりの成分を書きだしていきます。
 
エネルギー 92キロカロリー
たんぱく質 3.6g
飽和脂肪酸 0.26g
不飽和脂肪酸 1.03g
食物繊維 3.0g
ビタミン
B1 0.15㎎
B2 0.10㎎
B6 0.14㎎
C  8㎎
カリウム 290㎎
カルシウム 3㎎
マグネシウム 37㎎
鉄 0.8㎎
アミノ酸スコア 32
 
特に特筆するような栄養素は無いように見えるのですが、何をもって栄養豊富としているのでしょうか?
他の所では「ミネラルもバランス良く含まれている」と評しているものもありましたが、どれだけの量がどれくらいの比率で含まれていたらバランスが良いとなるのでしょうか?
そういった部分が語られないのは非常に誤解を生みやすい商品紹介になってしまいます。
 
基本的に栄養素というのはどの食品にもだいたい含まれています。
栄養価が少ないとギネスにも載っているきゅうりにも栄養は含まれています。
食べ物ですから。
栄養豊富とするのであれば、比較対象があるはずなのですがよく分からない比較の仕方をするんですね。
 

たとえば、とうもろこしの食物繊維の量は食物繊維代表のセロリよりも多かったり

 

いつから食物繊維の代表がセロリになったのでしょうか?
セロリの食物繊維含有量は1.5gで、下から数える方が早いくらいです。
ゴボウだと6.1gで、普段から口にするような食材であれば、一番多いです。
これが「食物繊維代表」という事なら分かりますが、なぜセロリを持ち出しているのでしょうか??

ポップコーンは穀物を粉にして加工するのではなく、コーンを丸ごと使った食べ物です。よって、トウモロコシ本来が持っている栄養素をまるごといただける食べ物です。
という話も、スイートコーンもそうですが、コーンを丸ごととは言うものの、可食部分は黄色の部分は「穎果(えいか)または子実」という部分しか食べられないため、食べるなら丸ごとでしか食べないよね。
 
粒も小さいし。
 
このような商品アピールをするのは良いのですが、何かアピールの仕方が胡散臭いんですよね。
 
続きます。
 

ポップコーンでダイエットは出来るのか?

皆さん、ポップコーンって好きですか?
私はあまり食べる頻度が小さい商品の一つです。
種類にもよりますが、何しろ甘い!
味付けが塩バターとかならまだしも、キャラメルをコーティングしたりチョコレートや蜂蜜を絡められたりすると、もう駄目です。
甘い香り(臭い?)で、その場から離れたくなってしまいます。
(酷い導入部分ですね)
 
それはともかく、このような甘くて太りやすいというイメージのあるポップコーンですが、この食材を使ったダイエット方法があるという内容のものを見つけました。
一つは容器に関してのもの。
もう一つはポップコーンそのものを食べて10kg程度痩せたという話です。
 
最初に容器に関しての実験が行われたそうなので、その話からしたいと思います。
この方法は心理効果を使って行なう方法のようで、ポップコーンには限らない話です。
 
2006年にコーネル大学のブライアン・ワンシンク教授が発表した内容です。
出来たてでなく5日くらい置いたあまりおいしくないポップコーンを準備して、大きなサイズと小さなサイズの容器に、1人分よりも多めの同じ量をそれぞれに入れて渡したところ、大きなサイズの容器を渡された人は小さなサイズを渡された人の1.5倍もの量を食べたとの事。
 

Lサイズを渡された人は、Mサイズの人よりも平均で53%多くの量を食べたことが分かった。さらに、Lサイズが渡された人に対して、「容器サイズが大きかったことが自身の食べた量に影響したと思うか?」と聞いたところ、ほとんどの人は「そんなことはない」と回答したという。ワンシンクは、他にもさまざまな実験を通じて、食器やスプーンの大きさが食べる量に影響することを見出している。

 

全体量でどれくらいの量を与えられて、どれくらいの量を食べたかというのは調べればでてくるかもしれないですが、不明です。
ただ、大きい容器に入れて提供すると「残さず食べる」というような意識は働きやすいとは思います。
 
少し違う話になるかもしれませんが、人は勿体ない・お得という言葉にも弱いと思います。
マクドナルドでの話ですが、フライドポテトがS・M・Lの全サイズ同じ値段(150円?)で提供されるとなると、こぞってLサイズを注文すると思います。
色んな紹介サイトをみても「みんな、Lサイズを注文しようぜ!160円もお得だぞ!!」という感じの煽りばかり目にします。
このキャンペーン中にSサイズを注文する人はどれくらいの割合になるのでしょうかね?
私も学生の頃はLサイズ一択でしたが、今は「ホットコーヒー飲めて席が確保出来て、そこで読書とかツイッターがチェック出来れば満足」という状態であるため、注文するという行為自体をしないです。
これを「勿体ない」とするかどうかは、捉え方だと思います。
でもハッシュドポテトは好きなので、むしろこっちが安くなったりすればいいのにと思うのですが、私だけでしょうか?
 
話を戻します。
 
実際、ダイエットの現場でも、一つのアプローチとして「茶わんを小さくしよう」という事はあります。
人間は、いつの間にか慣れてしまう生き物であり、少しでも楽をしようとする生き物です。
例えば普通の茶わんを使っていたが、いつもおかわりをする人がいるとします。
そうなると、可能性の話にもなりますが「どうせおかわりするんだったら、最初から大盛にしとけばいいよね。」という考えも生まれやすくなり、大盛で慣れたとしたら、さらに食べる事が出来るようになるので、大盛でおかわりをしようとしていきます。
そこから「どうせ大盛で食べるんだから、茶わんも大きいのにすればいいよね」とどんぶりご飯を用意して盛り付けたりもします。
で、「炊飯器のなかに少し残ってるから」とか、「どうせだったら全部食べちゃえ」とかいう感じで、どんどん食べる量が増えていくという事に繋がり安くなっていきます。
ご飯の量が増えれば、糖質摂取量も増えていくので、血糖値も比例して上昇して体脂肪になりやすくなるという悪循環です。
 
皆さんは経験無いでしょうか?
 
このようなアプローチで太りやすくなるので、痩せやすくするためには逆のアプローチをすれば良いだけです。
目的を達成するために「心理的な障害」「手間をかけさせる」事が必要になります。
ご飯の例で言えば、容器を小さくしておかわりをするためには遠く離れた所に移動して、これまでの量を食べるためには何往復もしないといけないようにするとか。
 
あと、間食をしがちという事であれば、家のなかに間食につながりやすいもの(太る原因になりやすい菓子類など)をそもそも置かず、手にするためには近くの店に往復をしないといけないと、それも購入は一品ずつにして、移動は必ず徒歩にするというルールを課しておく。
そうすると間食のためには着替えて数分程度歩いて購入し、帰宅するという運動が生まれるし、手間がかかります。
そのあとでまた食べたくなったら、また着替えて歩いて移動して購入するを繰り返します。
その店に行く頻度が増えれば「あの人また来た。いっつもお菓子を一品だけ買って、何度も来るんだよね」という噂になっているかもしれないですし、なっていると想像力が働くかもしれません。
そうしたら恥ずかしさを感じてしまうようになるので、同じ店に行くのを避ける為に回数自体を減らすか、より遠い所の別の店に行かざるを得なくなったりします。
遠くの店だと歩行距離も増えるので、少しでも体を動かす事にも繋がりやすくなります。
色々とメリットは大きいので、間食を止められない人向けのダイエット方法としては、推奨してますね。
 
この教授の話には続きがあって、悲しい映画と楽しい映画を比較すると、悲しい映画の時に食べ物を55%も多く口にするそうです。
悲しい感情を癒すために食べる行為を行なうようです。
ストレスを強く感じた時も同じ働きをしますが、そういった悲しさや辛さを解消するために「やけ食い」という言葉もありますが、食欲・食べる量が増えやすい傾向にあると感じます。
あとはアクション映画も同じ傾向になりやすいそうです。
最後に教授は
 

ワンシンク教授が勧めるのは、ただ手元におやつを置かないようにすることだ。映画が面白いほどにいい場面を見逃すまいと席を離れる頻度が減るだろうから、それで事足りるわけだ。どうしても口寂しい映画ファンなら、ポップコーンやデザートの代わりに、カットした果物や野菜を用意するといい

 

という事を勧めています。
映画鑑賞の時に「コーラ」や「ポップコーン」、他にも「チュロス」「ホットドッグ」も販売している所も多いですが、そもそも何故映画を見ながら「ポップコーン」を食べるんでしょうね?
あるサイトでは、
集中して映画を観たい、基本的には何も食べずに映画を観たいと言う人もいるかもしれませんが、私は断然食べ物は絶対持ち込んだほうがいいと思ってます!
口を動かすことになるので、頭が回りやすくなり、映画の考察や、世界観に没入していくことがしやすくなるのも良いところ。
良い映画を美味しい物を食べながら見ると、幸福感が倍増する気もしますしね。

 

という話をしています。
確かに野球選手でもそうですが「噛む」という行為で集中力を高める(緊張感を和らげる・リラックスする)という事は可能です。
でも、ポップコーンのような軽食を食べるためには身体を動かす事にもつながりますし、臭いも生まれますし、物によっては音がします。
 
上記のサイトの中のアドバイスにもありましたが、「音を立てない事」に気をつけようとすると、周囲に気を遣う必要が生まれ、集中出来なくならないのでしょうか?
そしてポップコーンを掴んで口に運ぶという行為もうまれるので、前の人がもぞもぞしたら、それに意識を奪われてしまう事もあるでしょうし、横の人がもしゃもしゃしていたら、それに気になって横の人にも迷惑をかけるようになります。
 
集中力を高めたいというのであれば、ガムを噛めばいいんじゃないの?と思うのですが、どうでしょうか?
「映画館でポップコーンを食べながら観る」という目的を最優先で達成しようとしているだけではないでしょうか?
もっと言うと、引用元に
 

ポップコーンってなぜか映画の定番になってしまうので、食べたくない時でも買ってしまうんですよね(笑)

 

とあるように「映画館でポップコーン(または食べ物)を食べる」という事が目的になっているのではないでしょうか?
私だったら集中したいというのであれば、水を飲みながらで十分です。
物を食べながらだったら、食べ物の何かしらに気を遣わないといけないです。
音であったり、こぼしたとか、臭いとか動作とか踏まえてです。
食べる時に手が汚れてベタベタしたら、集中どころではないです。
気になって仕方がないです。
 
あとは「ながら食い」にも繋がります。
テレビ見ながら食事する、漫画見ながら間食するという行為をすれば、太りやすくなるのでやめた方がいいです。
という訳で、映画館内で食べるという行為をやめたらどうでしょうか?
 
実を言うと、私は映画館の入り口付近に漂う、甘いキャラメルの香りがとても苦手です。
その匂いに近づく事が出来ないため、映画館に近寄る事は出来ないのです(笑)。
これが良い事か悪い事かは分かりませんが、「映画館で映画を見たい」という欲求がないので、特に問題無いですね。
 
長くなったので続けます。
次はポップコーンを食べて10キロ痩せたという人の話です。

プラスするよりマイナスする事から始める方が結果が出やすくなる

前回の続きです。
 
人間は普段の行動(習慣)から「減らす事」のような大きな変化を求めず、現状にプラスをするような方法を選択しがちであるという話をしました。
その例としては、市販されている健康食品の「酵素カプセル」であったり「青汁」であったり「マルチビタミン」のようなものを普段の生活にプラスしようという感じで「健康に良さそうだから」という事で口にするようにします。
 
ただ、その行為だけで改善出来る人というのは、かなり稀有な存在であると思います。
なぜなら「普段の生活で少しずつネガティブな部分が大きくなっているのに、その部分を修正しないで栄養をプラスした所で、修正が効く人は少ないから」です。
「普段の生活を省みてないから」という事ですね。
どんなに栄養価の高い食品・健康食品・ビタミン剤のような医薬品を摂取・服用したとしても、例えば人間の休息するためにとても重要な睡眠時間が十分にとれず2~3時間程度しかとれないような日々が続けば疲労は蓄積し、ぶっ倒れるか下手したら死んでしまいます。
 
これが極端な例であるのは重々承知です。
ただ、このような方法論を大なり小なり選択しがちではあります。
私が推奨するのは、まずは「ベースとなる基準を作って、何かしらの原因(悪影響)に繋がるもの(トリガーと言っても良いと思います)を排除する事から始める」事です。
部屋の掃除でもそうですが、片付けや掃除が苦手な人というのは「最初に捨てる」という事をしないです。
一般的に「整理整頓」という言葉が知られていますが、これを掘り下げると「無駄なものを捨てて正しい位置に置く」という意味があります。
つまり今ある状態から片付けをしようとしても、スペースが無いので物を行ったり来たりさせて、ただ疲労が蓄積するような事に陥りがちです。
不要なもの(習慣)を排除出来ればできる程、新たなスペース(心理的な余裕・行動のための時間や視点)を手に入れやすくなっていくわけです。
 
ダイエットでも何かしらの疾病に関しても、まずは「悪影響を与えている大きな部分を占めるもの」を排除する方が手っ取り早いです。
皆さんも家計でも営業でも利益管理をする際、一番手っ取り早く赤字を解消するためには、無駄な出費を抑える事が優先事項としては高いものになると思います。
企業でも不採算部門であれば廃止・統合したり、人であればリストラであったりすると思います。
勉強する時も周りに遊び道具やゲームやスマホや漫画があれば、集中の邪魔にもなりやすいと思います。
ポジティブな要素を実感しやすくなるためには、ネガティブな要素を排除していかないと、感じにくくなるという事なんですね。
 
現状により良いものを取り入れて、もの凄いマイナス部分を僅かなマイナスにしたとしても、結果はマイナスです。
プラスを実感出来ないので、せっかく良い方向にすすんでいて「もう少し」という所までたどり着いていたかもしれないのですが、諦めてその行動をしなくなると元の大きなマイナスに戻ってしまうかもしれないです。
 
せっかく良いとされるものも、継続しなければ意味がありません。
そして良い結果というものも感じる事が出来やすい環境を作り上げないと、効果を実感出来にくいです。
その検証をするためには、整理整頓をして不要なもの・習慣・行動を排除し、そこで初めて何かしらの良いとされる情報を試して検証するという事が必要になっていきます。
中途半端に何かを加えても効果を実感しにくいというのは、こういった事が理由です。
そんな事を大掃除をしながら思いついたので書き始めてみました。
 
もうすぐ新年ですし、何かしらの新しい事を始めるのは何かしらのチャレンジとして行動するという事にも繋がるので、とても良い事だと思います。
ですが、何かを始める前には整理整頓のためにも、そしてその行動を最大限メリットを引き出すためにも、まずは排除する・捨てるという事から始めてみるのはいかがでしょうか?
 
今回のテーマは以上です。
お付き合いいただきありがとうございました。

再現性がしやすいほど結果も表面に出てきやすい

皆さん、こんにちは。
 
前回からの続きで、いくら免責事項として「責任は負わない」という言葉を用いるのは悪い事ではないが、言いっぱなしで終わらせるのは無責任であるという話をしてきました。
誰かしらが実施した内容で特定の結果が出たとします。
その実施した内容がどんなものなのかを掘り下げて話をしないと、なかなか話の受け手が実践しても同じ結果(再現性の実現)を得るのは難しいと思います。
 
例えばですが、
あるボディビルダー(芸人?)がユーチューブ上で「誰にでもできる簡単なダイエットの方法」と題して公開していました。
内容は食べ過ぎによるポッコリおなかが
①1日2時間の厳しい筋トレを週に5〜6回
②徹底した厳しい食事管理
をすれば、簡単にムキムキボディになれる
という事のようです。
厳しい筋トレなのでライザップの比ではないくらいです。
ちなみにライザップでは基本「1回あたり50分のトレーニングを週2回」行ない、あとは自主トレという感じ程度のようです。
それ以上に内容たっぷりの筋トレを行って、食事管理を徹底する事を週単位ですれば、誰にでもできる簡単なダイエット方法となるそうです。

別の例です。
食事制限一切なしでガチでやせる方法として紹介しているものがあります。
1カ月半でマイナス4.8kgを落としたというもので、元モデルとして活躍していた人の方法論です。
身長までは確認してませんが、体重45.6kgから落としたそうです。
注意書きとして「情報発信者を参考にせず、自分のベスト体重は自分で探って欲しい」という事が記載されていました。
食事制限はほぼしなかったが、カロリーは低いものを食べていたとの事。
で実施した内容というのが、自身の基礎代謝量が1030キロカロリー程度という事なので、それ未満のカロリーしか摂取しないで運動・筋トレをすれば、すぐに体重は落ちますよと話をしています。

この2例は極端な例かもしれませんが、この極端なものに感じるかもしれない内容を「誰でも簡単にできるダイエット方法」として情報発信者は紹介しています。
自分が出来るから、あなたも出来るでしょ?という感じで話をしているのだと感じますが、これって共感を得られるのでしょうか?
掘り下げると、後者では食事制限はほぼしてないというにもかかわらず、カロリー制限はしているのですが、これって「カロリーを抑制する」という食事制限だと私は捉えるので、嘘(変なロジック)を発信しているように感じます。
例えばポテチを食べたいとして「うすしお」と「コンソメパンチ」だったらカロリーが低い方を選ぶというのが食事制限だとしているのかもしれませんね。
 
しらんけど。
 
さて、この2例では「共感を得られにくい」としましたが、これが「再現性がない」とするような内容です。
理論的には可能であるとは思いますが、これまでに何も身体に気を使った事が無い人が始めたところで、気軽に実践して結果に繋がる「再現性がある」とは言いづらい内容ではないかと感じます。
 
上記の2例の提唱者も、はじめは一歩ずつ進めていたと思います。
そこから少しずつ歩幅を広げていって、他の人からみたら「凄い」という所まで進んでしまっている状態であると感じます。
本人にとってはそれが「普通」であるため、糖質制限実践者が勧める方法として「ご飯や甘い物を食べなきゃいいじゃん」とか、食事指導でよくある「間食はやめてカロリーを抑えた食事をして、お腹が空いたならカロリーの少ない野菜やキノコを多く食べればいいじゃん」という発想に繋がりやすいと思います。
 
情報の受け手が実践する方法で、日常にプラスαをする事で変化が起きるのですが、プラスαの内容が僅かな事(労力の小さい事)で、より効率良いもので目に見えてより良い変化が生まれるのであれば、人はその方法に飛びつきます。
その、より良い変化が実際の身体の見違えるような変化であっても、「これさえやればダイエットに繋がって健康になれるんだ」というイメージ・プラシーボ効果であったとしても、どちらでも構わないのです。
健康食品で「酵素ダイエット」とか「青汁」といったもので「健康になれる」と思って購入する人が後を絶たないのでも分かると思います。
酵素のカプセルや青汁を飲む「だけ」で、テレビショッピングやネットで紹介されているような「健康」や「病状の改善」が得られる訳がないのにです。
 
健康食品に対してこのようなネガティブな表現をするのは、私自身が「健康食品は良いと言われているものを濃縮したもの」でしかなく、得られるものは「プラシーボ効果」程度であると考えているからです。
健康食品食べて健康になれるんだったら、普段の食事を大きく変える方が、より大きな変化を手に入れる事が出来やすくなるんですけどね。
 
人間は減らす事であったり大きな変化を求めず、現状にプラスするような方法を選択しがちです。
これは良い悪いではなく、人間の習性としてあるものです。
 
少し長くなってきたので、次回に続けます。
終わらんかったなぁ。
 
 
 

だからと言って好き勝手は出来ない

前回の続きです。
 
色々な発言や考え方を表現する事は良い事であるともいます。
人それぞれ主張は違いますし思想も異なるので、それに対して圧力をかけて封じる事がとてもよくないと考えます。
色々な視点や思考や表現がある事で、相乗効果が生まれたり気付きが生まれたり新しい感情が生まれる可能性が高まりやすくなる可能性があがると考えています。
当然、私の主張に賛同してくれる人もいれば、反対する方もいらっしゃると思うし、何も感じないという方もいらっしゃるとも思います。
 
そういった反応が起きるのは必然です。
それまでの経験であったり、現在の身体や精神的な状態というのは個人差があったり積み重ねてきたものがあるからです。
そういう様に捉えているので、意見を出していくという事自体はとても良い事だと思います。
ただ、表現するという事は「発言に責任が生まれる」という事と同義であるとも考えています。
 
私自身も、色々な視点で発言をしています。
それはこれまでに培ってきた知識であったり、経験であったりします。
その内容というのは、幅広い検証が行われているようなものであったりしますし、私が独自に行った検証結果でもあります。
広く検証が行われているものに関しては、内容によっては軽い説明で済ますものもありますし、しないものもあります。
逆に注意が必要であったり私個人だけの検証という感じで臨床データが少ないものに関しては、可能な限り解説や数字データや、どのような前提条件を踏まえてのものなのかを織り込んで情報発信を行っています。
そこまでやっても「免責事項」を存在させる事に関しては重要です。
 
理由は前回お話しした通り、どのような形でも「批判」が出来るからです。
建設的であれば良いのですが、言論を封じるような批判であれば、議論や検証の広がりが無くなってしまうんですね。
そうなると、希望となるような方法論や視点であったとしても、根拠のない批判というプレッシャーでつぶれてしまう事というのは、皆さんの周囲にもあると思います。
それを防ぐためというのが大きな理由の一つとなるのですが、、私も「免責事項」を手放さずに話をしています。
 
発信者は、このようなスタンスでいいと思うのですが、もう一つ大事な事があります。
何かしらの批判やネガティブな意見があったとしても、検証して結果を踏まえて、建設的に前に進めていく事です。
 
一つの事を試したら、何かしらの反応が生まれます。
ある人Aさんにとっては〇〇という結果になったにもかかわらず、別の人Bさんでは〇△という結果になったとします。
だったら、この二人が本当に同じ条件で行ったのかという前提の確認が必要になるのですが、その後、どちらの反応が起きやすいのかという臨床を行っていく事に対してポジティブに行なう必要があります。
そうでないと、持論に対して信用が生まれないんですね。
ある方法を試して、6割7割の人が同じような反応をしたのであれば、望むような結果が出る出ないは関係なく、それが「正」である可能性は高くなります。
そのような検証をして、情報の取捨選択をしないといけないです。
 
良くある話ですが、ダイエットでも健康情報でも美容情報でも、「〇〇をしたら、△△になりました。あなたもやってみて下さい!」というようなものがあります。
△△のような結果が、例えば2カ月でウエストが5㎝小さくなりました~とかいうものであったとします。
その方法論が簡単にできるものであったり、色々な前提条件のような縛りが凄すぎて難易度が高いものもあります。
で、前者の方法論をやったとしても結果が出る人もいたり出ない人もいます。
当然後者の方法論を選んだからと言って、必ず同じ結果になるとも限りません。
だったらどうすればいいかというと、同じような事を実践してどのような結果になるのかという検証を行なうしかないんですよね。
実践者(分母)が増えれば、それだけ臨床データが増えるので、信憑性が増すんです。
ツイッターとかで「〇〇をしたら改善したから、おススメですよ」とアピールしているものもあるのですが、ツイッターでは話せる文字数が少ないので、前提条件が無いものがほとんどです。
その前提条件を確認しないまま実践して、成功例に繋がる場合もあれば失敗例に繋がる場合も有ります。
 
ここで重要なのは「再現性が生まれやすいものなのか?」という部分に視点をあてないといけないのですが、恐らく文章として残されているものの多くは「氷山の一角」しか出てない場合が多いです。
 
ちょっと長くなってきたので、ここまでにしたいと思います。
 
次回は具体例とまとめにしたいと考えていますが、どうなるかは書いてみないとわからんとです。