糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

免責事項という後ろ盾は大事ではある

皆さん、こんにちは。
前回「考える力を養おう」というテーマで話をしてきましたが、その補足のような内容です。
 
世の中には、様々な情報で溢れているという話をしましたし、根拠の無い(少ない)ぺらっぺらの内容のものもあれば、これまでの慣習に従っているだけのものもありますし、新しい発見のような刺激になり得るような情報もあったりします。
 
基本的には「多くの人に知ってもらいたい」という想いを基に情報を発信しているものがほとんどだと思います。
ですが、中には自身の利益だけを考えて情報やデータを捻じ曲げて発信しているものもあるわけです。
中身としては「うちで取り扱っているものは他と比べ物にならないくらい良いぞ」とか「お得だから、今買わないでどうするの?」というような商品販売に繋がるような事が多いです。
もっと言ってしまえば「健康食品」や「認可の降りていない医薬品」「美容器具」等の割合は大きいです。
美容器具や医薬品は専門外なのでコメントは控えますが、健康食品について言えば、基本的には「体に良いと言われるものを濃縮加工して製品化したもの」である場合がほとんどです。
私は、こういったものでは「プラシーボ効果」は得られると思いますが、果たして効果はいかほどなのでしょうか?
 
プラシーボ効果プラセボ効果)とは、本来は薬としての効果を持たない物質によって、得られる効果のことです。
 
 
その話をしだすと長くなるので別の機会にするとして、今回は「健康に良いぞ」とする「ネット上での情報」についての話をしたいと思います。
 
ネット上で健康情報とかダイエットには〇〇というような情報がものすごい数で存在しています。
実際に試してみて効果を得られる人もいれば、得られない人もいると思います。
で、効果を得られない人というのは「何で期待したような効果が得られないのか?」という疑問や不満が生まれるので、発信元にアプローチが可能であれば行ないます。
ですが、発信元に責任は生まれないです。
情報に生命にかかわるような健康被害を与えなければ、ほぼ責任は生まれないと思います。(試したことが無いので詳細は不明です)
 
理由の一つとして「免責事項」があります。
 

当サイトは、掲載している情報(リンク先のサイトの情報も含む)に対して、正確性、完全性、安全性などいかなる保証も行いません。 万一、当サイトの利用により何らかの損害が発生したとしても、当サイトは一切責任を負いません。

 

というような感じの文章です。
「こんなに良い情報ですよ」「これだけの結果が出たのでやってみよう!」といろんな方法でアプローチをかけてきます。
で、結果が良ければそれを改善例としてどんどん反響が大きくなっていくというのが情報提供者側の理想だと思います。
ですが、ダメだった時やネガティブな事に対しては「あなたが勝手にやったんでしょ?」という感じで保証も責任も負わないという事です。
例えばですが「玉ねぎは血液をサラサラにしてくれるから食べた方が良いみたいだよ。しらんけど。」という感じの論調に聞こえます。
メリット部分だけを過剰に発信して、やってみたら?という誘いをして、デメリット部分にほとんどアプローチをしないような方法でもあると感じます。
 
とても無責任であると感じますね。
 
「じゃあ、何であなたは情報発信してるの?」
と思える内容です。
 
確かに「免責事項」のような内容は重要だと思います。
そうでないと、健康云々だけに限らず、どんなに正しい内容だったとしても情報や商品に対して「難癖」をつける事は出来るからです。
それによって個人・企業・団体のイメージに傷を負わせる事も可能になってしまうからです。
「悪口」ってどんな人や物に対しても発言する事が出来るんですよね。
 
例えば医薬品です。
医薬品には様々な承認基準があります。
不正確かもしれませんが、服用した人の内、95%以上の人が効果を得る事が出来る事が条件の一つだという話を私は聞いた事があります。
これを基準にして話をしますが、95%以上の人が効果を得られるという事であれば、逆に言えば5%未満の人は効果を得られないという事に繋がります。
その5%未満の人が「この薬効かねーよ!」と騒ぎだしたら、その薬のイメージが低下するのは当然ですし、その薬によって生まれていたかもしれない「プラシーボ効果」も得られにくくなる可能性もあると思います。
薬が効かないというのは体質の差があるからというのが考えられます。
その薬の成分に耐性が付いていて体内での反応が鈍くなっているとか、先天性のものでもともと反応しないとか、様々な要因があるので、「全人類100%に効果がある医薬品」というものは、高い効果を求めれば求める程、当てはまるものは少なくなっていくと思います。
私は「ほぼ無い」と考えます。
 
少し話しが逸れ、長くなりつつもあります。
次回に続けます。

頑張って理解してみようと努力したが

前回からある所で「フルーツを食べよう」と推奨している文章を見かけたのですが、そのように呼びかける事自体に否定はしないですが、なぜ食べた方がいいのかという理由の中身にネガティブな感情を抱いてしまい、なぜ私がそのような感情を抱くかについてを私の視点で解説していく流れになっています。
 

①フルーツを推奨している理由は、単純に“カラダに良いから”です。
②カラダに良い食べ物かどうかの基準は、5日間毎日その食材だけお腹いっぱいになるまで食べ続けることが出来るか?です。
③お腹が空くとかは抜きにして、フルーツなら可能ですよね?
野菜サラダも可能ですが、これが炭水化物やお肉、お魚、スイーツならどうでしょう?
④5日間連続で食べることは可能かもしれませんが、お腹いっぱいになるまで食べられるでしょうか?
⑤仮に、1000000000000歩譲って食べられたとしても、5日後には確実に精神的、肉体的な病気になっています。
⑥しかしフルーツなら5日間、毎日お腹いっぱいになるまで食べても病気になるどころか健康になりますし、お腹いっぱい食べているのに2キロくらい痩せることも出来ます。
そう考えてみると、フルーツがいかにカラダに良いか、お分かりいただけるのではないでしょうか?

 

①~③までやりましたので、続きです。
 
④「5日間連続で食べる」という根拠の意味が良く分からないです。
例えば作家で永井荷風という人は、気に入った店で2週間毎日連続して同じものを食べて、次の2週間は別の物を食べていたとされています。
お気に入りは、取り持つを煮込んだチキンレバークレオールという料理だったそうです。
他にもベートーヴェンは毎週木曜日に、パンを煮込んだスープの中に10個の卵を投入し、かき混ぜながら食べたりしていたそうですが、これはこの著者が言うものとは違うと思うんですよね。
恐らくですが、本当に「毎日お腹いっぱいになるまで単一の食品群を食べる」という事なのでしょう。
私だったらフルーツ「だけ」なら1日でも耐えられないですが、肉・魚といったタンパク源であれば5日間ではなく結構いけそうです。
 
⑤では5日以上食べ続けたとしても「確実に」精神的・肉体的な病気に「なっている」と断定しています。
確実になるのであれば、いったいどのような病気なのでしょうか?具体的な病名が挙げられていないです。
 
そもそもですが、そんな5日という短期間で同じものを食べただけで、健康な人がいきなり病気になったりするものでしょうか?
災害にあって避難所生活になったとして、おにぎりやパンを配られたりしますが、5日目を迎えたら避難所の人たち全員病気になっているのでしょうか?
 
あり得ないです。
 
で、⑥ではフルーツなら大丈夫と話をしているのですが、だったら保存性の比較的高いドライフルーツが非常食として供給されないのは何故でしょうか?
より保存期間の長い缶詰でもいいです。
コストが高いから?
いやいや、健康になって維持向上できるんでしょ?ダイエットにも繋がるんでしょ?
素晴らしい話ではないのでしょうか?
なぜフルーツが供給されないのでしょうか?
 
ダイエットにも良いという事ですが、体重が2キロやせたというのは、何キロの人が2キロやせたんでしょうか?
体重150キロの人が2キロ減ったのでしょうか?体重40キロの人が2キロ減ったんでしょうか?
2キロというのは平均でしょうか?最大値でしょうか?最小値でしょうか?
どれくらいの統計からその数字は出たのでしょうか?
 
そして「2キロ痩せる=健康」という方程式も必ずしも当てはまりません。
病気によっても体重は落ちます。
「健康になる」としているのですが、どういう状態から健康になるのでしょうか?
普段フルーツを食べてない人は、「健康でない状態」であるという前提でもあるのでしょうか?
そもそもこの人が話をしている「健康」という定義は何なのでしょうか?
 
色々とツッコミたい事ばかりです。
これで、
 

そう考えてみると、フルーツがいかにカラダに良いか、お分かりいただけるのではないでしょうか?

 

とありますが、どういった視点で見るか?考察すればいいかの基準が無いのに、他の食材よりもフルーツが良いとするのは理解出来ません。
 
私はというと、食事をフルーツメインにする事に少し抵抗といいますかネガティブな印象を持っています。
アップルの創業者の一人である故スティーブ・ジョブズの食生活についてです。
彼は基本的にはベジタリアンでした。
10代の頃から果物と野菜しか食べず、数日間の断食もしていたそうです。
残念ながらすい臓がんが全身に転移し、56歳の若さで亡くなりました。
ここでは「ベジタリアン」であったり「ヴィーガン」でくくられているため、「シリアル」も食べる物に含まれています。
厳密に言うとシリアルという「穀類」は入っているので少し違うくくりになるのかもしれません。
ただ間違いなく言える事があって、果物には「果糖(フルクトース)」が含まれています。
フルクトースは糖質の一つだが、血糖値もブドウ糖よりは上げず、肝臓で代謝されていくものです。
ですが、このフルクトースは膵臓に大きなダメージを与えやすい作用をします。
膵臓インスリンを血糖値を安定させるために放出しているんですが、フルクトースは膵臓のがん細胞と相性が良く、活性化していきます。
スティーブ・ジョブズも一時期はフルーツばかりを食べていたという時期もあったようで、それで悪化しいてしまったのではないかと感じます。
また、血糖値を上げにくいとされるフルクトースも、許容量を超えてしまうと小腸へと流れて血糖値上昇の要因になっていきます。
お腹いっぱい食べ続けるという事はこのような結果につながるため、血糖値高値維持により肥満に繋がりやすくなるのです。
 
簡単にまとめるため一つの例だけを挙げたのですが、フルーツで「5日間お腹いっぱいになるまで食べ続ける」という行為をしたら、肥満に繋がるし、健康被害リスクも上昇しやすいと考えるので、この著者の主張は私とは真逆です。
これが私がネガティブな印象を持った理由であり、最後まで読み切ったあとは違和感しか得られなく、何かしらの症例であったり数字データがない「個人的主観だけが存在する裏付けも何もない印象操作をするための文章」としての一例として良い教材だと思ったので、取り上げてみました。
 
今回のテーマの最初で、このメルマガをみて「ポジティブに受け取る事が出来た方は、少し素直過ぎる部分があるかもしれない」としたのは、こういった理由を基にしています。
もう少し話す事も出来るのですが、あくまでも練習なのでこれくらいにしたいと思います。
 
こういった表面上だけで話しているような文章というのは、ネット上でも、皆さんの周りにも、いくらでも見つかります。
そういった情報に振り回されないように、しっかりと考える力を養う必要があると思います。
 
今回は指摘を掘り下げましたが、こんな感じで皆さんの情報に対する意識に警鐘を鳴らすようなものを中心に書いていきますので、よければお付き合いくださいませ。
 
それでは今回のテーマはここまで。
 
ありがとうございました。
 

「詳細な前提」と「根拠となる言葉」が欲しい

皆さん、こんにちは。

前回の続きです。
 

①フルーツを推奨している理由は、単純に“カラダに良いから”です。
②カラダに良い食べ物かどうかの基準は、5日間毎日その食材だけお腹いっぱいになるまで食べ続けることが出来るか?です。
③お腹が空くとかは抜きにして、フルーツなら可能ですよね?
野菜サラダも可能ですが、これが炭水化物やお肉、お魚、スイーツならどうでしょう?
④5日間連続で食べることは可能かもしれませんが、お腹いっぱいになるまで食べられるでしょうか?
⑤仮に、1000000000000歩譲って食べられたとしても、5日後には確実に精神的、肉体的な病気になっています。
⑥しかしフルーツなら5日間、毎日お腹いっぱいになるまで食べても病気になるどころか健康になりますし、お腹いっぱい食べているのに2キロくらい痩せることも出来ます。
そう考えてみると、フルーツがいかにカラダに良いか、お分かりいただけるのではないでしょうか?

 

 
このような文章で「いかにフルーツがカラダに良いのか?」という解説・アピールをしているのですが、皆さんはどのように感じましたか?
私の感想としては「何言ってんのか、さっぱり伝わってこない」というものだったのですが、なぜそのように感じたかを今回は話していきたいと思います。
すでに①~⑥までの番号をつけていますが、順番に解説したいと思います。
 
①:これはこの文章の主題・見出し部分なので、特に何も感じないです。
テーマとして「フルーツの話がしたいんだな?」「フルーツが良いものとしてアピールしたいんだな」と思いました。
 
②:ここからすでに雲行きが怪しくなってきています。
「5日間毎日その食材だけでお腹いっぱいになるまで食べ続ける事が出来るか?という基準」に、なにか科学的な根拠があるのでしょうか?
持論を展開するためだけの一般論のようにみせかけた、ただの主観にしか思えないです。
5日間でないとダメなのでしょうか?3日では?1週間では?1カ月では?どうなのでしょうか?
なぜ「その食材だけ」という縛りがあるのかも不思議です。
 
③:「お腹が空くとかは抜きにして」というのもよく分からないルールです。
 
お腹が空くから食べるのではないかと思うのですが、どういう状態をキープし続けるのでしょうか?
古代ローマ人のように寝ながら食べて、吐いても食うような感じなのでしょうか?
つねに空腹を感じない状態でという事なのでしょうか?
 
野菜サラダは食べ続ける事が可能であると主張していますが、「サラダ」という調理法じゃないとダメなのでしょうか?
例えば野菜炒めとか煮物とかはダメなのでしょうか?
他にもサラダには、ポテトサラダとかマカロニサラダとか、たっぷり豆ときゅうりのサラダとか、クルトンとかチーズがたっぷり入ったシーザーサラダとか、コーンたっぷりのサラダとか、カリカリ梅と豆腐を混ぜ込んだ和風サラダとか、クルミやピーナッツを混ぜ込んだサラダとかもありますが、どこまでが範囲なのでしょうか?
トッピング程度に干しエビやじゃこを乗せたりしているものも「野菜サラダ」とされてますが、それはダメなのでしょうか?
 
次に「炭水化物・肉・魚・スイーツでは無理」だと話しています。
当然ですが、フルーツの範囲としては様々な種類があります。
イカ・メロン・みかん・マンゴー・ブドウ・・・等々。(あ、スイカは野菜だった)
特定の種類(例えばオレンジだけという単品縛り)だけですごすのではないので、色々な味覚を得る事が出来るので、確かに5日間でも行けるとは思います。
ちなみに、あるサイトでは野菜と果物の分類を以下のように紹介されています。
 
農林水産省によると、野菜と果物の分類にはっきりとした定義はありません。生産や流通などそれぞれのラインによって、決め方が異なってしまいます。
(中略)
野菜の特性
1. 田畑で栽培されているもの
2. 主食ではなく、副食物として食べられるもの
3. こんにゃくのように加工することを前提としないもの(漬物のように原料の形がはっきり残っているものは含まない)
4. 一年生草本類と言われ、種子から発芽し、生長して花が咲き、実ができて、種子を残し枯れるまでの期間が一年以内の植物から収穫される果実
果物の特性
1. 永年生作物と言われ、一度植え付けておけば、数年にわたって毎年収穫ができるもの
2. 木本性の樹木から収穫される果実

 

同様に考えるのであれば肉にも「牛・豚・鶏・馬・羊・鹿・イノシシ・鴨・鯨等」がありますし、魚でも「サバ・イワシ・サケ・ブリと言った魚類」や「カニ・雲丹・エビ・サザエ・アサリを含めた魚介類」とも分類されます。
 
一言に肉・魚といっても結構な数の種類があります。
調理方法としても焼く・煮込む・蒸すとか、馬なら馬刺しのような事も出来ますし、魚介類でも同様です。
5日どころでなく、それ以上の期間続ける事は可能だと私は感じます。(記載は無いですが卵はダメなのでしょうか?)
私自身はフルーツもスイーツも普段から食べないですし、甘い物を食べるとコンディションを崩しやすいので、基本的に食べないです。
5日どころか1食目で気分が悪くなったり嫌になると思います。
 
最後に「炭水化物」についてですが、細かく言うと「糖質+食物繊維」の事なんですよね。
以前までにも話をしてきましたが、3大栄養素での分類で言えば、脂質・たんぱく質・炭水化物に別れます。
肉・魚といったものは、たんぱく質と脂質でほぼ出来ています。
炭水化物は「糖質+食物繊維」なので、スイーツ(甘いお菓子:小麦粉と玉子と砂糖が多い?)が該当すると思います。
恐らく、この文章の著者は「米とか麦といった穀類を中心としたもの」を炭水化物と言いたかったのかもしれませんが、フルーツって「糖質+食物繊維」なので炭水化物に分類されるんですよね。
なぜ「肉」とか「魚」という分類を使っていて、「穀類(豆類も?)」といった分類ではなく「炭水化物」と分類したのか?
さらに言うと、野菜も「糖質+食物繊維」なので「炭水化物」です。
基準・軸となる部分がめちゃくちゃに感じます。
 
で、これで終わってもいいのですが、食品の分類には他にもあるので著者の考えを慮ってみたいと思います。

例えば六つの基礎食品という分類があるようです。
 

厚生省(現:厚生労働省)が策定した6つの基礎食品とは、含まれている栄養素の特徴によって食品を6つに分類し、それぞれの表の食品を組み合わせて食事を作ることにより、バランスよく栄養を取ることが出来るように工夫されたもの

 

第一類から六つに分けられていて、「魚介・肉・玉子・大豆・加工品」「牛乳・乳製品・魚」「緑黄色野菜」「その他野菜・果物」「米・パン・麺・いも」「油脂」という感じです。
これだとこの著者の分類に当てはまりやすいのかもしれないですね。
 
続いて「食品交換表」という中での分類もあります。

適正な量で栄養バランスのよい献立を立てることができるように、食品交換表というものがあります。食品交換表は、食品を主な栄養素ごとに4群6表に分け、80kcalを1単位として、同じ表内の食品を単位毎に交換できるようにした表です。医師が食事療法の指導の際に患者に渡す、食事指示票に従うことで、1日に必要なエネルギーを適量、栄養バランスを取りながら取ることができます。

 

これも表1から表6までの六つに分かれているんですが、「穀類・イモ・炭水化物の多い野菜と果実、豆(大豆を除く)」「果物」「魚介・肉・チーズ・大豆とその製品」「牛乳と乳製品(チーズを除く)」「油脂・多脂性食品(アボカド・鶏皮・ゴマ・アーモンド等)」「野菜・海藻・キノコ・こんにゃく」という感じの分類です。
ただこれだと、食品の分類はⅠ群からⅣ群へとさらに別れていて、
Ⅰ群「主に炭水化物を含む食品」
Ⅱ群「主にたんぱく質を含む食品の仲間」
Ⅲ群「主に脂質を含む食品の仲間」
Ⅳ群「主にビタミン・ミネラルを含む食品の仲間」
「果物」はⅠ群の中に入り込むんですね。
これだと「果物=炭水化物」になってしまうので、これは該当しないかもしれません。
 
だったら、「六つの基礎食品」での分類の仕方を前提に話をしているという可能性は高まってきたかなと思います。
 
ちょっと横道にそれましたが、私がこの文章を初めてみた時、③の時点でかなりのネガティブな感情を抱き始めたのは事実です。
 
書いているうちに楽しくなってきて、凄く長くなってしまいました(笑)。
次でまとめます。
次回の内容が尻すぼみになったらごめんなさい。
 

考える力を養うための練習のようなもの

皆さん、こんにちは。
 
私は色んな所から情報収集をしてるのですが、あるところで投稿されていた文章があります。
朝食にフルーツを食べようと推奨しているものです。
で、こんな感じで書いてあったので紹介したいと思います。
 
フルーツを推奨している理由は、単純に“カラダに良いから”です。
カラダに良い食べ物かどうかの基準は、5日間毎日その食材だけお腹いっぱいになるまで食べ続けることが出来るか?です。
お腹が空くとかは抜きにして、フルーツなら可能ですよね?
野菜サラダも可能ですが、これが炭水化物やお肉、お魚、スイーツならどうでしょう?
5日間連続で食べることは可能かもしれませんが、お腹いっぱいになるまで食べられるでしょうか?
仮に、1000000000000歩譲って食べられたとしても、5日後には確実に精神的、肉体的な病気になっています。
しかしフルーツなら5日間、毎日お腹いっぱいになるまで食べても病気になるどころか健康になりますし、お腹いっぱい食べているのに2キロくらい痩せることも出来ます。
そう考えてみると、フルーツがいかにカラダに良いか、お分かりいただけるのではないでしょうか?

 

皆さんは、この文章をどのように受け取るでしょうか?
「フルーツって、身体にいいんだ。食べるように意識しよう」というようなポジティブな感情でしょうか?
「そんな訳ね―じゃん。何言ってんの?」というようなネガティブな感情でしょうか?
それとも「興味なし」という感じでしょうか?
興味は持ってほしいのですが、私はポジティブネガティブ以前に、「何言ってんのか、さっぱり伝わってこない」と、この著者が何を考えているのか?何を基に理論展開しているのかを理解できないです。
 
この方は朝食にフルーツを食べようという話を推奨したいというのは分かります。
その考え方自体には異議はありません。
私自身はフルーツは普段は食べてないですが、一つの選択肢だけを与えるのではなく、多様であった方が色々な検証や発見に繋がる可能性が高まるからです。
ただ、その方法を実践する事が良いとする理由の「論理展開の部分」が良く分からないです。
 

論理展開とは、1つの結論を言う場合に、「なぜ、その結論が言えるのか」を示す、事実や前提の組み立てのこと。
論理展開の基本的なパターンには、「演繹法」(deduction)と「帰納法」(induction)の2つがあり、あらゆる論理展開はこの2つの基本パターンの組み合わせによって成り立っている。

 

人と人とのコミュニケーションにおいて、上手く考えが伝わらないケースの多くは、
 (1)議論(説明、相談)したい対象(課題)が特定できていない
 (2)議論の前提(言葉の定義や基礎知識のレベル)が合っていない
 (3)議論の内容が適切な論理で構造化されていない
といった理由のどれかがあてはまる場合が多いと思います。
(中略)
論理展開の基本には2つの方法があります。
ひとつは演繹(えんえき)的な論理展開、もうひとつは帰納的な論理展開です。
演繹法とは、哲学者であり自然科学者でもあったデカルトによって提唱された論法です。
すでに広く知れ渡っている一般論や一般法則を、説明・説得したい事象に当てはめて結論を導く方法です。
(中略)
話をしている方としては、一般論として適用したルールでも、
聞き手がその一般論を「正しい」と思えなければ、実は論理展開は正しく成立しないんです。
帰納法
一方で、帰納法とは、中世の哲学者フランシス・ベーコンによって提唱された、
対象とする観察事項の共通点に着目して、
その共通点から何らかの法則性を導き出して結論づける方法です。
(中略)
言ってしまえば、帰納法とは統計論です。
つまり、観察事項となる「例」が多ければ、それだけ確からしさも高まります。
■論理展開
演繹法帰納法という二つの代表的な論法について書きましたが、
論理展開においてはこれらの論法を組み合わせて、説得力の高いロジックを組み立てて行きます。
たとえば、演繹法に用いる「一般論」の部分の確からしさを高めるために、
帰納法によりその「一般論」を証明してみせるといった具合です。

 

 
というのが論理展開です。
 
一般常識であったり統計であったり、医学的な論文を持ち出して話をしていく事で、説得力が生まれやすくなっていきます。
何かしらの発言で「〇〇さんが話してたんですけど」みたいなクレジットを加えるような事もそれに含まれます。(これについては「〇〇さん」の信用度や影響力に左右されていきます)
 
上記のメルマガを見て、「やっぱりフルーツってカラダにいいよね」と反射的に判断したりポジティブに受け取る事が出来た方は、少し素直過ぎる部分があるかもしれません。
 
上記の文章と、後半部分の論理展開の所を照らし合わせてみて、説得力のある文章なのか?一般論に当てはまるのか?統計学的にも正しいのか?
少し考えてみて欲しいと思います。
 
こういう論理展開をしている人は、栄養学に限らずどこにでもいます。
情報を取捨選択するためにも、論理展開にアプローチする考え方・視点はとても重要です。
そのための大前提となるような知識・情報もあった方が良いとは思います。
 
私の見解は次回にしたいと思います。
それまでにちょっと思考を深めていただいて、自分なりのまとめをしてもらえばと思います。
 

【管理栄養士監修】風邪の早期治療のために必要な栄養について

前回からの続きです。
風邪をひいたら早く治したいというのは、同じ思いだと感じますがどうでしょうか?
前回までは休養や保温についての話をしましたが、今回は栄養面・食事面についての話を管理栄養士としての立場でしていきたいと思います。
 
前回も触れましたが、風邪対策として一般的には
・体温保持
・十分な休養
・栄養のある食事
という感じで紹介されています。
で、3番目の「栄養のある食事」について色んなサイトにも表記がされているのですが、

かぜのひき始めは食欲がなくなりがちです。口当たりがよくて食べやすく、消化のよい食事を用意しましょう。それでも食がすすまないようであれば、野菜や果物のジュースで水分とビタミンを補給するようにしましょう。
民間療法などで風邪に良いとされる食べ物はいろいろありますが、バランスよい食事を摂ることが早くなおす近道です。特にかぜのひき始めにとりたい栄養素は粘膜を強化するビタミンAとウィルスに対する抵抗力を高めるビタミンC。ほうれん草やパプリカなど緑黄色野菜やいちご・みかん・キウイなどに豊富です。また体力をつけるためには肉・卵・魚・大豆製品・乳製品に豊富なたんぱく質も忘れずに。

 

風邪をひいたときや風邪予防には十分な睡眠と栄養源となる食事が基本です。今回ご紹介した食材を取り入れて風邪に負けない体を作りが大切です。風邪をひいてどうしても食欲がないときは、食べられるものを、少量でも口にして栄養源とするといいですね。

 

風邪をひいた時は、安静にすることと、ウイルスと闘うための力も必要なため、栄養を摂ることが必要です。
食べ物の消化にもエネルギーが使われるため、極力「消化の良い食事」を心がけましょう。
風邪のひきはじめには
体温が下がると免疫力も低下します。温かい食事で体を温め、免疫力をアップさせましょう。
体温が1℃上がると免疫力は5倍アップすると言われています。初期の段階では、風邪を退治するための栄養をしっかりと取り入れましょう。

 

という感じで紹介されていますし、中には

タンパク質を摂るには、ヨーグルト以外にバニラアイスクリームがオススメ

 

という感じでスポーツ栄養士が紹介しているものもあります。
多くの医療関係者はこのように話すでしょうし、栄養士界隈だと「ここが私の出番だ」とばかりに張り切って(喜々として?)、やれ「この食材を食べろ」だの、やれ「この栄養素が必要だ」だのアピールをし、「こんなレシピが良いですよ」という紹介をしてきたり、「消化に良いもの食べて下さいね」と人間がもともと消化の出来ない食物繊維たっぷり含んだ食材を使っているかどうか等考えず、これまでの歴史や習慣・伝承を基にしたメニューを提案してきます。

前回お伝えしたように、風邪に対しては「休養」が必要です。
上記のような人達を含め一般的な医療関係者達は、「人間の身体は食べる事で消化に多くのエネルギーを必要とする」という事実を見ていないです。
基本的に栄養士もですし、医療関係者は「栄養のあるものを食べる」という感じで「今の状態は体力的にも衰えたり消耗しているような状態だから、栄養を与えて補っていこう」というような視点で、より良いと言われているような食材を食べるよう推奨します。
「栄養補給」というような感じともいえると思います。
ただ、なぜ人間の身体に休息が必要にもかかわらず、栄養がどうこうではなく必要以上の食事を行なう事で「エネルギー消費・消耗に繋がる事」をしないといけないのでしょうか?
そして、なぜ「消化に良い料理」として「消化に悪い食材」の使用を勧めるのかと不思議に思う訳です。
 
風邪の早期治療のために必要な事は、「免疫力を上げて風邪のウイルスをやっつけていく事」です。
そして人間の身体は「空腹になると免疫力が上がる」ように出来ています。
風邪をひいたりして体調が悪い時には、食欲自体も落ちると思います。
そんな状況であれば無理して食べさせようとするのではなく、食べたくないなら食べなければいいだけですし食べさせなければ良いだけです。
犬や猫のような動物でも、体調が悪かったりしたら何も食べずにじっとしていると思います。
動物がジッとしている姿というのは、体力の消耗を押さえ、免疫力を高めて治そうとする姿だと思っています。
体調が良くなったら普段以上の食事を要求すると思いますし、体力回復をしやすいような行動にとると思います。
 
よほどの重病であれば話は別ですが、今回のテーマは「風邪の早期治療」です。
さっさと治すのに「消化に良い」とされるような特別な食事を用意する必要はないです。
早期治療のために必要であると私が推奨するのは「水分」と「ミネラル(栄養価の高い塩)」の補給です。
水を飲みながら、そして塩をちょこちょこ舐めながら・・・
昼前から調子が悪くなったのであれば、昼食夕食を食べずにさっさと暖かくして寝る。
昼過ぎから調子が悪くなったのであれば、夕食を食べずにさっさと寝る。
寝起きから調子が悪いのであれば仕事や学校を休むのが一番ですが、出来なければ一日食べずにさっさと重要な事だけ終わらせて帰って寝る。
という感じで身体を休める事を最優先に考えて欲しいです。
 
発熱によって体温は上昇し発汗量が多くなりやすい状態が続きます。
そうすると体内の水分が失われやすくなるため、随時補給が必要になります。
そして身体の体液の塩分濃度(浸透圧)は、0.9%です。
ただの水を飲むより吸収効率を良くする事が出来るのと、ホルモンが正常に働くようにするためにもミネラル補給は必要です。
だったら「スポーツドリンクはいいんでないの??」と思うかもしれません。
スポーツドリンクには糖質がめちゃくちゃ入っています。
糖質を摂取すると身体の水分が細胞にとりこまれてしまい、血流悪化・血圧上昇に繋がりやすくなります。
さらに糖質の影響で血糖値も上昇する事になるのですが、それを下降させるためにインスリンが放出されてしまいます。
インスリンが普段以上に出される状態になると、成長ホルモンのような免疫力アップのために必要なホルモンの放出が抑制されてしまいます。
免疫力の低下に繋がってしまうんですね。
お腹が減ったと食欲がわいてきたようであれば、そこで初めて脂質やたんぱく質を少量ずつ加えていけば良いと考えますが、風邪の症状が治まるまでは糖質(インスリンを必要以上に放出させるような食事)というのは極力避ける方が「効率良く風邪を治す」事に繋がりやすくなっていきます。
「身体を温める為にも温かい食事が必要」とか言われるかもしれませんが、だったら白湯に塩混ぜて飲めといいます。
メチャクチャ温まりますよ??
そもそも「おかゆ」やら「うどん」といった糖質の高い飯を食ってすぐに寝たら体脂肪増加に繋がります。
一般的には消化に良いとされているような糖質たっぷりの食事をして寝たら、そら太るという話ですよ。
で、体温保持が必要でもあるのに「アイスクリーム」を食べて身体を冷やしたり、免疫力を下げたり血流を悪くするような糖質を与えてしまうのは逆効果だと考えます。
アイスを提唱している人は一体何を考えているのでしょうか?と思ってしまいます。
 
もっと言うと、糖質は体温を低下させますが、塩分は体温を保温・上昇させる働きがあります。
以上の事から、風邪をひいたら「水分」と「ミネラル」を摂取して「保温」に気を付け「休息・睡眠」をしっかりとる
というのが効率良く治すための手段であると考えますし、栄養指導をしてますし、私自身も実践しています。
 
昭和の時代では「風邪をひいたらメロンが食べられる」といった、病気になったら親が特別な事をしてくれるような風潮もあった(今もある?)ので風邪にあこがれているような人もいましたが、メロンも糖質たっぷりですので逆効果です。
子供がいるようなご家庭なら「風邪をひいたらご飯を食べさせないよ!」というのが効率的な治療に繋がるし、それが躾にも繋がって風邪や病気に対する意識が高まるのではないでしょうか?
子供にとって「ご飯をたべさせてもらえない」というのは、とても辛い事ではないかと思うからです。
あと、おかゆとかも作る必要がなくなるので、親にとっても手間がかからない方法でもあると思います。
風邪が治ったら体力向上のためにも「肉(たんぱく質)」を食べさせてあげれば良いと思います。
それがちょっと上質なものであれば、子供も「風邪が治ったら、おいしい肉を独り占めで食べる事が出来る」と早期治療のモチベーションにもなるのかもしれませんね。
 
 
以上が管理栄養士が考える「風邪の早期治療のための効率良い方法」であり、その理由・根拠部分です。
 
風邪をひいてしまうと、自分もつらいですし周囲に感染させてしまう可能性もあるため、正直な所、迷惑をかける存在になってしまいます。
風邪をひかないのが一番ですが、ひいてしまったらこの方法でさっさと治してください。
 
普段以上に長くなってしまいましたが、今回のテーマは以上です。
 
おまけ
普段私はタイトルには【管理栄養士監修】とかいう文字はくっつけないのですが、これでどれくらい見てくれる方の数に変化が生まれるかな?と思っての実験です。
たまにやるので、もしタイトルに今回のような文字が付いたら「あ~、実験ね」とでも軽く流して頂ければと思います。

【管理栄養士監修】風邪の早期治療のために必要な事

皆さん、こんにちは。
 
最近めっきり冷えてきましたが、体調管理はいかがでしょうか?
風邪をひいてしまったりしてコンディションを落としている人もいるかもしれませんが、そういった人はすぐにでも治したいと考えると思います。
ここでは、管理栄養士でもあり登録販売者でもある私が食事内容を中心とした視点で話をしていきたいと思います。
 
一般的には
・身体を温かく保つ
・十分な休養
・栄養のある食事
の3つが対処法として有名だと思います。
 
私自身も早期治療のためにも体温保持や十分な休養がとても必要であると考えています。
風邪自体は80~90%がウイルス感染です
市販薬(当然病院の処方薬も)には、このウィルスを退治する力は無いため、自身の免疫力を高める事が重要になります。
薬には、現在出てきている症状をある程度抑えるくらいしか効果が無いです。
そして薬には副作用があるため、普段の生活に影響を与えます。
 
解熱・鎮咳成分には副作用は小さいのですが、鼻炎を抑える成分には少し強めの副作用がでやすいです。
鼻炎を抑えるという部分はあるんですけど、もともとは「体の水分を体外に排出しないようにする」という副作用の部分がある成分を使って、そこから「鼻炎を抑える効果にも繋がるよね」という事で(?)配合されています。(少し偏った表現をしています)
 
風邪薬(鼻炎薬)に関しての副作用で多いのが
「眠気・注意力の低下・口の渇き・尿量減少」等というものがあります。
ボ~っとしてしまうのが、熱のせいなのか鼻炎薬(抗ヒスタミン成分)のせいなのか、よく分からなくなってしまう訳です。
学生や受験生の方が風邪をひいてしまうと、集中力の低下にも繋がるため、風邪をひかないというのが今後に影響するリスクが格段に高まってしまうと思います。
勿論、社会人の方でも仕事に影響が出やすくなると思います。
 
という事で、治療のためには薬を飲んでもあまり効果は得られないし、副作用が出るし、薬でごまかす事は出来るかもしれないが、根本の部分にアプローチをしないと治らないため、薬だけでは早期の治療には繋がらないという事になります。
 
次に休養の話をしますが、睡眠というのはとても重要です。
睡眠時間は十分にとれているでしょうか?
状況として色々あるとは思いますが、体調を崩した時こそ他の時間を削ってでも「睡眠時間の確保」を最優先にして欲しいです。
睡眠を十分にとると、ホルモンバランスを整える事にも繋がります。
ホルモンバランスが整えば免疫力も高まっていきます。
その向上した免疫力によって風邪を治そうという事に繋がっていきます。
 
風邪を引いたとして病院に行って医師の診断を受けたとします。
風邪と判断されたら「栄養のあるもの食べて薬飲んで身体を休めて下さい」という感じの事を言われると思います。
それくらいしか医師にも打つ手がないのです。
あとは点滴とかありますけど、それくらいの対応です。
上記の言葉の意味をくみ取っていくと、
「体力をつけて症状が強いなら飲んで影響が出ないようにして、免疫力を高めてウイルス退治をするためにも十分に寝て下さい」
という事になるのではないかと考えています。
 
で、私が出す結論としては、
「早期治療のためにも体温保持や十分な休養がとても必要である」
という事になります。
 
ここでお気付きの方もいるかもしれませんが、
「あれ?栄養を十分に与えてくれる食事は?消化の良いものを食べないといけないのでは?どんなメニューを作れば良いの??」
という事を期待している人もいるかもしれません。
管理栄養士として話をするのですが、
 
「なんで風邪ひいてるのに飯を食おうとするの?」
 
というのが回答になります。
長くなってしまうので、それについては次回に。
 

現状で悩みが大きいなら習慣を大きく変えてみよう

皆さん、こんにちは。
今回がこのテーマの最後のつもりで書き始めています。(タイトルもそれっぽく書いてます)
 
私の近況ですが、基本的に糖質制限をしていて穀類等は食べておらず、たんぱく質・脂質中心の食生活をしています。
そこから実験で野菜を全く食べないという食生活をしていて、その状態から野菜摂取を増やしたら頻度(排便後から次の排便の期間)は増えたという事を以前のどっかの所で書いたと思うんですけど、それを継続してたらさらに硬いうんちになってしまいました。
それに加えて残便感もプラスされてます。
 
不思議ですね。
本当に食物繊維って「理想の便(排便)をし続ける」事に対して不可欠なものなのでしょうか?と感じてしまいます(食物繊維が不必要だと言ってるわけではないので誤解無きよう)。
 
うんちに関して、「排便についての視点だけ」で話をしていきます。
そしてPFCという3大栄養素の区分をからめてシンプルにそれぞれの特徴の話をします。
 
F:脂質 
油・脂というように固形であったり液体であったりするが、消化分解されていくため固形状態を維持する事はないです。分解されて吸収しきれないものは便と一緒に体外に排出されます。
これは脂質の種類にもよります。
そして、摂取量が多すぎると下痢状になりやすくなるかもしれないが、基本的には排便行為をスムーズにしていきやすい効果を与えます。
 
P:たんぱく質
タンパク質は消化に良いものです。
胃で胃酸と消化酵素でどんどん小さく分解されていき、速やかに小腸へと送られます。吸収効率が良いのでほぼ食べかすのようなものは生まれにくい。(全くでないとは言わない)
炭水化物の摂取量を抑えてたんぱく質を増やす傾向の食事をすると食べかすが少なくなり、出すもの自体の量(うんちの絶対量?総量?排便量?)も減って排便間隔は開きやすくなると考えます。
 
C:炭水化物
種類にもよるが、ヒトが消化出来ない食物繊維をP・F(脂質には存在しない)以上に含んでいるもの。
消化が出来ないため、他栄養素と比べて当然消化行為により時間がかかる。
消化出来ないものが中心となって、食べかすとなっていく。
ある程度の量の食物繊維は分解されて栄養素となるが、残りはうんちの中に含まれて排便されていく。

ここで誤解を与えないよう補足するのですが、たんぱく質というのは消化に良い食べ物です。
胃を通過して小腸へと進むスピードは炭水化物よりも早いです。
摂食障害で食後に毎回のように嘔吐をしていた方に対して行われた実験があります。
通常の食事(PFCバランスが理想とされる食事)をした時と、脂質・たんぱく質のみの食事をした時の違いです。
食後どれくらいの時間かは忘れたのですが、医師が食後数時間後(おそらく1~3時間)に嘔吐するよう指示をしたそうです。
通常の食事の場合は簡単に出来るのですが、脂質たんぱく質のみの食事だと胃の中に何もなく、吐き出すものがないためなかなか嘔吐が出来なかったという事があります。
それくらい炭水化物があるかないかで消化時間は変わるのです。
つまり消化が悪いもの(炭水化物)が増えれば増える程うんこ量は増えていき、減れば減る程うんこの量が減っていくという事に繋がりやすそうです。
普段ご飯やらパンやら野菜やらをモリモリ食べていたら、そら排便量も増えますよね?という傾向があると考えています。
 
そういった所から、便秘で苦しむという人は「炭水化物摂取を減らして脂質摂取を増やす」という事が解決策に繋がりやすいと考えてますし、実践していますし栄養指導でも話をしています。
表現が適切かどうかはわかりませんが、便秘で苦しむ人は腸内で「排便量<供給量」の傾向にあると感じます。
だったら消化出来ない食べかすという供給量を減らし、排便量を増やすための脂質摂取をするのが良い方向に進みやすいと考える訳です。
 
今回のテーマでカタツムリが食べた物によって糞便の見た目が変わるという話から進めてきましたが、私も食べる内容が極端に変われば、排便内容も極端に変わります。
以前の投稿の中でも話をしましたが、排便間隔が大きく開き、内容も真っ黒で形は保っていて粘度が強い状態だったのは、レバーと脂ばかり食ってたので吸収しきれない鉄分が多く含まれ、大腸内で長期間存在していたが水分・油分供給量が多かったため保水(保湿?コーティング?)され、長期間の老廃物が凝縮されていた事も考えられるが、密度が高くカチカチになる事なく排便されたからではないかと考えています。
これが良いか悪いかは別で、結果はこうなったというだけの話です。
 
食べる内容が偏れば、当然排便内容も変わります。
毎日行かないといけないとか、2~3日間隔だったら便秘ではないという日数の定義も必要だと思いますが、それ以上にどんなうんちにしたいのか?どんな排便感を得たいのか?という排便の内容を検証する事がとても大事だと考えます。
 
一般論では「消化に良いものは身体・胃腸に優しい」とされていますし、同意です。
ですが、病中・病後の食事で消化に良いものとして勧めているのは、食物繊維たっぷりの米であったりうどんであったりします。
米を「おかゆにすれば消化に良い」と言いますが、そら米と比較したら水分量も多くなり米の固形分摂取量も少なくなるから比較したらおかゆが消化には良いと思います。
うどんも軟らかく煮込みましょうとか言いますが、結局は消化の良くない米・うどんです。
消化に良いものとして私だったら「豚しゃぶ」を塩で食べる事を勧めます。
ここら辺が大部分の栄養士も医師・薬剤師も知識のアップデートが出来ておらず、検証もろくにしていない部分の一つです。
 
身体に優しく・負担をかけないものが身体のリズムを整えやすいとか健康に繋がりやすいというのであれば、炭水化物摂取量を減らしたら?というのが私の考えであり、糖質制限を実践している原動力にもなっています。
糖質制限をする事で、身体の不調というのは、結構改善しやすく疾病リスクも低下してくれる場合がほとんどです。
糖質を日常的に食べていると思うのでそれを一気に排除するのは多分難しいと思いますが、その苦しみから逃れられる可能性が高まるのであれば、チャレンジしてみるのも良いのかなと考えるのですが、いかがでしょうか?
 
とりあえず、これで今回のテーマは締めたいと思います。
横道にそれまくりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
 
また書きたくなったら追記していきます。
 

【ぼやき回】「理想」でも実感が伴わなければただの押し付け

前回からの続きです。
という事で「理想」を追求すれば「理想の結果」が得られるようなアプローチをしているのが、残念ながら今の一般的な栄養学(その他も含む)の現状です。
私も同じ管理栄養士ですが、様々な検証を行なっています。
それでイメージ通りの結果が出たり、真逆の結果になったりもします。
被験者は私という一人の結果(n=1:一人の分析)ではありますが、それを基に色々な他の知識や体験や結果や論文等を用いて組み合わせて仮説を作りだし、それが実証出来るかどうかを検証する・・・。
この繰り返しになります。
そこで良い結果になりそうなら広めますし、出なかったら今後の検証・分析のためのデータとして使います。
自分でも試してない方法を他の人に勧めるのは、とても無責任であると考えるからです。
 
実際多くの栄養士(医者も)は、理論だけを用いて実際に自身で試している(実践している)人は、おそらく一握りです。
 
栄養指導で「ダイエットのためにカロリー制限をしましょうね」と話している栄養士の姿はどうでしょう?
その栄養士が肥満体であれば、何の説得力もありません。
以前、調理業務の職場で「糖質制限を実践してどうなるかを試しています」という話をしたら、「(米飯等を)食べないなんて馬鹿じゃないの?栄養士でしょ??」と管理栄養士に頭ごなしに批判されました。
ちなみにその栄養士はがっつり肥満体でした。
なぜ頭ごなしに批判されたのか?当時は意味が分かりませんでしたが、ステレオタイプで変化を好まない人なんだなと感じました。
 
前置きは以上です。
 
さて、「昔ながらの食事をすれば健康になる」とか「食物繊維を摂りまくれば便秘になりにくい」という話が一般的には言われていますが、皆さんはどのようにお考えでしょうか?
その考え方はこれまでの長い期間の検証データとして存在していて、より悪化・患者数の増加傾向となっているのですが、これ「だけ」が推奨されている現状です。
それで効果を実感出来るのであれば、その人にとっては素晴らしい食事方法であると考えますが、当然中には結果が得られない人もいる訳です。
その人に対して行われるアプローチの方法として生まれやすいのは、
 
「もっとちゃんと管理して、言われた事を実践しなければ」
 
という考え方になります。
医療提供側の視点では、栄養指導のトークでも
「ちゃんとやってるんですか?」「言われた通りの食事をしているんですか?」
というような無言のプレッシャーが生まれたり生まれなかったりすると思いますし「もっと強い薬があるよ?お金はかかるけど、試してみる??」という医師からのアプローチもあったりすると思います。
 
ここで考えないといけないのは、一つのやり方に固執するのではなく、別のアプローチを試していく、検証を繰り返していくという事です。
 
一つの理想であったり方法論しか無ければ、それで改善出来ない人にとっては地獄の始まりです。
いつまでたっても改善が見られないため、「もっと言われた事を徹底しなければ!自分に厳しくしなければ!!」と必要以上に制限をかけ、自身を追い詰め、精神的な余裕が無くなり、さらに余計な別の症状まで引き起こすきっかけになっていきます。
医療提供者側は、何の検証もせずただマニュアル通りに言えばいいだけで、そういったアプローチで悪影響を与えたとても国が決めたルールなので守られています。
 
本来であれば、医療提供者側は違うアプローチの方法を持ってないといけないですし、それが多くあればあるほど多くの事に対応出来るようになるため、より多くの傾向の人に対応出来るようになるはずです。
そういったアプローチ方法を増やす努力をしている栄養士(医療関係者)というのが、一握りしか存在しないと考えます。
 
とはいうものの、栄養士も「医師の診断をもとに実践するしかない」という縛りがあるため、下手な事が言えないという現状もあります。
個人では思っていたとしても組織の人間なので勝手な事は出来ないのですよ。
怒られるから。
 
そういう訳で、私のようなフリーの管理栄養士がこのようなアプローチで話をする事が出来るわけです。
 
しがらみがありませんから。
 
病院に所属する医師・栄養士の話を真摯に受け止め実践しても良いですし、私のようなフリーの管理栄養士の話に耳を傾けて実践するのも、それは受け手の判断となりますが、受け取る側も一つの事「だけ」を実践するか、多くの事を検証しながら実践するというのも、判断は自由な訳です。
私は可能な限り「多くの選択肢」を提供するつもりですし、それをベースに行動しているのですが、それを実践するかどうかは受け取る側次第なんですよね。
 
あれ?
何の話をしているんだ??
ただのぼやきですねw。
こういった事をベースに私は情報提供しているという話になってしまいました。
 
次回こそ、うんちのテーマを終わらせたいと考えてます。
どうなる??
 

「唯一の理想」のようだが本当に全人類にとっての理想なのか?

\皆さん、こんにちは。
今回でとりあえずは最後にしたいと思いながら書き始めてます。
 
「うんち」というのは排泄物です。
 
そのうんちというのは食べた物の残りカスと水分と老廃物で構成されています。
このような構成のもののため、食べた物の影響があります。
サイトによってまちまちな所はありますが、構成の割合は以下の通りです。

便を構成する成分のうち、食べ物の残滓はおよそ5%に過ぎない。大半は水分(60%)が占め、次に多いのが腸壁細胞の死骸(15%〜20%)である。また、細菌類の死骸(10%〜15%)も食べ物の残滓より多く含まれる。

 

そして形状や色・臭いに関しては

人間の場合、楕円形から棒状で、その太さや長さは体調などによっても変化する。食物繊維、炭水化物を多く摂取すると便は太く大きくなり、高カロリー、高脂肪の割に食物繊維や微量栄養素の少ないジャンクフードを食べていると、便は細くなる傾向がある。また、幼少時は括約筋の調節が利きにくいために、体格に対して便は太く形成され、年齢を重ねると括約筋の弛緩により、相対的に便は細くなる傾向がある。

 

人間の便の色は、通常時の場合は黄土色から茶色のあいだで、これは胆汁によるものである。人の大便の茶色のもとは胆汁中のビリルビンが腸内細菌により最終的に代謝され生成されたステルコビリンによるものである。摂取した食物の種類、体調などにより、色調の濃淡に変化を起こす。食生活も関係しており、一般に肉食など動物性タンパク質のものを多く食すると褐色がかり、反対に穀物、豆類、野菜類を多く食するとpHの関係で黄色がかる。

 

健康な便からは露骨な悪臭は発せず、発酵臭に似た臭いが放出される。これは一般に善玉といわれるビフィズス菌や乳酸菌の代謝によって排泄される臭いである。反面、ウェルシュ菌などの悪玉菌はスカトール、メルカプタン、硫化水素など毒性のある臭いを放つ。

 

とされています。
以前、「PFCバランス」の話をしました。
「理想」とされるバランス
たんぱく質:13~20%
・脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
・炭水化物:50~65%
厚労省のサイトではこのように提示しています。
一汁三菜というような食事スタイルが伝統的でもあり和食のスタイルでもあり、無形文化遺産にも認定された素晴らしいものだという広報や推進をされています。
当然栄養士はこの情報を基に献立作成であったり食事提供・食育・啓蒙活動を行っていきます。
 
別にそれが良い悪いの話をするつもりはありませんが、
「理想が一つだけというのはおかしくね?」
と思う訳です。
 
あくまでもこのPFCバランスという目標値というのは、生活習慣病予防・改善を目的としています。
全人類がこれを行ったら、生活習慣病予防・疾病予防につながるのでしょうか?
他に効率良く改善出来るバランスというのは存在しないのでしょうか?
 
このPFCバランスの設定というのが1970年代の平均的(一般的?)な食事内容での栄養バランスを基に構築されています。
この時、諸外国では生活習慣病のような事で改善が必要だったのですが、当時の日本はそういった症状が一番少ない国でした。
そのため「これが健康に良い食事バランスな~のだ~」と広まって行く根拠になったのですが、今はどうでしょう?
 
現在もそのバランスに則って推進しているにもかかわらず、生活習慣病だと診断される人は増加傾向です。
ちなみに「糖尿病患者数」で見てみると1970年には50万人以下だったのが、2012年の調査では2050万人と激増しています。
1970年当時の食事を推奨する事によって、健康になるどころか悪影響を与えているバランスになります。
その食事バランスを「唯一の理想」とし、現在に至るまでの約50年間。
バランスの割合に、ほぼ変化が無いのです。
 
おかしくないですか?
 
結果として悪影響を与えて、それが広まっているにもかかわらず、何の工夫もせず、ずっとこのバランスが理想だと言い続けているのが現状です。
50年間試行錯誤もせず、ずっと「思考停止状態」にあり、同じ事を踏襲して発信し続けているのです。
このバランスというのが、いかに現実を見ていない、ある意味本当の「理想」であり「過去の栄光に縋り付いているだけ」のものでないかと考える訳です。
実現(再現性)が無理な事をアプローチしているだけのように思えます。
 
書きたい事が増えてしまったので、次回に続けます。
 

食事管理されたところで便秘は撲滅出来ない

前回からの続きです。
 
突然ですが、過去に私は施設栄養士として調理業務を担当していました。
システムとしては管理栄養士が献立を各施設の基準に沿って栄養価計算をして、その数値を満たすようにしながら見た目や味に偏りが無いように組み立てられた献立を基に、調理をしていきます。
その数字の基準というのは各施設や体調・症状により変化はしますが、厚労省で定められた基準値以上のものをベースとしたものを提供するように決められています。
 
で、今回は便秘がテーマなので食物繊維にだけに焦点をあてていくのですが、食物繊維量摂取目標量も18~20g以上とされているため、それを満たすように野菜も多めの献立が決められます。
食事内容としては、しっかり毎日この基準値を上回るような献立になっているので、十分に食物繊維を摂っている事になります。
このような食事が管理下に置かれる状況であり、睡眠時間(消灯・起床時間)もほぼ決まっているリズムの中で生活をしていたとしても、便秘を訴える人は存在します。
 
不思議ですよね。
 
生活習慣が大事だとされたり、食物繊維をとれば便秘予防になっていく!とそこかしこでアピールされ、食物繊維の健康食品やら野菜不足解消のために青汁やらを食べれば健康に良く、お通じの改善に役立つとされて積極的に摂ろうとアピールされているようなものなのですが、なぜか便秘とは無縁の生活を手にする事は出来ません。
 
で、便秘になる理由として聞いたのが、
腹圧(筋力)が衰えている
摂取する水分が不足している
運動をしていない
これらを理由にして、求める人には便秘薬が処方されています。
本当に食物繊維を摂取する事で、便秘を防ぐことが出来るんですか??
と疑問を抱き始めたきっかけです。
以前の投稿にもしたので、良かったらご覧ください。

という感じなので、「理想のうんち(排便状態・リズム)」を出すという事に関しては、食物繊維は十分条件の一つであり、必要条件ではないのではないかと考える訳です。
 
前回のブログでもお伝えしたように「毎日出す事が便通の理想」というのを前提に置く事自体が良くないのではないかと考えます。
生活リズムであったり、食生活であったりというのは個人差があって当然です。
その結果、毎日毎朝出る人もいれば、2~3日置きに出る人もいますし、1週間くらい出ない人もいる訳です。
基準にするのは
「排便後、次の排便に至るまでに不快感や苦しみが生まれやすいかどうか?」(期間・間隔)
「排便時に苦悩を抱えないまま排泄をする事が出来るかどうか?」(不快感)
という事ではないかと考えます。
同じような食事をしていたら、同じような排便間隔になり、同じような便状態になるのは当然だと感じます。
着目点は、現状どのような食事をし続けているのか?という所に置かないといけないです。
 
ネット上では、野菜(食物繊維)を食べよう!とアピールするのは良いのですが、現状どれくらいの野菜量を摂取しているかの視点がないまま話を進められている所ばかりです。
ここがとても大事な部分でもあるにもかかわらずです。
 
普段全く野菜を食べてないような食物繊維量がほぼゼロの人がいるとします。
その人が「野菜を食べよう」と100gの野菜を食べ続けたとします。
そのような環境であれば、食物繊維によるカサ(食べかす・消化出来ない物質の増加)の影響を受け、排便量が増えるので排便間隔はそれまでより短くなり、量も増えると思います。
実際私も固形物をレバーや肉・玉子のみから野菜をプラスしたら排便間隔(排便してから次の排便までの期間)は短くなりました。
 
「基準が一つしかない理想だとされている排便リズム」に近づける事が出来るようになるのは間違いないです。
 
逆に普段から野菜を積極的に摂取している人(例として300g程度とします)が便秘になったとします。
その人が国が推奨している目標値である350g以上の野菜を食べたところで、改善出来るかというと、そうでもないと思います。
食物繊維(食べかす)はある程度の量を摂っているため、それ以上に食べかす増やしたら「摂取≧排泄」状態から「摂取>排泄」へと変化しやすくなり、より便秘を拗らせやすくなる傾向にあるとと感じます。(少し分かりにくい例えかもしれない・・。ゴミの供給量がどんどん増えて、ゴミ処理場がパンクしていくような状態をイメージしていただけると嬉しい)
そういう人の食事指導として一番に考えるのは、私だったら「脂質摂取量」に着目します。
ある視点・基準からみれば野菜(食物繊維)というのは便通頻度アップに繋がりやすいと考える事は出来ると思いますし、別の視点から見れば便秘の悪化に繋がりやすいとも思います。
 
そういった基準をすっ飛ばしたまま話を進めるので、改善出来る人もいれば出来ない人に繋がりやすいですし、「野菜を食えば便秘になりにくくなるよ」と主張するベースだけが基準にもなって理論展開であったり「食物繊維を摂れば健康になれる」という考え方となって、色んな商品販売に繋がっていくわけなんですね。
 
次回でまとめるつもりです。
今回はここまで。