糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

現状で悩みが大きいなら習慣を大きく変えてみよう

皆さん、こんにちは。
今回がこのテーマの最後のつもりで書き始めています。(タイトルもそれっぽく書いてます)
 
私の近況ですが、基本的に糖質制限をしていて穀類等は食べておらず、たんぱく質・脂質中心の食生活をしています。
そこから実験で野菜を全く食べないという食生活をしていて、その状態から野菜摂取を増やしたら頻度(排便後から次の排便の期間)は増えたという事を以前のどっかの所で書いたと思うんですけど、それを継続してたらさらに硬いうんちになってしまいました。
それに加えて残便感もプラスされてます。
 
不思議ですね。
本当に食物繊維って「理想の便(排便)をし続ける」事に対して不可欠なものなのでしょうか?と感じてしまいます(食物繊維が不必要だと言ってるわけではないので誤解無きよう)。
 
うんちに関して、「排便についての視点だけ」で話をしていきます。
そしてPFCという3大栄養素の区分をからめてシンプルにそれぞれの特徴の話をします。
 
F:脂質 
油・脂というように固形であったり液体であったりするが、消化分解されていくため固形状態を維持する事はないです。分解されて吸収しきれないものは便と一緒に体外に排出されます。
これは脂質の種類にもよります。
そして、摂取量が多すぎると下痢状になりやすくなるかもしれないが、基本的には排便行為をスムーズにしていきやすい効果を与えます。
 
P:たんぱく質
タンパク質は消化に良いものです。
胃で胃酸と消化酵素でどんどん小さく分解されていき、速やかに小腸へと送られます。吸収効率が良いのでほぼ食べかすのようなものは生まれにくい。(全くでないとは言わない)
炭水化物の摂取量を抑えてたんぱく質を増やす傾向の食事をすると食べかすが少なくなり、出すもの自体の量(うんちの絶対量?総量?排便量?)も減って排便間隔は開きやすくなると考えます。
 
C:炭水化物
種類にもよるが、ヒトが消化出来ない食物繊維をP・F(脂質には存在しない)以上に含んでいるもの。
消化が出来ないため、他栄養素と比べて当然消化行為により時間がかかる。
消化出来ないものが中心となって、食べかすとなっていく。
ある程度の量の食物繊維は分解されて栄養素となるが、残りはうんちの中に含まれて排便されていく。

ここで誤解を与えないよう補足するのですが、たんぱく質というのは消化に良い食べ物です。
胃を通過して小腸へと進むスピードは炭水化物よりも早いです。
摂食障害で食後に毎回のように嘔吐をしていた方に対して行われた実験があります。
通常の食事(PFCバランスが理想とされる食事)をした時と、脂質・たんぱく質のみの食事をした時の違いです。
食後どれくらいの時間かは忘れたのですが、医師が食後数時間後(おそらく1~3時間)に嘔吐するよう指示をしたそうです。
通常の食事の場合は簡単に出来るのですが、脂質たんぱく質のみの食事だと胃の中に何もなく、吐き出すものがないためなかなか嘔吐が出来なかったという事があります。
それくらい炭水化物があるかないかで消化時間は変わるのです。
つまり消化が悪いもの(炭水化物)が増えれば増える程うんこ量は増えていき、減れば減る程うんこの量が減っていくという事に繋がりやすそうです。
普段ご飯やらパンやら野菜やらをモリモリ食べていたら、そら排便量も増えますよね?という傾向があると考えています。
 
そういった所から、便秘で苦しむという人は「炭水化物摂取を減らして脂質摂取を増やす」という事が解決策に繋がりやすいと考えてますし、実践していますし栄養指導でも話をしています。
表現が適切かどうかはわかりませんが、便秘で苦しむ人は腸内で「排便量<供給量」の傾向にあると感じます。
だったら消化出来ない食べかすという供給量を減らし、排便量を増やすための脂質摂取をするのが良い方向に進みやすいと考える訳です。
 
今回のテーマでカタツムリが食べた物によって糞便の見た目が変わるという話から進めてきましたが、私も食べる内容が極端に変われば、排便内容も極端に変わります。
以前の投稿の中でも話をしましたが、排便間隔が大きく開き、内容も真っ黒で形は保っていて粘度が強い状態だったのは、レバーと脂ばかり食ってたので吸収しきれない鉄分が多く含まれ、大腸内で長期間存在していたが水分・油分供給量が多かったため保水(保湿?コーティング?)され、長期間の老廃物が凝縮されていた事も考えられるが、密度が高くカチカチになる事なく排便されたからではないかと考えています。
これが良いか悪いかは別で、結果はこうなったというだけの話です。
 
食べる内容が偏れば、当然排便内容も変わります。
毎日行かないといけないとか、2~3日間隔だったら便秘ではないという日数の定義も必要だと思いますが、それ以上にどんなうんちにしたいのか?どんな排便感を得たいのか?という排便の内容を検証する事がとても大事だと考えます。
 
一般論では「消化に良いものは身体・胃腸に優しい」とされていますし、同意です。
ですが、病中・病後の食事で消化に良いものとして勧めているのは、食物繊維たっぷりの米であったりうどんであったりします。
米を「おかゆにすれば消化に良い」と言いますが、そら米と比較したら水分量も多くなり米の固形分摂取量も少なくなるから比較したらおかゆが消化には良いと思います。
うどんも軟らかく煮込みましょうとか言いますが、結局は消化の良くない米・うどんです。
消化に良いものとして私だったら「豚しゃぶ」を塩で食べる事を勧めます。
ここら辺が大部分の栄養士も医師・薬剤師も知識のアップデートが出来ておらず、検証もろくにしていない部分の一つです。
 
身体に優しく・負担をかけないものが身体のリズムを整えやすいとか健康に繋がりやすいというのであれば、炭水化物摂取量を減らしたら?というのが私の考えであり、糖質制限を実践している原動力にもなっています。
糖質制限をする事で、身体の不調というのは、結構改善しやすく疾病リスクも低下してくれる場合がほとんどです。
糖質を日常的に食べていると思うのでそれを一気に排除するのは多分難しいと思いますが、その苦しみから逃れられる可能性が高まるのであれば、チャレンジしてみるのも良いのかなと考えるのですが、いかがでしょうか?
 
とりあえず、これで今回のテーマは締めたいと思います。
横道にそれまくりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
 
また書きたくなったら追記していきます。