糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

完全食であったり健康食品であったりプロテインの話

さて、私は以前から健康食品であったり完全食についての話を取り上げてきています。
 
私自身は、単体で「完全食」と言えるものは無いと考えています。
そして健康食品も、表示されている通りの栄養素がそのまま商品に含有されている事はありえない考えています。
理由は、表示されているのはあくまでも「商品製造開始前」の数値であり、そこから加熱・圧縮・乾燥というような工程が始まるので、そこでどうしても成分が減少してしまうからです。
 
この商品の成分表示の所にもありますが、
「製造時配合」と記載があります。
とても正直ですが、他の商品にはこの表示すらないものも多数あります。
という事なので、「完全に栄養が摂れる」とか「完璧な食事」と煽っているサイトをよく見かけるのですが、売り込みのために使用されているようにしか思えないです。
何をもってこのような言葉を使っているのでしょうか?
 
ツイッターで何かの記事に、うろ覚えですがこのように書いていました。
「私は休憩や食事の時間を1時間しかとっていない。15時間を仕事にあてている」
「これさえ食べてれば、栄養には問題無い」
「噛まないので、あごが細くなり小顔になった」
「ダイエットにもよく〇キロやせた」
というような記事があり、みんなも完全食の食生活をやってみたら?というような記事だったと思います。
 
時間については好きにしたらと思います。
ただ、これで「栄養に問題無い」という考え方をするのは、少し違和感を感じます。
理由の一つは、あくまでも商品に「成分保証を行っていない」という点です。
もう一つは、あくまでも「厚労省が定めた基準(厚生労働省 日本人の食事摂取基準)に基づいている」という事です。
この基準の内容については長くなるので割愛しますが、「科学的なデータに基づいているもの」「これまでの習慣に基づくもの」「これ以上とったら健康被害が起きるという事が分かっている」と言ったものをひっくるめて、
国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギーと栄養素の量の基準を示すもの
としています。
この数値は、平均値であったり中央値であったりします。
大部分の人には当てはまる部分でもあるため、この数値を基準として色々な栄養計算に利用されています。
それは良いのですが、あくまでも平均値・中央値で、100%の全ての人にそうだとはしていません(当然ですが)。
なのに「完全食」「完璧な食事」というのは、少し盛り過ぎであると感じます。
 
また、加工により成分は変化します。
多くはその基準に達する(100%)であったりそれを超えていたり(150~200%)すると思いますが、その数値を確実に摂取できているという保証はありません。
その人にとっては十分な栄養素を摂取しているかもしれませんが、別の人には不十分である可能性もあります。
残っていると思えていたような栄養素も、実は全くなかったりする場合もあるわけです。
 
少し長くなりそうなので、次回に回します。
 

モリンガという食材は良いの?という質問の感想・回答

いい機会だったので今回改めてこの「モリンガ」を調べてみたんです。
するとどうでしょう…!
豊富な栄養素と、ダイエット茶と言われる所以がざっくり発掘できましたよ。
なるほど、これはスーパーフードと言われるだけあるなぁ…と納得でした。
豊富な栄養素でダイエット効果もバツグン!
 
モリンガには血糖値や血圧を下げる働きがあります。(※薬を服用されている場合は医師にご相談ください)
それと2017年の研究結果で、葉の成分に肥満の原因となる脂質の代謝を促したり、肌の改善が進んだりする可能性があることを、ヒトの細胞やマウスの実験で確認したとのことです。
これだけでもダイエッターには嬉しい作用ですよね。
ですが、まだまだ驚きの栄養素がこんなにたくさんあるんです。
<モリンガ100g中の栄養素>
食物繊維:ごぼうの約8倍
カリウム:牛乳の約63倍 
鉄分:ほうれん草の約31倍 
ビタミンA:ほうれん草の約13倍 
ビタミンB1:豚肉の約4倍 
ビタミンB2:真イワシの約50倍 
ビタミンB3:ピーナツの約50倍 
ビタミンE:菜種油の約6倍 
カルシウム:牛乳の約20倍 
アミノ酸黒酢の約20倍
ギャバ(r-アミノ酸):発芽玄米の約10倍
ポリフェノール:赤ワインの約8倍
食物繊維の含有量も100gにつき40gとトップクラスなため、便秘解消効果でダイエット茶とも言われています。
便秘や、便秘からくる肌トラブル、ぽっこりお腹などの解消に一役買ってくれるわけですね。
肌だけではなく、カリウムはむくみに悩んでいる場合に心強いですし、アミノ酸は筋肉や内臓、髪などのたんぱく質の原材料となるので、髪のツヤにも効果的です。
ビタミンも豊富で美肌効果も期待できますし、このような美容効果が高いところもセレブに愛される所以なんでしょうね。
注意点
 
妊娠中には要注意です。
厚生労働省の通知では「極めて限られた情報として、モリンガの葉の抽出物を妊娠ラットに対し高用量を経口投与したところ、流産がみられたと」の文献報告がありました。
また、日本医師会が監修する、「Natural Medicines」という健康食品データベースでは、「根、樹皮、花の化学物質が流産をひきおこすおそれがあります」と記載があります。
ですので妊娠中は安全性を考慮して、使用は避けてください。

栄養価豊富で美容効果も期待できるモリンガを試してみてはいかがでしょうか。
今日のメルマガがあなたのボディメイクのお役に立てれば幸いです。

 

調べていると、こんな感じで紹介されている物を見ました。
下記リンクも見つけて、ここを参照にしたのかなと思いましたが、微妙に違ってました。
どっちが正しいのやら。
 
というより、そもそも、正確な数値(カリウムが何㎎入っているか等)が記載されてないにもかかわらず、ただ単に「牛乳の約63倍に相当!!」とか書かれても、よく分からないですね。
インパクトだけを与えたいのでしょうか?
さらに言えば、カリウムを摂取するというイメージは野菜が多いと思います。
牛乳でカリウム摂取を意識していません。
なぜ、牛乳をチョイスしたのでしょうか??
 
で、数値がどうなっているかを調べたら、下記リンクが見つかりました。
丁度大麦若葉との比較がされており、それよりも多く栄養素を含んでますよ!!とアピールしていました。
 
さて、ここで焦点となるのは、流通しているものの多くが「加工されて、パウダー・カプセル状になっている」ものです。
モリンガそのもので流通はしているのでしょうか?
クックパッドを見ても、レシピで紹介されているのはパウダーを使っているものばかりでした。
 
私は、健康食品を信用していません。
 
栄養素の表記はされてますが、あくまでもそれは「加工前での計測」であり、「販売できる状態まで仕上がった、加工後の計測」では無いからです。
栄養素は、加工する事で熱処理であったり粉砕であったり、色々な工程が含まれます。
その工程で、どれくらいの栄養素が損失するかは分かりません。
仕上がった状態の栄養素の計測をしていませんから。
比較で同等以上の大麦若葉の紹介がありましたが、そのパウダー(青汁)を飲んで、何か変わったでしょうか?
これらを食べた所で、食物繊維とある程度、または僅かな栄養素を取り入れる事が出来るくらいにしか思えません。
このような健康食品で栄養だの何だの言うくらいなら、その分のお金でちょっといい肉や油に手を出したいと考えます。
 
上記のメルマガで話しをしていたのは、割愛しましたが「ティーパック」でした。
ティーパックであれば、エキスを抽出する事になるので、さらに栄養素も少ないですし、一番多い(残っている)であろう食物繊維すら得る事が出来ません。
 
「栄養価豊富で美容効果も期待できるモリンガを試してみてはいかがでしょうか。」
 
とするならば、お茶ではなく、モロヘイヤのようにそのものを食べるという紹介をした方が良いのではないでしょうか?
出回ってないようなので出来ないと思いますが、健康食品やお茶にしたところで、モリンガそのものと同等と安直に伝えるのはいかがなものかと考えます。
 
そういう意味では、ボディメイクに必須(?)であるプロテインも、栄養表示通りではないと考えていますが、どうなのでしょう?
私は表示通りではないという偏見を持っていますが、是非調べていただきたいと思います。
 
で、モリンガって、いつごろから良いと紹介されたのでしょうね。
モリンガパウダーを使ったレシピを見ていたら、投稿日が2013年の11月というのが出てきました。
モリンガの注意喚起として、平成16年(2004年)5月に、厚労省が注意喚起表示を指導しています。
私はモリンガというものを聞いた事が無かったのですが、皆さんはどのような感情を抱いているでしょうか?
モリンガの知名度って、どれくらいなのでしょうか?
 
という事で、回答を出すとすれば、
 
「好きにすればいいんじゃね?加工品だったら、食べたところで青汁と同等レベルの実感しか得られない。プラシーボ効果は期待できそう。私なら、これらの商品を購入するくらいなら良い肉やバターの予算に回す。」
 
という感じでしょうか?
以上です。
 

ラーメン論争の追記のようなもの

今回は、前回の追記・おまけのようなものです。
 
私が基準としているのは、糖質量です。
糖質を意識すれば、食後の眠気に来る来ないというのを検証出来るのですが、視点がカロリーだけでは、これが出来ません。
1000㎉の米を食べた人と1000㎉の肉を食べた人では、比較すると食後に大きく結果が異なります。
これが糖質の視点となると、糖質オンリーのものと、糖質がほとんどないものという事での比較が出来るのですが、カロリー視点だと、同じ1000㎉となるため、理由を説明出来ないのです。
 
で、私自身は、色々な論調を引っ張ってきて、自分の視点との比較という事をブログに書き続けているのですが、糖質について触れているかどうかというのは、私の判断基準の一つになります。
後は、「脳のエネルギーは糖質だけだ!」と主張する内容も、判断基準です。
もう少しあるのですが、「糖質至上主義」「数字を明確にしない栄養バランス最高」とする文章は、見ていて面白くないと感じます。
皆さんも、記事を見かける事があったら、そういったキーワードがあれば、あまり鵜呑みにしなくても良いと思います。
私は仕事の一環で読み込んでいく必要があるのですが・・・。

今回は、おまけでこの記事を紹介したいと思います。

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」
ラーメン・カレー・牛丼を少しでも「健康的」に食べるには?
佐藤達夫 (食生活ジャーナリスト) 2018年12月5日

 


私は前述した基準で判断をしていくのですが、この記事を見ていただければお分かりのように、判断基準が
 
・カロリー
・塩分
・味付けが濃い薄い
・食物繊維・野菜不足はダメ
・適量であればOK、摂り過ぎはダメ(数値データなし)
・糖質が悪いのではなく糖質過多が良くない(数値データなし)
 
という事を文中で用いられています。
「糖質が・・」と言及している部分もあるのですが、
 
中華料理
「ライスを大盛にしない事」→ 「シュウマイや小籠包などを注文」←御飯0.5杯分程度の糖質量で大盛と同等レベルに
 
フレンチ
デザートで糖質のとり過ぎになりやすい  ← 注文しなかったり食べなきゃいいじゃん
 
イタリアン
パスタの前に肉や魚料理を食べたい ← 高血糖の人は注意と促しているが、前でも後でもパスタを食べれば結局血糖値が上がる
 
そば・うどん
加えてうどんは糖質も過多(糖質が悪いのではなく、糖質過多がよくない)←よく分からない論調。過多との境目の基準は?
 
カレー
できれば「カツカレー」よりも「野菜ゴロゴロ」などを選びたい。←ビタミンB群よりも糖質をより摂れと誘導。野菜ゴロゴロ→大きくカットされてる根菜→根菜は糖質が多い
 
寿司
握り寿司は(握ってある分だけ)ご飯の量が意外に多い←せめて限度量とかを書いてくれたら理解が深まるが、何貫くらいまでならいいというような数字データなし
という感じです。
 
たくさん糖質に関連する内容はあるのだが、白米さえ排除すれば、糖質は大丈夫だよというような書き方が中心となっているように映ります。
最後の方にまとめとして、
 
セットにしない。
一般食堂では単品物よりも定食物を薦めるが、カレーや牛丼やラーメンなどの専門食堂では「セット物」を頼むとカロリーや塩分が過剰になる。
セットの内容がハッキリしないのだが、さんざんこれまでにセットものであるサラダで野菜を摂ろうとかアピールしているのだが、突然単品を食えとの誘導。
ラーメンは理解できるが、カレーのセットと言えばサラダだと思うのだが、なぜダメなのか?
私は牛丼を食べる時は、必ず生卵を追加しています。
ビタミンB群補給で、糖質代謝に繋がるのですが。
 
ついでにカロリー表示があったら目を通そう(必ずカロリーの少ない物を選べという意味ではない)。
カロリーをみたからと言って、どうなるのでしょうか?
さんざんカロリーが高いといけないというような論調をしているが、カロリーに目を通してどのような考えを読者に持ってほしいのだろうか?

残す勇気を! 食品ロス問題は「注文する前」に考えよう。
注文したあとは「多いな」と思ったら躊躇なく残す勇気を持とう。
働き盛りのビジネスパーソンが健康を崩すと、自分だけではなく、家族、会社、そして社会の損失となるのだから。
食品ロス問題は、特にテーマではないので気にしなくて良いはずなのですが、突然舞い降りてきたキーワードです。
初見の店では、量がどれくらいなのかは予測が出来ないのですが、何度もいった事があるのであれば、「ご飯少な目に」という話は出来るはずなのですが、そのようなアプローチをしようというのは記載無し。
 
躊躇なく残す勇気を持とうと、食品ロス問題と逆行する提案。
食品ロス問題に踏み込むのであれば、順番としては、
ご飯を少な目、またはおかずのみ → 残さないように食べる → その分運動したり、夜の食事量を減らそう
となるかなと思うのですが、不思議なアプローチをしています。

もっと深堀すれば、まだまだ語れるのですが、私はこの記事をみて、こんな感じの視点・考え方で読み解き、上記のような印象・感想を抱きました。
私の視点は伝わったでしょうか?
 
次回は、また別の話題のものをお届けしたいと思います。
以上です。 

健康の定義がハッキリすれば、健康に良い食べ物かどうかを判別できる

前回の続きです。
 
基本的に、食べ物は身体に栄養をもたらしてくれるので、全てが有益なものであると考えます。
これを原則とします。
その次に来るのが、「コンディションを望ましい方向に持っていってくれるのかどうか?」というものであると考えます。
 
そもそもですが、私が掲げる健康の定義というのがあります。

「日々の生活において、何かの活動を行う際に、高いパフォーマンスを発揮できる状態」

 

この状態を「健康(的)」と位置付けています。
糖質制限食を推進していますが、私はこれを行なう事で、食後のデスクワークで眠気を誘発する事は無くなりました。
結果、高いパフォーマンスを発揮出来るようになりました。
他の理由もありますが、そのため私は糖質制限食を「健康につながる食事法」としています。
それで、健康に良い食べ物とするのであれば、「糖質総量が少ないもの」というのが、判断基準のベースの一つになるわけです。
 
私は、ラーメンが好きです。
うどん屋そばもパスタも好きですので、たまに食べます。
ただ、糖質が多いので、私の視点から言えば、「健康に悪い=パフォーマンスを低下させやすい」ため、毎日食べるのは憚られる食材になります。
そのため、私が食べる時は、食後に高いレベルが要求される作業があるかどうかを確認します。
それで大丈夫であれば食べますし、作業が控えているなら食べません。
酒もそうです。
アルコールにより、思考力・判断力が格段に落ちます。
私は酒も好きですが、飲む時は仕事終わりです。

このような基準での視点となるので、ラーメンであったり、うどん・そば・パスタであったり、酒であったりという食べ物は、「健康に良くない=パフォーマンスを低下させやすい」ので、避ける方が良いとなります。

また、別の視点となるのですが、人によっては「高いパフォーマンス」という部分にも個人差があるわけです。
私自身は基本的にデスクワーク中心で運動もそこまでハードな事はしてないです。
ですので摂取エネルギー量は多くなくても良いのですが、中には、身体を大きくしたり、ハードなトレーニングをする人もいます。
そういう人にとっては「糖質」が有益であったり必要になっていく場合が多いです。
ですので、一概に「糖質=排除するもの・悪者」とも言えない訳です。
 
という事にもなるので、発言者は自身の立場というものを明確にしないと、簡単にダブルスタンダードとなってしまい、その発言者の信頼度に大きな影響を与えるという事になります。
食材が色々な栄養素を持つという紹介をするのは良いのですが、それはあくまでも食材を中心・視点としたものであったり、すっごく微量な栄養素をさも身体に多大な恩恵を与えるかのように書き立てる記事がほとんどです。
その人が〇〇の状態なので、それを解決するためには〇〇を食べよう・・・というような記事もあります。
通販商品サイトに誘導したりと中身が伴っていないものが多いですが、これに関してはコンディションアップにつながるという「テーマ」としては、健康を取り戻すのに有益な情報である傾向が大きいと思います。
 
そんな感じなので、私は「健康に良い食材悪い食材」というテーマの記事に、全てとは言いませんが、信憑性があるとは感じていません。
健康食品と呼ばれるものが、真に健康に繋がるのであれば、今頃人類の悩みなど、無くなっているのではないでしょうか?
自分の習慣や生活の中で、その食材を食べる事で、自身に良い影響を与えやすいものなのか?悪い影響を与えやすいものなのか?
それを見極める必要が、消費者・利用者には必要となります。
 
私は自分の意見を他人に強要するつもりはありませんが、私と同じような生活習慣を持っているような人で、同じようなテーマで探していたり、求めている人に対して有益になれば良いと考えています。
全ての人に対してメリットを与え続けることが出来るとも思っていません。
考え方を歪曲しての実践をして不健康になってもらうと、こっちも困ってしまうという部分もあります。
 
情報の受け手側次第です。
何を目的としているのか?
何かを変えたいのか?
どのような方法で変えたいのか?
そういった部分が整理されるほど、情報の中から欲しい情報というのを見つける事が出来るのではないかと考えます。
 
という訳で、長くなりましたがまとめです。
「私にとってはコンディションを下げる事に繋がりやすいので、ラーメンは健康に良くない傾向にあるけど、美味しくて好き」
「替え玉とか麺大盛にしたり、サイドメニューで糖質の多いものを注文したりすると、さらにコンディションを崩しやすい傾向になりやすいので、気をつけなはれや」
となります。
 
長くなりましたが、いかがだったでしょうか?
こんな感じでこのテーマの回答・まとめにしたいと思います。
以上です。
 
今回から、投稿時間を19時にしたいと思います。
 
突然の変更ですが、申し訳ありません。

そもそも〇〇を食べただけで、健康になるのか?不健康になるのか?

前回は、ラーメンが身体に良い悪いではなく、
ラーメンを食べる環境・習慣という様に、ラーメンをデフォで満足できるかどうなのか?
という所で、大きく結果が変わっていくという話をしました。
 
この話の基準ですれば、麺類は(麺類だけでもないですが)全て該当していきます。
皆さんは、うどん屋・そば屋でもトッピングの天ぷらや稲荷・おにぎりを追加で注文されているでしょうか?
私はそば屋では必ず天盛りざるセット(蕎麦と天ぷらの盛り合わせ)を注文するのですが、こんな感じだと、天ぷらの糖質が増量されています。
それを理解しているので、私はたまに食べる程度ですが、皆さんは常態的にそのような組み合わせで食べられているでしょうか?
いくら「(十割)そばが健康に良い」「ラーメンを食べるなら、ソバやうどんがいい」という話をしたとしても、食べる組み合わせによっては、たいして変わらないし、より不健康になるリスクすらあるという事になります。
 
という感じで追記しておきます。
 
さて、前々回くらいの投稿で、

「健康って何?」「身体に良い?悪い?」という事にも触れる必要があると考えます。

 

という文章を残しました。
 
そもそもの話になるのですが、皆さんは、何を基準に「身体に良い・悪い」「健康に良い・悪い」を判断しているのでしょうか?
そこの基準によって、大きく視点や結論・行動が変わっていくというのは、理解されているでしょうか?
 
まず第一に、皆さんが考える「健康」というのは何でしょうか?
ハッキリと説明出来るでしょうか?
その「健康とする基準」と、食べるものによりもたらされる「身体に与える影響」が、好ましいものとなる(なりやすい)のか?好ましくないもの(なりやすい)となるのか?
という事がリンクしていないと、その人にとって良い影響を与えるものなのか?悪い影響を与えるのか?という視点で判断する事が出来ないです。
 
一般論で「健康に害を与える食べ物」とするものがあるのであれば、それは「食べ物」ではありません。

しょくもつ【食物】
食べもの,すなわち食欲を満たし,生命を維持するために口から摂取するもの。
食品,食糧,食料,食餌(しよくじ)などの類語があり,それらの概念の相違ははっきりしないが,それぞれ多少ニュアンスのちがう使い方がされている。
食品の語は,食べものの語がかなり抽象的ないしは象徴的な意味をもつのに対して,明確に人間の摂食行為の対象となる素材の個々,あるいはその群や種類を表現する場合に使われる。
流通消費面の用語とされることも多い。

 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について

 
食物の定義はこうなっています。
つまり、食べて体調が急変するとか、生命維持が出来なくなるという様な状態にあっという間に普段のような生活が出来なくなるのは、食べ物ではなく「毒物」です。
毒キノコのようなものがそれに該当します。
これは「生命維持 = 健康」という基準がある(と思います)から、「健康に良い食べ物=普通の食べ物」「健康に悪い食べ物=毒物」となります。
これは極端な例です。
 
それでは皆さんが何か悩みが生まれるとします。
例えばそれが、肥満だとします。
そうなると「肥満解消=健康」となるため、
「健康に良い食べ物=やせる事に繋がるような食べ物」
「健康に悪い食べ物=太る事に繋がるような食べ物」
となります。
 
例えばそれが、美容だとします。
そうなると「美容アップ=健康(目標)」となるため、
「健康に良い食べ物=美容に良い影響を与える食べ物」
「健康に悪い食べ物=美容に悪い影響を与える食べ物」
となります。
 
例えばそれが、虚弱体質だとします。
そうなると「虚弱体質改善=健康」となるため、
「健康に良い食べ物=体力・筋力増強に繋がるような食べ物」
「健康に悪い食べ物=体力・筋力増強に繋がりにくい食べ物」
となります。
 
例えばそれが、病気だとします。
そうなると「病気治療=健康」となるため、
「健康に良い食べ物=治療に繋がるような食べ物」
「健康に悪い食べ物=治療の悪化を引き起こすような食べ物」
となります。
 
例えばそれが「特に悩みがない。今が健康だ」とします。
そうなると、「現状維持=健康」となるため、
「健康に良い食べ物=普段の食事」
「健康に悪い食べ物=普段食べないような食べ物」
となります。
 
という様な視点を持って、情報を取捨選択していると思います。
自分にプラスになりそうな情報であれば興味を持ちますし、マイナスになりそうな情報であれば目もくれないと思います。
どのような視点を持っているかは、本当に個人の状態を見ないと、より良いものを私も提案出来ないです。
 
結局の所、全ての人に対して、「これが健康になりますよ」というような紹介をしているサイトばかりですが、そのような提案を軽々しく出来ないという事になります。
あくまでも前提を示して、その前提の視点からであれば、その視点を基とした情報を提案する事が出来ます。
当然ですが、その前提は全ての方に共有されるものではないので、「これを食べればすべての方に健康になりますよ」とは言えないし、それを言うのは無責任だとも感じます。
 
私自身ですが、このブログは「糖質制限」をベースに考えています。
ラーメンの話でも、重要視しているのは「糖質」です。
ラーメンを食べてコンディションが崩れるのであれば食べなければ良いですし、別にどうともないというのであれば食べればいいと思います。
それをどう判断するかは、受け手側の判断になるのですが、提供者側は、その点をハッキリさせる必要があるわけです。
誘導する事が目的なら構わないのですが、情報提供者は、伝えたい事に対して誤解を与える訳にはいきませんから。
 
長くなってきました。
ここまでにします。
 
次回は少しまとめの追記が中途半端の長さになるかもしれませんが、よろしくお願いします。
  

ラーメンが健康に良いかどうかという話の続き

前回、ピックアップした記事の中に、

よく、この食品は「健康に良いですか?悪いですか?」と、聞かれることがあります。
私は研究者ではないので、食品の安全性は科学的根拠に基づいて国が定めた基準がクリアされているものについては、それを信じるしかありません。
ただ、どんな食品もそれだけを食べ続けて健康になれる食品はないと思っています。
何をどれだけ食べれば、より健康に近づくことができるのかを栄養素単位から食品に置き換え、人にお伝えするのが私の仕事です。

 

www.karadakarute.jp

 

というものがありました。
 
全面的には同意しませんが、キーワードとして、
「どんな食品もそれだけを食べ続けて健康になれる食品はない」
という部分には理解が出来ます。
例え健康になれるとしても、それだけを食べ続ければ、数日のうちに飽きてしまい、精神的に満たされない日がすぐにやってくるからです。
 
ちなみに、私は「サバの塩焼き」が大好きです。
毎日でも食べたいです。
ですが、「毎食」は食べ続けたくないです。
5食に1回くらいのペースであれば、テンション高く食事をする事が出来ると考えています。
それくらい好きです。

さて、話しに戻ります。
皆さんは、ラーメンを食べる時は、どのような状況をイメージするでしょうか?
自宅で食べるでしょうか?
ラーメン専門店で食べるでしょうか?
中華料理屋で食べるでしょうか?
高速サービスエリアのような所で食べるでしょうか?
 
次に、どのように食べるでしょうか?
ラーメン単品でしょうか?
量は普通量でしょうか?
大盛でしょうか?
替え玉をされるでしょうか?
セットで食べるなら、ご飯はついているでしょうか?
ギョーザや唐揚げと一緒でしょうか?
チャーハンセットというのもあります。
 
「普通(ノーマル)のラーメン一杯だけで満足できるか、出来ないか?」
ここで、大きく分かれていくと考えます。
 
前回までの投稿で、ラーメン1食自体のカロリーは、そこまで他の定食やどんぶりと違いはない事を紹介してきました。
 
あくまでも、「ラーメン1食あたりとの比較」です。
 
これにトッピングがつくと、身体に大きな変化を与えやすくなっていきます。
例えば「ギョーザ」。
6個くらいがセットで頼む人も多いと思います。
だいたい1個あたり糖質量6gなので、これだけで36gとなります。
白飯茶わん1杯(150g)程度の糖質量は55.2g
御飯の半分以上の糖質を、ラーメンに追加する事になります。
続いて、白飯は上記しましたが、注文したら、ラーメンの糖質に55.2gの糖質が追加。
さらに白飯大盛となると、ラーメンと同等レベルの糖質量となっていきます。

味噌ラーメン:(糖質量)101.3g
つけ麺:(糖質量)95.6g
中華そば:(糖質量)89.8g
豚バラチャーシュー麺:(糖質量)89.3g
塩ラーメン:(糖質量)85.9g
醤油ラーメン:(糖質量)82.0g

 

また、チャーハンを頼むとします。

一食あたりのご飯使用量は180gを目安とするなら、糖質量は66.3gとなります。

 

そして、替え玉文化がある所では、注文をする人もいると思います。
店舗によってばらつきはありますので、麺を100gとするなら、27.9gの糖質量となります。
ギョーザ5個分くらいの糖質量です。
 
まとめると、上記内容でセットのような形で注文したら、
醤油ラーメン(82.0g)
ギョーザ6個(36.0g)
チャーハン (66.3g)
替え玉   (27.9g)
となり、合計で212.2gもの糖質を摂取する事になります。
醤油ラーメンの約2.6杯分の糖質を摂取する事になります。
 
ここに原因があるとしか思えないのです。
 
ラーメン1杯だけであれば、特に健康被害を与えるリスクは非常に少ないと考えます。
ですが、このように上記のようなサイドメニューの注文が当然であったり、「大盛(替え玉)がデフォ」とする食生活をすれば、当然糖質摂取過剰となり、体調に悪影響を与えるリスクが上昇する訳です。
 
普通の定食に、ご飯をモリモリおかわりしたり、丼にプラス白御飯大盛を注文して食べているようなものです。
ラーメンと言えば、一緒にギョーザ!チャーハン!ご飯!という姿をイメージしやすい人は、健康を害するリスクが高くなるのは当然ですね。
 
でも、一般的には「塩分」「カロリー」ばかりに焦点が当てられ、その結果「スープを残そう」「野菜をプラスしましょう」という推奨ばかりがされています。
 
おかしいです。
 
私が推奨するのであれば、「麺を残して、トッピングとスープを飲み干すようにしましょう」とします。
 
スープに野菜成分・出汁・骨(ボーンブロス)からとった旨味が溶け込んでいます。
なぜ、スープを残してその栄養分を逃さないといけないのでしょうか?
野菜から逃げ出したカリウム分も、スープに溶け出している訳です。(カリウムは水に溶けやすく、野菜から損失しやすい性質を持ちます)
野菜スープが健康とするサイトでは、「スープは野菜の成分が溶け込んでいるので、飲み干せば最後までしっかりとれます」とするのですが、なぜラーメンは同じように考える事が出来ないのでしょうか?
 
不思議でなりません。
 
もし、私がラーメン店で健康のためにと提案するのであれば、
 
麺を残してスープを飲み干す。
煮卵のようなタンパク源の多いトッピングを乗せる。
そして、サイドメニューであれば唐揚げのような糖質量が少ないものを注文する。
 
という感じでしょうか?
私はラーメンが好きなので、麺を残すような事はしませんが、替え玉であったり大盛にする事はまずないです。
 
当然スープも飲み干します。
それで大満足です。
 
続きます。
次で最後かな?

ラーメンは健康を害するものなのか?

少しだけ追記です。
前回の記事に関連したものを。
一般的といいますか、否定的といいますか。
ネガティブな印象を与える手法のテンプレの紹介です。
 
最初に「塩分」についての紹介。(食塩摂取目安:男性8.0g未満 女性7.0g未満)
「一食で大きく上回っている」と指摘。

麺とスープで食塩とカロリーが分けられています。
例えば、スープを9割残し、麺を中心に食べると食塩は2.6g程度に収まるようです。
同時にスープに溶け出た油も減らすことができるので、余分な油をカットしカロリーダウンにも繋がりますね。

という感じで、「スープを残す」事を目標にします。

 

続いて「栄養バランスが悪い」と指摘。
タンパク源を多くするため、トッピングを多くしよう。
・野菜が無いので、野菜をつけるか、五目そばのようなものを食べよう。
あったり無かったりすのが、「食品添加物」の話です。
あるサイトでは、

JASマークがついている製品(全体の約8割)では、その基準がより厳しく、以下の表のように''実はほとんどのものが天然由来の成分’’なんだそう。

 

と、天然由来だから何だよ??と指摘も入れたくなりますが、そこはスルーしておきます。
 
最後は、書き手により変わりますが、平和的に終えるのであれば、以下のような書き方で終わります。

合わせる食材・食べ方さえ気を付ければ、「身体に悪い」という不安も取り払って、もっともっと美味しく楽しく食べることができそうですね。

 

という感じです。
かたや、家系ラーメンは風邪に効く!と主張している人もいます。

ただ、この記事はスープを飲めだの、残せだの。
しまいには

ただし、胃腸に負担をかけないよう脂っこいものは控え、高たんぱく、低脂質の栄養バランスのとれた食事をしっかり摂り、十分な休息が大切だということも、忘れないでくださいね。

 

と、脂は炎症を抑えるが摂り過ぎるなとか、脂が胃もたれ・消化不良の原因に「なってしまうかもしれない」と主張しています。
紹介するなら、ちゃんと原因を特定・断定しろよと、そして数値データも全くない紹介は無責任であると考えます。
「結局最後の所を言いたいだけじゃねーか」と感じるわけです。
文章の中で相反する主張が繰り返されているので、興味があれば、ご覧ください。
さて、少しここまでが長くなってしまいましたが、上記のように、「身体に悪い」「健康に良くない」という理由の多くが、
「塩分」
「野菜不足(ビタミン不足?)」
「バランスが悪い」
ではないかと考えています。
 
ですが、普通の丼や定食と同じような塩分・カロリーでもあるにもかかわらず、否定されがちです。
となると、「野菜」が影響を与えるのでしょうか?
「野菜さえ食べて置けば、健康に繋がるんだよ」
と、言いたいのでしょうか?
 
私の着目点はそこではありません。
 
過剰に摂ってしまいやすい「糖質」が影響しているし、「過剰に摂取してしまいやすい環境が揃っているから」と考えます。
 
そして、これを語るうえで「健康って何?」「身体に良い?悪い?」という事にも触れる必要があると考えます。
 
すいません。
導入が長くなったので、次回に回します。
 
ちなみに「チキンラーメン」の肯定派の意見も引用しておきます。
まぁ、参考程度にしていただければと思います。
 
以上です。
 

ラーメンが身体に悪影響を与えるのか?(脂質・カロリー編)

 
以前に、塩と高血圧に関連した投稿をしていますので、お時間あれば見返してください。
 
さて、続きです。
今回は、脂質・カロリーについての話をします。
 
私自身は、カロリーというのを絶対視していません。
普段の食事からカロリーを200㎉増やしたからといって、必ずしも体重が増えるとは考えていないですし、逆に200㎉を減らしたからといって必ずしも体重が減るとも考えていないです。
カロリーだけを基にしていたら、「効率良く」身体のコンディションを変化させる事は出来ないと考えているので、それを前提に話をしていきます。
 
さて、「ラーメン」ですが、一言でラーメンといっても種類は様々です。
豚骨・味噌・塩・しょうゆ・・・
他にも背脂たっぷりであったり、つけ麺のようなスタイルもあります。
店頭や通販で提供しているものもあれば、市販のスーパーでも袋めん・カップ麺等の分類も出来ます。
カップめんでも、具材がシンプルなものもあれば、かなりこだわった高級志向のものもあります。
それら全てをひっくるめて、「ラーメン」とするのは、かなり強引なくくりであると考えます。
それでは、まずカロリーと、おまけとして記載があれば塩分にも着目していきます。
 

ラーメン二郎 ラーメン:1371kcal
幸楽苑 中華そば:528kcal
天下一品 こってりラーメン(並):799kcal
一蘭 天然とんこつラーメン:525kcal(替え玉370kcal)
一風堂 白玉元味:652kcal(替え玉286kcal)
餃子の王将 チャーシュー麺 524kcal

 

ラーメン1食あたりに含まれる塩分量は6g前後

 

平均すると1食あたり5.5グラム~6.3グラムです。すでに世界基準の塩分摂取目標をオーバーしています。
ちなみに、スープには3.8グラム~4.3グラム、麺には1.7グラム~2.0グラムの塩分が含まれています。

 

不健康の代名詞「インスタントラーメン」の塩分摂取量はいかなるものなのでしょうか?
日清の「カップヌードル」の塩分は意外にも3.8グラムと少なめでした。
スープの塩分が2.0グラムと大半を占めているので、スープを飲まなければさらに減塩できます。
カロリーは353キロカロリーです。
本格ノンフライ麺が大人気のインスタントラーメン「マルちゃん正麺」はどうでしょうか。
カロリーは339キロカロリーカップヌードルとさほど変わりませんが、塩分量は5.8グラムとカップヌードルを大幅に超えました。
こちらもスープの塩分が4.1グラムとなっていて、スープを残すことで減塩できます。

 

引用元で「不健康の代名詞」と突然発言していますが、誰が発した言葉なのでしょうか?
テーマは塩分のようなので、塩分が多かったら不健康となるのでしょうか?
「塩分が多い食事はすべからく不健康」というように持っていきたいのでしょうか?
塩分が何グラム以上の食事であれば、不健康の代名詞となるのでしょうか?
もしそうなのであれば、その基準をぜひ、教えていただきたいものです。
そのようなイメージを率先して植え付けているのでしょうか?

ちなみに、「野菜たっぷり使っているラーメンはヘルシー」というようなサイトもありますが、タンメンも五目そばも、平均で13g以上の塩分を取っていますが、この点は問題無いのでしょうか?
 
ここで、着目したいのは、何のラーメンが〇〇キロカロリーだとか、〇gの食塩が入っていたというものではありません。
これぐらいのカロリーであったり、食塩量であれば、ラーメンであろうとなかろうと、普通の定食であったり、家庭料理でもファストフードであったりすれば、同程度の量を摂っているのではないか?という事です。

とんかつ定食のカロリーは613.6g(1人前)で914kcalのカロリー。 とんかつ定食は100g換算で149kcalのカロリーで、80kcalあたりのグラム目安量は53.69g。 (追記:食塩相当量5.65g)

 

照り焼きバーガーセット 1028㎉(サイドメニュー ポテトM410㎉ ドリンクコーラM140㎉ 含む)食塩合計2.9g

 


ラーメンで「塩分が多い多い」と汁を完飲するなと提唱している人がいますが、それで体調不良を防げることにリンクしているのでしょうか?
普通の食事とラーメンの違いは何なのでしょうか?
カロリー(あと塩分)だけで比較しても、これといって大きな差は無いと思います。
でも、身体に悪いというイメージがついて回ります。
先ほど触れたような、「野菜が多く存在するかどうか?」という事になるのでしょうか?
ただ、そういった人達のサイトを引用したいんですけど、導入部分は理解できるが、解決策が効果を得られにくい方法を選択しています。
 
私自身は、食物繊維絶対主義を抱いていませんので、どうしてもズレが生じてしまうんですね。
 
食物繊維は、摂取しないよりは、した方がいいとは思います。
食物繊維については以下のリンクからお願いします。
どうにも決定打が生まれない方法論ばかりが続きます。
 
次回は、いよいよこのブログの主軸となる糖質部分についての話をしていきます。
 

本当にラーメンは身体や健康に悪いのか?

皆さん、ラーメンは好きですか?
私は好きです。
豚骨スープで脂身が入っているのも好きですし、トロトロのチャーシューも好きです。
きくらげやメンマの歯ごたえも良いですし、紅ショウガや辛子高菜もすりごまも好きです。
学生の頃、ラーメン屋でニンニクのすりおろしがテーブルにあったので、初めて試したのですが、その時の味変と旨味の変化に感銘を受け、可能な限りニンニクを入れる方向で食べています。
ラーメン二郎系列と呼ばれるような、もやし山盛りのラーメンは注文の仕方が分からないのでまだ訪問していませんが、いずれは行きたいなと考えています。
 
そんな私は、管理栄養士です。

さて、よく健康を勧めるようなサイトではありがちな文言が、
「ラーメンは身体に悪い」
「スープを残そう」
「塩分が多い」
「脂質が多い」
「添加物たっぷり」
「栄養バランスが悪い」
という感じでしょうか?
 
ネット上では、ラーメンは良いとするものであったり、悪いとするものであったりします。
一番最初に調べだした時、このようなサイトもありました。

ラーメンを2カ月間毎日食べ続けたら、ヤバそうな症状が出始めたので、逝く前に伝えておきたい。

 

www.zinseitanosiku.com


「こんな生活をしてたら、身体がヤバそうになったので、みんな気をつけよう!」といった感じの内容ですが、数値データや症状をぼやかして書いている所もあるので、あまり参考になりません。(というより意味が分かりません)
「~のような気がする」
「皆さんの想像の範囲内でよくない変化が起こっている」
これが報告・レポートなのでしょうか?
ただの印象操作というものでしたので、テーマに影響を与えないので見なくていいです。
 
私自身は、「何かしらの目的を達成するという事に対して」ならば多少の影響はあると思いますが、「ラーメンそのもの」に対してはネガティブな印象を持っていません。

では掘り下げていきたいと思います。
ラーメンに対してのネガティブな要素・論調として「塩分」「脂質」が高血圧だったり動脈硬化の原因になるぞという繋がりがあります。
 
これは本当なのでしょうか?
 
ちなみに、皆さんは高血圧の原因をご存知でしょうか?
厚労省も公表しているのですが、原因は特定できていません
 

高血圧の種類と原因
じつは、高血圧症の90%以上を占める「本態性高血圧症」のことは、まだはっきりわかっていません。遺伝、環境要因、食生活、ストレスなど多くの原因で発症します。もうひとつは臓器の病変から生じる「二次性高血圧症」。これには腎性高血圧、甲状腺機能亢進症による高血圧、心臓や血管の異常による高血圧などがあります。

 


では、なぜ「高血圧=塩分」となるのでしょうか?

高血圧は人間様の一手販売で、動物には高血圧という病気はない

 

www.kenkoigaku.or.jp


というような動物の食生活を基に減塩をアピールしているものもあります。
動物実験と実際の人間での検証はリンクしませんので、よく分からない主張を基にゴリ押しをしている文章なので、これも見なくても大丈夫です。
 
良く使われる論調としては、塩辛いものを食べる → 塩分濃度が上がるので薄めるよう働く → のどが渇いて水を飲む → 体水分・体液が上昇 → 血液がオーバーフローするような形になり、血管を押し広げ、血圧が上がる
ナトリウムが血管を収縮する交感神経優位にするため血圧が上がる
ナトリウムが血管に侵入すると、筋肉でできた血管は収縮し、血圧は上がることになる
尿や汗が余分なナトリウムを体外に出すが、労働や運動で汗を流さないので塩分調節出来ず、過剰→高血圧という事のようです。

 

よく聞くような内容ではないでしょうか?
ですが、前述の文章にも戻りますが、高血圧の原因は、ハッキリしていないのです。
にも拘らず、リスクが上昇するからという事だけで、「塩分=高血圧」とし、全ての国民に対して塩分を一日10g以下にしましょうとするのは、推奨事項としておかしいのです。
 
ちなみにこの論調は、塩分をとって深刻な状況になってしまう腎障害や透析患者のような方には該当しませんのでご注意を。
 
「塩辛いものを食べる」という事ですが、どれくらいが塩辛いものとなるのでしょうか?
何グラム以上の塩分を使われたら、塩辛いものとされるのでしょうか?
普段の生活から1g塩分を増やす事で、血圧がどれくらい上がるのでしょうか?
逆に、1gを減らしても血圧が劇的に下がらないのは、何故でしょうか?
 
これまでに私はちょこちょこと話をしてきましたが「原因が特定するからこそ、治療法であったり対処法が生まれる」という原則があると考えています。
原因があるから結果があります。
その原因を取り除けば、結果は生まれないのです。
「因果関係」というものが必ず生じるものだからです。
普段塩分を10g摂取している人達が20gに変化しました。
何日で血圧がどれくらい上昇するのでしょうか?
逆に、塩分を20g摂っていた人が、10gにしたら、同じ期間で同じだけの幅で、血圧が低下するのでしょうか?
 
そんな機械的な関係なのでしょうか?
原因が特定していないにもかかわらずです。

食塩制限1グラムあたり、血圧は「0.5~1」下がります。個人差がありますが、一般に女性、高齢者、高血圧の家族歴のある人や、血液中のレニンというホルモンが低い人に有効です。

 

という事も記載がありましたが、普段何グラムの食塩を摂っていた人が1グラムを引いたら血圧が下がったという検証結果なのでしょうか?
際限無しに下がっていくのでしょうか?
食塩を5グラムを食間(空腹状態)に舐めたら、血圧が2.5~5程度、急激に上昇するのでしょうか?
 
血糖値の測定でブドウ糖負荷試験のように、空腹時に75gものブドウ糖を摂取するというメチャクチャな試験方法がありますが、それだと30~120分の採血結果でどのように変化するのかを調べる方法ですが、それくらい急激に変化を与えます。
 
高血圧で調べるのは、あくまでも血圧値であり、負荷試験のような「食塩75gを摂取して、血圧がどのように変化をするのか?」というような試験は、当然ですが、有りません。
 
原因となる塩と、結果となる血圧が即座に反応するものではないという事の証明となるのではないでしょうか?
 
そもそも高血圧と診断されるのは、

上が140以上で、下が90未満の場合は、収縮期高血圧と呼びます。 また、家庭血圧の基準値はより低く、135/85以上であれば高血圧になります。 140/90未満は正常血圧ですが、120/80未満が循環器病のリスクが最も低い至適血圧です。130~139/85~89は正常高値血圧で、高血圧ではありませんが要注意の値です。

 

とされるような人達です。
健康とされる基準もガンガン下げられて、ちょっとしたことでも「あなたは高血圧だ!!」とされる程度の基準です。
ですが、高血圧とされる人で150とか、160の人が、1gの食塩制限をしたところで「0.5~1」しか下がりませんから、基準値内にはなれませんし、効果的な食事療法とも言えないです。

こんな現状があるのに、口を揃えて「健康のために減塩しましょう」というのは、ナンセンスです。

塩分にしては、これくらいにしておきましょう。
次は、脂質についてと、余裕があれば糖質の話です。
 
おっと、普段の倍ぐらいの文字数になってしまった。
ちょっと熱くなりました。 

ビタミンUの含有量がわかったので追記

「キャベツ〇個分」というような表記が無いのでイメージをしにくいのですが、恐らく含まれているのは、100gあたりでも、極わずかであると考えます。
そうすると、食事で大量に食べたところで、1玉も生で食べれないと思います。(加熱すれば何とかいけるかもしれないが、MMSCが壊れる・・・)

 

先日、このような投稿を行ないました。
キャベツのビタミンU含有量が確認できましたので、その報告を兼ねて追記していきます。
ビタミンUの目安摂取量
ビタミンUは必須栄養素には分類されていないため、目安摂取量は定められていません。体内でも合成される成分のため、ビタミン様物質として取り扱われています。
欠乏症状と過剰摂取による症状の報告はありませんが、胃腸と肝機能の働きを改善する効果が明らかにされており、今後の研究が期待される成分です。
ビタミンUが多く含まれる食材・食事
ビタミンUが多く含まれる食材は以下の通りです。
ブロッコリー 590μg
アスパラガス 400μg
キャベツ 350μg
大根 260μg
ピーマン 180μg
 ※特に記載のないものは、食品100gあたりの含有量を表示しています。

ビタミンUの摂取のポイント
水に溶けやすく、熱に弱い性質があるため、サラダなど生のまま食べると効率よく摂ることができます。
加熱調理する場合は短時間で調理すると、ビタミンUの損失を少なく抑えられます。
また、スープやお味噌汁・煮物は、成分が溶け出した煮汁ごと食べることができ、胃腸を温めて新陳代謝の活性を助けるので、ビタミンUを効率よく摂ることができる調理法です。

 

という事のようです。
 
予想が当たってテンション爆上がりです。
 
1μgは、0.001㎎です。
キャベツ100gあたり、0.35㎎となります。
市販薬で「キャベジンコーワα」がありますが、配合量は150mgです。
キャベツ換算すると、約42800g分です。
キャベツの平均的な重量だと1個当たり1200gなので、約36個分です。
これだけ食べると、ようやく効果を実感出来る・医薬品として認可が下りるだけの量のビタミンUを手に入れる事が出来ます。
当然、不可能です。
 
色々なサイトで紹介されているように、「キャベツは胃腸に良い」「胃腸にやさしい」「胃腸改善」「食べる胃腸薬」「胃を健康に」という話をされています。
果たして本当なのでしょうか?
 
以前はハッキリとした数字が無かったので詰める事は出来なかったのですが、今回はハッキリしました。
約36個分のキャベツを食べてようやく実感・効果を得られるとなるのが、一日に100~200g程度食べた所で、「胃腸に良い・改善」とするとするのは、実感出来ない内容と考えられるし、改善という言葉まで使うのは、無責任であると思います。
 
もし、仮に修復する・改善するというのであれば、日々どれくらいの量を食べて、どの状態がどれくらいの期間で変化していったのか?というのを提示してもらいたいです。
 
そもそもですが、ビタミンU(MMSC塩化メチルメチオニンスルホニウム)が期待される効果というのが「荒れて弱った胃の粘膜を修復し、胃を正常な状態に整えます。」とされるように、「胃粘膜修復」作用というものだけです。
他の効果である「制酸剤」「健胃生薬」「消化酵素剤」については、他の生薬・薬剤で効果が得られる(効能がある)としています。
 
ビタミンUには、
制酸・・・出すぎる胃酸を抑える効果
健胃・・・消化不良・食欲不振解消、胃運動亢進作用
消化酵素・・消化機能アップ
これらの薬効が期待できない(表示が認可されていない)ものであるとされています。
つまり、150㎎もの分量を経口摂取したとしても、効果が認められるのが胃粘膜修復だけであり、消化・制酸・健胃は認められないとされるわけです。
 
薬剤の話をすると、市販薬で「胃粘膜修復剤」として使われているのは、MMSCだけではありません。
 
「アルジオキサ」「カンゾウ末」「銅クロロフィリンナトリウム」
 
少し調べただけですが、このように「胃粘膜修復作用」を持つものは他にもあります。
身近な食べ物から取り入れる事が出来るので、その手段としての「キャベツを食べようキャンペーン」というのは良いのですが、日常食べる量で胃粘膜修復作用も得られるかどうかも定かではないのに、そのほかの健胃・胃腸改善と誘導していくのは、どうなのでしょうか?
 
胃腸自体にも、状態を改善するための修復作用は、日々ターンオーバー(新陳代謝)を行なうので、日常的に行われています。
食べようが食べまいが、胃腸にダメージを与える行為を控えたりしなかったりすれば、元の状態になろうとしていきます。
数日経てば、不快感は基本収まります。
収まらなければ、他の症状が考えられるので病院に行きましょう。
その自己修復作用があるのに、キャベツを食べたら「改善」するというのはやり過ぎです。
改善するというのであれば、その自己修復作用と同等、またはそれよりも修復作用を加速させるほどの効果を得られるという事になると思います。
「改善」という言葉を使ってますから。
こういう言葉を使う人は、本当に、どのような意図をもって話をしているのでしょうか?
 
また、上記の引用文の中にもありますが、
ビタミンUの摂取のポイント
水に溶けやすく、熱に弱い性質があるため、サラダなど生のまま食べると効率よく摂ることができます。
加熱調理する場合は短時間で調理すると、ビタミンUの損失を少なく抑えられます。
また、スープやお味噌汁・煮物は、成分が溶け出した煮汁ごと食べることができ、胃腸を温めて新陳代謝の活性を助けるので、ビタミンUを効率よく摂ることができる調理法です。
ビタミンUは熱に弱いというのは共通しています。

 

この文章では、

①水に溶けやすい
②熱に弱い
③生のままで食べると良い
④加熱する際は、短時間での調理
⑤スープは成分を煮汁ごと食べる事が出来る
⑥胃腸を温める
 
と並べられてますが、③までは理解できます。
④は微妙です。
⑤は、加熱に弱いという事を無視してます。
⑥はビタミンU関係無しです。
また、ビタミンUの損失を少なく抑える事が出来るとありますが、どれくらいの損失がされているのかの記載がないです。
 
ただでさえ少ないビタミンです。
これで、どれくらいの差が生まれるのでしょうか?
是非、お伺いしたいものです。
 
結論としては、特にキャベツ等を食べるのは問題無いと思うが、キャベツを食べるという行為に胃腸改善効果という付加価値を求めるのは無理があるという事を言いたいですね。

一応、追記という形でもあるので、これで終わりたいと思います。
また、発見があれば、追記したいと思います。