糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

モリンガという食材は良いの?という質問の感想・回答

いい機会だったので今回改めてこの「モリンガ」を調べてみたんです。
するとどうでしょう…!
豊富な栄養素と、ダイエット茶と言われる所以がざっくり発掘できましたよ。
なるほど、これはスーパーフードと言われるだけあるなぁ…と納得でした。
豊富な栄養素でダイエット効果もバツグン!
 
モリンガには血糖値や血圧を下げる働きがあります。(※薬を服用されている場合は医師にご相談ください)
それと2017年の研究結果で、葉の成分に肥満の原因となる脂質の代謝を促したり、肌の改善が進んだりする可能性があることを、ヒトの細胞やマウスの実験で確認したとのことです。
これだけでもダイエッターには嬉しい作用ですよね。
ですが、まだまだ驚きの栄養素がこんなにたくさんあるんです。
<モリンガ100g中の栄養素>
食物繊維:ごぼうの約8倍
カリウム:牛乳の約63倍 
鉄分:ほうれん草の約31倍 
ビタミンA:ほうれん草の約13倍 
ビタミンB1:豚肉の約4倍 
ビタミンB2:真イワシの約50倍 
ビタミンB3:ピーナツの約50倍 
ビタミンE:菜種油の約6倍 
カルシウム:牛乳の約20倍 
アミノ酸黒酢の約20倍
ギャバ(r-アミノ酸):発芽玄米の約10倍
ポリフェノール:赤ワインの約8倍
食物繊維の含有量も100gにつき40gとトップクラスなため、便秘解消効果でダイエット茶とも言われています。
便秘や、便秘からくる肌トラブル、ぽっこりお腹などの解消に一役買ってくれるわけですね。
肌だけではなく、カリウムはむくみに悩んでいる場合に心強いですし、アミノ酸は筋肉や内臓、髪などのたんぱく質の原材料となるので、髪のツヤにも効果的です。
ビタミンも豊富で美肌効果も期待できますし、このような美容効果が高いところもセレブに愛される所以なんでしょうね。
注意点
 
妊娠中には要注意です。
厚生労働省の通知では「極めて限られた情報として、モリンガの葉の抽出物を妊娠ラットに対し高用量を経口投与したところ、流産がみられたと」の文献報告がありました。
また、日本医師会が監修する、「Natural Medicines」という健康食品データベースでは、「根、樹皮、花の化学物質が流産をひきおこすおそれがあります」と記載があります。
ですので妊娠中は安全性を考慮して、使用は避けてください。

栄養価豊富で美容効果も期待できるモリンガを試してみてはいかがでしょうか。
今日のメルマガがあなたのボディメイクのお役に立てれば幸いです。

 

調べていると、こんな感じで紹介されている物を見ました。
下記リンクも見つけて、ここを参照にしたのかなと思いましたが、微妙に違ってました。
どっちが正しいのやら。
 
というより、そもそも、正確な数値(カリウムが何㎎入っているか等)が記載されてないにもかかわらず、ただ単に「牛乳の約63倍に相当!!」とか書かれても、よく分からないですね。
インパクトだけを与えたいのでしょうか?
さらに言えば、カリウムを摂取するというイメージは野菜が多いと思います。
牛乳でカリウム摂取を意識していません。
なぜ、牛乳をチョイスしたのでしょうか??
 
で、数値がどうなっているかを調べたら、下記リンクが見つかりました。
丁度大麦若葉との比較がされており、それよりも多く栄養素を含んでますよ!!とアピールしていました。
 
さて、ここで焦点となるのは、流通しているものの多くが「加工されて、パウダー・カプセル状になっている」ものです。
モリンガそのもので流通はしているのでしょうか?
クックパッドを見ても、レシピで紹介されているのはパウダーを使っているものばかりでした。
 
私は、健康食品を信用していません。
 
栄養素の表記はされてますが、あくまでもそれは「加工前での計測」であり、「販売できる状態まで仕上がった、加工後の計測」では無いからです。
栄養素は、加工する事で熱処理であったり粉砕であったり、色々な工程が含まれます。
その工程で、どれくらいの栄養素が損失するかは分かりません。
仕上がった状態の栄養素の計測をしていませんから。
比較で同等以上の大麦若葉の紹介がありましたが、そのパウダー(青汁)を飲んで、何か変わったでしょうか?
これらを食べた所で、食物繊維とある程度、または僅かな栄養素を取り入れる事が出来るくらいにしか思えません。
このような健康食品で栄養だの何だの言うくらいなら、その分のお金でちょっといい肉や油に手を出したいと考えます。
 
上記のメルマガで話しをしていたのは、割愛しましたが「ティーパック」でした。
ティーパックであれば、エキスを抽出する事になるので、さらに栄養素も少ないですし、一番多い(残っている)であろう食物繊維すら得る事が出来ません。
 
「栄養価豊富で美容効果も期待できるモリンガを試してみてはいかがでしょうか。」
 
とするならば、お茶ではなく、モロヘイヤのようにそのものを食べるという紹介をした方が良いのではないでしょうか?
出回ってないようなので出来ないと思いますが、健康食品やお茶にしたところで、モリンガそのものと同等と安直に伝えるのはいかがなものかと考えます。
 
そういう意味では、ボディメイクに必須(?)であるプロテインも、栄養表示通りではないと考えていますが、どうなのでしょう?
私は表示通りではないという偏見を持っていますが、是非調べていただきたいと思います。
 
で、モリンガって、いつごろから良いと紹介されたのでしょうね。
モリンガパウダーを使ったレシピを見ていたら、投稿日が2013年の11月というのが出てきました。
モリンガの注意喚起として、平成16年(2004年)5月に、厚労省が注意喚起表示を指導しています。
私はモリンガというものを聞いた事が無かったのですが、皆さんはどのような感情を抱いているでしょうか?
モリンガの知名度って、どれくらいなのでしょうか?
 
という事で、回答を出すとすれば、
 
「好きにすればいいんじゃね?加工品だったら、食べたところで青汁と同等レベルの実感しか得られない。プラシーボ効果は期待できそう。私なら、これらの商品を購入するくらいなら良い肉やバターの予算に回す。」
 
という感じでしょうか?
以上です。