糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

ラーメン論争の追記のようなもの

今回は、前回の追記・おまけのようなものです。
 
私が基準としているのは、糖質量です。
糖質を意識すれば、食後の眠気に来る来ないというのを検証出来るのですが、視点がカロリーだけでは、これが出来ません。
1000㎉の米を食べた人と1000㎉の肉を食べた人では、比較すると食後に大きく結果が異なります。
これが糖質の視点となると、糖質オンリーのものと、糖質がほとんどないものという事での比較が出来るのですが、カロリー視点だと、同じ1000㎉となるため、理由を説明出来ないのです。
 
で、私自身は、色々な論調を引っ張ってきて、自分の視点との比較という事をブログに書き続けているのですが、糖質について触れているかどうかというのは、私の判断基準の一つになります。
後は、「脳のエネルギーは糖質だけだ!」と主張する内容も、判断基準です。
もう少しあるのですが、「糖質至上主義」「数字を明確にしない栄養バランス最高」とする文章は、見ていて面白くないと感じます。
皆さんも、記事を見かける事があったら、そういったキーワードがあれば、あまり鵜呑みにしなくても良いと思います。
私は仕事の一環で読み込んでいく必要があるのですが・・・。

今回は、おまけでこの記事を紹介したいと思います。

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」
ラーメン・カレー・牛丼を少しでも「健康的」に食べるには?
佐藤達夫 (食生活ジャーナリスト) 2018年12月5日

 


私は前述した基準で判断をしていくのですが、この記事を見ていただければお分かりのように、判断基準が
 
・カロリー
・塩分
・味付けが濃い薄い
・食物繊維・野菜不足はダメ
・適量であればOK、摂り過ぎはダメ(数値データなし)
・糖質が悪いのではなく糖質過多が良くない(数値データなし)
 
という事を文中で用いられています。
「糖質が・・」と言及している部分もあるのですが、
 
中華料理
「ライスを大盛にしない事」→ 「シュウマイや小籠包などを注文」←御飯0.5杯分程度の糖質量で大盛と同等レベルに
 
フレンチ
デザートで糖質のとり過ぎになりやすい  ← 注文しなかったり食べなきゃいいじゃん
 
イタリアン
パスタの前に肉や魚料理を食べたい ← 高血糖の人は注意と促しているが、前でも後でもパスタを食べれば結局血糖値が上がる
 
そば・うどん
加えてうどんは糖質も過多(糖質が悪いのではなく、糖質過多がよくない)←よく分からない論調。過多との境目の基準は?
 
カレー
できれば「カツカレー」よりも「野菜ゴロゴロ」などを選びたい。←ビタミンB群よりも糖質をより摂れと誘導。野菜ゴロゴロ→大きくカットされてる根菜→根菜は糖質が多い
 
寿司
握り寿司は(握ってある分だけ)ご飯の量が意外に多い←せめて限度量とかを書いてくれたら理解が深まるが、何貫くらいまでならいいというような数字データなし
という感じです。
 
たくさん糖質に関連する内容はあるのだが、白米さえ排除すれば、糖質は大丈夫だよというような書き方が中心となっているように映ります。
最後の方にまとめとして、
 
セットにしない。
一般食堂では単品物よりも定食物を薦めるが、カレーや牛丼やラーメンなどの専門食堂では「セット物」を頼むとカロリーや塩分が過剰になる。
セットの内容がハッキリしないのだが、さんざんこれまでにセットものであるサラダで野菜を摂ろうとかアピールしているのだが、突然単品を食えとの誘導。
ラーメンは理解できるが、カレーのセットと言えばサラダだと思うのだが、なぜダメなのか?
私は牛丼を食べる時は、必ず生卵を追加しています。
ビタミンB群補給で、糖質代謝に繋がるのですが。
 
ついでにカロリー表示があったら目を通そう(必ずカロリーの少ない物を選べという意味ではない)。
カロリーをみたからと言って、どうなるのでしょうか?
さんざんカロリーが高いといけないというような論調をしているが、カロリーに目を通してどのような考えを読者に持ってほしいのだろうか?

残す勇気を! 食品ロス問題は「注文する前」に考えよう。
注文したあとは「多いな」と思ったら躊躇なく残す勇気を持とう。
働き盛りのビジネスパーソンが健康を崩すと、自分だけではなく、家族、会社、そして社会の損失となるのだから。
食品ロス問題は、特にテーマではないので気にしなくて良いはずなのですが、突然舞い降りてきたキーワードです。
初見の店では、量がどれくらいなのかは予測が出来ないのですが、何度もいった事があるのであれば、「ご飯少な目に」という話は出来るはずなのですが、そのようなアプローチをしようというのは記載無し。
 
躊躇なく残す勇気を持とうと、食品ロス問題と逆行する提案。
食品ロス問題に踏み込むのであれば、順番としては、
ご飯を少な目、またはおかずのみ → 残さないように食べる → その分運動したり、夜の食事量を減らそう
となるかなと思うのですが、不思議なアプローチをしています。

もっと深堀すれば、まだまだ語れるのですが、私はこの記事をみて、こんな感じの視点・考え方で読み解き、上記のような印象・感想を抱きました。
私の視点は伝わったでしょうか?
 
次回は、また別の話題のものをお届けしたいと思います。
以上です。