糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

免疫力を高める食事方法について

前回の続きです。
 
今回のウイルスに関しては、今後どのように変異したり身体に与えるダメージ(後遺症)がどれほどのものか?という見えない部分が多いのであまりこの事についての話ばかりをするのは、誤解・誤報を与えやすいので、感染経路がほぼ同じであると思われる(勝手に思っている)インフルエンザのデータを基に話を進めている所です。 
 
食べて免疫を上げようという動画を見ました。
そこで話をされている内容なのですが、
 
・有効な手立てがないから手洗い・うがい・マスクをしよう
・免疫を高める食事をしよう
・腸内環境を良くするため発酵食品・食物繊維を食べよう
・ビタミンAが粘膜の健康維持になるので緑黄色野菜を食べよう(人参・ほうれん草・菜の花)
・ビタミンCが免疫細胞の働きを高めるので果物(みかん・いちご)菜の花を食べよう
たんぱく質が免疫細胞を作るので大豆製品・魚・玉子・肉・乳製品を食べよう
・外食・コンビニ利用が多い人はスープ・サラダ・たんぱく質サプリメントを利用しよう
 
という感じです。
 
他のサイトでも
・免疫力と抵抗力=根菜
・ビタミンA補給に人参
・ビタミンC補給にレンコン・じゃがいも・ブロッコリー
・ゴボウ・レンコン・ブロッコリーの食物繊維には感染症等に対する抵抗力をつける成分あり
・ニンニク・玉ねぎの硫化アリルには免疫力を高める効果あり
・硫化アリルの一部はアリシンに変わってビタミンB1・B2の吸収力アップになり糖質・脂質代謝アップで疲労回復
・特に春菊・カボチャは良い
 
という感じの事を栄養大学でもアプローチがされています。
「根菜は良いぞ」という感じの内容ですね。
 
動画投稿主についての話ですが、この方は「糖質制限なんて大っ嫌いだ」という考えの持ち主で、私と相反する意見をお持ちの方です。
勉強のために(たまに)拝聴させていただいております。
 
さて、彼は普段からご飯は大事・3食しっかり食べようとアプローチをしているのですが、この免疫力アップとして推奨する方法、いわば健康になるためにしっかり食べようとする方法として、上記の内容を挙げています。
そして「肉は食べ過ぎると腸内環境を悪化して免疫力低下につながるから、それよりも大豆製品を食べよう」と推奨しています。
また「サプリメント」も利用しようと話して、普段の食事が免疫を高める事になるから、ちゃんと食事をしようと主張されています。
 
そして「免疫力を(効率良く)上げるよ」という食材のなかに「穀物」って入ってないんです。
 
私は栄養士であるので「食べ物によって望む身体に変えていく」というアプローチをしていきます。
この方も同じ考えを持っていると思うので、上記に挙げたような栄養素を特に摂っていこうという話をしたのだと思います。
ただこの方は「これは普段の(バランスの良い)食事と同じなんですよね」と話をするので、恐らくこの栄養素をとれるようなおかずとご飯という感じでアプローチをするのではないかと憶測します。
 
ここが私と違う部分なんですね。
 
私だったら、有効だと思われる栄養素に特化した食事にします。
食べる事が出来る量は各々で上限はありますし、良いとされる食物を摂取したとしても、全ての栄養素をそのまま吸収できる訳がないのです。
 
だったら普段と比べたら「過剰」となるくらいの量を特化して摂取する方が「より早く結果を得られる」という事に繋がりやすくなる可能性が高まります。
「何となくやってる気分になっている」という「フラシーボ効果」よりも、「効果を実感出来ている」の方が結果としては求められますし、フリーで活動しているならなおさらだと思います。
 
私が勧めるなら「レバー」です。
たんぱく質・ビタミンAを大量に含み、ビタミンCも摂取可能です。
植物性ではないので食物繊維は含んでませんが、プラスしてキャベツ・春菊を合わせれば、とても良い結果になると思います。
一緒に青魚からオメガ3脂肪酸を摂取し、バターや酢も摂取出来れば、望む結果を実感しやすい状態に、より早く短期間で体現しやすくなると考えます。
植物性タンパクよりも動物性タンパクの方が効率良く栄養を吸収できますしね。
 
彼との一番の大きな違いが、私は「穀物」は基本的には少なければ少ないほど良いとしている部分です。
 
少し長くなってくるので、ここで切ります。
次回は、免疫力を高めるための方法として、とても重要な部分だと考える事について触れていきます。