糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

うんちを毎日出す事は「理想」なのか?理想の「再現性」はいかほどか??

続きですが、今回でまとまれば良いなと思いながら書き始めています。
このブログを書く時はある程度の書きたい事を考えるのですが、書いているうちに色んな所に首を突っ込んだりしていくので、結構内容はブレブレです。
前回の最後で「次回(今回)で最後」と書きましたが、どうなるかは分からないです。(前フリ)
そんな感じで書いているのですが、お付き合いいただけると嬉しいです。
 
さて、前回までの話を簡単(強引)にまとめると
・食べた物で排便の内容は決まる
・理想の基準が一つなのはおかしい
・理想から偏った内容の食事をすればそれに応じた排便になる
・消化に良いものだけを食べると「食べカス」の量が減るので排便サイクルは長くなる
・食物繊維の多い食事を摂ると「食べカス」が多くなるので排便サイクルが短くなる
という感じです。
 
食物繊維というのは体内に消化酵素がないため消化出来ない成分です。
これは摂れば摂る程、分解もされるのですが「食べかす」の量は比例して増えます。
「食べかす」のような消化が出来ないものが大量に溜まりやすくなり、排便量といいますか、腸の中に残っている排泄物の全体量といいますか、腸が抱え込むうんち総量(総重量?)というのが増えやすくなります。
そういった事でお腹の張りがうまれたり重く感じたりしやすくもなり、結果として毎日出さないといけなかったり、一日で複数回の排便が必要になったりする人もいるのではないかと考えます。
(※注 ここでは「下痢」は考えないようにします。通常(正常?)の排便回数やリズムの話をしていますので、誤解の無いようにお願いします)
 
で、ここでうんちの内容に触れますが、

消化管での消化・吸収の後に排泄されるうんち(便)は、健康な人ではバナナ状。7~8割が水分です。残りの3分の1が腸内細菌で、生きている細菌やその死骸です。
(中略)
うんち(便)の色が黄褐色なのは、十二指腸に排出された胆汁の色素ビリルビンによるものです。このビリルビンは腸内の状態によって色が変わります。腸内が善玉菌優位で酸性なら黄色みを帯びた黄褐色に、悪玉菌が繁殖しやすい環境のアルカリ性なら黒っぽい色になります。

 

ここでも「健康な人では」という前提条件のようなものがあるのですが、ほとんどは水分で食べかすや腸の細胞の部分で「10~20%」とブレ幅があるのですが、腸内細菌は10%とほぼ固定されているようです。
この部分が「本当かなぁ?」と思ってしまうので他を調べました。

健康な人のうんちは、80%が水分で、残る20%のうち3分の1が食べカス、3分の1が生きた腸内細菌、3分の1がはがれた腸粘膜です。わずか1g(乾燥ベース)のうんちに、約1兆個の腸内細菌が含まれているんですよ。

 

乾燥ベースというのがわかりにくいのですが、食べかすと腸内細菌と腸粘膜(細胞)の3つが均一の割合を保っているのが「健康な人のうんち」だそうです。
 
ただ、上記の2例では語られていない定義部分・前提部分があるのですが、
・健康な人ってどんな人?
・年齢で差があるのかないのか?
・このようなうんちはどのような食生活で生まれるのか?
・再現性はあるのか?
という部分です。
私は調べたのですが、調べきれませんでした。
特に1番目の「健康な人」と言う定義です。
もっというと「健康」の定義です。
 
どんな人なのでしょうか?
 
偏った食事をして真っ黒な粘度の高いうんちをした私は健康状態に特に不満はないです。
「理想」と全く違ううんちをした私は「健康ではない」とレッテルを貼られているのでしょうか?
普段から「鉄分は吸収されにくい栄養素だから普段から積極的に摂りましょう」と言っていて、成人男女で6~12mgが必要とされる量なのですが、それを満たすような食べ方をしていたのですが、理想的ではなくダメだったのでしょうか?
ちなみに女子中学生で月経があるという時は鉄分が14mg程度が必要との事。
私の食事内容と同等レベルに食べる事を求められているのですが、それは不健康なのでしょうか??
積極的に摂ろうと話ながら、摂り過ぎはダメだと言われているような感じがします。
その例はタンパク質がよく挙げられますね。

たんぱく質は動物性食品に多く含まれますが、とりすぎに注意しましょう」 

という感じで紹介されています。
効率良い摂取方法としてたんぱく質含有量の多いレバーを勧めておきながら摂り過ぎ注意という感じで「摂り過ぎだとする基準を設けないまま」注意勧告をするパターンです。
どっちなんだよ!?とツッコミを入れたくなります。
 
そして食物繊維でも同様です。
食物繊維は便秘を改善・予防していくとしながら、摂り過ぎても便秘になるという話です。

通常の食事では食物繊維の過剰摂取の心配はなく、むしろ、現在の日本人は、食物繊維が不足ぎみなので、意識してとる必要があります。しかし、サプリメントなどの健康食品を利用する際は、飲みすぎるとおなかが緩くなったり、他の栄養素の吸収を妨げたりする可能性があるため、注意が必要です。

 

という感じで紹介されています。
一日当たりの摂取目標量は成人男女で18~20g「以上」です。
そんな感じで推奨されているのですが、一体何g以上が摂り過ぎになるのでしょうか?
数字を明記している所を見かける事が出来ないのです。
あったら教えて下さい。
食物繊維をとり過ぎて便秘になるというのであれば、具体例や検証データがあるはずですが・・・。
そもそも食物繊維をとり過ぎると便秘になって体調に影響を与えるというのであれば、耐用上限量というものがあるはずです。

耐容上限量(tolerable upper intake level:UL)は栄養素を摂取するための指標の1つで,健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限を与える量と定義される.この耐容上限量を超えて摂取すると,過剰摂取によって生じる潜在的な健康障害のリスクが高まると考えられる

 

ですが厚労省が発表している中では上限のような規定はないです。
食物繊維摂り過ぎによって便秘になってヤバくなるというのであれば、この上限量は決められていないといけないはずなんですけどね。
そして現状で言えば

食生活の欧米化に伴い、2013年の調査では成人男女平均で1日の摂取量が14.7g、中でも20代は12gしか摂取できていません

 

基本的には不足している人が多い傾向ではないかと感じます。
ちなみに野菜の中でも食物繊維含有量が結構多い「ゴボウ」でも100gあたりで6.1gしかないですし、精白米で0.3g、多いと言われる玄米でも1.4gしか含まれていません(ともに100g当たりの含有量)。
 
いったい「健康な人の便」というのは、食物繊維量の「摂取する上限と下限」がどのくらいの範囲の人を指しているのでしょうか?
 
私には分かりません。
という理由で「健康な便を出すための再現性」というのが非常に難しいのではないかと感じてしまう訳です。
しかも運動量やらストレスとかでも影響すると紹介しています。
一体どうすればいいのでしょうか?
 
 
少し横道にそれて、長くなって今回で終われませんでした(´・ω・`)
書きたい事が膨らんできたので次回に続けます。
 
ごめんね。