糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

盛り過ぎた数字を使ってアピールされましても・・・

前回の続きです。
きゅうりの栄養は、こんなに凄いんですよという商品レビューがあったので引用していきます。
きゅうりは95%以上が水分ですから、栄養価が低いように感じられるのかもしれません。ここで、きゅうりに含まれる栄養素について詳しく見てみましょう。
きゅうりに含まれるおもな栄養素(100キロカロリーあたり)
カリウム…1400mg(ナスの約1.4倍)
ビタミンK…240μg(レタスとほぼ同等 ※土耕栽培)
ビタミンC…100mg(トマトの約1.26倍)
食物繊維…7.9g(キャベツとほぼ同等)
野菜によって一度に食べる量に差はありますが、こうして見ると、必ずしも「栄養が少ない」わけではないことがわかります。きゅうりの漬けものの定番としてなじみ深い「ぬか漬け」などにすれば、ぬかに含まれる栄養素も加わり、カリウムビタミンB1がアップします。

 

という感じの記事がありましたが、私は違和感を覚えます。
計算上は間違ってないと思います。
ですが、これだけの栄養素を手に入れるかどうかというのは別の話です。
 
おかしいのは『(100キロカロリーあたり)とする「単位」』です。
 
なぜ100キロカロリーあたりという面倒臭い基準で話をするのかが理解できません。
前回紹介しましたが、きゅうりのカロリーは100gあたりで14キロカロリーとギネスにのる程低いものとされています。
100キロカロリーを満たす重量に換算すると、714.2gです。
きゅうりMサイズ一本がだいたい100gなので、きゅうり7本分程度の栄養価の計算結果となります。
日常的にきゅうりを一日7本程度食べる人は「まれ」だと思います。
サラダの付け合わせなら1/3本程度でしょうし、食べても1本くらいでしょうか?
この計算方法だと、もともとカロリーが低ければ低いほど、100キロカロリー当たりの栄養成分の値は大きくなりますし、カロリーが高い程栄養成分の値は小さくなります。
そのような基準で「きゅうりスゲー」と話をされてもねぇ・・。と感じます。
こんな計算式であてはめられても意味が無いんですよね。
 
100gあたりだったら、
カリウム…196mg
ビタミンK…33.32μg
ビタミンC…13.7mg
食物繊維…1.08g
という感じで、他と比較して特に栄養豊富とアピール出来るようなものではないと感じます。
なぜきゅうりで100キロカロリーも摂取しないといけないのか?
理解に苦しむ記事です。
 
これと同じような感じのものは、乾物を取り扱った記事でもちょくちょく起こります。
私が先日見つけた記事です。
いかに高野豆腐が凄いかというのを数字の比較を用いてアピールしています。
こんな記事を、上場企業やダイエットサポート企業が広めるからおかしなことになってしまうと危機感を抱いています。
 
何に対して私が違和感を覚えるのか?次回まで考えといてください。
そしたら何かが見えてくるはずです
ほな、次回!
 
今回は少し文字数が少ないけど、まぁいいや。