糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

【おまけ】新型には〇〇が良いと話をしているいくつかの例

前回までで免疫力を高める方法をいくつか話をしてきたのですが、今回はおまけです。
「〇〇をすれば全ては解決する」というような方程式は成立しにくいという話をしたんですけど、世の中に出回っている「デマ」にはそういったものが良く使われています。
「分かりやすい」というものが必ずしも「効果を得られるもの・実感出来るもの」ということが成り立つ訳ではないのですが、そういった情報がまん延して、皆さんの思考を包み込みつつある状況になっています。
 
少し前には、花崗岩が注目(?)されていました。
花崗岩から出る放射線に変調された紫外線が強い殺菌力を特にウイルスに対して発揮する」という事でフリマサイトで販売されていました。
花崗岩から出る紫外線は人の身体には悪影響を与えないが、一番果糖な生物で物質のようなウイルスだけを、一瞬で分解するというような論調もあったようです。
また「26~27度でウイルスは死ぬから、お湯を飲んだら予防可能」というものが生まれました。
人間の体温が36度前後あるのに、26~27度で死滅するなら体内に入った時点で死滅してますよね。
これについては、芸能人の方もつられてしまったようですね。
他にも「納豆」が品切れになったようですね。
理由は茨城県民がウイルス感染者が出てないので、「納豆を食べているからじゃね?」という事が発端のようです。
納豆に関してはダイエットとか健康効果とかで度々爆発的に販売数が伸びているのですが、納豆に対してどれだけの期待値を持っているのでしょうか?
そして新たに2つのデマが生まれています。
一つは正露丸
正露丸の主成分が外膜たんぱく質を破壊する。これは日本の高校に進学すると必ず習います。
と主張しています。
そんなものは習ってませんが?
 
これに関しては公式が素早く反応して火消しされたので、そんなに広まってないかもしれないですね。
こういう情報を流している人が政治の世界に打って出ようとしているんですね。
最後は、子宮です。
子宮を温めると
「女性ホルモンには免疫力を高める作用がある」とし、子宮を温めることで血流が良くなって「女性ホルモンが全身に有効に流れる」
という事のようです。
身体を温めるという事は悪い事ではないです。
ただ、
 
『【医者が教える】子宮を温めるだけで女性はコロナウイルスにかかりにくくなります(本当に効く新型コロナウイルス対策)』
「即効性があり、免疫力を確実にアップさせる方法」として、「子宮温熱療法」を紹介。「今の時期、風邪、インフルエンザ、最近はコロナウイルスと色々言われています」と新型コロナウイルス感染症にも言及

 

という感じで紹介しているんですよね。
私がここで不信感を抱くのは、
 
「かかりにくくなるとしているが、どれだけの臨床試験を行ったのか?論文からの引用なのか?」
という部分です。
 
このウイルスが顕在化してきたのは中国での春節前なので、今年1月前後の話です。
そこから3カ月程度が経過しているのですが、この医者はどんな内容で、どれだけの期間の臨床試験を行ったのでしょうか?
私はこのウイルスは全てが解明したわけではないと考えているので、その未知の部分に対しては恐怖のような感情を抱いています。
かかりにくくなると主張するなら、比較検証したデータがあるはずです。
そういったデータも提示せず、ただ子宮を温めたら免疫力アップする、だからコロナウイルスにも対応できる(はず)という程度での情報であるのならば、これは無責任すぎると感じてしまいます。
 
情報提供者側が自論を率先して情報を流すには、何かしらのメリット・リターンが生まれると考えます。(私だってそうです)
例えば〇〇という健康食品を売りたいとか、自分の主張を強化したいとか、視聴者数を伸ばしたいとか色々あると思います。
この医者がどんな商売をしたいのかな?と思っていたのですが、下記のような経歴を見つけました。
事実であれば酷い話です。
皆さんも、簡単に惑わされないように気をつけましょう。
何か迷いがあれば、コメント欄にお気軽に記載いただければ、真摯に対応させていただきますので、お気軽に相談下さいませ。