糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

牛を目の敵にしている一部の環境保護団体

前回のおまけ的な部分です。
 
皆さん、牛肉は好きですか?
私は大好きです。
ステーキ肉をジューシーに焼き上げるのは好きですし、牛テールのスープも美味しいし、もつ鍋も、ワイン煮込みもローストビーフも大好きです。
 
牛肉には幸せホルモンと呼ばれるセロトニン・アナンダマイドの原料となるトリプトファンを多く含んでいます。
美味しいので大好きではあるのですが、前回まで「赤身肉」は身体に悪いと主張しているコメントの中で
 
「牛の飼育の必要性が減れば環境にもいいし」
 
と最後の方にちょこっとプラスしている所がありました。
 
その理由の根拠となるのが「メタンガス」だと思われます。
知らんけど。

このメタンガスは、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの一つで、世界全体で排出されているメタンガスのうち15~20%が、動物のゲップによるとされています。
(中略)
メタンガスを排出する発生源には、様々な要因があります。日本国内において排出されているメタンガスの場合、家畜や稲作等の農業からの発生が最も多く、全体の約2/3相当を占めています。

 

多分こういった感じの事があるので、そしてベジタリアン・ビーガン勢力を強めたいと考える一部(?)の団体は、このような話を「ほらみろ、環境にも悪いじゃないか」という心理的な圧力をかけようとしているのではないかと感じています。
 
メタンガスは「温室効果ガス」の一種になると言われています。
 
一番有名だと思うのは二酸化炭素である「CO2」だと思うのですが、では温室効果ガスの温暖化への「影響」の割合と日本の温室効果ガス排出量はどうでしょうか?
 
大気中の温室効果ガスの温暖化への「影響」の割合
 
二酸化炭素 60%
メタン 20%
一酸化ニ窒素 6%
オゾン層を破壊するフロン類及びハロン 14%
オゾン層を破壊しない代替フロン類等 0.5%以下
 
日本の温室効果ガス排出量
このサイトの資料での最大値である19年度で見てみると
 
二酸化炭素 8割以上(85%?)
メタン 0.5割程度
一酸化二窒素 0.5割程度
 
そんなに「メタン」を目の敵にしないといけないのでしょうか?
そして、例え牛の総頭数を今の半数とか1/4に減らしたとして、温室効果ガスの影響というのは、どこまで「効率良く」改善出来るのでしょうか?
一番注目すべき部分は、一番影響力を与えている部分にアプローチする方が、当然効率良く改善に繋がる事になります。
今回の件では「CO2」が一番大きな影響を与えているので、ここをまず何とかしないといけないと考えます。
 
ちなみに二酸化炭素排出量が一番多いのは「中国」です。
次いでアメリカ・インド続くのですが、2016年のデータでは、この3か国で世界の二酸化炭素排出量のほぼ半分を占めます。
一番多い中国でも、全体の二酸化炭素排出量の内で占めるメタンガスの割合は2割程度です。(アメリカでも1割程度)
効率良く二酸化炭素排出量を減らすというのであれば3割程度を占める中国やアメリカが実施したりアプローチをすればいいのですが、何故か環境団体はそれ以外の国へのアプローチを行ないます。
私から見たら、とても効率の悪いアプローチをとっているようにしか思えないです。
何かしらの政治的なものがあると考えていますが、このブログは栄養学であるのであまり深堀はしないようにします。
 
このような背景があるのに、さも牛が「環境に悪い」というイメージを与えていくのは、とてもおかしいと感じます。
もっと大きな影響を与えている所があるでしょ?と言いたくなってしまいます。
 
自身が主張を持って発言する事はとても良いと思います。
私自身もそうですが、多くの視点や異なる発想から色々なアプローチ・選択枝が増えるという事はとても良いと思うからです。
そういったメリット部分を増やそう・大きくしようとするのは良いのですが、相手の主張を蹴落とすようなマウントをとるようなやり方をする人は、ちょっと違うと考えます。
もし、相手の主張を批判するのであれば、それに見合うような論拠やデータを提示しないといけないと思います。
議論・討論をするのはとても良いですが、弾圧は選択肢が狭まる事に繋がるのでダメだと考えています。
 
私自身もそのようにならないように気を付けているつもりですが、もしそうでなかったら気を付けるのでごめんね。(感想や指摘があれば、いつでもコメントしてね)
 
以上、おまけでした。