糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

私が考える良い食材の続き

前回リンク先で提示されているものの中から良いと考える食材をピックアップしました。
その結果が「鶏むね肉」「牡蠣」「イワシ(サーディン)」の3つです。
動物性タンパクばかりとなりましたが、リンク先の中での食材で言えば上記が良いです。
 
少し話が逸れますが、そもそも「良い食材」とは何か?という部分の話をしないといけないですね。
私が良いとするのは「食べる事でコンディションやパフォーマンスを現状維持以上にしやすいもの」を前提にしています。
逆に良いとしないのは「食べる事でコンディションやパフォーマンスを現状維持以下にしやすいもの」を前提にしています。
 
一般論で「良い食材」「悪い食材」みたいな感じで紹介されてますが、基本的には全てが「食べ物・食品」です。
食品(読み)しょくひん(英語表記)food
栄養分を含み,食用に供されるものをいう。食欲を満たすため食品を人の摂取に適するようにつくったものを食物というが,この間には厳格な区別はない。農作物,畜産物,水産物から成る食品には,生のまま食用とされるもの,簡単な調理を必要とするもの,および工場製品となっているものがある。

 

全ての食材で栄養素を含んで、ヒトの生命維持に有益なものであるのが前提です。
一方的に「悪い食材」と決めつけて「悪い食材とする定義」も示さず、それに該当するものの生産者・関係者を批判しているのでしょうか?
救いがない書き方をしている所は多いです。
「カロリーが高いのに体に必要な栄養素を一切含んでいません」とかいうコメントを栄養士が言ってる訳です。
「悪い食材」とされるものも、「栄養分を含む食品」なんですけどね。
コリアンダーパクチー
コリアンダーは食器用洗剤の味がするし、考えるだけでお腹が痛くなります……」
とコメントしている栄養士もいます。
ここまでくると偏見でしかないですね。
さて、話を戻します。
あるサイトでは【2019年最新】美容・健康にいい食べ物ランキングベスト10!として食材を上げています。
ヨーグルト
青魚
トマト
納豆
ブロッコリー
リンゴ
しいたけ
大豆
のり
わかめ

www.be-corde.com

動物性タンパクがヨーグルトと青魚しかありません。
海苔やワカメと分けるなら海藻とひとくくりにするのではだめなのでしょうか?とも思いましたし、何で海苔だろう??とも思いました。
私が「食べる事でコンディションやパフォーマンスを現状維持以上にしやすい良い食材」として挙げるならば、
 
畜肉
魚介類

バター
自然塩
必須脂肪酸を含む油
 
という感じですね。
私は「糖質」に着目するので、このような結果になります。
付け加えるのであれば、「ニンニク」「生姜」「バジル」といった薬味・香草・スパイス類も素晴らしいです。
あとは「食べる事でテンションが上がるもの」も良いと思います。
これは酒でもお菓子でもラーメンでもスピリッツでも天ぷらでも寿司でもビールでも何でもいいです。
個人の嗜好の部分なので、それぞれで良いと思います。
 
一般的なサイトでは、なんか知らないですが必ず最後には

「体に良い食材はありますが、それ一品ばかり食べてしまうのはNG。食事バランスを大切にして、食材の栄養素を意識して日々の食事作りを楽しんでみてください!理想的なバランスのとれた食事で毎日を健康に過ごしましょう♪」

 

という感じのコメントが載せられています。
それまでに散々食材のアピールをしてそれを「高頻度で食べましょう」「〇〇さえ食べれば、ガンガン健康の維持向上に繋がりますよ」みたいな論調をしてきたにもかかわらず、最後には「バランス良く食べましょうね」で終わるものがほとんどです。
前段部分を否定して、結局「バランス良く食べようね」という当たり障りのないまとめで終わります。
 
「理想的な」バランスって何なんだよと。
 
「理想的なバランス」についての解説は一切ないのに、その言葉は突然やってきます。
その「理想的なバランス」に酒や菓子類やジャンクフードは入らないのでしょうか?
サイト上で提示されている食事バランスガイドが「理想的なバランス」なのでしょうか?

1日に、「何を」、「どれだけ」食べたらよいかを考える際の参考にしていただけるよう、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示したものです。

 

組み合わせと言ってますが、それはあくまでもこれまでの習慣を維持したいという手段の一つでしかありません。
個人の生活習慣や置かれている環境はそれぞれであるのに、たった一つしか選択肢が無いのがおかしいです。
それぞれが思い描く「理想の状態」は様々であるのに、なぜ「理想的な栄養バランス」は一つしかないのか?
不思議でなりません。
そして「前段部分の食材アピールは何だったのか?」とツッコミたくなります。
さんざん印象操作をして結局は現状維持なのか?と。
「ベスト10」とかいうランキングは何だったんだよ?と。
ただの責任逃れのように感じてしまうのは私だけでしょうか?
本当に「良い」として勧めているのか?と勘繰ってしまいます。
 
私が紹介したのは「必須アミノ酸」「必須脂肪酸」を含むものなので、脂質・たんぱく質不足にはなりません。
また栄養素もほぼ補う事が出来るしビタミンCもレバーに含まれています。
摂取出来ないのは食物繊維ですが、短鎖脂肪酸はバターから摂取する事が可能ですし、薬味等を追加すればある程度を補う事も可能です。
上記食品だけで、結構な期間をパフォーマンス高く過ごす事が出来ると考えています。
上記のランキング10の食材だけで過ごすのであれば、心配なのは鉄分とカロリー不足だと感じます。
 
誤解の無いようにしてほしいのですが、私が紹介した例は「理想的」なものではありません。
この紹介したものは「必須アミノ酸・必須脂肪酸」を含むものを紹介したに過ぎないからです。
ただヒトにとって必須のものなので、それを多く取ればコンディションは上がりやすいという部分を根底にしています。
なので、上記食材摂取頻度が高い程、それぞれのコンディションに良い影響を「あたえやすい」でしょうし、それをベースに取捨選択をしていけば良いと考えます。
 
何度も言いますが「理想」というものは人それぞれです。
 
今現在のコンディションが優れないというのであれば、まず糖質量をチェックしてみてはどうか?と提案しています。
なぜ「ベスト10」とか、「〇個選びました」とか出来るのか?
私には「ベスト10」とか「ベスト5」とかはできないです。
視点は様々であり、ある視点からすれば優れているものかもしれないが、別の視点からではマイナスでしかない場合も有ります。
そういった基準を話さないまま、勝手にランキングをつけたり、一つの食材をほめちぎるレビューを書いたり、とかいうのはおかしいと感じますね。
 
「体にいい、特に女性におすすめの食べ物」である根拠は何なのでしょうか?
 
「美容にいいからと、同じ食材ばかりを偏って食べても健康的ではない ということですね」という話をしていますが、不足しているのであれば徹底的に補ってあげる方が効果は現れやすいのではないでしょうか?
 
「食べ過ぎは良くない」とか「偏るのは良くない」というのは良いのですが、どれくらいが「食べ過ぎ」「偏る」に該当するのでしょうか?
 
どのような状態の人が、どれくらいの量を食べたら、どれくらいの期間で改善出来やすくなるのでしょうか?
 
そういったデータも示しながらの情報提供を、自分もしていかないといけないと感じました。
という感じでまとめにしたいと思います。
 
まとまってるのか??
 
今回はここまで。