糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

私が考える良い食材

前回からの続きです。
これまでは「女性が摂るべき」とアピールしているものが、よく分からない基準で選定されているものが多いという話をしてきました。
ただ、この中でも良いと感じるものは当然あります。
 
鶏むね肉・牡蠣・イワシです。
 
あれ?動物性食品ばかりになってしまいました。
 
私はこういった記事を見て思うのですが、なぜか「植物性食品」ばかりがクローズアップされやすいです。
テレビやネットでも「スーパーフード」と称されているものをみたら、ほとんどが植物性食品であったり、加工品であったりします。
不思議ですよね?
植物性より動物性の方が栄養吸収率が良く栄養価も高いものが多いにもかかわらずです。
あえて動物性食品を外しているように感じてしまいます。
報道姿勢がそのように偏っているからでしょうか?
「動物を食べるなんて非道だ!人間は植物性食品さえ食べれば健康になれるんだ!!」と主張している人ばかりのグループで情報提供されているからでしょうか?
よく分からないです。
 
さて、本題に入ります。
 
鶏むね肉が紹介されていますが、別に胸肉でなくても良いです。
そして皮も美味しいので、捨てなくていいです。
料理で普通に「外します」としている人は、何を考えているのか?と驚愕してしまいます。
 
美味しいのに。
 
牡蠣も良いですね。
亜鉛と言えば牡蠣というイメージを持っていますが、皆さんはいかがでしょうか?
亜鉛を始めとしたミネラル豊富な食材であり、他にはセレン・銅・ビタミンB12をより多く含む食材ですね。
微量ながらビタミンCを含んでいる事も良い点です。
糖質も含んでるのですが、それも微量(100gあたり約5g)なので、そんなに気にしなくても良いのがメリットです。
 
ただ、よくニュースにもなるのですが、腸炎ビブリオノロウィルスといった食中毒のトリガーになりやすいというのが欠点ですね。
腸炎ビブリオは真水(水道水)で洗えばいいのですが、ノロウィルスは85℃以上で1分半加熱すれば死滅できるとされているのですが、85℃以上というのも牡蠣の「中心温度」の話です。
外側はそれ以上の加熱の影響を受けるので、ここまで加熱し続けたら身が縮んで硬くなり、風味も飛んで美味しくなくなってしまいます。
施設での食事でもノロウィルスの感染を避けるため基本的には献立に組み込まれず、調理員も口にしないというルールがしかれます。
検便とかも義務付けられていますからね。
それさえなければ、もっと需要は伸びたのではないかと考えられるので残念です。
 
牡蠣フライサイコーです。
 
最後にイワシですね。
ここで紹介しているのは、おそらく「(オイル)サーディン」(小型のイワシ)であったり「たたみいわし」(イワシの稚魚)ではないかと感じます。
数値データが無いので正確に比較ができないですが、ビタミンB12の含有量は、それぞれ100gあたりで
イワシ(油漬け)18.0㎍
タタミイワシ 15.6㎍
イワシ(生) 9.5㎍
さんま    17.7㎍
牡蠣(生)  28.1㎍   
(ビタミンB12の一日の推奨摂取量:2.4㎍)
です。
サンマも牡蠣もすげーな。
 
もう一つ豊富だとするオメガ3脂肪酸も、(多価不飽和脂肪酸含有量で表記)
イワシ(油漬け)13.96g で魚類の中ではトップです。
ちなみに、まいわし(生)で3.81g、さんま(生)4.58g、サバ1.91g、牡蠣(生)0.32gです。
 
こう見るとサンマって凄いですね。
海外の記事が基になっていると思うので、サーディンとなると思うのですが、日本ならサンマですね。
栄養価だけで言うのであれば。
少し長くなってきました。
 
次回に回します。