糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

チアシードって消化吸収効率が良いものなのでしょうか?

前回からの続きです。
 
管理栄養士が監修という割には、ミスが多いですし栄養吸収効率の話も一切ない話をしているサイトから引っ張ってきたいと思います。
食物繊維の話をしたいと思います。

■食物繊維がすごい
国民健康・栄養調査によると食物繊維は、男女ともに摂取量が不足している栄養素です。チア・シードは食物繊維をなんと4.1g含みます。食物繊維が多いことで知られている、玄米には0.5g、大豆には2.2gしか含まれていません。食物繊維のキング級のごぼうには5.1gの食物繊維が含まれていますが、チア・シードのようになかなか手軽には食べられません。

 

とあり、含有量が多くてチアシードだったら水に戻すだけだし簡単に摂取出来ますよという話をしているのですが、ここで考えてみて欲しい部分があります。
 
「食物繊維は人間は消化出来ない」
「チアシードを水でもどして食べても噛み潰しにくい」
という所です。
 
アシードを水で戻すと、ゼリー状(チアジェルというそうです)になって柔らかくなるそうです。
で、このチアジェルはこんにゃくの主成分と同じグルコマンナンという食物繊維です。
アシード自体はゴマのように硬い皮で包まれているのではないようです。
 
これは私の憶測でもあるのですが、
「ゼリー状の食物繊維に包まれているんだったら、それが消化の邪魔をして栄養なんて得られないのではないか?」
という事です。
ゴマのように小さい粒で、ゴマ自体も噛まずに普段食べているような我々です。
ゴマ同様、チアシードの一粒一粒を噛む事は難しいですし、ゼリーのおかげでくっつきやすくもなります。
一つだけ慣れないことがあるとすれば・・・
歯に詰まる事なんですよ。
胡麻より小さい小さなチアシードです。
水分を含んでそのにとどまりやすくなっているのか、
歯と歯のすきまに知らず知らずの間につまっている(笑)
(中略)
歯に詰まらないように、ドリンクはかまずに飲まないようにしているんですよ。
イメージとしては、チアシード飲み込む感じです。

 

というレビューがありました。
これがどれだけの支持を得られているかは知りませんが、そのまま飲み込むのであれば、さらに吸収力は低下するのではないかと感じます。
 
で、その続きにミルドされたチアシードがあると紹介されていました。
粗挽きとか粉末状のものがあるようですが、
 

アシードは粉末になっても水を含めはプルプルの状態になるのはかわらず、
さらに細かい状態になったので、
ある意味ゼリーみたいになりますよね。

 

「難消化性の」ゼリー状になるとの事です。
そして加工する事で熱も加わってしまうのが予想されますが、これだとオメガ3は熱でやられてしまっているのではないかと感じます。
ゼリー状になってそれに包まれているような状態であれば、消化が出来ないため栄養素はそのまま全てがとは言いませんが、多くを排出してしまっているのではないかと考えます。
 
食物繊維は大腸でしか有効活用できないですし、大腸ではビタミンのような栄養素は小腸で吸収するものであり、大腸にはその機能は備わってない(?)ので吸収効率ははるかに低下します。
アシード自体には栄養素が含まれているのは事実ですし、それを否定するつもりはありません。
ですが、その栄養を食物繊維にガードされているのに、理論値通りに吸収できるかはまた別の話となります。
ただ単に「チアシードという商品を売るため」の紹介であり、耳障りの良い情報提供の場となっている気がしてならないです。
 
おっと、もっと簡単にまとめるつもりが、思わず長く記載してしまいました。
アシードはここまでにして、次はレンズ豆の話をしたいと思います。
 
今回はここまで。