糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

「食事制限」の定義を考えてみる

前回の続きです。

 

ある動画で、「食事制限一切なしで、簡単に痩せられるよ」といった趣旨のものを紹介しました。

その中で、

「食べたいものは食べればいいじゃん!ポテチとか、普通に食べたいものを食べてたよ?」

と、「食事制限に関してはほぼしなかった」という話をしていました。

ですがルールとして、

「自分の基礎代謝量よりも超えないカロリー摂取をし、少しくらい超えたとしても、それを消費するだけの運動をしっかりする」

ということをやれば、絶対に痩せれる!

「体重を落とす」だけで考えれば、簡単ですよ。

 
と、主張されていました。

これは動画の投稿だったので、コメントもありましたが、

「流石です。参考になります。」
「自分もやってみます!」

という賛同をする人もいれば、

「それって、食事制限ではないの?」

と、否定的な感想を持つ人もいました。

前回も書きましたが、この人の考えとしては、

「食事制限 = 食べたいもの・甘いものを我慢する」

という事だと思います。


私自身は、食事制限ナシという言葉を用いるのに関しては、一部正解ですが、基本的に不正解であると思います。

この動画の紹介内容ではかなりの誤解を与えやすい使い方をしていると感じます。


少し話が変わりますが、ダイエットとボディメイクという二つの言葉があります。

この違いの話を原点にしているのですが、私は、この食事内容はダイエットでは無く「ボディメイク」の印象を受けます。

「ダイエット=体重を減らす」

というのだけでは、正解でもあり、不正解でもあります。

ハッキリと答えが出せないのは、「ゴールがどこなのか?」というのを明確にしていないからです。

「体重を減らして、健康的・日常生活でのコンディションの向上・維持」

がゴールというのであれば、ダイエットだと考えます。

「体重を減らして、ボディラインを極限まで補足する」
「体重を減らして、コンテストで良い結果を残せるようにする」
「体重を減らして、ボクシング・柔道・レスリングで望む階級で試合をする」

というのであれば、ボディメイクだと考えます。


上記の考え方だと、今回の動画の紹介内容であれば、この人にとっては「ダイエット」ではなく「ボディメイク」に該当すると判断します。

理由は、動画の中でも話していました。

「食べてても栄養失調になっていた」

「撮影とかがあればもっと絞るけど、動画を投稿するうえでは、現在の41キロ後半がベスト」

この食事方法を行なう事で、「栄養失調を引き起こす」という事が生まれている事実がある以上、これは健康的でなく、コンディションも低下させています。

目的の一つとして、「撮影」というものもあります。

出来るだけボディラインを細く見せたいというのがゴールであれば、それは「ボディメイク」です。

「健康」よりも「見た目という商業・興行的な目的」を重視しています。

栄養失調になったとしても、健康を維持できない可能性が高いとしても、撮影の期限までに、身体を絞り込んで理想の身体を手に入れる作業を行なうというのは、ボディメイクです。

ですので、この動画のタイトルについて、「ガチで痩せる方法」というのであれば、特に否定的な意見は出なかったと思います。

動画の中では「ダイエット」を連呼していますので、それはいかがなものかと感じてしまいますが、残念ながら、一般的には、「体重を落とす = ダイエット」という認識が根付いています。

そこは仕方がないかもしれません。

 

では次に、「食事制限」の定義についての話をしたいと思います。

食事の「制限」をどうとらえるかによって、答えが変わってくると思います。

 

制限 (せいげん)とは、自由な動きを許さず、ある範囲内に押さえつけることである。「制し、限る」ことを指す。
社会を営む上で、大勢が許容しない行為には制限が設けられている。
法律などの規則による制限を規制という。


制限の意味はこれになります。

となると「食事制限」とは「食事を管理し、適性の範囲内に押さえつける事」になると考えます。

 

動画の内容にあてはめると、

「食事(食べるもの)の種類に制限を設けないが、食べる量は基礎代謝量以下の摂取カロリーの範囲内に押さえつける事」

となると感じますので、「食事制限一切なし」という表現をするのは、間違いであると考えます。

カロリー制限をしていますから。
「食べる量を一定のカロリー内にする」という制限をしていますから。

 

食事の種類を制限しないという事にしか焦点をあてていないのであれば、それは正しいと思います。

ですが、内容はそれ以上に踏み込んでいますので、その意図と反するのであれば、とても誤解を与える表現であるのは間違いないです。


多分、「食べる種類の幅を狭める = 食事制限」という意識しかないのだと感じますが。

おっと、憶測で決めつけをしてしまいました。


この動画の賛同者は、「食べる種類数を減らす」というダイエット(?)方法に否定的な傾向にある人達だと感じます。
「大好物は止められないけど、痩せたい!」という感じでしょうか?
「お米を食べないなんて、考えられない!!」という感じの考え方を持っている人に多いのかもしれません。

 

批判的にみる人たちは、この方法論に違和感を感じている人達だと思います。
健康被害が出るのでは?」
という感想を持つでしょうし、ダイエットに関しての持論を持っている人かもしれません。
一般的な考え方を持っていて、真新しい情報に飛びつかない人たちと言えるのかもしれません。
色々な価値観があるため、この動画の主張には賛同できなかったという事だと思います。

 

ちょっと偏見を含んでいるかもしれません。

気分を害された方がいらしたら、申し訳ありません。


少し内容が物足りないですが、まとめていくと

 

今までの食事内容を継続している結果が、現在の姿となります。
それに関して、ルールがないというのであれば、それは「食事制限無し」と言えると思います。

ですが、普段食べているものを「目的のために」食べ無くなったり、食べている量を「意識を持って」減らしたりするという行為は、「食事制限」に該当すると考えています。

 

意識や目的が働くかどうか?

 

という所が、大きく影響すると思います。

小さい頃からの習慣が身につき、、他人がうらやむようなスタイルを手にしているというのであれば、それは「食事制限」は発生していないと感じます。

それが日常になっていますから。

エスキモーの人達のような狩猟民族が、米を食べないとしても、それは食事制限ではないです。

それが日常になっていて、意識は生まれていませんから。

 

反対に、

糖質制限
カロリー制限

という言葉がある様に、今まで自由に日常で食べていた事から、「糖質を減らすようにしよう」「カロリーをここまでにしよう」と意図的に変化をつけるであれば、それは、「食事制限」になると考えます。

 


こんな感じでまとめにしたいと思います。

皆さんは、どう思われたでしょうか?

今回は、ここまで。

 

食事制限って、何だろう?

先日、ある動画を見ました。

 

「食事制限一切なしガチで痩せる方法」

と、タイトルにありました。

私自身は、いぶかし気に感じましたが、こういう動画は結構チェックしています。

内容は以下の通りです。


これをやれば、理論的には必ず痩せる
これでやせなければ、ただのダラシナイ奴
しっかりやれば、必ず痩せる方法を紹介

体重計で、基礎代謝を測れるものを準備する

とっても簡単だけど、自分との勝負!

自分も実践済みで、一カ月半で、45.6キロだった体重を40.8キロまで落とした(4.8㎏減)

現在の基礎代謝は1031㎉

理論的には、摂取する一日のカロリーを1031㎉未満にすれば、普通に痩せていくんです。普通だったら。

これに運動をプラスすれば、余裕で摂取カロリーよりも消費カロリーが上回ります。

摂取カロリーを、消費カロリーよりも抑えれば良いだけ。

ジャンクなものでなく、ヘルシー嗜好なものを選んで、一食200㎉くらいでもお腹が膨れるようなものが、たくさん市販されている。

食事制限に関しては、ほぼしなかった。

好きなものを食べるが、ちゃんとカロリーを見る。

自分の基礎代謝よりもオーバーさせない事。

普通に生きているだけで1000㎉を消費するんだから、普通に歩いたり、なんやかんやしていたら、1000㎉以上を消費しているはず。

だから、摂取カロリーを基礎代謝よりも上回らなければ、確実に痩せていく。

私は、この食事と筋トレ(スクワット・壁立て伏せ)だけで、一カ月半で4.8キロ落としました!!

落ちる脂肪はないだろうと思われるかもしれないですけど、落ちました。

最初は動画投稿が忙しすぎて、食べてても栄養失調になっていた。

でも、これさえ守れば、絶対に痩せる!

てゆうか、私、これでやせたから。

ダイエットって、みんな難しく考えるんだけど、簡単だよ?

逆に言えば、一日で1000㎉ぐらい摂っていいんだよ?

これといった食事制限はしてなかったです。

体に必要な栄養素をとった方が良いかなと少し重視した部分はあるが、何かを無理して我慢するというのは、一切しなかった。

ポテチも食いまくっていたが、いろいろ種類がある中で、一番カロリーが低いものを選んでいた。

食べたいものに関しては、我慢をしなかった。

コンビニとかで買う方がカロリー表示が書かれていて分かりやすかったから、自炊よりも購入する方を選んでいた。

甘い物も、食べたいものも、食べればいい。

人間は、基礎代謝という1000㎉ものエネルギーを生きているだけで消費しているんだから。

なので、絶対にその基礎代謝以上のカロリーを摂取しないようにし、運動もすれば、痩せないわけがない!

色々なダイエット法が世に出ているが、「体重を落とす」だけで考えれば、簡単なんです。

特に我慢が必要という訳でもない。

体のラインを作るためにボディメイクをするのは、とても大変。

ダイエットの基礎(順番)としては、

1.余計な脂肪を落とす

2.ボディメイク・筋トレ

なので、まずは余計な脂肪を落としましょう!

今日は、ダイエットの基本中の基本の基礎を教えてみました。

理論上は、これで絶対痩せるから!

必ず痩せるから!

本当に痩せるから!

私は動画を投稿するうえでは、41キロ後半がベスト。

数字にこだわらず、自分のベストを見極めるのが一番大事!!!

体重計を買って、ちゃんと自分と向き合う。

私は、ジュニアアスリートフードマイスターというちょっとした栄養学の資格を持っているが、その栄養学に基づいて作った野菜スープも、近々紹介します。

 

といった感じです。 


この人の考えとしては、

「食事制限 = 食べたいもの・甘いものを我慢する」

という事だと思います。

 

ちなみに、栄養学の資格を持っているという事ですが、「ジュニアアスリートフードマイスター」という資格は、野菜ソムリエ協会が主催しているもので、

1コマ90分の授業を4回受講
講義終了後、記述式の試験実施
合格率90%
受講料6.8万円
試験不合格時の再試料金1.2万円

(現在はアスリートフードマイスター3級に改名)

という内容のものです。

 


さて、皆さんは、どのように感じたでしょうか?

 

次回に続きます。

蕎麦ダイエットを効率良く行うには、どうしたらいいか?

という訳で、今回が「蕎麦ダイエット」についての一応のまとめにしたいと思います。

また、新しい発見が生まれたら追記するかもしれませんが、その時はよろしくお願いします。

 

さて今回、ある「蕎麦ダイエット、サイコー!」と主張するサイトを見てきましたが、一言でいうと、かなりお粗末な部分が多い記事であると感じます。

基本的に、ダイエット方法を勧めているサイトは、イメージ先行の記事が多いので仕方がない部分はあるのですが、かなりいただけない内容でした。

この情報を真に受けて行なっても、望むような身体になるのはかなりの時間と労力が必要だと感じます。

大事な部分に触れていないからです。

結局は、「カロリーを抑えて、運動をしましょう」という事に落ち着いています。

基本的な方法論の一つなので、それ自体に問題は無いのですが、それだったら「蕎麦」でなくてもいいんじゃないの?とも感じ取れるからです。

それでは、「蕎麦ダイエット」の有効性が失われてしまいます。

ですので私なりの「蕎麦ダイエットのよりベターな方法」を紹介していきたいと思います。

ルール

その1 蕎麦は十割蕎麦を食べる事

蕎麦自体は栄養価はそれなりに高いです。
たんぱく質含有量も、gあたりで見ると、穀物の中でみれば、上位に位置するほど含んでいます。
ですが、蕎麦だったら何でもいいという訳ではありません。
蕎麦のJIS規格特性上、少しでも蕎麦要素が入っていれば、蕎麦として提供する事が出来るからです。
そのため、配合量が多ければ多いほど効果が期待しやすくなり、少ないほど期待できなくなります。

ですので、

求めるなら十割蕎麦
健康を気にするのであれば、つなぎよりも蕎麦粉の割合が多いもの
安価であったり、ただ腹を満たすだけが目的であれば、そういった条件にあうもの

という感じで判断していけばいいと思います。

「蕎麦ダイエット」の実践で、しっかりと効果を得たいというのであれば、「十割蕎麦しかない!」となります。


その2 蕎麦のトッピングするなら、カモ肉か海藻

蕎麦の栄養価が高いとはいうものの、結局は糖質を多く含んでいます。

その量、約60g

GI値は信用できないものであり、GL値で言うと、かなり危険な部類に含まれています。
成人男子で体重65キロぐらいの人間だったら、糖質60gで血糖値を180ぐらい数値を上昇させます。

ですので、そもそもこれでダイエットの主役になれるかというと、かなり疑問視です。

その根本部分をいじったら、色んなものが崩れてしまうので、それは置いておきます。

それでは、どうしたらいいかというと、トッピングとしての「カモ肉(カモ南蛮そば)」と、「海藻(わかめそば)」をプラスする事です。
出来れば両方。

まず、カモ肉にはビタミンB1がそれなりに含まれています。
本当は肉そばとも言いたいのですが、甘く煮つけているので、総糖質量が多くなってしまいます。
カモ南蛮も同様なのですが、牛肉よりも多く含まれています。
これがあると、糖質の代謝に繋がるため、より消費をしやすい状態になります。
カロリー的に蕎麦だけを食べるよりは、当然高くなってしまうのですが、他の食事でコントロールできる範囲であると考えます。

それが出来ないというのであれば、海藻です。
食物繊維にどこまでの力があるかは未知数ですが、食べないよりは食べた方がいいですし、低カロリーでお腹が膨れやすくはなります。

という訳で、トッピングをするのであれば、この二つが現実的(一般的にメニューとして存在している)かなと思います。
もちろん、ネギはたっぷり摂っても大丈夫ですし、七味も特に問題はないと感じます。


ルール3 食べたら動け!

身も蓋も無いかもしれませんが、理由はあります。
前述した通り、糖質量がかなり多いです。
糖質は血糖値を上昇させます。
緩やかだろうが急上昇だろうが、上昇させます。
それによりインスリンが血中に放出され、過剰な分を細胞に「体脂肪」として蓄積します。
その時間は約2時間で完了します。(個人差あり)

それでは、体脂肪にさせないためにはどうしたらいいか?

糖質が血中にある間に、エネルギーとして消費すればいいだけです。

なので、「蕎麦を食ったら動け!」「動く事が出来なければ、食うな!!」となってしまいます。

もちろん、効率良くダイエットをするという事が前提となります。

ただ、糖質たっぷりのものを食べて、睡魔に襲われてそのまま眠ってしまったら、以前よりも太りやすくなるんじゃないでしょうか?

という訳で、「昼を置き換える」だけでは、十分ではありません。

食べた後にどうするかによって、大きく変化が生まれてしまう内容です。

お茶を飲んだからと言って、これらの血糖値が減少する訳では無いです。


ルール4 蕎麦以外の食事は、極力糖質摂取をさける

蕎麦自体が糖質が多いものであるので、ダイエットには不向きなのですが(←あ、言っちゃった)、やるのであれば、総糖質摂取量を現象させないといけません。
食べても動ける環境であればいいのですが。
動く予定がないというのであれば、糖質摂取を控える食事をしないといけません。

蕎麦を朝食べても昼食べてもいいのですが、夜は避けた方がベターだと思います。

体を休める方向にシフトしていき、摂取した糖質を消費する事が出来る可能性が低くなるからです。

運動習慣があるなら良いのですが、無かったり出来ない環境であるなら、糖質摂取を抑える方向で食事をすればいいと思います。


以上が、「蕎麦ダイエット」を行なう上でのルールであり、注意点であると考えます。

もう少しルールを増やせるかもしれませんが、いっぱいあり過ぎてもダメだと思いますので。


普段から「蕎麦を食べるのを止められない」「蕎麦が大好きなんじゃい!」という人にはうってつけ?のダイエット法だと思います。

当然ですが、「蕎麦アレルギーの方」は、厳禁なので、よろしくお願いします。

 

最後にですが、蕎麦ダイエットについて参照したサイトです。

dietbook.biz

 


以上です。

次回からは、また別のテーマで取り組みたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

蕎麦の栄養素についてとか、蕎麦ダイエットの方法について

そばはしっかりと栄養摂取しながらダイエットできるすばらしい食品です。

そばの栄養面で特に優れているのがビタミン系で、ビタミンB1はお米の4倍も含まれています。
さらにコリンというビタミンも含まれており、これは肝臓の保護・強化をしてくれます。

そして最初にご紹介したルチンが美容と健康維持に役立ちます。

これだけ優れた栄養素が豊富に含まれていますので、そばを主食にするだけで栄養不足になる心配はなさそうです。

ダイエットや美容・健康維持にはもってこいの食材ですね。そばは十分に噛んで食べればダイエット効果がさらにあがります。

 


不信感ばかりが募るので、調べてみました。
ビタミンB1の配合量(100gあたり)です。

水稲穀粒 精白米」0.08
「そば粉 全層紛」 0.46
「そば 生」    0.19
「そば ゆで」   0.05
「干しそば 乾」  0.37
「干しそば ゆで」 0.08

米の4倍という事なので、0.32gのものとなりますが、どれと比較しているのでしょうか?
一番近いのは、「干しそば 乾」だと思いますが、どうでしょうか?

ルチンに関しては、一日あたりの推奨摂取量である30mgは配合されているようです。

どの種類の蕎麦かはわかりませんが。

あと、色んなサイトで「コリンが含まれていて・・・・」という表記はあるのですが、配合量に言及している所を確認できません。

配合されていると思うのですが、どれくらいの量が含まれているのでしょうか??

ちなみに、確認できたのは

バター 茶さじ1杯         6.80
マーガリン 茶さじ1杯       1.74
ビーフステーキ 3.5オンス  466.12
たまご(鶏卵) Lサイズ1個 2009.80
母乳 180cc         27.08
牛乳 180cc         27.91

だけでした。

蕎麦が特筆されてないという事は、そこまで目立った数値ではないのではないか?と邪推してしまいます。

微量でも、存在していれば「配合している」と主張する事はできます。

だったら、「玉子食えばいいじゃん」という感じがします。


以上が栄養に関してです。

 

糖質量の基準も、食物繊維量のアピールも、信憑性の低いGI値の参照についても、とても信憑性を感じられるものではないです。
栄養素も少しでも配合していれば、さも食べ物の中で群を抜いているような書き方をしているのが、とても気になります。

次に、「蕎麦ダイエット」についての話をしているので、実際に痩せた人はどのようにして痩せたのか?という話に移します。

成功した人には以下の特徴がありました。

しっかりとカロリー管理をしていた
適度な運動をしていた
当然のことですがダイエット中はそば以外の物も口にします。

いくらそばでカロリーを抑えたとしても、他の食べ物でカロリーを取りすぎてはもちろん意味がありません。
ですからカロリー管理は大切です。
運動をしっかりとするなど、そば以外の方法でも努力していた方はちゃんと成功しています。
そばダイエットだけでもある程度は痩せられますが、やはりそれだけでは不十分です。
より確実に痩せるためには運動などダイエットに必要な行動を取り入れることが重要です。

 

痩せない人の理由は?
一方そばダイエットに失敗してしまった人にはどんな特徴があったのでしょうか?

その理由は主にひとつです。

そば以外の食べ物でカロリーを摂り過ぎた
そばはある程度カロリーが低いですがカロリーゼロではなく、それなりにカロリーがあります。
そばだけでなく天ぷらや揚げ物などを一緒に食べてしまうと、それだけで失敗する可能性が非常に高まります。
一緒にカロリーが高いものを食べてしまうと当然カロリー摂取が多くなりすぎるため、痩せるのではなく逆に太る可能性も出てきます。
そばはGI値が低いからこそダイエットに適しているので、揚げ物などでGI値を高めてしまえば意味がありません。
ですから成功させるためにもそばだけを食べるようにするのが一番です。

 


前提として、「蕎麦のみを食べる」というのではなかったようです。
(私はそうだとばかり思っていました)
ダイエットに失敗する理由は、ただ一つで、「カロリーのとり過ぎ」だそうです。

 

「それって、蕎麦ダイエット特有の失敗ではないですよね?」

 

と感じるのは、私だけでしょうか?

 

また、カロリーの部分だけにしか触れていません。
せっかく、糖質やらGI値やらに触れていた(比較検証の内容はともかく)のですが、そこには触れないようです。
あくまでも、「太る = カロリーのとり過ぎ」という考え方で凝り固まっているようです。

そして結局は、昼食をそばに置き換えても「適度な運動」をしないと、痩せる事は出来ないという事のようです。
運動量についての言及はありません。

 

実践した人はどんな口コミをしている?
実際のところそばダイエットにはどれほどの効果があるのか気になりますよね。そこで実践してみた人の口コミをチェックしてみました。

そばダイエットの口コミでは成功体験の方が多く見受けられます。
食べ飽きてしまうなどのツライ体験談もありますが1ヶ月で嬉しいほどの成果が出た方も多く、かなり良いダイエットとして全体的に好評価です。

もちろん失敗してしまった方もいらっしゃいますが、ダイエット方法自体が間違っていた場合も多いためルールさえしっかりと守っていれば成功する可能性は高いと言えます。
どのダイエットでもそうですが、適度にストレスを避けて無茶なダイエットに走らないことが一番です。

そばだけに頼るのではなくダイエット成功率が高まる工夫をしましょう。

 

そばダイエットの効果で痩せた口コミ多数!【気になるカロリーは?】のまとめ

そばが好きな人にはおすすめのダイエットです。
そばを食べるときには十分に噛んで食べることによってダイエット効果がさらにあがります。

 

口コミ多数という割には、このサイトに記載されていたのは、この2項目分しかありませんでした。


多分、次で最後です。

蕎麦ダイエットのまとめに入ります。

蕎麦の糖質量について

前回の続きです。

 

今回は、蕎麦に含まれる糖質量についての話をしたいと思います。

七夕なのに、蕎麦の話です。

 

やっぱり糖質が気になる!
そばは糖質制限ダイエットに向いているとも言われています。なぜなら日本人が主食とする穀物の中でそばの糖質が一番低いからです。
そばは100gあたりの糖質が43gですが、
パンには66g
ラーメンには55g
の糖質が含まれています。
糖質制限をすると痩せるのは体が少ない糖分で働こうとして消費カロリーを上げるからです。そばは主食の中で一番カロリーが低い食べ物ではありませんが、糖質が少ないので消費カロリーを高くする事ができます。
しかしそばにも種類があります。
更科蕎麦と呼ばれる白っぽいそばは糖質が高く、十割蕎麦のそば粉だけを使って作られたものは糖質が一番少ないです。
十割蕎麦糖質制限ダイエットも意識するならば十割蕎麦を選びましょう。


調べました。


参照にしたのは、2つのサイトです。

食品100g中の糖質量(g)
http://www.shokuraku.or.jp/img/carbonlist.pdf

ポコリン
http://www.pocorin.com/learning/1-04/

 

まず、蕎麦についてです。

蕎麦の糖質含有量と一言で話してますが、使われているソバの実の種類によって変化しますし、配合割合によっても大きく変化します。

その点に言及されていないので分かりませんが、この2つのサイトではどのように記載されているかというと、

 

かけそば(めん170g)糖質量47.3g
蕎麦粉 糖質量65.3g(蕎麦の麺についての表示なし)

 

とありました。
ただ蕎麦粉については、全層紛100gで炭水化物量が69.6g、食物繊維が4.3gなので、引いたら65.3gの糖質量であるという計算ではないかというのが分かります。

一般的には、茹で麺170gが一玉換算。蕎麦粉も「十割蕎麦」でなら、蕎麦粉100gが一人前の目安となります。

 

まず一つ目の疑問が、

「そばは100gあたりの糖質が43g」

という数字は、どこから来たのか?という事です。

 

蕎麦粉や蕎麦の種類で見ても、100gあたりで糖質量が43gというのが確認できないのです。
蕎麦粉の割合でも、小麦粉の割合が多くなってくると、糖質量が増えていくのでデータ上都合が悪くなると思います。

まさかの「韃靼そば?」と思い確認しても、100gあたり、炭水化物68.7gと食物繊維が3.8gで、糖質量64.9gとなるため違いました。

 

ゴリ押しで考えるなら、成分表の中に

「そば ゆで」   炭水化物量26.0g 食物繊維2.0g(糖質量24.0g)(一玉目安200g)
「干しそば ゆで」 炭水化物量22.1g 食物繊維0.1g(糖質量22.0g)(一玉目安170g)

とあります。
まさかとは思いますが、一玉目安にすると結構近い数字が出てきます。

「100gと一食分目安のデータの取り違えなのか?」

という仮説を立てたいと思います。

ちなみに、別サイト参照の「かけそば(めん170g)糖質量47.3g」については、「そば ゆで」の糖質量に近い数値になるので、大きな誤差はないと感じます。

 

 

次に

パンには66g
ラーメンには55g

の糖質量が100gあたりに含まれるという事のようです。

まず「パン」ですが、

「パン類(食パン)」    糖質量44.4g
「パン類(フランスパン)」 糖質量54.8g
「パン類(ライ麦パン)」  糖質量47.1g

食パン   1枚(60g) 26.6g(44.3g)
フランスパン 25g 13.7g(54.8g)
ロールパン 30g 14.0g(46.6g)
クロワッサン 45g 14.0g(31.1g)
ベーグル 95g 43.1g(45.3g)( )内は100gあたりの糖質量

となり、「100gあたり66gの糖質量」というのが確認できません。

 

まさかと思い、菓子パンである「ジャムパン」を調べてみました。
それですら、炭水化物量54.5g、食物繊維量1.8gのため、糖質量は52.7gとなります。

糖質量66gとなると、結構ハードルは高くなります。
かなり砂糖をまぶしたパンで計測し、比較対象としたのでしょうか?
全く見当がつきません。


ラーメンの比較に移ります。

ラーメンには55g

とありました。

栄養成分表で中華めんの所を確認すると、

「中華めん 生」 炭水化物55.7g 食物繊維2.1g 糖質量53.6g(一玉あたり120gで糖質量64.3g)
「中華めん ゆで」炭水化物29.2g 食物繊維0.2g 糖質量29.0g(一玉あたり180~200gで糖質量52.2~58.0g)
となります。

他のサイトでも似たような感じになっているので、ちょっと安心しました。

この数値はあっているようです。

 

蕎麦自体の糖質含有量が100gあたりでは無く、200gあたりで・・・という事であれば、比較は間違っていないので、そこの部分の誤記のようではないかと感じます。

ただ、パンの糖質量の根拠が分からないので何とも言えませんが、比較として正しい表記は、

 

「 パン < そば < ラーメン 」

 

という感じになって、パンよりも糖質含有量は蕎麦が多いのではないかという結論を出したいと思います。

 

更科蕎麦と呼ばれる白っぽいそばは糖質が高く、十割蕎麦のそば粉だけを使って作られたものは糖質が一番少ないです。
十割蕎麦糖質制限ダイエットも意識するならば十割蕎麦を選びましょう。


ここの部分の見解は一致です。

特に異論はありません。

 

続きます。

そばは炭水化物ですが、正確に言うと「炭水化物を含む食べ物」です

前回の記事を書いた後、色々な蕎麦の原材料名をチェックしに店舗にいきました。

そこには様々な種類がありました。

十割蕎麦で、蕎麦粉と食塩のみ
蕎麦粉と小麦粉
蕎麦粉と小麦粉と食塩と山芋粉

組み合わせを言うとかなりの量になるので省略していきますが

蕎麦粉・小麦粉・食塩・小麦タンパク・水あめ・でんぷん・卵白

という所が一般的のようです。

中には「蕎麦粉配合量20%」と記載のある乾麺もありました。

 


それでは、続きです。

 

サイト内で、こんな文章が表記されていました。

それをタイトルにもってきました。

 

 

そば100gに含まれている炭水化物は27gです。

他の麺類100gと比べてみると、

うどんは57g
ラーメンは68g
パスタは73g

とどれもそばの倍以上ですから、そばは圧倒的に炭水化物が少ないんですね。
主食の中でも炭水化物が少ないので、そばはダイエットに向いている食材だと言えます。そばで炭水化物抜きダイエットはできませんが、炭水化物を控えるダイエットはできます。

 

 
調べました。

前回の「食物繊維の配合量」で不信感をいだいていたので、当然です。

イメージ的にも、かなり少ないように感じたのも事実です。

 

そば100gで炭水化物量が27gと表記されているのを見たら、

「そば ゆで」

が、それに該当します。

 

そばは「そば」と「干しそば」に分別されます。

また、「そば」も、「干しそば」も、「生」と「ゆで」に分別されます。

 

他のものをみると、

「うどん なま」で56.8g
「うどん ゆで」で21.6g

ラーメンが比較しづらいので、近そうな中華麺でみると
「中華めん なま」で55.7g
「中華めん ゆで」で29.2g

「マカロニ・スパゲッティ 乾」で72.2g
「マカロニ・スパゲッティ ゆで」で28.4g

 

もう、お気づきですね。

 

炭水化物の基準が、そばだけ「ゆで」になっていて、それ以外は「なま」とか「乾」にしているのです。

これは、茹でると水分を含むので、その分割合が減るからです。

ちなみに蕎麦の一人前は、200gで換算されます。
ですので、「ゆで」の一人前に含まれる炭水化物量は54gになります。

他のでも「ゆで」で、一人前200gとすると、蕎麦もそんなに変わらない炭水化物量となります。

 


ズルいです。

 

基準を変えて、「蕎麦って、いいよね」とアピールしています。

事実の捻じ曲げですし、印象操作です。

そうまでして、「蕎麦ダイエット」のメリットを増やしたいのでしょうか?

 

この結果を見た時、軽い憤りを覚えました。

しかも、この記事はドクターが監修しています。

減量外来ドクターでもあり、肥満治療評論家でもある人です。

こんな致命的な数値のトリックを使った記事の監修をしているのは、信用度に影響すると思いますが、いかがなものでしょうか?

多分、名前だけを貸しているような感じだとは思いますが。

もしくは、私と「ダイエットに関する基準」が異なるのかもしれません。

 

思想やアプローチ方法はいくつもあってもいいと思いますが、比較対象として挙げている基準データが異なっているというのは、それも「自分の主張を通すために対象を好都合な方向に持っていく」という結果を導いているのは、かなり悪質です。

 


こうなってくると、この記事の他の数値データの検証も、怪しくなってきます。

 

もう少し続けていきます。

 

 

GI値についての話を少し詳しく

それでは、前回の続きです。

 

蕎麦ダイエットのメリットとして、「蕎麦は低GI食品だから、太りにくいぞ」というようなアピールがありました。

そこに触れていきます。

 

まずは、「GI値」とは何か?という事から始めます。

 

某サイトでは、

 

GI値とはGlycemic Index(グリセミック インデックス)の略で、食後の血糖値の上昇スピードを示すものです。


とあります。

ウィキペディアにも、

 

グリセミック指数 (glycemic index) とは、食品ごとの血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値である。1981年にデヴィッドJ.ジェンキンズ博士らが、食品による血糖値の上がり方の違いを発見し提唱した。グリセミック・インデックスまたはGI値とも表現される。

 

と記載されています。

これの測定基準として、

 

食品の炭水化物50グラムを摂取した際の血糖値上昇の度合いを、ブドウ糖グルコース)を100とした場合の相対値で表す。
血糖値の時間変化をグラフに描き、その曲線が描く面積によってGI値を計算する。

GI値=(「試料」摂取時の血糖値上昇曲線の面積/「ブドウ糖」摂取時の血糖値上昇曲線面積)× 100


基準試料(この場合はブドウ糖)が異なればGI値は当然変化する。
欧米では主食である白パン、日本では米飯が基準となる事がある。
どちらも糖質を多く含み、精製されているため血糖値が上昇しやすい食品である。

上昇速度やピーク値は低くても、長時間血糖値が上がる食品は面積が多くなりGI値が高くなる。
また、砂糖のように急激に高い血糖値へ上昇し、大量のインスリンを分泌し、速やかに下降するような試料は面積が小さくなりGI値は低くなる。

(中略)

GI値は一食分あたりではなく「炭水化物50gあたり」の試料で比較するため、比較試料の重量にも気を付けるべきである。
具体的には、ウドン約88g、ソバ約70g、砂糖50g、スイカ約660gを比較する事になる。
炭水化物の非常に少ない肉類などは実質的に測定不可能である。
例えば豚モモ肉は100gあたり炭水化物量が0.2gのため、およそ25kg摂取しなければ測定できない。
絹ごし豆腐は100gあたり炭水化物が2gなので、おおそ2.5kg摂取しなければ測定できない。
インターネット上では基準試料を表示せず、他のサイトから引用した不正確な値を掲載しているサイトが多々見受けられるため注意が必要である。

 

 

色々と書き込もうと思いましたが、ウィキペディアにとても分かりやすく記載がありました。

グリセミック指数

で確認をお願いします。

 

このGI値で着目すべき点は、

 

GI値は一食分あたりではなく「炭水化物50gあたり」の試料で比較

 

という事です。

基準が「炭水化物50gあたり」で計算されているため、どうしても実際に食べる量とは異なります。

上記にもあるように、炭水化物が少ない肉類では現状に即していない内容です。

ですがリストをみると、

牛肉 レバー GI値49 132㎉
牛乳     GI値25  67㎉
春雨     GI値32 342㎉

というような感じになります。

このGI値は、どのようにして計算されたのでしょうか?
糖質量の多い春雨の方がGI値が低い事で、「あっ・・・」というのを感じる事が出来ます。

このような感じなので、

「低GIだから、やせますよ!」

という風にアピールするのは、非常に無責任に感じます。

私自身は、GI値を重要視していません。

これを解決するためというか、現実に則したものにするために、「GL値」というものが生み出されました。

こちらの考え方が、よっぽど大事で現実的です。
これもウィキペディにあったので、引用します。


グリセミック負荷(-ふか、Glycemic Load)とは、グリセミック指数に炭水化物の重量をかけた値で、血糖値を上昇させる程度をあらわす指標である。
ハーバード大学公衆衛生学大学院の研究チームが考案している。
炭水化物が急速に吸収されると、血糖値や血中のインスリンが急上昇し、疾患のリスクが上がることにつながるとされる。
たとえば、野菜には、少量の炭水化物しか含まれないのでグリセミック指数だけを指標にするにはその影響が正しく反映されているとはいえない。

基本的に炭水化物の量が少ない食品はグリセミック負荷が低い。
また炭水化物の多い食品では全粒穀物が低い。
精製された穀物やジャガイモ、トウモロコシはグリセミック負荷が高い。

 

という感じになります。


指標は

「100g中糖質量×GI値÷100」

という感じで計算されます。

例としていくつかあげますが、GI値での計算となると、

白米 88
食パン95
うどん85
そば 59

というようになります。

ですが、GL値で計算すると、

白米 47
食パン25
うどん52
そば 38

となり、食パンとそばが逆転するような現象がうまれます。
そして、パンよりもご飯の方が太りやすいという事もわかります。
ご飯推進派の方から見たら、都合の悪い数字です。

 

ですが、数値データも誤差が多いというのも特徴のようです。
GI値GL値についてふれているサイトは多いですが、同じデータを使っているようには思えないものばかりです。

ちなみに、GL値の基準として

10以下 問題無し
11~19 やや注意
20以上 要注意

なので、上記製品は、全て「要注意で太りやすい」という事になります。

 

そもそも、このGL値にしても、計算の基準が「GI値」によります。

私は、この数値の信憑性に疑問抱いているのですが、それを基準としたGL値なので、参考程度にしか感じていません。

実際、そのほかのサイトでは、

ざるそば GL値13
食パン  GL値11
ご飯   GL値29

というような表記もあります。

何が正しいのやら。

 


あと、少し触れましたが、

 

ご飯推進派にとっては都合の悪いデータとなるので、「GL値」の認知度も上がらないのかなとも感じてしまいますが、邪推ですね。

 

きっとそうですね。

 

失礼しました。

 


ともあれ、麺類の中では確かに低いですが、恐らくこれも「十割蕎麦」を基準にしていると思います。

それか意図的に操作をして、JIS規格の配合量にしている部分もあるのかもしれませんが、それは文面からは分かりません。


ですので、「配合量に応じて変化する」という記載は必要であると感じます。


こういった事実は、あまり知られてないのではないかと思い、簡単にですが取り上げてみました。


次は糖質量についての話に続けたいと思います。

蕎麦ダイエットのメリット部分について

前回からの続きです。

 

ソバの実・蕎麦の種類に言及せずに「ソバを食べればいいじゃない!」というのは、無責任ではないか?という話をしました。

それで、メリットとして主張している

「蕎麦は低GI食品」

「食物繊維が豊富」

という部分に触れようと思いますが、少し前回までの部分で補足があるので、そこから始めようと思います。

 

「ルチンは水溶性なので、蕎麦湯には多く含まれる」という話をしました。

色々なサイトを見ていたら、このように書かれていたのでそれを引用しましたが、どうやらルチンにも種類があり、水溶性のものもあれば、難水溶性のものもあるそうです。

厚生労働省の健康食品素材データベースでは、「水溶性」との記載がありました。

ですが違いは「人工的なものか?天然なものか?」という事のようです。

 

ルチンは食品の酸化防止剤として使われているのですが、天然ルチンだと水に溶けないので使いにくいということで、水に溶けるルチンが開発されたというわけです。

 天然ルチンに糖転移酵素を作用させ糖の分子を人工的にくっつけると、5,000倍も水に溶けやすくなるのだそうです。これが水に溶けるルチンの正体、α-グリコシル-ルチンです。

 今、日本で食品添加物として使われているのは、この水に溶けるα-グリコシルルチンの方なので、厚生労働省はルチンは水溶性だと言っていたわけです。

 

では、実際に蕎麦に含まれるルチンはどうか?というと、それは「天然のルチン」ということになり、茹でても流出しにくいという事になりそうです。

蕎麦湯を飲んだとしても、ルチン成分を摂取出来る量は低いという事になります。

では、「蕎麦湯を飲んでも意味無いの?」という話になるかもしれませんが、私はそうは思いません。

ビタミンB群・ナイアシン・コリン・カリウムが溶け出していると思いますし、なによりも「蕎麦の風味」を感じる事が出来ます。

栄養の観点からも悪くないですし、雰囲気を十分に味わう事が出来、「蕎麦食べた感」というような満足感が大きくなります。(少し抽象的で申し訳ありません)

という事で、蕎麦湯自体は悪いものではないと思います。

「ダイエット」だけに追求するのであれば、また話は変わりますが、飲む事で満足度は上昇すると思います。

「十割蕎麦」という看板を掲げる店であれば、よりその風味は強くなるので、私は積極的に飲むようにしています。

私が蕎麦湯が好きだというのもあるのですが。

 

 

長くなりましたが、冒頭部分のメリットに触れていきます。

 

まず、「食物繊維が豊富」という点についてです。


そばには食物繊維の一種、ヘミセルロースが含まれています。
ヘミセルロースには、腸内の善玉菌を増殖させる働きがあります。
そして腸内環境を整える効能や、便秘の解消に効果があります。
ヘミセルロースは、ごぼうに多く含まれている栄養です。


という事のようです。

便秘については思う所があるのですが、上記のような食物繊維が含まれているようです。

肝心の食物繊維含有量は、100gあたり4.3gとか、だいたい5%という表記があります。

 

それでは、「この数字はどこから来たのか?」という事に触れたいと思います。

 

さて、そもそも蕎麦はどのようにして作られるかという事に触れます。

蕎麦は、基本的には「蕎麦粉」で作られます。

割合によっては、その中に「つなぎ粉」も入ってくるのですが、だいたい一人前100gの粉を使って作られるようです。

十割蕎麦であれば、蕎麦粉100g
二八蕎麦であれば、蕎麦粉80gとつなぎ粉(以下、便宜上「小麦粉」とします)20gといった感じです。

 

蕎麦粉も使う部位によって、栄養価は変わります。

全層紛(ソバの実まるっと)だったら、食物繊維量は4.3gです。
内層紛(更科蕎麦につかう部分)だったら、食物繊維量は1.8gです。

ちなみにJIS規格による基準では、生そば(ボイル前)100gの割合は小麦粉65:蕎麦粉35となってます。
それで計算すると、100gあたり、食物繊維量は2.7gです。

上記の「食物繊維が豊富で、4.3g配合!!(とか、5%配合とか)」とするのは、前提は十割蕎麦のようです。

蕎麦粉の割合が低下するほど、食物繊維量も減少していきます。

 

この内容に、全く触れずに「食物繊維もたっぷり!!」というのは、無責任(以下略)。

ちなみに、小麦粉100gで食物繊維量2.5g、米飯(炊飯前)だと0.5gです。

 


食物繊維が豊富とするのであれば、

 

「蕎麦で食物繊維をとるなら、十割蕎麦が一番!!」

「食物繊維をとるために、蕎麦粉配合割合が多いものを摂取しよう!」

 

という感じの書き方の方が、誤解を与えないと思います。

 

食物繊維に関しては、ここまで。

次は、GI値についての話をします。

この内容は、少し詳しくしないといけませんので、よろしくお付き合いくださいませ。

 

蕎麦粉の種類について

それでは、前回の続きです。

 

と言いたい所ですが、一つ書き忘れていた事がありました。

 

「生蕎麦」についてです。

 

生蕎麦(きそば)

変体仮名で書かれた「生そば」の看板
生蕎麦は現在では、二八蕎麦、十割蕎麦、五割蕎麦他の「蕎麦屋の蕎麦全般」を指す。
蕎麦屋で生蕎麦の語が使われるのは、上等な蕎麦を生蕎麦と呼んでいた頃の名残である。
元来は「そば粉だけで打ったそば・そば粉に少量のつなぎを加えただけのそば・小麦粉などの混ぜものが少ないそば」を意味するものだった。
しかし、江戸時代中期以降、小麦粉をつなぎとして使用し始めたことにより、二八蕎麦が一般大衆化したため、高級店が品質の良さを強調するキャッチフレーズとして「生蕎麦」を使うようになった。
その後、幕末頃には「生蕎麦」の指す範囲は拡大し、二八蕎麦にも使われるようになった。
現在では、蕎麦粉の割合が明らかに低いと思われる駅前の低価格立ち食い蕎麦店等でも「きそば」のぼりは堂々と掲げられており、その意味は希薄化してしまっている。
そのため、蕎麦粉だけの蕎麦を売りにしている蕎麦屋は、分かりやすく表示するため「十割蕎麦」あるいは「生粉打ちそば」という表現を用いるのが一般的である。
また「茹でる前の生麺」、「生麺・ゆで麺など水分を多く含んだ麺」という解釈もあるが、この場合「きそば」ではなく「なまそば(生そば)」と異称される。
生蕎麦の看板や暖簾は、現代での変体仮名の用途の代表例として引用されることがある。


生蕎麦という文字を見ると、

「蕎麦の風味を感じる事が出来る」

「おいしい蕎麦が食べれそう」

という良いイメージを与えますが、もともとの持つ意味が崩れています。

 

「 生蕎麦 > 乾麺の蕎麦 」

という方程式が、現状成り立たないようになっているので、ご注意下さいませ。

 


それでは、本題に入ります。

蕎麦粉は、当然「ソバの実」から作られます。

 

蕎麦粉は製粉、篩(ふるい)分けの度合いにより「一番粉」・「二番粉」・「三番粉」他に分けられる。

 

一番粉 内層粉
そばの実の中心部分の胚乳のさらに中心部が主体、白色でほのかな甘みがある最上級粉だがそば独特の香りや風味に欠ける。
成分は主に炭水化物(でんぷん)と水分。更科粉(さらしなこ)とも呼ばれることがあるが、本来の更科粉は製法が異なる。

 

二番粉 中層粉
胚乳と子葉(胚芽)の一部が主体、うす緑黄色で香りが高く風味に優れる。
ちゅうそう粉と表記されることも多い。

 

三番粉 表層粉
胚乳の一部と子葉(胚芽)と種皮(甘皮)の一部、やや暗い青緑色で香りが強く栄養価が高いが味と食感に劣る。

 

末粉  表層粉
子葉(胚芽)と種皮(甘皮)が主体、黒っぽくホシ(甘皮や蕎麦殻の破片)が多い。
風味は非常に強いが食感は最も劣る。
栄養価は最も高い。
蕎麦がきや蕎麦菓子、冷凍麺、ゆで麺、乾麺の色づけなどに使用。
四番粉、五番粉とも。
特に繊維や殻の破片が多いものはさな粉(さなご)とも呼ばれる。

 

ひきぐるみは、抜き実もしくは玄そばを直接ひいた粉を篩で調製したものである。
つまり、一番粉、二番粉等に分けたものをあわせた粉ではない。
全層粉、全粒粉ともいう。


という感じで分類されます。

ソバの実の部位によって、栄養価も結構変わってきます。
(数値は省略)

 

含有たんぱく質
表層 > 全層 > 中層 > 内層

 

含有脂質量
表層 > 全層 > 中層 > 内層

 

食物繊維量
表層 > 中層 > 全層 > 内層

 

という感じです。
カロリーに関しては、358~361㎉のなかに全て収まるので、ほぼ変わらないです。

 

ちなみに、ビタミンB群も、配合量は
表層 > 中層 > 全層 > 内層

という感じになっています。

 

前回書いた「蕎麦の着色・風味付け」のために、表層部分(末粉)を配合している所は多いかもしれません。

 


さて、ここで蕎麦の種類に戻るのですが、「更科蕎麦」というのがあります。

 

更科粉は、厳密には玄そばを挽き抜きした際に大きめに割れた「上割れ」だけを用いた粉であるが、俗に一番粉を主体とした白っぽい内層粉もしくは一番粉のみで作った粉を指すこともある。
御膳粉とも。
更科蕎麦は、更科粉主体で打った白い色のごく高級な蕎麦麺である。

 

更科蕎麦(さらしなそば)
ソバの実を挽くと中心から挽かれて出てくることから、後から出てくる粉に比べて、最初に出てくる一番粉が白く上品な香りを持つ。
一番粉を使用した蕎麦が「更科蕎麦」である。
東京などでよく食べられる。
粘りがなく、つなぎをよく使う。


更科蕎麦は、上記のように、

・ソバの実の内層部分を使用
・粘りがないため、つなぎ(店舗により異なる)が使われる

という事です。

一方で十割蕎麦は、全層粉を使うと思います。

蕎麦粉全てを使う十割蕎麦と、栄養価が一番低い部分である内層粉と、小麦粉(だけとは限らないが)を中心としたつなぎを混ぜ込んだ更科蕎麦。

どちらの方が、栄養価が高いのでしょうか?

 

当然、前者です。

 

ですが、蕎麦の価格としてはどうでしょうか?

店舗によって当然変化しますが、「十割蕎麦 < 更科蕎麦」の価格帯が多いようです。

手間もかかるし、利用出来る部分も少ないから当然なのかもしれません。

でも、値段が高いと、栄養価も高いような気がしませんか?

私だけでしょうか??

 

値段の話はともかくとして。

 

ソバの実から、蕎麦粉は生まれます。

恐らくほとんどが全層紛にはなると思います(コストがかかるため、そうではないかという憶測です)。

更科蕎麦のように、内層紛を使うと、それ以外として表層・中層部分がうまれると思います。

そういった所も、別の方法で利用されているようですが。

 


何が言いたいかというと、

 

「ソバの実の使用部分・蕎麦の種類や、つなぎの配合量にも言及せずに、「蕎麦を食べればOK!」と言い放つのは、無責任ではないか?」

という事です(前回に続き2回目)。

 


少し長くなってきたので、ここまでにします。

次は、「蕎麦ダイエットには、こんないい所がありますよ~」という部分に触れていきたいと思います。

 

蕎麦の配合量による種類分けについて

それでは前回の続きで、蕎麦の種類についての話をしていきます。

タイトルの通り、蕎麦粉の配合割合と、使っている部位についての話に触れていきたいと思います。

 

前回書いた通り、蕎麦には配合割合によって、表現が変わってきます。

 

まず、生麺についてです。

 

十割蕎麦(生粉打ちそば)
二八蕎麦(内二八蕎麦・外二八蕎麦)
五五蕎麦

 

という表現があります。

皆さんもご存知かもしれませんが、蕎麦に含まれる蕎麦粉の配合割合によって決まります。

十割蕎麦だと、全てが蕎麦粉と少量の水だけで。
二八蕎麦だと、8割が蕎麦粉、2割が小麦粉のようなつなぎを使用。
五五蕎麦だと、半分は蕎麦粉を使っている。

という事になります。

もっというと「九割蕎麦」というような表現もあるのですが、同じような考え方ですので、省略します。

私も蕎麦が好きなので、「十割蕎麦」という文字を見ると、食指が動いてしまいそうになります。

 

表示の決まりがどうなっているかというと、

 

生めんの分類
公正競争規約により定められており、蕎麦粉が30%以上使用されていないものは「そば」と表示できない。
公正マークがついていない商品はこの限りではない。
品質表示基準が存在しないため、公正マーク取得にこだわらなければ制約が低い。
加工食品品質表示基準により、蕎麦粉が5割以上のため原材料が小麦粉、蕎麦粉の順に書かれる。

 

という事になります。

栄養士のバイブルである「食品成分表」の中では、生蕎麦として備考欄に

「別名:そば切り 原材料配合割合 小麦粉65% 蕎麦粉35%」

と表記されています。


「生めん」の蕎麦については蕎麦粉の割合が法律で定められている。
不当景品類及び不当表示防止法に基づき「生めん類の表示に関する公正競争規約」では「そば粉3割以上」の製品について「そば」との表示が認められている。
3割以上あれば「蕎麦」と名乗れるので、小麦粉7割+蕎麦3割でも蕎麦である。


という事になるので、「生めん」と書かれているからと言って、蕎麦の風味や蕎麦粉配合量がたっぷりという訳でもない事が分かります。

 

それでは、乾麺ではどうなっているのか?

乾麺には乾麺で独自のルールがあります。


蕎麦粉の含有量の定めがない。
そのため数%でも蕎麦粉をいれてあれば「蕎麦」という表示が可能になる。
さすがにそのままでは消費者に対しておかしいということでJAS法の改訂があった。
その改訂により、蕎麦が2割以下なら「2割以下」、蕎麦が一割以下なら「1割以下」と表示する義務が生じた。
しかし、乾麺の蕎麦は、たとえ1%しか蕎麦が入っていなくても「1割以下」という表示をすれば「蕎麦」と名乗っていいわけである。
(中略)
実際に販売されている「乾麺の蕎麦」は、だいたい2割を超えるくらいの蕎麦が入っている程度と言われている。
いわゆる逆二八蕎麦である。
(※逆二八とは蕎麦とつなぎが二対八の割合で、生麺の二八蕎麦が蕎麦8:つなぎ2という比率の逆であることを揶揄したもの)


加工食品品質表示基準により、成分配合量の多いものから原材料を記載しないといけないため、蕎麦粉が一番にかかれていたら5割以上が含まれている事がわかります。
市販品で安価な乾麺もありますが、だいたい小麦粉が一番最初に記載されています。
小麦粉の方が安価だからです。

そば粉の多くは輸入品で、相場は1kgあたり約450円(国産品は2倍)。小麦粉は半額以下の200円。(2014年)

 

また、蕎麦粉の配合量が2割以下であると「2割以下」「1割以下」と表示しないといけないルールがあります。
そういった表示を見た事ないので、ほとんどの商品は蕎麦粉が2割超配合されているのではないかというのが考えられます。

 

ちなみに乾麺に関しても、食品成分表では「原材料配合割合 小麦粉65% 蕎麦粉35%」が栄養価計算の基準になっています。

もう少し調べると、

 

「石臼引きのそば粉4、小麦粉6です。昔はそば粉2、小麦粉8でしたが、そばの色を出すためにこの割合にしました。自社工場から生そばを店に納入し、釜で茹でたあと冷水で締めています」(富士そば=首都圏101店舗)

 

「そばは製麺機で店舗ごとに1日2回作っています。初期投資はかかりましたが、結果的に経費削減ができた。そば粉の割合は同割り(5割)です」(ゆで太郎=同136店舗)

 

「スーパーなどで売っている乾麺、干しそばは、そば粉の含有率が3割未満であればそれを表示することが日本農林規格JAS)で定められています。しかし、外食のそばにはルールがない。店員から食材についての説明を受けることが可能という前提があるからです」(食品表示企画課)

つまり、立ち食いそばでは、ほぼ小麦粉でできた「うどんのような麺」でも“そば”として提供が可能なわけだ。こうした麺を作る場合、もっとも苦労するのは「色」だという。前出の製麺業者が打ち明ける。

「小麦粉が多いとそばの色が白くなるため、着色料を使って“そば”らしい色にする。さらにそばの香りを出すため、そばの実の殻に近いエグみのある部分を混ぜる。このようなテクニックを使えば、機械製麺なら1玉30円以下で店に納入することができる」

 

(参照)
そば粉比率 低い格安立ち食いに対し大手チェーンは品質向上2014.07.27
https://www.news-postseven.com/archives/20140727_265599.html

 


4年ほど前の記事なので現在は変わっているかもしれませんが、

「立ち食いソバの全ての店舗で」とは言いませんが、安価で提供するためには、蕎麦粉配合量をかなり抑えないといけなくなります。

利益が出なくなりますから。

品質向上を掲げる大手チェーンでも、蕎麦粉配合量は4割以上のようです。

 


さて、このような現状があるにもかかわらず、

「置き換えのしやすい昼食を、蕎麦にしましょう!」

という事だけで、蕎麦ダイエットの効果が期待できるのでしょうか?

こういった所に全く触れないのは、無責任に感じます。


長くなってきたので、今回はここまで。

次回は、蕎麦粉について触れていきたいと思います。