糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

第三話 流行性のあれの検査キットについての個人的な所感

前回の続きで、思う所があるので書いています。
あくまでも私の現在の「個人的な考え」ですので、これに賛同を求めている訳ではありません。
ちょっとした記録のようなものでもありますので、興味の無い方はスルーされたほうがいいと思います。
現在、流行性のあれが猛威を振るい、多くの人の命を奪い、肉体的にも精神的にも財政・家系的にも多くの苦しみやネガティブな印象を与えています。
何とかこの状況を乗り切らないといけないです。
早期に改善出来るよう、対応していきましょう。
早く今までのようにサッカーの試合を見たいっす。
 
さて、某社で検査キットが法人向けに販売されているようです。
 
皆さんは、自身が感染しているかどうか気になりますか?
発熱やセキ・痰など、よく言われるような症状が出ていて・・・という方だったら検査をしたいという話も出てくるかもしれないですし、私も心配になると思います。
実際の所、前回も記載したように数日間症状が続く事が前提となっています。
その症状が出ていて、保健所に相談したが「自宅待機」と言われたりすると思います。
そこで改善すればいいですが、中には急変して一気に悪化し、重篤な症状に陥る可能性もあるという事で、非常に不安が大きくなると思います。
 
最近(?)はドライブスルー方式でPCR検査をする動きが全国に広がりつつあるのかなと感じます。
これは病院の待合室での感染拡大を防ぐためと時間短縮を目的としているので、方法としては悪い事ではないと考えます。
患者を一か所にまとめるよりは、間合い(ソーシャルディスタンス)を広げる方が当然良いので、隔離された空間である車内で検査をするというのはよい方法だと思います。
 
で、今回は検査キットについてですが、これも一か所に集める訳ではないのですが、多くの方で「これはやめた方がいい」という声が上がっています。
私も同感です。
色々な声が上がっていますが、私が否定的な見方をする理由をいくつか
 

検査試料の採取は,本人が採取棒(綿棒)により鼻咽頭から採取する方式です。採取に自信のない方は使用をお控えください。

 

長い綿棒を鼻の奥の「鼻咽頭」にぐりぐりと押し当てるやり方です。
インフルエンザの検査方法でもおなじみのあの方法です。
あれを、素人に向かってやれと言っています。
 
出来る訳ね―じゃん。
 
自分では直接見えない部分に自分のさじ加減で鼻から奥に突っ込む訳です。
多分途中でえずいたりするとも思いますし、なにより恐怖が生まれます。
自信があるなしではなく、技術があるかどうかという所が重要ではないでしょうか?
 
次に

本検査は、医療的診断ではありません。ご心配な方は、厚生労働省などのガイドラインに従って行動してください。

 

とある様に、検査キットと称しながら、医療的診断ではないとしています。
診断してないから当然ですので、だったら
 
何のためにやるの?
 
と思ってしまいます。
これで検査をしたからと言って、結果は正しいものではない、確定的なものではないとしている訳です。
これでは結果が陰性にしても陽性にしても混乱を与え、より強い感染を引き起こしてしまう可能性があるわけです。
 
仮に陽性と結果が出たら、何らかの形で「収容・隔離」される事になります。
自宅待機という形だったらいいのですが、中途半端な診断の中で医療機関や保健所が対応をせざるを得なくなる訳です。
感染しているかどうか怪しい人の対応が増えてしまい、重篤な人が放置され、死亡に至るケースはこれまで以上になってしまう可能性が生まれてしまいます。
それを避ける為に、これまで「全数検査」をしてこなかったわけです。
医療機関の苦労が水の泡となってしまう訳です。
今もギリギリの状態で対応してくれている訳ですから。
 
逆に陰性と結果が出たとします。
そうすると変な安心感が生まれ、症状が出ている人も「私は大丈夫」だと普段通りの生活で多くの人と接触する事になります。
結果、感染が広がり患者数が激増する訳です。
 
最初に挙げた通り、これは医療的診断は無いのです。
しかるべき所で検査を受ければいいだけで、仮に受けれないからとこのようなキットを使った所で、「意味のない安心感」という名のメリットのような重大なデメリットを生み出す事が出来ない訳です。
 
もっと言うと、このようなキットを使ったり、実際の医療機関での検査を受けて「陰性」だったとします。
ですが、検査結果には数日かかるわけです。
その検査中の期間に感染する可能性だってあるわけです。
検査の結果「陰性だった」というのはその時点での結果です。
陰性だったからと言って好き勝手して良いわけではありません。
少しでもリスクを下げるように、我々は行動しないといけないと考えます。
 
で、このようなキットが個人向けではなく「法人向け」として販売されているのに、闇を感じます。
このような記事を見つけました。
 

職場の上司に指示されて、新型コロナウイルスにかかっていない証明書がほしいとPCR検査を希望する人が相次いでいる

 

何のために上司は指示をしているのでしょうか?
証明書を提示したからと言って、何が保証される訳なのでしょうか?
ある評論家の動画でも取り上げられていましたが「こういった企業はブラックである」と話していました。
 
証明には意味が無いからです。
 
前述したように、証明書というのは「現時点・検査時」の状態の結果です。
その後に感染していたら、何の証明にもならない訳です。
証明書が出たからと勤務をしていたら、いつの間にかクラスターを生み出したという事にもなりかねないです。
 
馬鹿じゃないの?
 
と思います。
上司はそうならないような職場環境を作り上げる事が必要な事であり、現状維持をするための「意味のない安心感」を得るための証明書提出を要求する事ではないはずなのですが。
 
栄養士でも調理業務にあたるために月に1度は検便を行います。
赤痢サルモネラO157・026・O111」といった5項目(だったと思います)が法令により検便検査が給食従事者や水道従事者に義務付けられているので、それで食中毒事故発生を防ぐために実施されています。
これは食べ物を介してという事が多いので、普段の食事を気を付ける事と、症状が出ているかどうかという所での検査であったり自己診断の基準となります。
普段から牡蠣を食べないとか、貝類そのものを食べないとかは事業所によっても変わってくるのですが、それぐらい食べる物には意識を高めています。
 
何が言いたいかと言うと、1~2週間前の陰性証明を掲げていても、今の症状がどうなっているかによってその証明の意味がなくなるという事です。
陰性証明が出たからと言って、それが永続的に効果が続くという訳がないです。
しかも検便のような検査ではなく、飛沫感染・濃厚接触により感染する訳です。
気を付けていてもリスクは食中毒より格段に高いです。
そんな無駄な事を強要するので、ある評論家は「ブラックだ」としているのでしょうね。
 
という訳で、
・検体採取が難しい
・医療的な診断は不可
・診断精度が低い
医療機関に負荷が大きくなる
 
ネガティブな部分が大きいので、こんな検査をしたところでただの自己満足になるだけだと考えます。
 
楽〇も評判を下げて混乱を与えるだけなので、販売をやめた方が良いよ。