糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

「栄養バランスの良い食べ物(食事)をとる」という意見には賛成です

前回の続きです。

朝食を食べる事についての話をしてきています。

何回も話しますが、生活リズムや活動量か異なる生活を送っている人に対して、決まり切った答えであったり、大多数が行っているからという事だけで情報提供者が一つだけの食事方法をごり押しするというのは、いかがなものか?と考えます。

前提にしている話(例えば睡眠時間は深夜12時に寝て朝7時に起きる)からずれている人は、どのような事に気をつければよいのか?

そういう所に触れないといけないと考えています。

さて、前回からずっと引用しているサイトで話を進めていきます。

gourmet-note.jp

バナナ

バナナは砂糖のように急激に血糖値を上昇させないので朝食にとるのに適しています。食物繊維やむくみを解消してくれるカリウムも豊富です。イライラを沈めてくれるセロトニンの元であるトリプトファンも含まれているため、朝イライラしがちな人にもおすすめです。

また、皮をむくだけで手軽に食べられ、満腹感が持続するのもダイエット中の方にはうれしい食べ物です。

 

「砂糖のように急激に血糖値を上昇させない」

と話をしているのですが、砂糖以上に血糖値を急上昇させるものって、何が思い浮かぶでしょうか?

糖質の塊である砂糖が、一番急上昇させるといっても過言ではないと思うのですが??

試しにGI値の話をします。

GI値というのは、

グリセミック指数 (glycemic index) とは、食品ごとの血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値である。1981年にデヴィッドJ.ジェンキンズ博士らが、食品による血糖値の上がり方の違いを発見し提唱した[1]。グリセミック・インデックスまたはGI値とも表現される。後に、炭水化物の量も考慮したグリセミック負荷が考案されている。

 

ja.wikipedia.org

私はあまり参考にしていないのですが、データとして存在しますので紹介していきます。

で、下記のランキングを確認していただければわかるのですが、上白糖は99で最上位です。

バナナは55、リンゴは36となっています。

http://www.timesoft.jp/mini/2002/04-06/0607.html

そもそも「糖質そのものである砂糖」と比較するのはおかしいです。

これだったら、チョコレート(GI値91)だって、砂糖のように急激に血糖値を上昇させない」ことになります。

いきなりトップと比較すれば、なんだって緩やかになります。

ほかのサイトでは、


なお朝食によく食べられているバナナは、最も糖質の多い果物。血糖値を考えれば、とてもオススメできないと著者はいいます。

www.lifehacker.jp

バナナの糖質量は、100g(一本)あたり21.4gです。

これは果物の中ではかなり高い部類です。

マンゴーでさえ100gあたり15.6gです。

www.locabostyle.jp

これだけの糖質量をとれば当然血糖値は上昇下降を行うので、精神的に不安定になりやすくなります。

糖質量が高いのでダイエットに向くわけがないですし、満腹感も血糖値が下がったら引き起こされます。

 

内容が矛盾だらけです。

 

トリプトファンセロトニンの話をするのであれば、糖質を含まず大量に含んでいる豚肉や牛肉を摂取する方がよほど効率的です。

そもそも何故血糖値を上昇させないといけないのか?という所が単一的な論調を基に展開されています。

糖質が必要な人もいれば、不要な人もいる訳です。

デスクワークでほとんど運動も必要としないような人が、なぜ糖質を全体の食事の6割以上でないといけないのでしょうか?

そこの所に全く触れずに話をしています。

その結果、糖尿病・メタボという患者がどんどん増えているのですが、その現状をどう考えているのでしょうか?

それがこのサイトのいう「健康になる方法」「栄養バランスの良い食事」としているのであれば、非常に無責任にしか思えません。

 

ちなみにサイトの後半部分では

血糖値の上がりにくい食品

また、朝食には血糖値が上がりにくい食品をとるのがポイントです。朝食によって血糖値が急激に上がってしまうと、インスリンがでて一気に血糖値を下げてしまいます。そうすると頭がぼーっとしたり、すぐに空腹になってしまったりしてドカ食いをしてしまう悪循環が起こります。これはダイエットにもよくありません。

 

という話をしています。

バナナは急激に血糖値をあげます。

基本的に甘い果物は血糖値をあげます。

血糖値をあげないものは、「脂質>タンパク質>糖質」です

にもかかわらず、「脂質(脂っこい炒め物)を避ける」とするのは矛盾ではないでしょうか?

 

ホウレン草も鉄分(0.9mg)が・・・という話をしていますが、それよりも多く含んでいるのは小松菜(2.1mg)です。

そして、それよりも多いのは豚肉のレバー(13.0mg)であったり紹介されている卵(全卵2個で3.6mg)であったりします。

レバーにもビタミンCが含まれていますし、ビタミンB1や鉄分の話をするのであれば、なぜレバーが入ってこないんですかね?

 

レバーが朝食にそぐわない?

 

それはそういう習慣を作ってないだけです。

前述したように、個人差があって当然ですから。

夕食だけにしか食べないという決まりもないはずです。


長くなってきました。

次回を最後にしようかな?