完全栄養食についてのとりあえずのまとめ
前回からの続きです。
こういった完全食と言われるものや健康食品と呼ばれるものは、イメージ先行の商品です。
「身体にいいと呼ばれるものを取りまとめれば、当然身体にいいでしょ?」
という様に捉えているのですが、皆さんはどう思うでしょうか?
最初に取り上げたベースパスタを用いての、「ベースフードキャンプ」という企画があるようですが、私は、なぜこの商品が「完全食」としての座を得ているのかが、理解が出来ません。
HPでもちゃんと紹介されていますが、配合されているとされている栄養成分は、「※推定値」です。
しっかりと摂取出来て初めて健康に繋がっていくと思うのですが、3食食べても必要と言われている栄養素量を経口摂取出来ているとは限らないわけです。
というか、出来てないと考えた方が良いと思います。
そして、どんな品質の栄養素が含まれているかも分かりません。
「カロリー・糖質・脂質を抑えて、少し栄養分を加えて練りこんだパスタ」
という様にしか、私の眼には映りません。
それぐらい、「健康食品」というのは、表示成分と実際の含有量には大きな差があります。
この差を小さくするよう努力している企業もありますが、表示成分と全く同じな訳がありません。
同じにしないといけないという、成分保証は義務ではないからです。
これを「完全食」「完全栄養食」として販売しているのは、意味が分かりません。
この「ベースフードキャンプ」という中でも、30日で20食しか食べないようです。
これだったら、普段の食事の置き換え程度にしかなりません。
月間の普段の摂取カロリー・糖質・脂質が減るわけですから、理論値では摂取エネルギーも減って、体重を落としやすくなるとは思います。
それだったら、30日間で180食にすれば良いと思いますが、そうはしないと思います。
理由は、これだけで30日間やると、栄養不足になる可能性があるのではないかと感じます。
あくまでも憶測ですが、理由は上記の通りです。
含まれている栄養量を取り込んだとしても、推定値ですから。
圧倒的に不足するため、それをしないと思います。
30日間での20食を除いた160食分の時に食べるもので、不足している栄養素やエネルギー分を補うのだったら、健康被害は起きないと思います。
その結果、置き換えがうまくいって、
「このキャンプに参加して、とても良い結果が出ました~」
というような事に繋がるのだと感じます。
確信にも似てるかもしれませんが、「憶測」ですよ?
あくまでもね。
また、前述しましたが、基準を厚労省が定めている基準となっていますが、それを行う事で、健康になれるのでしょうか?
以前にも書いたと思いますが、この基準は、1980年代頃に世界中が生活習慣病が蔓延していたが、当時一番患者が(先進国の中で?)少なかったのが日本であり、当時の食事内容が和食としてアメリカでブームになった事に繋がるのですが、その当時の平均的な食事のバランスが、「2:2:6」のPFCバランスであるというだけの事です。
それから生活様式は大きく変化もしつつあり、今では生活習慣病が蔓延するような国となったのが、日本です。
当時は一番少ないという事でしたが、今では世界第6番目に多い国となっています。(2011年度 1070万人)
その「理想的」と言われるバランスを推奨しているにもかかわらずです。
これが、本当に「理想的な食事」「バランスの良い食事」となり得るのでしょうか?
そして、このバランスをベースと考えてつくられた、「完全食」「完全栄養食」と呼ばれるものが、本当に理想的でしなやかな身体を作り、健康的な生活を送る事ができるのでしょうか?
私は出来ないと考えます。
出来るのは、「生命維持に必要な最低限のエネルギー摂取くらい」ではないかと思います。
「完全食」という言葉を調べました。
完全食(かんぜんしょく)とは、健康を維持するために必要な栄養をすべて含んだ食品、あるいは食事である。
私は、この考え方には賛成です。
ですが、個人差・体格差・運動・活動量の差・目的の差が当然あるので、それぞれに理想とする基準があると思います。
ですので、ただ一つの基準を基に、「完全食」というのは、思考停止な状態であると考えます。
この商品化された「完全食」が持つ意味は、
「厚労省が示しているたった一つの基準に対して、完全にカバーできている食品」
という事だと考えます。
それが自身の健康に繋がるかどうかは、別の話です。
こんなバカバカしい表現をされた、品質保証も検証もされていない商品に踊らされないで欲しいと、切に願います。
今回の「ベースパスタを30日間食べてみた」という記事を見た時、他の人のコメント(タグ付け)を見ました。
- 思いますという推測
- 時短になるという栄養とは関係ない要素
- 個人の感想です
- 食卓の彩を貧しくしてくれる
毒を吐いていて笑ってしまいました。
同時に、踊らされない人もいると安心しました。
今回は、以前よりは踏み込んで書きました。
また、しばらく後に思う所が生まれたら、更新しようと思います。
ここまで話を出来たので、スッキリしたので終わります。
下記は、以前投稿していたものです。
リンクさせておきます。
ありがとうございました。