糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

リンゴ酢ダイエットでの引用元の追加と内容の矛盾点

ちょっと引用が増えます
 
前回紹介した動画以外にも、リンゴ酢ダイエットで6つの効果が得られるとあったのを見つけたので、追加します。
 

血糖値・・・インスリン抵抗性を下げるから
ダイエット・・・空腹感を下げるから
コレステロール・・・LDL下げる HDL上げるから
皮膚炎の抑制・・・抗菌・抗真菌作用が酢酸にあるから
血圧・・・腸内環境を整え、ビタミン・ミネラルといった栄養の吸収をあげるから
逆流性食道炎にも効果的

というようにアピールしている動画がありました。

リンク先は紹介しません。

 

いくつも不思議な部分があります。
 
空腹感を下げるのでしょうか?
 

「食事の前の飲むと空腹感が減るから食べる量が減るので、ダイエットに」

 

と主張しています。
これはよく分からないです。
皆さんは、夏バテをしたことがあるでしょうか?
食欲がなくなって・・・という感じですが、その時におススメされるのが、麺類とか冷たい食事とか効果的とされているのですが、「適度な酸味は食欲を増進してくれる」というのがあります。

現代人は、ついつい無理をして疲れをため込みがちです。そんなときは栄養バランスのいい食事をしっかりとって、十分に休養するのがいちばんです。
でも、そうとわかっていても、肝心な食欲のほうがいまひとつ・・・こんな経験はありませんか?
そんなときは、お酢を使ったメニューをぜひお試しください。
お酢の適度な酸味がさっぱり感を与え、食欲増進のお手伝いをしてくれます。
また、酸味によって唾液の分泌も促されます。唾液量が増えることで、消化吸収もよくなるといううれしい効果も期待できます。

 

食欲を抑える効果もあると思いますが、

お酢を飲むことで食欲が減退するという研究結果があるが、 その効果を得るためには、空腹時には気分が悪くなりそうな量を飲まなければいけないので、実際にはありえない

 

という事です。
スプーン1~2杯程度を1日の内に摂取が目安なので、そんなに大量ではありません。
一度に50mlとか摂取したら、確かに気分悪くなりそうですね。
あとで紹介しますが、そんな飲み方を推奨していません。
 
また、皮膚炎に良いとアピールされますが、それは直接塗る必要があるそうです。
確かに酸には殺菌作用はあります。
直接というか、基本は薄めて使用します。
そのため、昔からも使われている歴史は知っていますが、使われて来たのは
 
「竹酢液・木酢液」です。
 
そもそも食用の酢を皮膚にかけるのは、いかがなものでしょうか?
糖度も高いため、放置し時間が経過したら、当然ベタベタします(洗い流すでしょうが・・・)。
それを強引に「リンゴ酢は良い」というメリットの中に含ませるのは、いかがなものでしょうか??

最後に逆流性食道炎は、胃酸が少なくて消化不良で起きるというような内容を話していました。
で、その酸を補うために、リンゴ酢を飲めばいいという事です。
 
意味が分かりません。
逆流性食道炎の原因は、糖質の過剰摂取です。
ですので、糖質制限をしたら、2日前後で劇的に改善します。
150~200mlの水に15mgのリンゴ酢を入れて、食前、一日3回、最低でも朝に飲むというのを進めていました。
 
「薄めたら、酸度が薄まるやん!!少ない酸を補う事は出来ないやん!!そもそも、酢に胃酸ほどの消化能力があるわけないじゃん!!」
 
と言いたい。
直接でもないのか?
ちなみに直接飲んだら胃を荒らしやすいから、薄めて飲む事は避ける方がいいそうです。

お酢をストレートで飲むことはNG。人間の食道は強い酸に耐えうるようにできていないので、微量のお酢を飲もうとしても簡単に気管に入ってしまうから。つまり肺に酸を取り込むことになり、肺が火傷するような深刻な痛みを招くという。

 


結論として、この動画を見て、
「何言ってんだ?こいつ??」
と、思いました。
 
血圧の話をするつもりが、全く別の話となってしまいました。
申し訳ありません。
次回に必ず。