糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

カロリー制限ダイエットを実践している人が陥りやすい失敗の流れ

前回からの続きです。
 
ダイエット中であれば、何かしらの食事制限(食習慣の変化)が生まれると思います。
色々な方法論があるので限定は出来ないですが、多くは「食事摂取量」をある程度のレベルまで引き下げる事を手段としている場合が多いと思います。
他には「食べる物の種類を限定する」という行為もあると思いますが、今回は「量」についてをメインで話をしたいと思います。
 
色々なサイトでよく見かけるのが、
 
ダイエットをしている
食べ過ぎてしまった
罪悪感が生まれる
 
というストーリーです。
その解決策として
 
食べ過ぎた分食べないようにする
運動をする
自己暗示をかける
食べ過ぎて48時間の食事に気を付ける
ビタミンB1ビタミンB2を含む食品を食べよう
カリウムや食物繊維に水分でデトックス
 
という感じで罪悪感を消す方法と食べ過ぎてしまった後のポイントとして紹介しています。
まず、私が気になるのは
 
「どういった状態があなたの食べ過ぎのラインなのか?」
 
という部分です。
食べ過ぎとするかしないかの「量」視点でのラインの設定部分がまるで見えてこないんです。
私だったらこれにプラスして「質」(何を食べるか?)という部分も追求していくのですが、今回は割愛します。
 
例えば、普段の食事量を2200㎉分食べているとします。
 
①これを1800㎉しか食べないと設定していて、その1800㎉をオーバーしたら食べ過ぎなのでしょうか?
 
②「憧れのモデルさんがユーチューブで一日1000㎉で過ごしている」という動画を見て、1000㎉に設定して、それをオーバーしたら食べ過ぎなのでしょうか?
 
③普段ご飯を2杯食べているのを1杯に設定して、おかわりにしたら食べ過ぎなのでしょうか?
 
④数字は関係なしに、単にお腹いっぱいになり過ぎたから食べ過ぎなのでしょうか?
 
このようにカロリー基準のダイエット(カロリー制限)を行なう人は多いですし、失敗(設定体重まで届かない)する人はたくさん見てきました。
どれが「食べ過ぎ」という状態になるのでしょうか?
 
カロリーコントロールのダイエット方法って、食習慣は当然大きく変わると思うのですが、
 
「食欲や空腹感をどのように抑えていくか」
という部分が一番の障害であると感じます。
 
普段の食事量から、一気に少なくなる訳です。
普段の食事で大満足が出来ている状態から、その満足感に達しないまま食事を終える事になります。
 
物足りなさというのは当然生まれます。
それをどうコントロールする(押さえつける?)かによって、成功率が確実に変わってくるんですけど、多くの人はこれが出来ないです。
 
食事で満たされない部分が出ると、どうしても「もう少し食べたかった」「あれも食べたかった」という意識が強くなっていきます。
そうなると頭の中でずっと「食べ物・好きなもの」がグルグルと回り、それ以外の事を考えられなくなってしまいます。
その状態で「少しだけ」と口にしたが最後、これまでの不足分を満たそうと一気に大量に食事をし、空腹感を解消するための行動に出る事になります。
数日間遭難したような人で空腹にさいなまれているような人が、食べ物を食べていいと目の前に出されたら、そらがっつくよね?という感じにも似ています。
 
これが「カロリー制限ダイエット」で陥りやすい失敗例の一つです。
 
次回に続けようかな?