糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

「唯一の理想」のようだが本当に全人類にとっての理想なのか?

\皆さん、こんにちは。
今回でとりあえずは最後にしたいと思いながら書き始めてます。
 
「うんち」というのは排泄物です。
 
そのうんちというのは食べた物の残りカスと水分と老廃物で構成されています。
このような構成のもののため、食べた物の影響があります。
サイトによってまちまちな所はありますが、構成の割合は以下の通りです。

便を構成する成分のうち、食べ物の残滓はおよそ5%に過ぎない。大半は水分(60%)が占め、次に多いのが腸壁細胞の死骸(15%〜20%)である。また、細菌類の死骸(10%〜15%)も食べ物の残滓より多く含まれる。

 

そして形状や色・臭いに関しては

人間の場合、楕円形から棒状で、その太さや長さは体調などによっても変化する。食物繊維、炭水化物を多く摂取すると便は太く大きくなり、高カロリー、高脂肪の割に食物繊維や微量栄養素の少ないジャンクフードを食べていると、便は細くなる傾向がある。また、幼少時は括約筋の調節が利きにくいために、体格に対して便は太く形成され、年齢を重ねると括約筋の弛緩により、相対的に便は細くなる傾向がある。

 

人間の便の色は、通常時の場合は黄土色から茶色のあいだで、これは胆汁によるものである。人の大便の茶色のもとは胆汁中のビリルビンが腸内細菌により最終的に代謝され生成されたステルコビリンによるものである。摂取した食物の種類、体調などにより、色調の濃淡に変化を起こす。食生活も関係しており、一般に肉食など動物性タンパク質のものを多く食すると褐色がかり、反対に穀物、豆類、野菜類を多く食するとpHの関係で黄色がかる。

 

健康な便からは露骨な悪臭は発せず、発酵臭に似た臭いが放出される。これは一般に善玉といわれるビフィズス菌や乳酸菌の代謝によって排泄される臭いである。反面、ウェルシュ菌などの悪玉菌はスカトール、メルカプタン、硫化水素など毒性のある臭いを放つ。

 

とされています。
以前、「PFCバランス」の話をしました。
「理想」とされるバランス
たんぱく質:13~20%
・脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
・炭水化物:50~65%
厚労省のサイトではこのように提示しています。
一汁三菜というような食事スタイルが伝統的でもあり和食のスタイルでもあり、無形文化遺産にも認定された素晴らしいものだという広報や推進をされています。
当然栄養士はこの情報を基に献立作成であったり食事提供・食育・啓蒙活動を行っていきます。
 
別にそれが良い悪いの話をするつもりはありませんが、
「理想が一つだけというのはおかしくね?」
と思う訳です。
 
あくまでもこのPFCバランスという目標値というのは、生活習慣病予防・改善を目的としています。
全人類がこれを行ったら、生活習慣病予防・疾病予防につながるのでしょうか?
他に効率良く改善出来るバランスというのは存在しないのでしょうか?
 
このPFCバランスの設定というのが1970年代の平均的(一般的?)な食事内容での栄養バランスを基に構築されています。
この時、諸外国では生活習慣病のような事で改善が必要だったのですが、当時の日本はそういった症状が一番少ない国でした。
そのため「これが健康に良い食事バランスな~のだ~」と広まって行く根拠になったのですが、今はどうでしょう?
 
現在もそのバランスに則って推進しているにもかかわらず、生活習慣病だと診断される人は増加傾向です。
ちなみに「糖尿病患者数」で見てみると1970年には50万人以下だったのが、2012年の調査では2050万人と激増しています。
1970年当時の食事を推奨する事によって、健康になるどころか悪影響を与えているバランスになります。
その食事バランスを「唯一の理想」とし、現在に至るまでの約50年間。
バランスの割合に、ほぼ変化が無いのです。
 
おかしくないですか?
 
結果として悪影響を与えて、それが広まっているにもかかわらず、何の工夫もせず、ずっとこのバランスが理想だと言い続けているのが現状です。
50年間試行錯誤もせず、ずっと「思考停止状態」にあり、同じ事を踏襲して発信し続けているのです。
このバランスというのが、いかに現実を見ていない、ある意味本当の「理想」であり「過去の栄光に縋り付いているだけ」のものでないかと考える訳です。
実現(再現性)が無理な事をアプローチしているだけのように思えます。
 
書きたい事が増えてしまったので、次回に続けます。