糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

白湯の効果は本当か?

皆さん、こんにちは。
皆さんは「白湯」を飲まれてますか?
 
白湯を飲む事で、「驚きの効果が!」と独自の理論を展開している人がいます。
全否定する事はありませんが、「それは本当に効果を実感できるんですか?」というこじつけにも似たイメージ戦略をしているようにしか思えない主張をされています。
 
というわけで、今回は「白湯」の論調についての見解を書いていきたいと思います。

私が調べたのは4つのサイト(+α)です。

さて、「白湯をのむ事で効果があると言われているもの」という事で、いくつかが紹介されています。

1、新陳代謝を高める
2、内臓の疲労回復
3、デトックス効果
4、冷え改善
5、ダイエットにも効果的

 

■白湯を飲むベストタイムは朝!嬉しい効果がいっぱい
(1)体をゆっくり温めてくれる
睡眠中に汗をかくことで、朝起きたての体は水分を失ってカラカラの状態。
そこに温かい白湯を飲むことで、内臓をゆっくり目覚めさせてくれます。
体が温まり冷え性が改善されるうえ、内臓機能が温まることで働きが良くなります。
(2)代謝が上がりデットクス効果も
内蔵機能を温めると血流がよくなるため、体の体温が上がります。
過去記事「体温1度アップで免疫力は5倍!“ツライ冷え”の正しい温め方」にもあるように体の基礎体温を上げると代謝も上がります。
代謝が上がると肌のターンオーバーが正常化し、くすみ、肌荒れ改善などの美容効果が期待できます。
さらに内臓機能が温められることで、消化機能の働きがよくなり、体内の老廃物を流し出してくれます。
不要な毒素を洗い出し、むくまない体になるうえ、お通じも良くなるため、ダイエット効果にもつながります。
一方、夜飲む場合は就寝前がベター。
体が温まり、寝つきが早くなります。
また、利尿作用があるので朝のデトックス効果も期待できます。
朝はどうしても時間がないという方は、就寝前だけでも飲むようにすると良いでしょう。

 

白湯を飲む適切なタイミングとは
白湯は朝起きたタイミングや、食事前・食事中のタイミングに飲むのがオススメです。
寝ている間に不足した水分を補給したり、胃腸の働きをよくして消化を促すなどの効果が期待できます。
また、夜寝る前に飲むとリラックス効果も得られます。
しかし、白湯に関わらず食後の水分摂取は体に負担がかかるため、食後すぐに飲むことは避けましょう。

健康維持やダイエットに効果的
白湯を飲んで体を温めることの効果は絶大です!
内臓の機能や血液の循環をアップさせることで、免疫力や基礎代謝を向上させるだけでなく、脂肪が燃焼しやすい体をつくるといわれています。
他にも、体内環境が活発したことで、体内の毒素や老廃物が排出されやすくなり、ニキビなどの肌トラブルの抑制や便通の改善などの嬉しい効果も期待できます。

白湯の効果を実感するまでの期間
白湯は3日から5日程度で体調の変化を感じることができるため、他の健康法と比べて早く効果を実感することができます。
その後は体の解毒作用が働き、一時的に体調不良を感じることがあるかもしれませんが、それを乗り越えるとより健康体質になり免疫力も大きく向上します。白湯の効果を得るためには、やはり毎日の継続が重要といえるでしょう。

体に良い白湯ですが、飲めば飲むほど良いというわけではありません。白湯は水分吸収率が良いため、飲みすぎると逆にむくんでしまいます。
一日に飲む量は700~800ml程度を目安にしましょう。

 

こんな感じでそれぞれの主張を抜粋しましたが、いかがでしょうか?
 
「期待できる」のオンパレードです。
 
「お前ら、いっつも期待してんな?」とツッコミを入れたくなりますが、ご覧の通り、まったく数値データを用いた検証がされていません。
 

体温が1℃上がる事で免疫力が30%上昇すると基礎代謝も10~12%上昇!

 

これは一般論的な検証データであり、白湯がもたらす効果での検証例ではありません。

白湯をどれくらい継続すると体温が1℃上がって新陳代謝が高まり、冷え症の改善につながるのか?という事ではないですし、検証の記載もありません。
そもそも白湯で体温を1℃上げる事が出来るのでしょうか?
 
抜粋の最後の方で、「3~5日で体調の変化が」とありますが、どんな状態からどんな変化を実感したのかについても記載がありません。
これについては、水分を普段飲んでない人が多く飲むよう意識する事だけでも変化を生じる事があります。
白湯だけに当てはまる内容ではありません。
 
長くなったので、次回に回しましょう。