糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

朝食を食べないとやせるのか?

朝食についての考察の続きです。

 

朝食を食べるか食べないか?
朝食で何を食べるのか?

色々あると思いますが、これについては、その人のライフスタイルや目標設定によって大きく変わります。
前回は、そんな感じの事を話しました。

 

今回は、「ダイエット」「健康面」についてです。

 

私は健康については、

「日々の生活において、何かの活動を行う際に、高いパフォーマンスを発揮できる状態」

をさすと考えています。
それを前提に話を進めていきたいと思います。

 


多くのサイトでは、朝食を抜くと

脳出血リスク増
高血圧・血糖値上昇に影響を与える

朝食を抜いてしまうと、空腹によるストレスなどから血圧が上昇し、この「早朝高血圧」に拍車がかかってしまう

起床(副交感神経が優位)→血圧上昇(交感神経が優位)→朝食摂取(副交感神経が優位)→血圧上昇の抑制 という模式的フローが描かれる。

また、朝食の量をたっぷり摂ることによって、副交感神経が優位な時間が長くなるので、その影響で、インスリン分泌が行われるタイミングも遅くなる。
とすると、1日のインスリン分泌量も少なめに抑制することができる。

朝食を抜くことで空腹によるストレスから血圧が上昇してしまう。
逆に朝食を摂ることで血圧は安定しまう。

 

というようなことが記載されています。

 

果たして本当でしょうか?


「空腹ストレス」は、以前糖尿病患者が禁酒とされた理由に似ています。
「酒を飲むと食べ過ぎてカロリーコントロールが出来ないから」という事でした。
患者がコントロールが出来ないという事が前提で掲げられた内容なので、この件に関しては、かなりの違和感がありました。

「朝食を抜いて空腹になると、我慢できずに間食や昼食でドカ食いしてしまうでしょ?」という考え方と同じだからです。


ここでのポイントは、朝食を食べるかどうかではなく、朝食を含めた普段の食事でどんなものを食べているかがポイントだと思います。

脳出血・高血圧・血糖値ですが、どれも共通するのが血液です。

血管自体の脆弱化、血液の流れが悪くなったり、血糖値が上昇する事で血液の粘度が上がり、流れが鈍ってしまいます。

血流を良くするのに一番効果的なのは、「血糖値を過剰に上昇させない事」です。

血液がドロドロする原因はいくつかありますが、食事面からみると、高血糖と水分不足が挙げられます。
そして、血管の脆弱化を防ぐためには、時間がかかりますがターンオーバーをさせなければいけません。
それに大きな影響を与えるのは、たんぱく質です。身体のあらゆる部分の修復に必要ですから。

 

高血圧には塩分も影響するのでは?という声も挙がるかもしれません。
私は、臓器に問題が無く、水分もしっかり(目安は1日3リッター程度)とっているなら多めに摂ってもいいと考えています。
それを話すと長くなるので、この話は後日にしたいと思います。

 

血液をサラサラにして、栄養分・酸素を身体の隅々まで運び、老廃物をしっかりと回収する事によって、身体を健康的に出来ると思います。
逆にドロドロであれば、栄養分・酸素を必要な所まで運べず、老廃物も回収する事も出来なくなります。
必要な事が出来ないと、質の悪い細胞が作られやすくなります。
血栓も、質の悪い血小板が途中で固まってしまい、それが血液の流れが悪いため近くの成分とくっついたりして、どんどん大きくなっていくのも一因だと思います。
癌細胞も同様だと思います。

やっつけないといけないのに、血流が滞っているため退治するのに必要なものを送り込むことが出来ないです。
また、「癌細胞の栄養はグルコース」ですから、血糖からどんどん栄養を吸収する事が出来、勢力を拡大しやすい環境になってしまいます。

 

朝食を抜くと空腹によるストレスが生まれるというのは否定しません。
普段から糖質を過剰に摂ってエネルギーを依存しているシュガーバーニングの状態であれば、ストレスの度合いは強くなります。
糖質には常習性もあるため、取らないと禁断症状のようなものが生じやすいからです。

 

では、普段から糖質を抑えて脂肪をエネルギーの中心とするオイルバーニングの状態だとどうなるか?
空腹の状態は生まれますが、糖新生の働きで血糖値が安定し、空腹状態が持続しないため食べなくても大丈夫になるため、ストレスも小さいし、禁断症状のようなものが生まれません。普段からのイライラも収まる傾向にあります。

血糖値の上昇が少ないため、血液もドロドロになりにくく、体内の栄養素・老廃物の運搬、代謝活動が円滑に行われやすくなります。
血糖値の変動がないので、食後に眠気が起きにくく、思考力・判断力が低下しにくくなります。
変動が無ければ、肥満の原因となるインスリンも過剰に放出されずに済むので、太りにくい身体になります。

健康を求めるなら、「私たちの身体の大部分をしめる水分がしっかりと循環する」という事を意識するのは、とても重要だと考えます。

 


食事回数に関してですが、いつも3食の人が2食にしても影響は小さい傾向です。

でも、普段2食の人が3食にすると、影響は大きくなる傾向があるかもしれません。

 

この話に関しては、少し長くなりそうなので、ここで切りたいと思います。

 

 

多くのサイトで常識のように言われている内容とは異なりますが、私はこのように考えています。

大多数とは真逆の説を提唱しているかもしれませんね。

 

 

もう少し時間はかかりますが、自分なりの考えをまとめていきます。