糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

骨粗鬆症や骨折の対症法についての気付き

私は、以前記載したように、疲労骨折をしてしまいました。

少しでも早期治療をすべく、色々な情報を集めていました。
常に情報は変化していくので、チェックを怠らないようにしないとなと思っているからです。

 

その中で、同じ「骨折」のリスクを伴う、骨粗鬆症の話もチェックしました。

管理栄養士国家試験の参考書にも、色々な事が書いてあります。


骨粗鬆症のリスクファクターのまとめとして
・閉経後・無月経症でのエストロゲンの急激な減少
・加齢や性別や人種や家族歴
・遅い初潮・早い閉経
・過去の骨折
・カルシウム・ビタミンD・K不足
・リン・食塩の過剰摂取
・やせ・極端な食事制限(ダイエット)
・過度の飲酒・カフェイン過剰摂取
・運動・日照不足
・喫煙
・長期臥床(ねたきりに近い状態)

というものが挙げられています。

 

治療方法として、日常生活の改善と薬物療法を用いるとあります。

栄養療法
カルシウム800mg/日以上
ビタミンD・ビタミンKを多く摂取(カルシウムの沈着を図る)

 

運動・生活療法
筋力強化訓練
ウオーキング
日光浴

 

薬物療法
骨質改善(カルシウム剤・ビタミンD・K剤・ホルモン製剤等)
骨吸収抑制薬(ビスホスホネート製剤・カルシトシン等)
骨形成促進薬(副甲状腺ホルモン薬)

とありました。

 

あわせて、エストロゲンの働きの解説もありました。

エストロゲン破骨細胞の働きを抑制し、骨吸収を抑える
閉経によりエストロゲンが急激に減少し、破骨細胞の働きが活性化し、骨量(主に海綿骨)が急激に減少していく


海綿骨という言葉がでてきました。

骨もすべてが硬質化している訳ではなく、外側の固い部分が7割近く、内側の柔らかい部分が2割近くで構成されています。(残りは水分)

固い部分が主に無機質(カルシウムやリン)を豊富に含む皮質骨と呼ばれる部分で、
柔らかい部分が主に有機質(コラーゲン)を豊富に含む海綿骨と呼ばれる部分です。


ちなみに、私の母親も骨粗鬆症と診断され、ホルモン剤を服用しているようです。


ここで私は疑問を抱いている所があります。

 

これがベストの解答なのかという疑問です。

 

骨は、硬いだけでは不十分です。
皆さんもご存知だと思いますが、しなりや遊び部分といった柔軟性がある事により、多くの衝撃を吸収する事が出来ます。
地震が起きた時でも、高層ビルがガッチリ固定せず、上層部になるほど揺れを大きくする事によりエネルギーを逃がして、崩壊しないようにしています。
その柔軟性の部分を海綿骨が担っています。

先ほど記載した通り、エストロゲンの減少により、破骨細胞の働きが活性化します。

 

そして、骨量「主に海綿骨」が急激に減少するとあります。


柔軟性を担う部分が急激に減少する事により、しなりを生みだす事が出来なくなり、骨折をしやすい身体になってしまうという事です。

 

海綿骨の主成分は、コラーゲン、つまりたんぱく質です。

なぜどこにも「タンパク質を積極的に摂る」という文言が無いのでしょうか?

 

カルシウムを摂るためには、必然的にたんぱく質を摂取する事になるとでも思っているのでしょうか?

例 牛乳(100cc):カルシウム110mg(一日目安800mg) たんぱく量3.3g(一日目安60g)
牛乳も、身体に悪影響を与える可能性がある事例は増えてきている
ちなみに私は、ここ数年で牛乳を1リットルも飲んでいないです。

 

薬物療法でも、カルシウムやビタミンD・Kを補うのは分かるのですが、

 

なぜ「ビタミンC」が無いのでしょうか?

 

コラーゲンを作るためには、たんぱく質とビタミンCが必要なのにです。

 

骨粗鬆症で一番急激に減少してしまうのは、海綿骨と呼ばれる主成分がコラーゲンの箇所なのにです。

日常的な状態であれば、栄養素をとったりとらなかったりでもいいかもしれません。
ですが、疲労骨折をした私や、骨粗鬆症の症状が出ている人には、通常以上の量の栄養素を補ってあげなければ、回復が遅くなってしまいます。
それが溢れんばかりに与えられると、平均よりも早く改善出来るようになると思います。

 

今の骨粗鬆症で悩んでいる人の食生活で、意識してタンパク質を十分に摂っている人はどれくらいいるでしょうか?

 

これが本当に、治療に役立つ最善の対応なのでしょうか?

 

いろいろと考えされられます。