糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

本当にラーメンは身体や健康に悪いのか?

皆さん、ラーメンは好きですか?
私は好きです。
豚骨スープで脂身が入っているのも好きですし、トロトロのチャーシューも好きです。
きくらげやメンマの歯ごたえも良いですし、紅ショウガや辛子高菜もすりごまも好きです。
学生の頃、ラーメン屋でニンニクのすりおろしがテーブルにあったので、初めて試したのですが、その時の味変と旨味の変化に感銘を受け、可能な限りニンニクを入れる方向で食べています。
ラーメン二郎系列と呼ばれるような、もやし山盛りのラーメンは注文の仕方が分からないのでまだ訪問していませんが、いずれは行きたいなと考えています。
 
そんな私は、管理栄養士です。

さて、よく健康を勧めるようなサイトではありがちな文言が、
「ラーメンは身体に悪い」
「スープを残そう」
「塩分が多い」
「脂質が多い」
「添加物たっぷり」
「栄養バランスが悪い」
という感じでしょうか?
 
ネット上では、ラーメンは良いとするものであったり、悪いとするものであったりします。
一番最初に調べだした時、このようなサイトもありました。

ラーメンを2カ月間毎日食べ続けたら、ヤバそうな症状が出始めたので、逝く前に伝えておきたい。

 

www.zinseitanosiku.com


「こんな生活をしてたら、身体がヤバそうになったので、みんな気をつけよう!」といった感じの内容ですが、数値データや症状をぼやかして書いている所もあるので、あまり参考になりません。(というより意味が分かりません)
「~のような気がする」
「皆さんの想像の範囲内でよくない変化が起こっている」
これが報告・レポートなのでしょうか?
ただの印象操作というものでしたので、テーマに影響を与えないので見なくていいです。
 
私自身は、「何かしらの目的を達成するという事に対して」ならば多少の影響はあると思いますが、「ラーメンそのもの」に対してはネガティブな印象を持っていません。

では掘り下げていきたいと思います。
ラーメンに対してのネガティブな要素・論調として「塩分」「脂質」が高血圧だったり動脈硬化の原因になるぞという繋がりがあります。
 
これは本当なのでしょうか?
 
ちなみに、皆さんは高血圧の原因をご存知でしょうか?
厚労省も公表しているのですが、原因は特定できていません
 

高血圧の種類と原因
じつは、高血圧症の90%以上を占める「本態性高血圧症」のことは、まだはっきりわかっていません。遺伝、環境要因、食生活、ストレスなど多くの原因で発症します。もうひとつは臓器の病変から生じる「二次性高血圧症」。これには腎性高血圧、甲状腺機能亢進症による高血圧、心臓や血管の異常による高血圧などがあります。

 


では、なぜ「高血圧=塩分」となるのでしょうか?

高血圧は人間様の一手販売で、動物には高血圧という病気はない

 

www.kenkoigaku.or.jp


というような動物の食生活を基に減塩をアピールしているものもあります。
動物実験と実際の人間での検証はリンクしませんので、よく分からない主張を基にゴリ押しをしている文章なので、これも見なくても大丈夫です。
 
良く使われる論調としては、塩辛いものを食べる → 塩分濃度が上がるので薄めるよう働く → のどが渇いて水を飲む → 体水分・体液が上昇 → 血液がオーバーフローするような形になり、血管を押し広げ、血圧が上がる
ナトリウムが血管を収縮する交感神経優位にするため血圧が上がる
ナトリウムが血管に侵入すると、筋肉でできた血管は収縮し、血圧は上がることになる
尿や汗が余分なナトリウムを体外に出すが、労働や運動で汗を流さないので塩分調節出来ず、過剰→高血圧という事のようです。

 

よく聞くような内容ではないでしょうか?
ですが、前述の文章にも戻りますが、高血圧の原因は、ハッキリしていないのです。
にも拘らず、リスクが上昇するからという事だけで、「塩分=高血圧」とし、全ての国民に対して塩分を一日10g以下にしましょうとするのは、推奨事項としておかしいのです。
 
ちなみにこの論調は、塩分をとって深刻な状況になってしまう腎障害や透析患者のような方には該当しませんのでご注意を。
 
「塩辛いものを食べる」という事ですが、どれくらいが塩辛いものとなるのでしょうか?
何グラム以上の塩分を使われたら、塩辛いものとされるのでしょうか?
普段の生活から1g塩分を増やす事で、血圧がどれくらい上がるのでしょうか?
逆に、1gを減らしても血圧が劇的に下がらないのは、何故でしょうか?
 
これまでに私はちょこちょこと話をしてきましたが「原因が特定するからこそ、治療法であったり対処法が生まれる」という原則があると考えています。
原因があるから結果があります。
その原因を取り除けば、結果は生まれないのです。
「因果関係」というものが必ず生じるものだからです。
普段塩分を10g摂取している人達が20gに変化しました。
何日で血圧がどれくらい上昇するのでしょうか?
逆に、塩分を20g摂っていた人が、10gにしたら、同じ期間で同じだけの幅で、血圧が低下するのでしょうか?
 
そんな機械的な関係なのでしょうか?
原因が特定していないにもかかわらずです。

食塩制限1グラムあたり、血圧は「0.5~1」下がります。個人差がありますが、一般に女性、高齢者、高血圧の家族歴のある人や、血液中のレニンというホルモンが低い人に有効です。

 

という事も記載がありましたが、普段何グラムの食塩を摂っていた人が1グラムを引いたら血圧が下がったという検証結果なのでしょうか?
際限無しに下がっていくのでしょうか?
食塩を5グラムを食間(空腹状態)に舐めたら、血圧が2.5~5程度、急激に上昇するのでしょうか?
 
血糖値の測定でブドウ糖負荷試験のように、空腹時に75gものブドウ糖を摂取するというメチャクチャな試験方法がありますが、それだと30~120分の採血結果でどのように変化するのかを調べる方法ですが、それくらい急激に変化を与えます。
 
高血圧で調べるのは、あくまでも血圧値であり、負荷試験のような「食塩75gを摂取して、血圧がどのように変化をするのか?」というような試験は、当然ですが、有りません。
 
原因となる塩と、結果となる血圧が即座に反応するものではないという事の証明となるのではないでしょうか?
 
そもそも高血圧と診断されるのは、

上が140以上で、下が90未満の場合は、収縮期高血圧と呼びます。 また、家庭血圧の基準値はより低く、135/85以上であれば高血圧になります。 140/90未満は正常血圧ですが、120/80未満が循環器病のリスクが最も低い至適血圧です。130~139/85~89は正常高値血圧で、高血圧ではありませんが要注意の値です。

 

とされるような人達です。
健康とされる基準もガンガン下げられて、ちょっとしたことでも「あなたは高血圧だ!!」とされる程度の基準です。
ですが、高血圧とされる人で150とか、160の人が、1gの食塩制限をしたところで「0.5~1」しか下がりませんから、基準値内にはなれませんし、効果的な食事療法とも言えないです。

こんな現状があるのに、口を揃えて「健康のために減塩しましょう」というのは、ナンセンスです。

塩分にしては、これくらいにしておきましょう。
次は、脂質についてと、余裕があれば糖質の話です。
 
おっと、普段の倍ぐらいの文字数になってしまった。
ちょっと熱くなりました。