糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

マクロビ(動物性たんぱくの否定)否定派の論調

いくつか、紹介していきたいと思います。
こちらのサイトは、「動物性タンパクも摂らないと、身体の成長や貧血等に影響を与えるから、適度に摂ろう」というソフトな書き方をしていますので、この程度で。
 
「完全排除」というような話はよく出てきます。
相手を否定する時によく使われるキーワードです。
 
例えば、私は緩やかに糖質制限を行っていますが、よく反対派として耳にするのは、「糖質を完全に排除するなんて、もっての外」という意味に近い言葉です。
何でも、「糖質は人間にとって必要な栄養素」「糖質を排除するような極端な食事方法は、危険である」という事のようです。
 
私は、糖質を「完全に排除」する事は不可能だと思っています。
なぜなら、糖質がゼロと出来る食材は、「脂質」くらいだからです。
いくら「糖質」を多く含む穀類・根野菜を口にしないからと言っても、たんぱく質である「肉」には微量ながら糖質は含まれます。
という事で、もともと糖質を「完全に排除する」のは「基本的に不可能である」と考えているのですが、なぜか、そういった話をすっ飛ばして理論を展開されます。
そういった人は、自分だけの体験や知識で話をしているので、そこから受け入れるか受け入れないかによって、盲信しているか習慣化しているだけなのかが別れるようになっていきます。
盲信している人に「医療従事者や栄養士」が多いのも残念な話なのですが。(制度上そうせざるを得ないのかもしれないのですが)
相手の話を過剰に受け止め、思い込み(?)で話をする人の多い事、多い事。
話しても悪いのかもしれませんけどね。
突然「米を食べずに肉を食べる」といわれたら、受け手は衝撃を受けやすいとは思います。
 
このサイトでも、「適度に食べる」としているのですが、その「適度」の量が分からないので何とも言いづらい部分はあります。
ちなみに私が推奨しているPFCバランスは、「4:5:1」です。
こういった数値があるかどうかだけで、基準が明確になりやすくなります。
こういった数値化・言語化がされていないように思えるのは、マクロビに限らず、多くの「ダイエット」と呼ばれるサイトのほとんどで見られる傾向で、非常に残念ですし、もどかしいです。
 

食べ物は「質」を最重要視しましょう。これに尽きます。

 

と、締めの言葉にありますが、私には何かピンとこないです。
 
あと、分かりにくいなぁと感じた部分がこれです。
 

マクロビオティックの料理教室なのに、出汁巻き玉子が登場してビックリされたものです。
ちなみに、卵黄は陽性ですが、出汁巻き玉子は中庸の食べ物です。
食材の陰陽と料理方法の陰陽を知れば、鶏卵は動物性だからのひと言で排除するのはあまりにも現実的でないと思ったからです。

 

調理方法で変わるというのが、意味が分からないですね。
私視点で情報整理や考えてみると、
鶏卵 陽性
卵黄 陽性
出汁+鶏卵 中庸(←?)
となると
卵白 陽性or中庸
出汁 中庸or陰性
出汁 ← 何の出汁?動物性(カツオ・あご等)?植物性(昆布・しいたけ)?
動物性タンパクが陽性なら、そこからとったエキスも陽性?
植物性タンパクが陰性なら、そこからとったエキスも陰性?
となると、この出汁巻き玉子は植物性の出汁だから、陽性+陰性となり「中庸」となる?
 
でも、動物性の出汁で作ったら、だし巻き卵は陽性になるのでは?
一概に「だし巻き卵」とくくっているが、それはまた誤解を与えやすい表現となるのではないでしょうか?
また他の所では、火を加えるかどうかで陰陽が変わるという話をしていたが、そこは影響を与えないのでしょうか?

という事まで考えたり覚えたりする必要があるなら・・・。
凄く面倒臭いですね。
 
最後に
 

東洋医学の原点である陰陽の視点

 

とありますが、本当にこの「陰陽」という分類の仕方は理論的に正しいものなのでしょうか?
一向にこの部分に関する科学的な理由がどこをさがしても出てこないのですが・・・。
 
次は、ここの部分に触れていきたいと思います。