糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

食物繊維と糖質がもつ特性について

前回の続きです。

 

大まかに言うと、消化に良いとは

 

胃に負担がかからない
消化時間が短い

 

そして胃に負担のかかる

 

油の多い料理
香辛料を多く使った料理
食物繊維(胃に負担のかかる不溶性食物繊維)

等は、胃の負担になるので避けるようにしましょう。


という事なのですが、何故か消化の良い食べ物の代表として、「おかゆ・うどん」が第一選択肢として登場します。

 

食物繊維ですが、基本的に穀物には、多く含まれます。

不溶性・水溶性の食物繊維がありますが、

「不溶性食物繊維しか含まれていない食べもの」「水溶性食物繊維しか含まれていない食べもの」は、存在しません。(しないはずです)

基本的に両方の食物繊維が含まれています。

という事で考えるのであれば、穀類は選択肢から外れないといけないはずです。

 

食物繊維が含まれていないものと言えば、肉・魚・卵です。


このサイトでは、たんぱく質で良いと紹介されているのは、

卵類(茶わん蒸し・温泉卵)
湯豆腐
鶏ささみ(脂肪が少ないもの)
白身魚(油の少ない魚)
はんぺん

で、悪いとされるのは、

ステーキ肉
ウナギ
魚卵
ソーセージ

です。

恐らく、油分が多い・少ないというのが理由だと思います。

 

ちなみに

はんぺんの材料は、魚肉(タラなど)なので良いとしているのでしょうが、少ないかもしれませんが、山芋が入っています。

前回の記事で、「蕎麦のつなぎに山芋が・・・」ということで、「うどんが良いぞ」というサイトがありましたが、少し矛盾していますね。

 

量が少ないからでしょうか?

 

ですが、蕎麦のつなぎとして一番使われているのは、小麦粉なのですが、なぜ、うどんはOKで、蕎麦はダメなんでしょうねぇ。

 

そもそも、小麦粉には食物繊維たっぷりなんですが、なぜOKなのでしょうか?

 

野菜も、「くたくたに煮れば良い」という事で、ほうれん草・小松菜・キャベツ・オクラ(?)が登場します。
(この中には山芋もOKと表示されていますが・・・)

食物繊維が多く含まれているという意味では山芋も野菜もアウトですし、オクラも胃腸保護の効果がある(粘り気?)という事ですが、種は消化されません。

 

食物繊維も多いですし。

 

消化には良くないという部類に入ると考えます。

 

といった感じで、残念ながらサイトの中では、共通の情報として存在しきれていないようです。

当然のような、仕方がないような感じはします。

 

あと、「脂が‥油が…」というような主張があります。

私自身は、脂が消化に悪いとは考えていません。

 

理由は以前の投稿を・・・と言いたい所ですが、簡単に理由を言うと


胃で消化を行なうのは、たんぱく質と脂質である事
炭水化物は、胃では消化がされないため、滞留時間が長くなるという事


という事です。

胃に負担をかけないという事が目的なら、食事をしないという事が一番になります。

ですが、生きている以上、食べないといけません。

胃に負担をかけない食事というのであれば、消化をスムーズに行う事が出来る、「脂質・たんぱく質」が一番であると考えています。

ですが、「七草がゆ」のような、胃を休ませるためにと「お粥文化(米文化?)」が存在しています。

 

これには理由があり、胃が「糖化」している事が前提として挙げられます。

これも以前に投稿しましたが、簡単に言うと

胃は本来は、脂質・たんぱく質を消化するための場所
長年糖質ばかり摂取すると、胃が「糖化」する
糖化すると、糖質を受け入れやすく、たんぱく質・脂質を受け付けにくくなる
糖質は、たんぱく質・脂質を食べる事で、胃が重くなるようになる


という感じで、胃が糖化している人であれば、脂質・たんぱく質を正常に消化できなくなるので、食べたら胃がもたれたりしやすくなります。

 

「年を取ると、カルビはダメになる」

というような話を耳にした事があると思いますが、それは、年齢的なものではなく、胃の糖化が進行してしまった結果であると、私は結論付けています。

実際、そういう人でも、1~2週間程度で胃の状態が良くなる人がほとんどです。

 


という訳で、私は消化の良い食べ物としてすすめるのであれば、「豚しゃぶ」をお勧めします。

これに良質の油をたっぷりかけ、塩(当然自然塩です)をまぶして食べると、至極です。

 

食べたかったので魚フライと弁当(当然ですが、白ご飯もありましたが、完食)でしたが、特に不快感が増す事はありませんでした。

改善もしなかったので、薬は飲みましたが。

 


さて、当然ここでは終わりません。


つづいては糖質が持つ特徴についてです。

 

それは、次回に話します。