糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

ダイエットをして減っているのは、脂肪なのか?筋肉なのか?

前回の続きです。

詳しくは前回の記事をご覧ください。

 

あるサイトを見て、感じた事を書き綴っています。

ダイエット時、カロリー制限がベストだと主張するサイトで、一番重要なのは、

 

「ダイエットでは運動を行うためタンパク質の比率をやや重視して食事することが効果的となります。」

「理想的なPFCバランスとして「15:25:60」」

という事だそうです。

 

私はカロリー制限食の計算の基準値として
たんぱく質:脂質:炭水化物=2:2:6」

を使っていましたが、多めに見積もっても、計算していくと、たんぱく質摂取量が推奨値を下回るという話をしました。


その事について調べていると、

「上質なたんぱく質を摂るのが大事です。」


「タンパク質が不足すれば筋肉量は減ってしまい代謝が低下します。代謝を高く保ち、痩せやすい状態を維持するためには筋肉量はとても重要ですよね。」

 

と主張していました。


食材によって、含まれているたんぱく質は異なります。

そのため、たんぱく質含有量が少ない食材ではなく、多いもの(含有量の大きいもの)を積極的に摂取しようというアプローチです。

紹介していたのは、

大豆食品 納豆・豆腐・大豆
肉類   鶏のささ身
魚    鮭・タラ・マグロなどの赤身魚は特に豊富
乳製品  ミルク・チーズ(脂質の少ない低脂肪が好ましい)
その他  プロテインドリンク

 

驚きました。
プロテインドリンクの摂取を「お勧め!」だと紹介しているのです。

この件に関しては後程話すとします。

 

紹介された食材のたんぱく質含有量(プロテインドリンク除く)は、
(食材/たんぱく質量/カロリー)

納豆     16.5/200
大豆     16.0/180
鶏ささみ   23.0/105
まぐろ    26.4/125
鮭      22.4/199
たら     18.1/75
牛乳      3.3/67
プロセスチーズ22.7/339

となります。
1日のたんぱく質摂取量を1840㎉のPFCバランスにあてはめると、カロリーは368キロカロリーなので、鶏ささみ換算で80gとなります。
これに炭水化物(ご飯換算)のたんぱく質である16.4gを合わせると、96.4gと、推奨量を上回ります。


ちなみに、糖質制限のPFCバランスにあてはめると、

たんぱく質:脂質:炭水化物=4:5:1の計算で、736㎉
161gをたんぱく質分だけで摂取出来ます。

 

カロリー制限でのバランスで考えると、上質なたんぱく質の摂取でないと、必要な栄養素を確保できないという事になります。
牛乳はコップ1杯~2杯(200ml/134㎉~400ml/268㎉)を摂取してしまうと、残り234㎉分しか摂取出来なくなるので、飲んでしまうとたんぱく質摂取の効率が悪くなるのでしょうか?
豚バラ肉(100gあたりタンパク質量14.2g/386㎉)を食べたら、あっという間に不足してしまいますね。

 


検証しているサイトの中では、

 

 

摂取カロリーを減らす場合は、成人の平均摂取カロリーより20%程度落とすのが最も効果的で健康的に体脂肪を落としていくことができます。

男性の場合 平均摂取カロリー 2300kcal → 1840kcal
女性の場合 平均摂取カロリー 1800kcal → 1440kcal
これが体脂肪を落とすための1日の摂取カロリーの目安です。

今ままで2500kcal食べていた人が、いきなり1440kcalに減らすのは危険です。
このような場合は、2週間おきに300kcal程度摂取カロリーを減らしていって目標の1440kcalにするようにしましょう。

※いきなり摂取カロリーを減らしすぎると確実にリバウンドします。

 


というようにするのが、理想的だそうです。

中途半端に長くなってしまいました。

月に2㎏程度を目標に痩せていくのが良いという事なので、おそらくそれも考慮してだと考えます。

 

少し長くなってしまいました。


次で最後にしたいと思います。