糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

糖質と脂質の根本的な違い

前回の続きです。

 

さて、身体に必要なエネルギー減として、「糖質」と「脂質」が挙げられます。

たんぱく質も生み出しますが、ここでは置いておきます。

炭水化物という言葉は使いません。

炭水化物は「糖質」と「食物繊維」の複合です。

食物繊維もエネルギーを生み出しますが、食物が抱える糖質と比べると、エネルギー産出量は雲泥の差であるため、「糖質」と表記します。

 

「糖質」と「脂質」ともに、エネルギーを生み出します。

糖質はエネルギーを1グラム当たり4キロカロリー生み出します。

脂質はエネルギーを1グラム当たり9キロカロリー生み出します。

まず、この時点だけで、効率が良いエネルギーであるのは、「脂質」です。

少ないエネルギーで、大きな力を生み出す事が出来ます。


次に付加価値です。

人間の体は、

水分:60~70%
タンパク質:15~20%
脂肪:13~20%
ミネラル:5~6%
糖質:1%

で、出来ています。
割合は多少変化しますが、だいたいはこの範囲に含まれています。

 

糖質は身体をほぼ作りません。

エネルギーの役割がほとんどです。

消費出来なかったら脂肪として身体に蓄積していきます。

脂質は身体を作ります。
コレステロール・胆汁酸・ホルモン・細胞膜や脳神経組織等。
体温保持の役割もします。

身体の中を脂肪酸として巡り、皮膚や髪の保湿をしてくれます。

その後、余分な分のほとんどは、体外に排出されます。

過剰な体脂肪の原因は、糖質の過剰摂取です。


最後に、糖質と脂質では、エネルギーになるのは糖質が早いです。

代謝スピードは、糖質は早いです。

ですが、糖質は血糖値を上昇させます。

それにより身体を興奮状態にしたり、うつ状態にしたり、疲労感や眠気を生み出します。

また、糖質は脂質やたんぱく質と結びつくと、糖化して老化の原因に繋がります。

脂質は血糖値を上げません。


ざっと上げましたが、以上の部分を聞いて、「糖質」と「脂質」を比べて、どちらが多く摂取しないといけないというのがわかると思います。

 

ただ単に、言葉として「糖質」「脂質」というのであれば、「糖質」のメリットは、とても小さくなってしまいます。

ですが、糖質はこれまでの人類の生命をつなぎとめてくれました。

 

その話は、次回に。