糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

塩分を控えてむくみが改善するのか?

 
皆さん、こんにちは。
今回は「塩分ファスティング」を実施して取り過ぎる塩分をリセットして、身体をスッキリ整えよう!!とアピールしているものについて、いじっていきます。
 
「推奨されている1日の塩分摂取量は、女性で7g、男性で8g。けれどもこの数値は、世界的な基準の1日5gと比べると高いほう。農耕民族の日本人は、保存食文化が根付いているということもあり、塩分を摂りすぎる傾向があるんですね。加えて現代人の食生活は、外食や加工品のオンパレード。さらに塩分を取りすぎている人がほとんどです」
 
「体のなかの塩分濃度が高くなると、体は水分をたくさん抱え込むようになります。これがむくみの原因。飲み会終わりにラーメンを食べてしまった翌日に顔がむくんだりするのは、体のなかの塩分濃度を薄めようとする体の自然な働きなんですよ」
 
実際に佐々木さん自身も過去に実践して、3日間で約2kgのむくみ取りに成功したそう!

 

という感じで自論を展開しています。

ルールとしては
 
・3日間以上はNG
・塩分徹底的にカット
・3食しっかり摂る
・水分を1日2リットル程度飲む
カリウムを含む食材を積極的に食べる
 
という事のようです。
話は少し逸れますが、ファスティングダイエットというものがあるのですが、その流派の一部でも「無塩生活」をしようと、本来食材が持っている塩分だけで生活しようと主張されている所もあるようです。
そこでは3日どころか、基本的に摂取しないという方法のようですが、大丈夫でしょうかね?
少し心配になります。
 
私自身は塩分を控えるどころか、積極的に摂ろうよという感じなので、真逆ですね。
普通に1日で20gとか30gとかを摂取して、美味しく食事をすれば良いと思います。
塩分を摂取して身体にダイレクトに悪影響を与えるのであれば制限は当然必要だと思いますが、それ以外であれば、塩分は人にとって重要なものなので、特に制限をする必要は無いと考えていますし、実践していますし、皆さんに勧めています。
 
塩分とむくみというのはよく言われる関係性なのですが、私はそこまで影響は与えないと感じます。
徹底的に搾り取るという作業であれば必要かもしれませんが、それだとボディメイクの話になるので、ちょっと話を別にしておきます。
塩分が不足すると身体のミネラルバランスが崩れますし、水分摂取でさらに身体の塩分濃度も低下するので足が攣りやすくなるのですが、その事には注意事項として記載がないですね。
あるのは、
 

まれに、実践中にふらつきや頭痛、手足のしびれなどを訴える人もいます

 

という感じです。
 
これは熱中症の時の症状に似ているのですが、塩分が不足するとこのような状態になりますし、カリウムが不足しても起こり得ます(低カリウム症)。
普段は塩分摂るな摂るなというのに、夏場は塩分摂りましょうと推奨しているんですね。
 
ここには私は矛盾を感じます。
 
そしてこのリンク先の中でも紹介されているんですが、
【NG食材】塩、みそ、しょうゆ、マヨネーズ、ケチャップ、ソース、市販のだしやドレッシング、ちくわなどの魚介加工品、ベーコンやハムなどの肉加工品、麺類、スナック菓子、シリアル
 
【食べたい食材】肉、魚、卵、豆類、フルーツ、野菜、ナッツ
 
(中略)
 
炭水化物は水分を溜め込む原因にもなるので出来れば控えめに。

 

というように記載があるのですが、この食事方法だと「糖質制限食」に似て来るんですね。
これに脂質摂取が推奨されればそのものとなるのですが。
 
さて、
 

今回の「塩分ファスティング」! 実際に佐々木さん自身も過去に実践して、3日間で約2kgのむくみ取りに成功したそう!

 

というような効果をもたらすという事ですが、起こり得ると思います。
糖質制限を実践する事で、身体から水分が抜けていくので、1週間で3~5㎏というのは簡単に落ちます。
 
記載されていたように「糖質」が身体に水分を蓄えるからです。
 
上記にもあるように、そして糖質制限ダイエットでも起こり得るように、体重というのは「糖質」を摂取制限をかける事で水分を落とす事が出来ます。
その結果むくみ解消にも繋がっていくのですが・・・。
となると
 
「塩分関係ないよね」
 
となるわけです。
むくみでお悩みの方は、まずは間食であったり、夕食・夜食の白米や糖分といった糖質摂取をする事で改善出来る可能性が大きくなっていきます。
本当に悩んでいるのであれば、塩分ではなく「糖質」に着目して制限すれば良いと思います。
実際、私が担当した方も、糖質摂取をしないだけでむくみが無くなり、身体が引き締まっていくという変化を簡単に得る事が出来ています。
食事を変えるだけで運動は必須としていません。
それだけで身体を変える事が出来るので、よかったら試してみて下さい。
塩は「食塩」ではなく、にがりを多く含む「自然塩」と呼ばれるもので実践してみて下さいね。
 
なぜ「塩分」を攻撃しているのかが良く分からない記事でした。
 
今回は以上です。