糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

宿便の解決方法として提示されているもの

宿便は存在しないのに解決方法を提案しているというのは、よく分からない理論展開になっているのですが、こうすれば解決できるという方法をいくつか紹介したいと思います。
 
・大腸洗浄
そもそもですが、大腸洗浄はダイエット目的でなく治療方法の一つとして行われているものです。
「腸のひだの間にはコールタールのように付着した古い便、いわゆる宿便が残っており、ここから毒物が吸収されるために様々な病気となる。だから、この宿便をとるために腸内洗浄が必要なのだ」
日本では腸内洗浄をこのように説明しているらしい。
もちろん、このような宿便などない。
余談となるが、かつて私は宿便という言葉は西洋医学にはなく、東洋医学の言葉ではないかとコメントしたことがあった。
すると、東洋医学でもそのような言葉はないと、ある先生からお叱りをうけた。
よくよく調べてみると、医学論文に宿便性潰瘍という西洋医学の病名を見つけ、自分の浅学を恥じるに至った。
ただし、この病名で使用される宿便は高度の便秘に伴う糞便塊を指すものであって、代替医療のものとはもって異なるものである。

 

誤解がある言い方だと思いますが、病院がこのような方法を行なうのは小銭稼ぎだと感じます。
大腸洗浄を行うためには、腸内のカスをある程度以上排除しないといけないです。
手順としては「最初に下剤」を飲む事になります。
そのあと洗浄を行ないます。
だったら下剤だけで良いよね。という話になると、私は考えるわけです。
また、腸内洗浄を行えば腸内環境のバランスも崩れます。
善玉悪玉と呼ばれる菌もいなくなるので、腸が持っている抵抗力を失う事になります。
実際、腸内洗浄を行った後、体調不良(アメーバ症拡大等)に繋がったり死亡例もでたという報告もあります。
 
恐らくですが、洗浄をすればするほど腸内環境は悪くなり、体調がおかしくなっていくと感じます。
その結果医者は喜ぶと思いますね。
体調不良の原因をどうとでも理由をこじつける事は出来ますから。
それとは別に自宅で自分でやる方法もあるそうです。
 
自宅で自分でやる方法
腸内洗浄は自宅で行うことも出来ます。やり方は2つあり、ハーブを使う方法と、専用のキットを使って病院と同じように洗浄する方法です。
◆ハーブで腸内洗浄
サプリメント(錠剤、カプセル)
お茶
ハーブパウダー(粉末ハーブ)
などを利用します。
サプリメントハーブティーとして飲んだり、ハーブパウダーを料理や飲み物に入れたりして、ハーブの力で腸の中をキレイにしていきます。
サイリウム
ケープアロエ
センナ
カスカラサグラダ
メギ
フェンネル
など、整腸作用のあるハーブを使うことが多いです。
◆自分でキットを使って行う
自宅で腸内洗浄ができるキットがあります。「コーヒーエネマ」という専用の液体を作って洗浄していきます。
とはいっても、コーヒー液は自分で作るので、オーガニックコーヒーなどがあればできるものです。

 


ハーブで腸内洗浄が出来るのでしょうか?
 
サイリウム(オオバコ 健胃・整腸・腹痛)
ケープアロエアロエ 瀉剤(下剤))
センナ(下剤)
カスカラサグラダ(便秘)
メギ(制菌・消炎)
フェンネルウイキョウ 便秘・利尿・発汗)
 
紹介されているものは口から取り入れるものです。
もたらされる効能・結果は下剤とほとんど同様です。
なぜこれが「腸内洗浄」と同義で使われているのでしょうか?
「洗ってないじゃん」と言いたくなります。
 
自分でキットを使うというのもどうかと思います。
毎日のように20~30分を費やして、自分自身で腸内環境を悪くしていくわけです。
時間が勿体ないですし、準備とか後片付けも大変そうだし、自分自身の病気に対する抵抗力を失わせるわけです。
 
一体、何のためにやっているのでしょうか?
「便秘を改善するためなら、何でもやる」「この悩みが解決できるならどうなってもいい」
という考えなのでしょうか?
このような考えを持っている人は、だいたい途中で挫折したり、他の楽な方法を探す事が目的になっている場合が多いと感じます。
 
おっと、腸内洗浄の話だけで終わってしまった。
 
次回は別の方法について話をしていきます。