糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

依存をすればするほど選択肢は無くなる

続きです。
前回は、保険適用外(不認可)の高額の薬を、効果も得られない・実感出来ないのに飲み続けている人を例に出しました。
これまでに様々な検証を、自分なりに行ってきたと思います。
でも何をやっても望むような結果に繋がらず、色々な方法を切り捨ててきたのだと感じます。
 
その結果、薬のレベル(?)を上げていき、現状に至っていると感じました。
効果を実感出来ないのに、なぜ飲み続けるのか?と聞いたのですが、それしか方法がないからという事でした。
「食事を変えませんか?」「可能性を試してみませんか?」と栄養士の立場で話を持ちかけたのですが、受け入れてくれませんでした。
 
薬を飲むという長年の行動が習慣となっています。
食事を変える方法もこれまでに選択したと思いますが、それは効果を実感出来なかったために切り捨てた方法論だったのかもしれません。
 
この方は、「高額でも薬を飲み続けて治す方法に希望を求める」という現状維持を選択している状態だったと感じています。
 
これが「薬依存」の状態と捉えています。
薬で何とかなる。
薬でしか解決できない。
という考え方が根底にあるのかもしれません。
 
「可能性がある」のであれば、チャレンジをしたらいいと思うかもしれませnが、人間は現状維持を好む動物です。
私は「タイミングが合わなかった」と捉えます。
生活習慣を変化させるという事は、本人にしかできません。
本人が自発的に行わなければ、何も変わらないのです。
この方が資金が尽きた時、どのような選択をするのだろうかというのが、とても心配です。
 
私自身はダイエットにしても、IBSにしても、2カ月でコストはほとんどかからない方法で、変化が劇的に変わる可能性が高いという方法を提供しているのですが、なかなか受け入れられないのです。
とても悲しいです。
「現状維持を求める力」「習慣の力」「依存が持つ力」というのが、とても強いというのが分かります。
 
この方を例に出しましたが、この考え方を変えるためには、「現状開発されている薬では、治らない」という事実を受け入れないといけないと感じます。
IBSであれば、私は食物アレルギーのようなものと考えています。
食物アレルギーには、薬はありません。
卵アレルギー、カニアレルギーという言葉がありますが、対処としては、アレルゲンとなる食べ物を避けるという方法を取られます。
 
IBSは食べた物でガスや便秘や下痢を引き起こすのが特徴です。
だったら、それを避けて、起こらないような身体に変えていこうという考え方です。
これで私もお腹の違和感のあるグルグル音が消えました。
これは私が「IBS=食べ物に原因」を根底にしているからこそ、生まれる考え方です。
これが、「IBS=ストレスに原因」を根底にしていると、なかなか改善に繋がりにくい人も多いと思います。
思春期に発病しやすいから、学校を卒業したら治るよと、本気で提唱している医者もいます。
「それは私がそうだったから」という乱暴な経験則に基づく、無責任な方法論でした。
それで解決しない人は、どう対処したらいいのでしょうか?
 
さて、話はどんどん横道にそれていますが、これ以降は、元々のテーマである「罪悪感・背徳感」につなげていきますので、ご安心を。
 
今回は、少し短いですが、これまで。