糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

吉野家とライザップのコラボで生まれたライザップ牛サラダについて

一部界隈では話題になっているようですが、皆さんはどのように思われたでしょうか?
 
私は二つ感じました。
 
一つは、店舗オペレーションが大変になるんじゃないかな?という事。
もう一つは、好きにしたらいいという事です。
 
客単価とか前年同月比とかいった経営の話は他のサイトに任せますが、新たな客層を取り入れるという努力はあっても良いとは思います。
経営ですから、そういったテコ入れも必要でしょうから。
選択肢が増えるというのは良い事なのかもしれません。
需要があるなら伸びるでしょうし、無ければコラボ終了となるだけです。(終了時期は確認できず)
 
さっそくユーチューブで色々と紹介されているようですし、そういったブログ・サイトも見かけます。
一様に良い評価されてますね。
商品レビューなので当然なのかもしれません。
「個人的には、牛丼よりも美味いと感じた。味もさることながら、ボリュームもまた素晴らしい。」とかいってました。
ツイッターの方でもツイートしていますが、「良かった」という声もあれば、「盛り付けが汚いので食欲が失せた」とか「もういいかな」という声も見ました。
 
私自身は、吉野家をはじめとした牛丼チェーンには「牛丼を食べに行くところ」と考えていますので食べないです。
以前から、ファミリーマートでもライザップコラボ商品も販売されていますが、それを手に取る事もしてないです。
「ライザップコラボ商品販売しました~」と言われても、「だから?」で終わってしまいます。
 
ライザップ云々を取り除けば、ただのコールスローに肉と温玉を乗せたものと感じます。
その商品に540円(税込)を払う事でメリットを感じるのであれば、食べればよいと思うだけです。
 
「これを食べたら、一日分の野菜の1/3を補える」
「牛丼並盛りのカロリーが約2/3」
「「ライザップ牛サラダ」のボリュームは一食300g超のボリュームで、牛肉・鶏肉・豆・玉子・野菜をバランス良く食べられる満足感・満腹感を得ることができるメニューです。」
とかアピールしているが、別に私の心には響かないです。
 
一食300gというのは、「平均的な重量」だと感じます。
御飯は150gが茶わん一杯の目安ですし、主菜も肉で100gとか食べるのではないでしょうか?
それに副菜やデザートも付いたら簡単に300gは超えます。
 
ちなみに吉野家での牛丼並盛の重量(2016年調べ)ですが、ご飯260g(±10gまで)、肉80g(±5gまで)との事です。
並盛の総重量340gより少ないです。
 
何をもって「超ボリューム」と表現しているのでしょうか?
どんな基準を基に「バランス良く」としているのかも気になります。
今回は、「牛丼を食べたい、でも、ボディメイクも気になる」お客の両方の要望を叶えるためのメニューを開発するため、吉野家からの打診により、吉野家とライザップが初めてコラボレーションを実施した。
「牛丼」の要素もありながらライザップが提唱する「高たんぱく質、低糖質」を叶えた「ボディメイク」もできる新メニュー「ライザップ牛サラダ」を共同開発したという。

 

このような文言(要望に応えた的な文章)をよく見かけますが、
 
「牛丼食べただけでボディメイクが達成出来にくくなるって、どんな状況なのか?」
「なぜ、ボディメイクを重視する人が、牛丼を食べようとするのか?」
「そもそもこのメニューは牛丼ではないから牛丼を食べたいという欲求が満たされない」
牛皿持ち帰って、家でくえばいいじゃん」
「「高たんぱく食・低糖質だけ(あと低カロリー)」に着目して、運動もしないのにボディメイクなんぞ出来る訳がない」
 
という事を思う訳です。
わざわざ作らなくても、コールスロー2つと温玉一個と牛皿を頼んだらこのメニューに近いもの似なるんじゃないの?とも感じます。
「糖質オフでダイエット」なら、まだ理解出来るんですけどね。
 
オペレーション的には、これまでなかった鶏肉とブロッコリーとミックスビーンズの管理が必要となります。
キャベツは従来のサラダもあるのですが、量が増える事で管理が大変になるのかなと感じます。
カット状態の野菜なので冷蔵庫に入れてても限界はあると思います。
私も以前は飲食業だったり栄養士として調理業務を行なっていたので、そういう目線になってしまいがちです。
 
こういったブームは一気に去る事が多いのですが、どうなるんでしょうね。
私は注文しないですが、気になる方や都合が良い人は食べたら良いと思います。
選択肢が増えるという事は良い事だと思いますから。
管理は大変ですけどね。
 
とりあえず、以上です。