糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

ファスティングがリバウンドの原因と主張する話について

前回の記事でファスティングはしばらく間を空けようと思っていましたが、某著名人が「ファスティングがリバウンドの原因だ!」と話しているのを目にしました。
【断食(ファスティング)でリバウンドする原因】

実は『断食』を数日実行しても、あまり意味がないです。
かえって体の負担になるだけ、ということもあります。
なぜなら、体調の悪化や体重増加などの本質的な原因は【毎日の食事】にあるからです。
日々の食べ方と飲み方の間違いに気付き、それを正さないかぎり、問題解決は永遠に不可能です。
問題はどこなのか?変えるべきことは何か?という部分に、意識を向けることが重要です。
 

「なぜか突然食欲が無くなった」という状態。
私は当時、これを「排毒の好転反応だ」と思って、前向きにとらえすぎていたわけですが、
決してそうではありません。
好転反応という言葉自体が【ウソ】なのです。
私は以前どこかのマクロビ料理教室で教わった、好転反応という言葉のトリックに惑わされていたのです。
 
そうではなく、まず、食欲が無くなった原因を考えること。
日頃の食べ方の間違いから検証することが大切なのです。
今までは、食べ過ぎて胃が疲れたため調子が悪くなって、
そのために身体が自動的にリセットしようとしているのだ、と思っていました。
現在なら、このことが明らかに間違いだったとわかります。

単純に考えれば、確かに、「食べ過ぎて胃が疲れた」のだから、「一時的に食事を抜けば」体は回復する。
これは、ある意味においては、正しいです。
しかし、もっとこの件について深く考えてみる必要があります。
「食べ過ぎて胃が疲れたから」「調子が悪くなった」というところですが、
なぜ<食べ過ぎる>のか??というところに、重大な問題があるんですね。
「なぜ?」に、しっかり目を向けて、考えてみる必要があるのです。

上記の食欲が無くなった件。
これは、
蓄積していた古塩が溶け出してきて
  ↓
毒素が強くなるため
  ↓
体は毒素を薄めて出そうとするが
  ↓
食べ方が間違っていたので
  ↓
過食になってしまい
  ↓
胃が疲れる。
・・・という結果になります。
なぜ胃が疲れるのかというと、毒素を中和するためのもの、つまり
野菜・果物・水分が、足りていなかった、食べ方が間違っていたからです。
なので、「好転反応だから大丈夫」と、間違った解釈で放置していては、いけなかったのです。
完全菜食で外食もせず、毎日料理していたのにもかかわらず
「野菜不足になるなんて!」
と思われるかもしれませんが、今より確実に野菜が少なかったですし、
一番問題だったのは、忙しくて忘れがちだったため、水分が少なすぎたことですね。
現代人は毒素を本当に溜め込みすぎています。
環境はどんどん悪化し食べ物の質も低下していて、
しかも前の世代から次々と毒素を引き継いでしまっています。
毒素はもう、考えられないくらい大量に、蓄積しているのです。
当然ながら、それらによって臓器も相当弱りきっていますね。
そんな状態で、断食をしたら体が簡単に回復するなどとは、考えないほうが賢明です。
 

断食とは、つまり「食事を抜く」ことですね。
食事を抜くと、体が飢餓状態になり、蓄積していた毒素が溶け出してきます。
体は何とかして、その溶けてきた、必要のなくなった老廃物や古くなった栄養素が変異した物・・・
つまり毒素を、体外に出そうとするのです。
しかし、そもそも日常的に毒素の対処ができていません。
しかも、食べ方が間違っていて、野菜が不足している状態です。
それで単に食事を抜いた場合、解毒をするのは臓器におまかせ状態になります。
大量の毒素が溶けてその毒消しもせず、完全に「疲れた臓器におまかせ」というのは、相当大変ですね。
弱り切った臓器で、そのような大量の解毒ができるでしょうか?・・・
考えるだけで恐ろしいことです。
残業続きで疲れているのに、さらに大量の仕事が追加されたようなものです。

ですから「ちょっと最近ドロドロしていて、スッキリしたいなぁ……」なんて時に、
「リセット」の意味で、単純に少食にしたり、断食をしても、
体にますます負担をかけることにもなりかねないのです。
スッキリするどころか、むしろ、とても危険です。
必要なのは食事を抜くことではなく、毎日<適切な量の>野菜を食べることなのです。
また、毒素の追加をしないことも重要ですね。
そしてこれは一時的でなく、毎日コツコツやっていくことです。
日々の積み重ねによって、今の体が作られているのですから。

 


長くなりました。
これでも端折りましたが。

この方は、無塩食・野菜たっぷりを推奨する方です。
一部は理解できる部分もあるのですが、すべてを「食塩無しの料理と大量の野菜摂取」で解決するというのは、強引な理論展開であると思います。
 
ここでも具体的な野菜摂取量の数値が無いので、何とも言えません。
適切な量の野菜とは、どれくらいの量で、どれくらいの割合(あれば)なのでしょうか?
 
で、ここで発見したのですが、「毒素」の正体です。

必要のなくなった老廃物や古くなった栄養素が変異した物・・・
つまり毒素を、体外に出そうとするのです。

 

色々な場面で出てきた毒素というのは、これが定義だったのかと感じました。
ですが、古くなった栄養素が変異したものとは何か?という疑問が生まれました…
 
老廃物排除のために水分摂取は分かります。
ですが、老廃物の排除というのは、ターンオーバーが大事だという事なのではないでしょうか?
そして、排除のためにも臓器に栄養を与えたり、血流を良くする事が一番の目的となるのではないでしょうか?
それが、なぜ「ミネラルバランスを整える為に必要な塩分摂取を排除する無塩食」であったり、「体に必要なたんぱく質・脂質が少ない傾向にある完全採食主義」を勧めるのでしょうか?
 
逆効果だと考えます。
 
前回も話した(?)通り、身体は水分と脂質とたんぱく質とミネラルでほぼ出来ています。
野菜でミネラルは補えるかもしれませんが、脂質・たんぱく質・ナトリウムは補う事が出来ません。
そんな状態で、身体が元気になるわけが無いのです。
 
あと、気になったのが、
「ちょっと最近ドロドロしていて、スッキリしたいなぁ……」
最近ドロドロしていて・・・とは、どのような状態を指すのでしょうか?
 
ちょっと言ってる事が分からないですね。
主語がハッキリしてないです。
何がドロドロしているのでしょうか?
 
次回は、リバウンドについての話をしましょうかね。
 
私は、リバウンドという言葉の定義が良く分かっていませんが。
 
その理由も踏まえてお話ししていきます。