糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

陰陽の決め方とは?中庸の状態とは??

前回、紹介しきれなかったマクロビ否定派の体験記がありましたので、これものせておきます。
下の方から①②③・・・となるので、よければご覧ください。
 
さて、陰陽の決め方です。

ここでは健康な人が日常生活に活かせる陰性と陽性の体質の基本的な見分け方をちょっとだけご紹介しますね。

 


筆者が「私は陽性なのか陰性なのか」をよく聞かれるとの事で、基本的な「見分け方」を紹介しています。
が、
見れば見る程、よく分からなくなっていきます。
一番意味が分からないのは、
 

背が低いと陽性。
背が高いと陰性。

 

背が高い低いと「体格」に言及してきています。
身長が高くなる要素は、簡単に言うと睡眠量とたんぱく質摂取量の過多が影響していると、私は考えています。
それなのに、効率良くたんぱく質を摂れる肉・魚・玉子を陽性食品として過剰なまでに食べないような生活をしていると、身長が伸びる訳がなく、低くなりがちです。
そのような状態なのに、背が低いと「陽性」体質というのは、矛盾する考え方では無いのでしょうか?
背が低い人は、もっと動物性たんぱく質を取るなという事なのでしょうか?
そして、背が低い=陽性なら、身長は変わらないので一生動物性たんぱく質を基本的に取るなという事なのでしょうか?
逆に、背が高いと陰性という事なら、陽性方向に向ける為に動物性たんぱく質を取り続けるという事になるのでしょうか?
 
また一番問題なのは、背が高い低いの「数字での基準がない」という事です。
身長が〇〇㎝以上が高い・以下が低いという事があればまだしも、イメージを受け手に委ねられているような紹介をしています。
それを判断するのは、マクロビ指導者だと思いますが、それが全く解説されてないです。
 
この部分は、「私の個人的な見解を含めた見分け方」としていますが、どのような部分を「見分ける基準にしているのか?」は、個人的な見解であればあるほど解説しないと誤解や独り歩きをしてしまうと感じます。
それをつければ、何でも言っていいと思っているのでしょうか?
言及されても、「私が個人的に思っているだけ」と言えば、逃げられると思っているのでしょうか?
 
これだと、以前記事にもしたのですが、健康食品販売での「打消し表現」と同じような論調になると感じます。
散々時間をとって「この商品を使用すれば、健康になったという人が続出しています!」と繰り返しアピールするのですが、短い時間で小さくのっける文字・表現をします。
「ダイエットには適度な運動と栄養管理が必要です」
「個人の感想です」
「専門家による食事管理を行っています」
「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」
こういった事を踏まえた上での「健康になった」というアピールです。
消費者が販売元に「同じようにならない」と訴えても、
「あなたはバランスのとれた食事をされてきたんですか?」
「運動時間が少なかったんじゃないですか?」
「睡眠はしっかりとれているんですか?」
と返すための企業側の免罪符・予防措置だと考えています。
 

さて、このブログを引用したのは、批判するだけのためでは無いです。
面白い数値データを載せていたからです。
 
「中庸」ということは、血液中の成分のナトリウムとカリウムが1対5〜7の状態であることです。この2つのミネラルは人が生きて行く上で欠かせない主たるミネラルです。
そしてそのバランスが取れていて中庸であるということは、肉体のみならず、精神面でも最も健康的な状態です。
これよりナトリウムが多いと陽性、カリウムが多いと陰性になります。
ちなみにこのNa:K=1:5〜7の中庸の条件を満たしている食品が玄米です。
それから太陽が地球を引っ張る求心力を1とすると、地球が太陽から離れようとする遠心力は5〜7です。もうここまで来ると、この1:5〜7の法則は宇宙規模になってきます。

 

最後の求心力・遠心力のくだりは意味が全く分かりませんが、具体的に出てきた数値データです。
このことから、「マクロビ=玄米」となっているのかなと感じる事が出来ました。
ようやくここにたどり着けました(笑)
 
さて、調べました。
まず、電解質を調べる血液検査による基準値です。

・ナトリウム(Na)[基準値] 135~150 mEq/ℓ
カリウム(K)[基準値] 3.5~5.5 mEq/ℓ

 

そして、中庸の条件を満たしている玄米の栄養成分値です。
無機質であるナトリウム・カリウム
水稲穀粒 玄米(100gあたり)
ナトリウム  1mg
カリウム 230mg
(食品成分表より)

血液中の成分の「ナトリウム:カリウム = 1:5~7」が中庸の状態という事ですが、血液検査での基準値は、「ナトリウム:カリウム = 135~150:3.5~5.5」となるのが基準値であるとしています。
シンプルに置き換えると、「ナトリウム:カリウム = 30:1」でしょうか?
 
真逆ですね。
中庸の状態とは、私には実現不可能な数値だというのが良く分かりました。
さすが宇宙規模の法則ですね。
 
仮に、
 
もし仮に、
 
「ナトリウムとカリウムの表記を間違えて逆にしてました~(てへぺろ)」としたとします。
 
ですが、それでも基準値の割合とは程遠いです。
 
また、中庸の条件を満たすとされる玄米は、「ナトリウム:カリウム = 1:230」です。
これが、なぜ中庸の条件を満たすとするのでしょうか?
最初の論調である「ナトリウム:カリウム = 1:5~7」の範囲に全く該当しないのですが、なぜこれで「条件を満たす」とされるのでしょうか?
理論がぶっ飛んでいるので、まったく共感を得られないですね。
 

あまり宇宙の果てまで行っても皆さんがついて来られないので身近な食品からこぼれ話を。

 

さすが、宇宙の果てまで行っている人は、ひと味違うと感じます。
そしてこのように紹介している内容を、「体質の見分け方」としたり、人間の数値としてはあり得ない基準を用いて「これが中庸でバランスが取れている」とし、それが肉体面でも精神面でも最も健康的な状態です。とするのは、意味が分かりません。
 

う〜〜〜ん、難しいですか?

 

なぜ、これだけの情報で「理解を得られる」と考えているあなたの思考を探る方が難しいですね。
 
以上です。
もう少し続きます。