糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

医薬品と栄養補助食品(健康食品)の決定的な違い

前回からのベースパスタの話の続きです。

 

1食に本当に必要な栄養素が全て含まれているのか?
含まれているとされる栄養素は、本当に入って(残って)いるのか?
「必要な栄養素」という基準は何なのか?本当に必要なのか?
この商品が1食分で350円となるのを、安いと思えるか?

 

という部分があるため、私は「現状の完全食」というものを信じていません。

 

まず栄養素についてです。

一日に必要な栄養素の量というのは、本当に必要なのか?という事です。

 

この「完全食」と表現するだけの根拠として、「これだけを食べれば健康になれる」という事だと感じます。

そして、その数字としての根拠は、一日の栄養摂取基準によるものだと思います。

商品特徴として、

 

これ1つで、1食分の栄養を全て摂ることができるという完全栄養食です。
食べるものを「制限する」のではなく、「ちゃんと食べる」ことでしなやかで筋肉質なからだづくりを目指しています。特徴は以下の3つ。
厚生労働省が定める1日に必要な31種類の栄養素を全て配合
糖質40%OFF、カロリー30%OFF
主食だから無理なく続けられる

 

というものが挙げられていますから。

それでは、本当に厚労省が定める基準を満たす事で、「しなやかで筋肉質なからだづくり」が出来るのでしょうか?

そもそも、糖質オフ・カロリー30%オフという時点で満たしてないと感じるのですが、そこの所はどうなのでしょうか?

厚労省があれほど「米を食べよう」とキャンペーンを張っているのですが、それで基準を満たしていると言えるのでしょうか?

 

ちなみに原材料部分を取り上げている記事です。

basepasta.net

 

基本的に、パスタだけで食べず、トッピングがあるからいいでしょ?みたいなことを言いたいのでしょうか?

カロリーも375㎉しかないのであれば、明らかに不足ですからね。


さて、中途半端ですが、次に進みます。

 

含まれているとされる栄養素は、本当に入って(残って)いるのか?

 

についてです。

私は残っていないと思います。

理由は加工段階で変質したりして成分としての効能を失われていると考えるからです。

 

さて、タイトルにも挙げましたが、「医薬品」と「健康食品」は、決定的に違います。

医薬品・・・・認可を受ける為には効能として、95%以上の人が効果を得られる必要があり、純度が高い
健康食品・・・表示は加工前の段階のものは出来、加工後にどうなったかの表示義務はない

という違いです。

 

恐らく、原材料部分で表示しているのは、「これだけの割合で配合しますよ」という部分であると感じます。

成分保証というものであれば、それだけ原価上昇となってしまい、もうけも少なくなりますから。

そもそも、それだけの分が残っているのであれば、ちゃんとアピールすると思います。

 

そして、配合している成分も、当然医薬品ではないと思います。

「医薬品」という表示もないですし、配合するとその分だけ高価になってしまいますから。

そもそも、それだけの高品質のものを使っているのであれば、ちゃんとアピールすると思います。(医薬品配合とは出来ないとは思いますが)

 

ということで、健康食品としても販売出来るような程度の純度のビタミン群を使っていると思います。

どれだけの純度となっているかどうかも分からないビタミン群です。

 

作っている所も日本と限りません。

 

海外製品で、ひょっとしたら粗悪なものとなっているのかもしれません。

それでも、ビタミン群として表示は出来ます。

そのような粗悪なものが入っているかもしれない栄養素のようなものを練りこんで、どれくらいの栄養成分が残っているかもわからないものを「完全食」とし、これを食べるだけで、「しなやかで筋肉質なからだづくり」が出来る訳が無いのです。

 

この製品で信じる事が出来るのは、
カロリー
糖質
たんぱく質

くらいじゃないのかな?と思っていますが、偏見でしょうか?

あくまでも私の憶測です。

 

いずれにしても、「上質なビタミン・ミネラルといった栄養素」を摂取する事は出来ないと思います。

 

長くなってきたので、次回に。