糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

糖質が果たしてきた役割

人間が生きていくには、エネルギーやその他栄養素等の摂取が必要です。

それは間違いない事実です。

「人類」という種が存在したころ、それまで同様、他の動物を食べて生きながらえるという生活をしていました。

「狩猟生活」です。

それは稲作が爆発的に普及するまで、ずっと続いてきました。

エネルギーを摂取するためには、他の獲物から得る手段しか無いからです。

 

「果物は?」

 

というかもしれませんが、今のように形が良くて甘い物というのは、「品種改良」と「長い研究時間」が必要です。
偶然の産物で店頭に並んでいるような糖度のものや種類のものを得られる訳がありません。

果樹園も、整備されているからこそ現在の生産量を確保できています。

そのようなノウハウも無い状態ですから、えられたとしても、たまにしか見つける事が出来ないし、保存も効かないし、糖度も高くないと考えられます。

 

先日、「銅鑼に鹿の造形が描かれているのは、鹿を信仰の対象としていたから」という事を発表した歴史学者(研究者?)がいましたが、恐らく間違いだと思います。

理由は、その鹿の横に槍を持って構える人間の姿も描かれているからです。

あくまでも獲物としての目線であり、その獲物を得て生きながらえる事が出来るようにという祈りの対象ではないかと考えますが、どちらの考え方が自然でしょうか?

信仰の対象であるなら、ひれ伏している姿を描いている方が自然だと思います。

 

そんな時代だったのですが、「稲作」が伝わってきました。

これにより、これまで出来なかった「大量生産」と「長期保存」が出来るようになりました。

安定して「エネルギー」を得やすくなったことにより、多くの命をつなぎとめる事が出来るようになりました。

地域によっては、それが「米」であったり、「麦」であったり「イモ」であったかもしれませんが、それに依存する事で生存してきました。

それに伴い、人口増加、医療分野の発展にもつながり、寿命も延び続けていきました。

 

これまでの歴史では、

「米・麦を中心とした十分な糖質摂取により、生命を継続してきた」文化です。

文字の誕生以降、それしか経験をしてきてないです。

狩猟時代では、ほぼ糖質を摂取していないと考えられています。

エネルギー確保のためには、「獲物を狩る」事で得られる「たんぱく質」「脂質」が中心となります。

ただ、十分量を確保できないリスクが高いため、人口増加にもつながらないし、食物連鎖の頂点付近に位置する人類は、増えたら下が減るため、畜産に従事しなければ、長期的に増加し続ける事が出来ないと考えられます。

 

それでは、現在のように「食を選ぶ事が出来る時代」にあるなかで、十分と考えられる「たんぱく質」「脂質」を得続ける生活が出来ればどうなるか?

という検証は必要です。

そして、その検証により「好ましいものである」という研究結果も発表されてきています。

また、実践者も「身体の調子がいい」と体験されている方は、とても多いです。

 

続きます。

 

※設定ミスにより投稿できていなかったため、あわてて投稿しています