「糖質さえ抜けばよくたんぱく質はたくさん食べてもよい」訳がない
「糖質制限」と一言で言っても、基準が色々あります。
私は、PFCバランスで言うと、「P:F:C=4:5:1」であり、「C(炭水化物)は摂らなければ摂らない程良い」という考え方をしています。
エネルギー不足にならないで良いように、カロリー換算ですれば2000㎉前後を提唱しています。
私の体格はだいたいBMI23前後をウロウロしていますが、もし体重を落とすとなると、少したんぱく質を減らすような食生活をします。
ただ、一般的には、PFCバランスは「2:2:6」ですが、「C」を少しでも減らせば「ロカボ」としたり、「糖質制限だ」と言い張る人もいます。
こういった人は、だいたい自身が行っている基準を明確にしません。
自己流で行って、失敗して、「糖質制限やっても、ダメだ。」と感想(悪評?)を流します。
ちなみに、彼女もそんな偏見の視点で、「糖質制限はダメだからやらないで、そんな事をしなくても私のダイエット方法で結果を出せますよ」とマウントを取りに行っています。
糖質さえ抜けばよくたんぱく質はたくさん食べてもよい
ビールとかはだめだけどハイボールなら何杯でもOK!
お肉、お魚無制限というほど食べてもよい!
なんだか聞くと簡単そうで食べられるし、飲めるし、というので男性にも人気です。
(摂取する糖質を一日20gとすると)1日におにぎり半分しか穀物を食べられない、ということになります。
だって、私たちは1日で糖質150gくらい摂っていますから。
もちろんたくさん食べるといっても、身体に必要な分だけです。
必要以上に食べたら糖質がいかに大切とはいえ、今度は身体にとっていらないものになってしまいます。
余った分は体脂肪として蓄えようと考えるのです。
身体が「必要としている栄養素」を「必要な分だけ」取り入れる、という手法です。
ですから、言われた分をしっかり摂取しても余ることがないのです。
必要な分だけ食べていただきますので体脂肪に備蓄するまではいきません。
体脂肪に備蓄しないかわりに口から食べた糖質、脂質をどんどんエネルギーに変えていくのです。
まず、「お肉、お魚無制限というほど食べてもよい!」という考え自体、栄養士としておかしいと思わないのでしょうか?
そしてそもそも、その考えは、どんなところで仕入れたのでしょうか?
食べて良い訳がありません。
食べる事で、そこからエネルギーを得る事が出来ます。
そのエネルギーも、過剰になれば当然体脂肪になるわけです。
ダイエットに効果的であるはずがありません。
糖質制限を実践している私ですら、たんぱく質の摂取エネルギーは、800キロカロリー前後/日程度です。
豚もも肉換算だと、400g程度/日です。
ここから、自分の生活に合わせて、増やしたり減らしたりのバランス調整をすれば良いと考えています。
何度も言いますが、好きなだけ食べて良い訳がありません。
また後段部分についてですが、言っている事は正しいです。
ただ、定義部分である、「必要な分だけ」というものが明確になっていないですが、前段部分の「1日で糖質150gくらい」が摂取目安だったと思います。
さらに彼女のダイエット方法では、基本的には「運動禁止」です。
どうやってエネルギーを消費していくのでしょうか?
運動禁止であれば、糖質摂取により血糖値を上げるという行為を避ける事が大前提ではないかと考えますが、そうでは無いようです。
普段間食をしているような人であれば、それが3食しか食べないという事に繋がって、総摂取カロリーが減って痩せるという事はイメージしやすいです。
カロリー制限となっている訳ですから。
ですが、エネルギーを運動で消費しないというのであれば、確実に体脂肪として身体に蓄積します。
こういった私の観点からだと、「なぜダイエットとして成り立つのだろうか?」と不思議ではありますが、効果が得られている人がいるというのであれば、それは良い事だと思います。
別に私は「危険だから、私が主張する糖質制限を実践しなさい!!」と強要するつもりもありません。
ただ、なぜかカロリー制限食推進派からは、喧嘩を吹っ掛けられます。
意味が分からないですね。
互いに良い所取りをして、「健康・美容」という目的を得るための方法論・引き出しを増やせばいいと考えています。
結論として、彼女は、もっと勉強すべきだと思います。
彼女は栄養士です。
食事によって、人を健康的に望む姿にしていくという事が、栄養士の本願では無いのかなと思いますが、どうなのでしょうか?
相手を批判する事は簡単ですが、マウントを取る必要は無いと思います。
あらゆる可能性を否定して、自分の主張だけが正しいとする人は、歴史上数多く見受けられますし、たいがい失敗しています。
そんな風になって欲しくないので、数回にわたって書いてきました。
前回書いた通り、今回で、本当に最後にします。
次回は、この内容を取り上げるきっかけになった、某メンタリストの話に触れようかと考えています。
ただ、色んな所で否定的な意見を挙げている動画やブログを見るので、もういいのかなとも思いますが。
気が向いたらやります。
むかなかったら、別のテーマに触れていきます。
以上です。