糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

本当に「根菜が」身体を温めるのか?

冬の寒い時の食事は、どういうものがあるでしょうか?

 

鍋物・スープ・煮込み料理。

他にも多数ありますが、基本的には寒いので、暖かい状態で食卓に並ぶと思います。

そういった食事を、「フーフー」と冷ましながら、アツアツの料理を食べる事は、幸せに感じます。

食中・食後に汗をかくくらいまで温めてくれるのですが・・・。

 

さて、タイトル部分です。

 

「根菜が身体を温めているのでしょうか?」

 

それとも、「温かい料理を食べているから、身体を温めているのでしょうか?」

 

という所に着目したいと思います。

 

結論を言うと、私自身は、

冬に旬を迎えるものが根菜が多い

冬は寒いから根菜類も温かくして食べる

温かい料理で、体温が上昇する

身体が温まる

という事により、根菜が身体を温めるという話になったのではないか?と考えます。


冬野菜は身体を温めると主張する意見として多いのは、

「ビタミンCやEが血行を良くするし、含有量も多いから」

というものです。

それが「冷え性」に効果的であり、結果免疫力も上げて健康になるんだという主張です。

確かにビタミン剤のような医薬品も販売されていますし、それにより冷え症が改善したり、ホルモンバランスの乱れを正常化するような働きはあります。

ですが、それは「医薬品」レベルのものであり、「冬場に根菜を食べるだけ」で、長年苦しんだ冷え症が、劇的に改善してくれるものなのでしょうか?

夏場でも「冷え性」で悩む方は多いです。

当然、夏場でも根菜は販売されています(ゴボウは夏が旬です)。

 

なぜ、「冷え性」は改善しないのでしょうか?

 

そもそも、根菜を食べるだけで、「冷え性」は改善するのか?と、思考の幅は広がっていくわけです。

まぁ、冷え症は置いておくとします。

 


根菜を食べると身体を温めるというのであれば、冷製スープのようなものはどうでしょう。

ビシソワーズのような、ジャガイモの冷製スープを飲んで、「身体がポカポカしてきた」という人はいるでしょうか?

野菜の中ではビタミンEが豊富に含まれている、冷たいカボチャのスープを飲んで、同様に身体が温まるという人を、私は見た事が無いですが、皆さんはどうでしょうか?

 

マクロビオティックには、「陰陽」の考え方があります。

その中では、

身体を温める「陽性」の食べ物、
くるみ、かぼちゃ、ひえ・あわ、玄米、にんじん、ごぼう、梅干、醤油、味噌、天然塩、たくあん、チーズ、チーズ、三年番茶、肉類、玉ねぎ など


身体を冷やす「陰性」の食べ物
なす、トマト、バナナ、ぶどう、梨、唐辛子、わさび、さつまいも、豆腐、緑茶、コーヒー、日本酒、大豆、こしょう、はちみつ、生椎茸、アイスクリーム など

 

biofloresta.jp


といった感じで分類されています。

ですが、身体を冷やすと言われる「陰性」の食べ物でも、ナス・トマト・豆腐を温かくして食べたら、身体は当然体温を上昇させます。

湯豆腐、美味しいし、身体を温めてくれます。

こんなことを言い出すと、マクロビオティック界隈から怒られそうですが、ここで話しているのは、成分云々ではなく、体感の話です。

根菜を食べると温まるというのも、もともとはこういう事ではないのか?と感じてしまいます。

 

ただ、根菜でも身体を温めるものがあります。

前回も触れましたが、「生姜」です。

これを「根菜」としていいのかどうかは分かりませんが(旬は夏です)、身体を温めるもの野代表格として、よく取り上げられます。

 

さて、この話をしだすと、さらに長くなってしまうので、次回に続けます。