糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

胃は簡単に大きくなったり小さくなったりするのか?

皆さん、こんにちは。

前回の続きで、「胃が大きくなっている人は・・・」とか、「胃が小さい人は・・・」という人の話をしたいと思います。

「食べすぎが常態化していわゆる“胃袋が大きくなってしまった”状態の人には特におすすめ」

というような、抽象的な表現をするドクターの発言を受けてとなります。

 

胃袋は、柔軟性があるのは知っています。

食べ物を食べる事によって、大きく膨らんだり、空腹時は小さくしぼんだりもしていると思います。


大きさは通常100mlと握りこぶし2個分ですが、食事をしてつめこむと約1200~1600mlという一升瓶くらいまで大きくなります。

 

という事のようです。

食べ過ぎが常態化した状態が「いわゆる胃袋が大きくなってしまった状態」という事のようですが、いわゆるとは何ですかね?

あたかも「共通言語」のように使われていますが、意味が良く伝わってこないです。


いわゆる
いはゆる 【所謂】《連体》世にいわれている。世間でいう。 「―天才というやつだ」


「食べ過ぎが常態化した状態」とは、どういう状態を指すのでしょうか?

「毎食お腹いっぱいになるまで食べる事」

のような印象を受けますが、どうでしょうか?

そうであれば、何がダメなのでしょうか?


本当の空腹感を覚える前に『お昼の時間になったからランチをとろう』といった食事サイクルが当たり前になっている。
食物が常時胃腸に残っている現代のような状況は、消化管の機能を低下させ、自律神経系にも悪影響を与えてしまう恐れがあるのです


「本当の」空腹感とは、時間だけを基準にしたような食事のリズムが良くないというような話だと思います。
皆さんは、食べ物が常時胃腸に残っている状態ですか?

私自身は、一日2食、12時間おきに食べているという感じです。

グーグーと腹が鳴っても食べなかったり、なる前から間食として食べたりしたりもします。

胃には残ってないですが、腸には何かしらのものが残っている状態だとは思います。


このドクターは、「本当の」という言い方をしています。

3食食べている人でも、胃腸の中が空っぽになっているのであれば「本当の」空腹感を感じているとなるのでしょうか?


人類の長い歴史は“飢餓”との闘いでした。丸1日どころか、1~2週間絶食に近い日が続くことも珍しくなく、その間、当然胃袋は空の状態。
つまり意識せずとも消化管が空になる機会が普通にあることが、人体にとっては正常な状態だったのです。


それとも、このようなたとえ話をするという事は、「消化管が空っぽになる」という事が「本当の」空腹感という事になるのでしょうか?


消化管(alimentary canal; digestive tract) 腸管ともいう。口より肛門までの食物の通路をいう。

 

この文章のなかでは一貫していないのですが、胃腸が空っぽになる事と消化管が空っぽになる事は同義なのでしょうか?

これが空っぽになってから食べるという事であれば、それが「本当の空腹感」というのであり正常であるというのであれば、2日程度を1食で過ごすという事になります。

一回食べて、それが空っぽになるまでは次が食べれないという事ですから。


本当に、それが人体にとって正常な状態なのでしょうか?

 

私はそんな空腹を我慢するような食習慣は継続できないのですが、このドクターは大丈夫なのでしょう。

 

ドクターを調べたら、

自らもアンチエイジングライフを日々の生活の中で実践し、ホルモン年齢、脳年齢、筋・骨年齢などはすべて30代前半の体内年齢をキープしている。

凄いですね。

是非、日々の食生活を教えてもらいたいものです。


重箱をつつくようなアプローチをしていますが、言葉の定義が無いので、よく分からないという印象しか受けないです。


話が逸れましたが、胃が大きくなる、小さくなるの話ですが、私は物理的な話ではないと思います。

フードファイターとして活躍している人は、胃がガッツリ膨らんでしまうというのはあると思います。

でも、誰もがそのような胃を手に入れる事が出来るかどうかは、別な話です。

 

訓練(?)を行なう事で、多少は大きくなる可能性はあると思いますが、そういったチャレンジをする人は少ないでしょうし、誰もがトップのフードファイターとして活躍できる訳でもありません。
また、太っているからと言って、比例して胃も大きくなっているとは限らないですし、太っているから大食漢という訳でもないとも思います。

 

体格は大きくても小食の人もいますし、大食漢でも痩せている人はいます。

フードファイターと呼ばれる人たちも、見た目が太っている人は少ないです。

 

では、大食漢は胃が大きくなりやすかったり、伸縮性が凄いという事でしょうか?

逆に小食の人は、胃が普通の人よりも大きくなる事は無い、伸縮性がないという事でしょうか?

 

間違いでは無いかもしれないですが、正しくも無いと思います。

 

私は、空腹感であったり、満腹ホルモンであったり、食品の糖質含有量等が原因であり、それをコントロールする事が解決策でもあると考えています。

 

胃が大きい小さいの話が基準になる事ではなく、

食べる量が多い?少ない?

どんな割合で食べているか?

何を食べているのか?

どの時点で満腹感や空腹感を覚えるのか?

 

という事を基準にする方が、色々な部分が見えてくるような気がしてならないです。

私自身は、その人がどのような食習慣をしているかどうかが大事で、それが悩みに繋がるのであれば解決すればいいとも思っています。

 

「ダイエットをする事 = 胃を小さくすること」では無いです。

そしてもちろん、「断食」は、ダイエットをするための一つの手段なのかもしれませんが、「ダイエットをする事 = 断食」でも無いです。


このドクターは、どういう考えの元、このような話を展開しているのでしょうか?

ちょっと、腹を割って話をしてみたいですね。

 

今回は、ここまで。

次はこのドクターが提唱する方法論についての話です。