蕎麦ダイエットを行なう時に意識する事
前回の続きです。
蕎麦ダイエットを行なう上でのメリットとして、いくつかの事が挙げられます。
カロリーが低い
栄養価が高い
まず、栄養価についてです。
ルチンが豊富に含まれている
良質なたんぱく質が含まれている
ビタミンB1・B2が含まれている
食物繊維が豊富(ヘミセルロース:ゴボウにも多く含まれる食物繊維)
蕎麦湯もおすすめ(ルチンは水溶性のビタミン(?))
ビタミン(?)としたのは、下記の理由です。
正式にはビタミンでは無いという事になっているようです。
1930年代に発見され、ビタミン様の働きがあることから単体でビタミンPと呼ばれていた。
後にビタミンPを構成するクェルセチンやヘスペリジン、エリオシトリンなどいくつかの物質が発見され、ルチンが単体でビタミンPと呼ばれることはなくなった。
日本ビタミン学会ではビタミンPをビタミン様物質として規定している。
つまり、ビタミンPはビタミンではない。
それはさておき、栄養価について一番に挙げられる、ルチンについての話からしたいと思います。
ルチンはファイトケミカルの部類に入るようです。
抗酸化力が強く、またビタミンCの吸収・働きを助ける性質を持つ「水溶性」の成分です。
他にも効果として、
血管・血流の改善
悪玉コレステロールの分解
糖尿病の改善・予防
関節痛の軽減
アルツハイマーの改善・予防
痔の改善
美肌効果
癌・生活習慣病の予防
が挙げられています。
ここを掘り下げるとガッツリ長くなってしまうので、省略します。
では、ルチンを一日あたり、どれくらい摂れば良いとされているのか?
約30mgとの事です。
これは、一食分の蕎麦で十分に摂取可能であるようです。
ちなみに他のサイトで調べてみました。
食品のルチン含有量(100g中)
以下の表は食品100g中に含まれるルチンの含有量です。
各食品の正確な含有量は調理方法や製品によってことなるので、おおよその参考量として考えてください。
そば粉 20mg
そば 12mg
そば茶(清涼飲料水) 10mg
前述しましたが、蕎麦に含まれるルチンは「水溶性」です。
蕎麦はゆで上げるものなので、当然その過程で減少します。
茹で時間や種類にもよって大きく変わるため、あくまでも上記の数値は目安ですが、蕎麦一食分で摂れる量は30gとは言え無さそうです。
ちなみに、ビタミンB群も水溶性ビタミンです。
そのため私も好きですが、「蕎麦湯」を飲む事は、十分に栄養補給をするためにも有効な方法であると思います。
下手したら、蕎麦自体よりも多く含まれているのかもしれません。
それは言い過ぎかもしれませんが、数値データとしては取れないんですよね。
食品成分表にも載ってないですし、定義が難しいから載せられないでしょうし。
私は昔うどん屋でバイトをしていましたが、閉店まで基本的に水を少しずつつぎ足しながら、お湯は沸かしっぱなしです。
そうなると、蕎麦を茹で続けると、それだけお湯に含まれる濃度は、比例して多くなると考えられます。
開店時の蕎麦湯と、閉店間際の蕎麦湯だったら、後者の方が多く栄養分が含まれると思うんですね。
という事で、ここでは
「蕎麦湯を飲むなら、夕食のピークが終わったくらいに準備されたもの」
という事がベストに近い答えとしていきます。
「24時間営業では?」
という問いがあるかもしれませんが、そこは分かりません。
掃除のタイミングの前が一番濃度が高いということになると思います。
以上から、蕎麦からルチンをより効率良くとるためには、
「自分で蕎麦を茹でて、ゆで汁も摂取する」
「蕎麦湯は積極的に飲む」
そして、
「すでに茹でられている麺からのルチン摂取は、あまり期待できない」
という事になります。
そして、もう一つ着目すべき部分があります。
ルチンだけでなく、この蕎麦ダイエットのテーマに影響するないようです。
蕎麦を作る工程では、いくつかの種類があります。
皆さんも聞いた事があると思います。
十割蕎麦
更科蕎麦
二八蕎麦
蕎麦と一言で言っても、蕎麦粉の配合量や使用している部分については、全く言及されていません。
それにより、栄養価も大きく変化するにもかかわらずです。
ただ、単純に
「昼に蕎麦を食べましょう」
としか表現されていません。
蕎麦だったら何でもいいのでしょうか?
いや、良くない。
という事で、次回は蕎麦の種類についての話をしていきます。
栄養士らしい話をしている感じになって少し得意げになっていますが、今回は、ここまで。