糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

効果は得られやすいのか?

健康にもうれしい効果がたくさんある粗食

粗食を続けることはダイエットだけではなく、様々な効果が期待できます。
生活習慣病の予防といった健康面をはじめ、食そのものを楽しめるようになるなど、心身ともにメリットを感じられることが増えます。

 

生活習慣病の予防に役立つ
粗食ダイエットでは高カロリー、高コレステロールの食品を食べることが減ります。
過剰な脂質やコレステロールの摂取は生活習慣病につながりやすいですが、日々その摂取量が自然と制限されていくので、無理なく生活習慣病を予防することにつながります。

 

・食事が楽しくなる
和食は味付けを薄くしてダシや調理法を工夫することによって、素材本来の味を引き出すのがポイントであり、醍醐味です。
このダイエットによって、素材そのものが持つおいしさを味わうことができるようになると、食べることが楽しくなります。
外食やお弁当などで味の濃いものを食べる機会の多い人は、最初は物足りなく感じますが、粗食に慣れることで食材のおいしさを感じやすくなります。

 

・精神面の安定
粗食ダイエットは基本的に体に良いものを食べている、という意識が強くあるので、食べた後に「今日も健康的な食事をしたぞ」という達成感を得ることができます。
そして、その達成感から、前向きにダイエットを継続させることができます。
また個人差はもちろんありますが、食事を粗食にすると精神的に落ち着きやすいという傾向があるともいわれています。

 


という事のようです。

生活習慣病の原因として、何を持ってくるかによって、話しの舵取りは大きく変わっていきます。
私は、原因は過剰な糖質摂取他ならないと考えますが、この文中では、

「高カロリー(高脂質)」

「高コレステロール

にあるという事のようです。
この2点が全てでは無いかもしれませんが、かなり大きい割合を占めていると考えやすいです。

 

前回でも話をしましたが、コレステロール摂取による上限値は撤廃されました。
それが発表されてからも、スーパーに行くと、「コレステロールカット」というような商品や油が販売されています。
私自身は、「まだやってんの?」と思ってしまいますが、需要があるんでしょうね。

 

生活習慣病で悩んでいる人は、基本的に食事コントロールで改善出来ます。

そのコントロールの手段として粗食を挙げる事に否定はしませんが、タンパク源摂取の減少による栄養失調が気になります。

人間の身体は、6割以上の水分と、残りは脂質・たんぱく質がほとんど。
ミネラル分に続いて、最後に糖質という割合で出来ています。

代謝を行なうためにも、その原料となる脂質・たんぱく質を補わないといけないにもかかわらず、その摂取をガンガン削られます。

必須である脂肪酸アミノ酸は、どのように摂取すればいいのでしょうか?

予防には繋がると思いますが、その効果のほどは、どうなのでしょうか?

そこの部分には触れていないため、なんとも言えないです。

 


次に行きます。


素材本来の味により美味しさを味わう事が出来るから、食事が楽しくなる

 

と言いますが、そうなのでしょうか?

ちなみに、「食事の楽しさ」で検索すると、食事での会話やマナーばかりが出てきます。

会話や皆で食べる事でと楽しさが大きくなるというのは共感出来ます。

が、素材の味が楽しめると楽しくなるというのは、少し強引さを感じてしまいます。

ただ、素材がおいしいと、テンションが上がるのは分かります。

脂ののった魚を寿司や刺身で食べたり、高級和牛を天然わさびで食べたりとかすると、そら美味しいです。

農産物生産地で収穫直後のアスパラを食べたりすると、味も濃いので、とてもおいしくいただく事は出来ます。

 

でも、スーパーで手に入るものは、そこまでの鮮度はありません。

 

一度市場に集められてから配送されるので、どうしても収穫後、数日から1週間程度の時間がかかります。

道の駅や、直売所ではまた話は変わってきますが。

 

鮮度が落ちると、素材そのものの風味も低下していきます。

その食材をつかっての調理法も「薄味」「ダシや調味料を工夫して」という事なので、かなりの制限が生まれます。

塩・胡椒・酒・みりん・めんつゆ。

白砂糖はさけるため、黒糖で味付けるようです。

簡単に「工夫して」と、まとめていますが、工夫するためのレパートリーが少ないのではないでしょうか?

これで「長期間にわたって継続する必要がある」とするのに、「食事の楽しさ」というのが生まれてくるでしょうか?

どんなに大家族でワイワイ言いながら食べたとしても、ずっと同じメニューが出たら、楽しい食事はできないと思います。

私の母も、「子供の頃は、魚ばっかりだった」という話を聞いた事があります。

食事で、常に野菜・大豆製品ばかりであるなら、テンションは上がりにくくなるのではないでしょうか?

これが、「食事の楽しさ」ではなく、「食材の本来の美味しさを感じる事が出来る」というような書き方なら、特に違和感を感じないのですが。


最後に、精神論についてです。

「精神面の安定」

に繋がるそうです。


長くなってきたので、次回に回します。

かなり無茶を感じる内容です。