野菜で満腹感を演出するとは?
前回の続きです。
野菜で満腹感を「演出」するとは、どういう事でしょうか?
という話をしていきたいと思います。
理由として挙げられる、
「満腹感を得るまで食べ続けてしまう人は、野菜でお腹を膨らませる工夫を。」
は、私も同意できます。
野菜の種類にもよりますが、食物繊維やそれに含まれる栄養素は有益なものが多いと考えますので、積極的にとって良いと思います。
ですが、その理由として挙げられているのは、
「理由は、カロリーが断然低い事と、日本人に圧倒的に足りない野菜の摂取に繋がる事。」
カロリーの話はともかく、現在の日本人は、「圧倒的に足りない」のでしょうか?
厚労省は、350gの野菜摂取を目標に掲げているのは、知られていると思います。
では、350gというのが、どういう位置にあるのでしょうか?
1日1人当たり野菜供給量の国際比較(2007年)
日本人1人当たりの野菜供給量は290.91gとなっており、世界177カ国の平均約225gを上回っています。
欧米諸国と比較すると、イタリア・アメリカなどの国より下回っています。
アジア諸国では、中国は766.83g、韓国は584.63gと高い数値です。
文字だけではわかりにくいので、グラフをのせます。
このグラフを見て、どう感じますか?
野菜が足りてないと感じますか?
それとも、十分摂取していると感じますか?
私は、「身体の状況」により、十分でもあるとも、不足しているとも感じます。
ですが、「圧倒的に不足している」という印象は受けません。
何を根拠に「圧倒的」なのでしょうか?
疑惑は深まるばかりです。
必ずしも、毎日350g以上の野菜を摂り続けないとも思わないですし、だからと言って、僅か(例えば100g以下)しか食べないでいいとも思わないです。
身体に不足しているものがあると感じたら、普段より多く摂取すればいいと思います。
一般の食事で、「おかわりをする」となると、真っ先にイメージするのは「白飯」だと思います。
メインでもなく、副菜でもなく、白飯だと思います。
おかわりをするのであれば、ご飯ではなく、サラダのような野菜で行えば、摂取量も増えるでしょうし、カロリー低下にもなるし、糖質摂取制限にもなると思うので、その点は賛成です。
ですが、
「本当に毎日350g以上を摂取しないといけないのか?」
という疑問は、常に付きまといます。
恐らく、現状の一般的な食事バランスとしては、糖質6割・脂質・たんぱく質がそれぞれ2割ということを前提に計算していると思います。
厚労省の考えるベースはこれしかありませんから。
そうなると、大部分の栄養素は白米から摂取する事になり、それだけでは補う事が出来ない「一日の目安摂取量として必要な量」の残りを、脂質・たんぱく質で補う事になります。
そして、これはカロリーベースです。
そうなると、脂質・たんぱく質だけでは補えない栄養素があるため、それを野菜で埋めるという感じでしょう。
それで計算されたのが、350g以上の野菜という事になるのでしょうか?
ちなみに、このうち120g以上を緑黄色野菜で摂取するのを目標にしています。
それでは、厚労省が想定していない糖質制限をするとなると、どうなるのでしょうか?
糖質である白米・玄米・麺類・パンは当然摂取量は激減します。
その分、肉・魚・卵・豆類等々で、たんぱく源を、そして残りは脂質と野菜が中心となります。
野菜は糖質の低い物を選択しますので、イモ類や根菜類は基本的にアウトになりやすいです。
そうすると、葉野菜が中心となります。
ほうれん草・小松菜・春菊・ブロッコリー・ニラ・ピーマン・モロヘイヤ・シソ・オクラ・アスパラ・カブの葉・パセリ・・・
あら、緑黄色野菜ばっかり
肉類だけでは摂取が難しいビタミンCも摂取出来、食物繊維も多く、なおかつ、ほぼ緑黄食野菜で締める事になります。
もやしとかも、緑黄色野菜ではないですが、糖質が少ないのでもちろんOKです。
そうなると、他の人よりも、緑黄色野菜をかなり取り入れる事が出来るようになりやすいのではないでしょうか。
ちなみに私は、もやし一袋と、葉野菜で、400g以上は毎日とっています。
野菜の摂取量で、目安を決めるのは、学問として構築するために必要だと思います。
ではなぜ、350gなのか?
それについては、次回に話たいと思います。
どんどんテーマから逸れているような感じもしなくも無いですが、気にしない、気にしない。