糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

糖質制限食が普及するのは良い事だと考えるが

糖質制限食・MEC食は、認知度が上昇してきています。

 

それは間違い無いです。

スーパーでも、糖質制限と表示された商品が当然のように並んでいる状態です。

各メーカーも、新商品の開発に躍起になっていますから、真新しさも含めてどんどん開発されています。

代わりにいつの間にかカロリー制限・オフの商品が消えてしまっていますね。(カレーとか)

 

新しい提案としては、私は良い傾向だと感じます。

今までに無いライフスタイルでもあるので否定的な人もいるでしょうが、無かったからこそ新しい発見も生まれていきます。

その変化を受け入れる事が出来るかどうかによって、考え方・捉え方は大きく変化すると思います。

私自身は、身体に良い傾向があるというのであれば、実践していきたいと思います。

少し考え方が異なるようなものでも、根拠があるようなら検証は実施していきたいとも考えています。

そうでないと、栄養士として語る事が出来ませんから。

 


前置きはこれくらいにしておきます。

糖質制限食を否定するような記事の中に、

 

「回転すし屋で、シャリを残す」

 

というものがあります。

洋食屋でライスを半分以上残したり、海鮮丼屋とかで、上部のネタだけ食べてご飯はまるっと残したりというのも含めます。

 


こういった事は、色んな意味で残念です。

 


糖質制限の考え方は、「マイノリティ」(少数派)です。

糖質制限に対応するレストランは、ごくわずかです。

世の中は、糖質中心で成り立っているのは間違いありません。

米中心の文化が日本にはあります。
ご飯に対して、信仰のようなものもあります。
私自身も食べていますし、否定ではなく共存できればと思っています。
もっと言うなら、ラーメンもうどんもそばも好きです。

そんな中で糖質制限を実施するなら、自炊をするという事が第一の選択肢になると思います。
私の家には、米がありません。
乾麺もありません。
基本的にたんぱく質・野菜・脂質の摂取で生活をしています。


そんな少数派が、当然のように持論を展開したらどうなるか?

当然ですが、対立が生まれます。

米文化、今までの食文化・食習慣の否定になりますから。

 


別に良いんです。
糖質制限食を実践したいというのであれば、すればいいと思います。

 

 

ただ、周囲の人を不快にしてはいけないと思います。

 

 

周囲の人というのは、同じテーブルにいる人・隣や近くに座っている他の客人・提供した店員・店主です。


日本では、食べ残しを嫌います。

残さず食べるという事が、文化として根付いているからです。

ここで中国では・・とか、他の国の文化を出す事はしません。
「日本では」、残さずに食べるという事が礼儀として存在しているのは間違いない事実です。

 

「いただきます。」

「ごちそうさまでした。」

 

という言葉は、他の国にはないと思っています(違っていたら申し訳ありません)が、とても素晴らしい習慣・文化だと思っています。

 

 

さて、寿司のシャリを残す話になりますが、良くないと受け止めます。

糖質制限をしているから、ネタだけを食べたいという気持ちは分からなくはないですが、

 

「なぜ、寿司屋に入った?」

 

と思う訳です。

魚だけを食べたいというのであれば、定食屋に刺身定食のような所があります。

そこでご飯を注文せずに、おかずだけを食べ、足りなければ、追加で刺身を単品で頼めばいいと思います。

洋食屋でもそうです。

せっかくライスの皿が別であるわけですから、注文時に頼まないとか、「半分の量で」と言えばいいじゃないかと思います。

 

海外のすし屋では、ネタ部分だけを食べている人もいるでしょうが、それは、寿司というものを知らない文化で育っているからでもあり、仕方がないと思います。

ですが、日本で育って、日本の文化を日常的に触れながら生活をしている人が、このような事をしたら受け入れられる訳が無いのです。

大量にシャリだけを残されている姿を見たら、私も引きます。

私は寿司が好きです。

シャリとネタがあるからこそ寿司として成り立ちますし、それがおいしいから文化としても残ってきたし、大衆からも愛されています。

だったら、おいしいという事でそれを食べたらいいじゃないかと思う訳です。

 

寿司屋に入った訳ですから。

 

提供する側は、その人が糖質制限をしているかどうかは分かりません。
一般の客として扱います。
シャリとネタを使った寿司を、おいしく食べてくれる人として対応します。
にもかかわらず、一方的にシャリを残されて帰られてしまったら、どうでしょう。
不快感は当然生まれると思います。

 

相手へのプレゼントをする時があったとします。
例えなので何でもいいでしょうが、相手がポテチが好きだとします。
で、色々と珍しいものであったり、ご当地のものであったりというのを探して、詰め合わせにしてプレゼントしたとします。
送られた側は、「私、固焼きの塩味しか食べないから」と、それだけを抜き取って突き返されました。
あなたはどう思いますか?

例えになっているのかなぁ?

 

今のは忘れて下さい。

 

糖質制限を実践するのは良いと思いますし、否定をしません。

ですが、少数派・マイノリティであるのは間違いない事実です。

だったら、店員に話をしましょうと言いたい。

注文時点で、ご飯少な目とか、頼まないとかは出来るはずです。

値段交渉さえしなければ、基本的には受け入れられやすいと思います。

店側も原価率が下がるわけですから。

そして、店を選びましょうと言いたい。

焼き肉屋にもサイドメニューは色々ありますが、肉と野菜を食べればいいだけです。

 

自分からご飯を食べるのが前提の店(寿司屋・どんぶり屋等)へ足を運んで、交渉等せずにご飯を残すのは、批判を受けても当然だと思います。

それで、

「いやいや、健康にいいから~」
「海外では残す事が~」

といったもっともらしい理由を言われても、受け入れられにくいと感じます。

 


そんな中でも、

「自分の金で食べるのだから~」

を理由にする人は、一番「無粋」だと感じます。
作ってくれた人への冒涜ですね。