糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

ラム肉のしゃぶしゃぶと健康食

前回の記事のテーマからずれ、少し話が変わります。

ご了承下さい。

 

 

少し前の話です。

あるタレントが、ツイッターに上げた内容についての話です。

 

彼は、普段から嘘のツイッター報告をしています。
これだけしか食べていないと言って、写真で報告していますが、それ以上にご飯を食べたり、おかずを追加したりしています。
そういった情報はテレビでも紹介され、彼の言葉が全く信用されていないという状況にあります。
カポエラの道場(ジム?)に通い、ダイエットをしてると言っても、簡単に3000㎉以上の食事を行なっているので、なかなか落とせません。
場合によっては5000㎉を超えるような食生活をしています。

 

彼がある番組に出た時、ドクターストップがかかりました。
2型糖尿病で、慢性腎臓病や肝機能障害などの生活習慣病も判明しているため、5日間にわたり、生活改善や食事指導などを目的とした教育入院を実施したようです。

 

退院直後のツイートで、
・急に普通の生活のご飯を食べると、胃がもたれる感じがする
・病院では規則正しい生活と食べ物だったので、普通の生活に戻す時には、ゆっくり馴染ませていかないといけない

という言葉を残していました。

で、その翌日くらいだと思うのですが、ラムしゃぶを食べに行ったというツイートをしました。

そのツイートは画像付きで、2人で食べに行ったそうですが、肉の量が2人前には見えなかったという事と、入院前と同じ「普通の生活のご飯」に戻っているというような理由で、批判の声が多く寄せられたそうです。

 


皆さんは、どう思うでしょうか?

 

 

彼の今までの言動により批判を受けやすい部分はあると思います。

彼は、糖尿病・慢性腎炎・肝機能障害の患者です。
入院したと言っても教育入院という程度なので、糖尿病はともかく、腎炎・肝機能障害については、まだ軽い方ではないかと感じます。

そんな彼が「ラムしゃぶ」という献立を選択したという事については、「健康になるための食事を摂っている」と受け止める事が出来ます。

 

彼は今まで、牛丼・そば・寿司・・・といった、手軽に食べる事が出来るようなものを大量にとっていました。楽屋に用意される弁当も、残さずたいらげています。

あくまでも「ラムしゃぶ」とし書かれていないので、他にも食べた物もあるかもしれません。

ですが、ラム肉はダイエット(脂質代謝)のためにも必要な栄養素を多く含んでいます。

 

カルニチン」です。

 

健康食品コーナーでも見かけるこの栄養素は、中性脂肪を減らす事が期待される成分です。
羊の肉は、プロレスの神様とも称されるカールゴッチ氏も推奨していた食べ物です。
昭和時代から、オリンピック選手の間でも良いとされたものです。

1位 マトン 210mg/100g生後1年を過ぎた羊肉。
2位 牛肉(赤身) 130mg/100g赤身とは具体的にランプやモモ、ヒレなど。
3位 ラム 80mg/100g生後1年までの仔羊の肉

というように、マトンはジンギスカンでも有名ですが、多くのカルニチン量が含まれています。

 


まず彼に必要なのは、血糖値の安定と体重(体脂肪)減少だと感じます。
そのためにも、糖質摂取量を減らす事と、全体の食事量を標準レベルまで減らしていく事が必要だと思います。

ラムしゃぶで摂取するタレにも糖質を含むのですが、これまでの生活に比べたら、微々たるものです。

たんぱく源を中心に、糖質を抑えた食事を摂るというのは、ダイエット導入期としては、とても好ましい印象を受けます。

 

食事量に関しては、今まで3~5000㎉を摂り続けた人が、いきなり1800㎉に落とせるわけがありません。
少しずつ調整して、少ない食事量でも満足できるような身体に変えるには、少し時間がかかります。
その部分はゆっくりでいいと思うからです。

欲を言うと、ラムよりもマトンの方がいいのかなと思いますが。

 

 

私自身はこのように考えるのですが、一般的には考え方が異なるようです。


「本当に入院の意味なかったね」
「ダメだこりゃ」
「自炊しようとは思わないんですね」
「ラム肉、2人で食べるには多いよ」
「なんか前と変わってないなー」
「あーあ。また入院だこりゃ」
「夜遅くにラム肉爆食いかよ」
「糖尿舐めるなよ」
「反省のはの字もないね」
「この期におよんでまだラムしゃぶとか食べてんの」
「食生活、ホントに改善してる?」
「ヘルシーって何?考えさせられる」

 


少し続けようと思います。