糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

朝食を食べる事について考えた

朝食を食べる食べないで、色々な考え方があると思います。
ちなみに私は、食べたり食べなかったりです。
食べないときは朝・昼(または夕)の2食になりますし、食べる時は朝・昼・夕の3食になります。

色々探しているうちに農林水産省のホームページで見つけましたが

朝ごはんはとても大事!
脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖(注)
(注) 絶食が続いた場合など、特別な状況を除きます。

とありました。
脂質中心のケトン体が活躍するような状況は、絶食状態・特別な状況と認識しているようです。
わざわざ注釈をつけないといけない程時代が変わってきていても、頑なにブドウ糖最重要説を掲げているようです。
農水省なので、コメの消費を拡大させたい思いから出ているのかもしれませんが。

話がそれました。
朝食を食べるかどうかは、それぞれの自由でいいと思います。

ここで誤解をしてほしくないのですが、この「朝食」や「食事回数」という言葉に対して、多くの事を求めるからこそ視点が定まっていないというのが現状と考えます。
朝食をとるにしても、とらないにしても、視点や内容や目的が変われば、それは有益にも不要にもなるからです。

私の考えを基に簡単に言うと、

・習慣として食べている(または食べていない)、かつ健康的に活動できるなら、それでいいと思います。
・健康になるかどうかを求めるなら、朝食だけでなく食事全体の内容をこだわる方がいいと思います。
・ダイエットにつなげたいなら、内容にこだわりつつ食べた方がいいと思います。
・集中力を上げたい、頭脳労働の必要があり重視するなら、小食にするか食べない方がいいと思います。
・イライラ防止というのなら、糖質をカットするような食事にするのが先決だと思います。
・体温を上げるためだけなら、食べる事にこだわらず、ホットコーヒーだけでもいいと思います。
・胃が重く感じるようなら、空腹を感じるようになるまで食べなくてもいいと思います。

目を覚ますのが目的なら、食事でもいいですし、食事を関連付けなくてもいいと思います。
「朝ごはんで目覚める理由は、血糖値の上昇」 ではないからです。

まず、朝食の回数に関してです。

2回でも、3回でも、特に問題は無いと思います。
歴史的な部分から言えば、江戸時代の頃くらいまでは2食で、以降は3食となりました。
1935年、国立栄養研究所の佐伯矩医学博士が提唱したことにより始まったそうです。
江戸幕府誕生までは、「2食は優雅、3食は野卑」とされていたようです。
1日2食文化は、貴族社会にまで遡る事になります。兵アイン時代中期以降、武士の間では朝食と夕食の間に間食をとり、1日3食で過ごす人もいたようですが、江戸幕府が誕生するまでは朝廷を重んじる傾向が根強く残っていたため、そうされていたとの事。
また、庶民が3食とるきっかけは、江戸時代(1657年)の明暦の大火という説もあります。
幕府が焼失した江戸を復興するため、全国から大工や職人を集めて朝から夕方まで、一日中働かせました。
朝食と夕食だけでは体力が持たないため、昼にも食事を提供するようになって、1日3食の習慣が広まったというものです。
こういった歴史的背景もあり、食事回数が時代と共に変化しています。

私は、このような流れでいいと思っています。
昔のように食料が不足していないし、栄養不足に悩む事も無い時代です。
身体を作るためにと、1日に5~6回の食事をする人もいます。
ボディビルダー・レスラー・シンクロナイズドスイマーといった方々です。
筋肉を維持するためや、体力を保持するためと、目的は色々あります。
私は、その人の日常の行動で良いパフォーマンスが出せるような食事を、健康的に摂取しているのであれば、食事回数については多種多様でいいと思います。
1食でも、2食、3食でも、5~6食でもいいと思います。
生活は、それほど多様化しているからです。
私は食事回数は2~3回とその日の状況に応じて変化していますが、だいたいは2食をイメージして生活しています。
でも、この考え方が他の人にあてはまるかというと、そうでは無いです。
3食絶対食べないといけないという人もいるでしょうし、ファスティングを推進する人もいます。
その人が現在の習慣の中で、しっかりと健康的な生活を送るだけの量を食べる事が出来ていれば、私は特に気になりません。
食事回数を、2回とか3回とか、一つの基準でくくってしまうという考え方自体が難しい時代だと思っています。
目安となるものは必要かもしれませんが。
その個人個人で、食事回数を決めればいいと思います。

私も、2~3回の食事と言ってますが、間食をとる事も当然あります。
間食を取ったら、内容を考えて夕食の量を調整したりします。

そういったスタイルで問題ないと思うのですが、どうでしょうか?

少し長くなってきたので、ここまでにします。

次は、健康・ダイエットに関しての話に続きます。