糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

疲労回復にはバターは有効?

バターを料理に使われていると思います。

以前はマーガリンを使っていました。

風味やコクがあるけど、高いなぁとも思っていました。

でも今はバターを使い、マーガリンを使わないと決めています。

マーガリンを構成する油の質が悪いからです。

おかげで、「バター風味」というような宣伝をしているものまで手に取らなくなりましたが。
結局、マーガリンだよね?って感じで。

 

では、そのまま食べた事はありますか?

私はちょくちょくそのまま食べています。

風味が好きという事もあるし、身体に必要なものとしてとらえているし、疲労回復につながるからです。


バターのいい所を言いますと

バターの成分の80%は乳脂肪で、食用の油脂の中でももっとも消化が良く、97~99%の消化率で身体に吸収される
ビタミンAEDKの含有量が多く、皮膚粘膜の保護、カルシウムの吸収力補助、抗酸化作用、血液凝固の正常化といった事が期待できます。

という事が一般的です。

少し掘り下げると、

糖質が全くと言って良いほど含まれていないので、食べても血糖値を上げないので、眠気がこない

というのもメリットです。


では、疲労回復に繋がるのはどういうことか?

バターコーヒーというのはご存知でしょうか?

私は試したことが無いのですが、コーヒーに無塩バター15gを入れたものです。
また、バターコーヒーはダイエットにもつながるという事のようです。

 

これを提唱した人がいます。
アメリカのIT業界を中心に活躍する起業家が、精神面と肉体面でもパフォーマンスを効率的に上げる方法はないかということで、独自に編み出したそうです。
実施した結果、150㎏以上あった体重を100㎏以下まで落とし、IQも20ポイントアップさせる成果を得る事が出来たそうです。
きっかけは、彼がチベットで登山をした際、氷点下20~30度という極寒の中のゲストハウスで「バターティー」を振舞われたことが、発案のヒントだと言われています。
チベットのバターティーは、黒豆の八紅茶にヤクの乳から作ったバターを加えたもので、身体を温め、脂肪を分解し、消化促進の作用などがあると言われています。

 

コーヒーのカフェインには、交感神経を刺激し、体内器官の働きを活発にさせる事でエネルギー消費量があがる。
また、アンチエイジングに繋がる抗酸化作用・脳の集中力アップに繋がります。

 

バターは「飽和脂肪酸」が豊富で、重量の50%を占めます。(残りのうち20%部分は不飽和脂肪酸
これに含まれる中鎖脂肪酸は、代謝されやすいためエネルギーとして消費されやすく、身体に脂肪を蓄積しにくくする働きもあります。
そのため疲労が蓄積されにくいという訳です。

 

精神面での効果はどうして起きるのか?

それは、脳の構造が影響します。

 

脳は水分を除くと、6割が脂質、4割がたんぱく質で出来ています。
脂質の内訳は、コレステロール約50%、DHA約25%、リン脂質約25%で出来ています。
そのため、エネルギーとしては、脂質・たんぱく質で補った方が、親和性が高いのが想像できると思います。
質の高い脂質を取り入れると、脳の大部分に供給され、即効性・持続性を持つ効率的なエネルギーとなるのです。

糖質が即効性があると言う人もいるかもしれませんが、2時間後には脳の機能が低下してしまいますから。
食後の睡魔がいい例です。
そういう人をみたら、私だったら「糖質中毒」を疑ってしまいます。
タバコと同じように、一ふかしでもしたら気持ちが落ち着く事と同じように見えてしまうからです。
私は糖質を摂っても快感を得る事は少なく、残念ながら、「甘すぎる」と拒絶の姿勢を取ってしまう場合が多いです。

 

人間の身体の約15%は脂質でできています。
それをしっかりと働かせるためには脂質を摂取する事が必要です。
脂質の種類にもよりますが、1日100gまでは脂質を摂取しても構わないです。(その分、糖質を減らした食生活を私はしています。)


油性の物に油を注ぐと混ざりやすいですが、水を注ぐと混ざらないです。
脂質の多い脳に、良質な脂質を送り込んであげるのが、エネルギーとしては最適だという事です。


補足ですが、必須アミノ酸で乳製品や鶏肉などに多く含まれている成分がリシンです。

この成分の効能としては炭水化物などの栄養素をエネルギー変えて、バランスの崩れた細胞を修復するので疲労回復などが期待出来ます。
また肝臓の健康な状態を保ち機能を高める働きをしているので、アルコール類の摂取で負荷のかかった肝臓の機能を助けます。


こういった事から、バターを食べると、疲労回復・集中力増加につながると言われています。

私は面倒くさがるので、1個15gにカットするようなあらかじめの作業をしませんが、それくらいにカットして冷凍させておくと、ホワイトチョコレートのような感覚で食べる事が出来ます。(一回だけやった事があります)
食べたくなったら冷蔵庫から取り出して、だいたい15gの量をナイフでカットして口に放り込んでいます。


コーヒーに入れる時は、無塩バターが良いそうですが、面倒なので有塩バターを使っています。

バターを食べる事で集中力が上がり、実践した受験生が志望校に合格するような実績もあるようです。

効率良く仕事をしたり勉強に集中したい人は、作業開始前や疲れた時にバターを試してみてください。

 


コレステロールや塩分に関しては、特別な疾患が無ければ気にしなくて大丈夫です。
その件に関しては、後日改めてブログにしたいと考えています。