糖質制限食 栄養のあれこれ

糖質制限食や栄養に関する事について、管理栄養士・登録販売者の視点で考えていきます。

「バランスが悪い(良い)」「極端な食事」「摂りすぎに注意」という言葉をどのように使うのか?

申し訳ないです。

今回もぼやきの回です。

 

現在、「食事による便秘の改善について」の資料を集めるべく、いろんなサイトを見ていての気付きです。
この件は近日中に投稿予定です。

 


不特定多数に情報を提供しているので、一般的な表現が登場するのは当然ですし、私も使います。

 

「ダイエット」という言葉があります。

 

この言葉は、色々な意味を含んでいます。

ダイエットという言葉が与えるイメージは、個人によって大きく変化するからです。

一般的には、「体重減少」「食事制限」に関する事がこれにあたると思います。

 

私が考えるダイエットは、「健康的に、その人が目的を達成するために必要な身体へ、食事によって変化させる事」です。

これは、一般の人が対象となるので、例えばスポーツを生業としている方が対象となれば、優先順位は当然変化します。
パフォーマンスを最大限に発揮するためには、一般的には健康的とは言えない事も選択肢に入るからです。

また、健康的な状態になるためにも、体重を増加させるという事も、当然「ダイエット」に含まれます。


「本来の語義におけるダイエット(規定食、食事制限)は、肥満対策だけでなく、健康維持を含めた様々な目的のために行われるもの」ウィキペディア参照


というのが、ダイエットの本来の意味だからです。

 


で、本題に戻りますが、あまりにもタイトルの言葉を簡単に使い過ぎるサイトが多いという事です。

 

例えば、「油(脂質)の摂取量」に関しての説明です。

 

文頭に、脂肪を極端に制限するのは便秘の原因として紹介されていました。
それに続いての油の摂取量の話です。


「調理に使う油と調味料(マヨネーズ・ドレッシング)あわせて、一日に大さじ1杯分の油は必要です。
でも、脂肪は1gあたりのカロリーが9㎉と高いので、とりすぎは禁物です。
油の質も大切なので、植物性の油や背の青い魚にふくまれる必須脂肪酸をダイエット中の食事にも上手に取り入れましょう。」


私の考えでは、スプーン一杯程度の油しか取れないのなら、体調はおかしくなると思います。
身体に必要な脂質量が摂取出来ず、便秘・肌荒れが顕著になると考えます。
しかも、この文章の前には、「脂肪を極端に制限してはいけない」と記載されています。


一体、この筆者は、何グラムの脂質が適量なのだといいたいのでしょうか?

スプーン一杯は、極端な制限ではないのでしょうか?

私の視点では、これは矛盾していると感じてしまいます。


理由は「極端な制限」に関しての、筆者の基準が明記されていないからです。

 

 

この文章を書いているとされる人は、健康を一番に届けるような企業に属する管理栄養士です。

そうでなくても、同じような表現をされる管理栄養士は、多々いらっしゃるというのが現状です。

上記の文章を書いた後に提案しているのは、便秘解消に役立つマッサージと筋力トレーニングでした。


管理栄養士であれば、まず食事内容の事をしっかりと言及して欲しいなぁと思います。

 

 

最後にですが、この文章は質問に関するアンサーという形で構成されています。

質問はこうでした。

「ダイエットで食事量に注意する(減らす)とどうしても便秘になりがちですが、どうしてでしょう?
野菜を多くするように心がけているんですが、効果がありません。」


私は、この文章だけでは、情報量が少なすぎて解答が出来ません。
解答するにしても一般論になってしまうので、その質問者にとっては的外れな解答になりがちだからです。

これに関しては、文章のテーマが「便秘解消」という事になっているので、この部分が蛇足かもしれませんね。