本当に「根菜が」身体を温めるのか?
冬の寒い時の食事は、どういうものがあるでしょうか?
鍋物・スープ・煮込み料理。
他にも多数ありますが、基本的には寒いので、暖かい状態で食卓に並ぶと思います。
そういった食事を、「フーフー」と冷ましながら、アツアツの料理を食べる事は、幸せに感じます。
食中・食後に汗をかくくらいまで温めてくれるのですが・・・。
さて、タイトル部分です。
「根菜が身体を温めているのでしょうか?」
それとも、「温かい料理を食べているから、身体を温めているのでしょうか?」
という所に着目したいと思います。
結論を言うと、私自身は、
冬に旬を迎えるものが根菜が多い
冬は寒いから根菜類も温かくして食べる
温かい料理で、体温が上昇する
身体が温まる
という事により、根菜が身体を温めるという話になったのではないか?と考えます。
冬野菜は身体を温めると主張する意見として多いのは、
「ビタミンCやEが血行を良くするし、含有量も多いから」
というものです。
それが「冷え性」に効果的であり、結果免疫力も上げて健康になるんだという主張です。
確かにビタミン剤のような医薬品も販売されていますし、それにより冷え症が改善したり、ホルモンバランスの乱れを正常化するような働きはあります。
ですが、それは「医薬品」レベルのものであり、「冬場に根菜を食べるだけ」で、長年苦しんだ冷え症が、劇的に改善してくれるものなのでしょうか?
夏場でも「冷え性」で悩む方は多いです。
当然、夏場でも根菜は販売されています(ゴボウは夏が旬です)。
なぜ、「冷え性」は改善しないのでしょうか?
そもそも、根菜を食べるだけで、「冷え性」は改善するのか?と、思考の幅は広がっていくわけです。
まぁ、冷え症は置いておくとします。
根菜を食べると身体を温めるというのであれば、冷製スープのようなものはどうでしょう。
ビシソワーズのような、ジャガイモの冷製スープを飲んで、「身体がポカポカしてきた」という人はいるでしょうか?
野菜の中ではビタミンEが豊富に含まれている、冷たいカボチャのスープを飲んで、同様に身体が温まるという人を、私は見た事が無いですが、皆さんはどうでしょうか?
マクロビオティックには、「陰陽」の考え方があります。
その中では、
身体を温める「陽性」の食べ物、
くるみ、かぼちゃ、ひえ・あわ、玄米、にんじん、ごぼう、梅干、醤油、味噌、天然塩、たくあん、チーズ、チーズ、三年番茶、肉類、玉ねぎ など
身体を冷やす「陰性」の食べ物
なす、トマト、バナナ、ぶどう、梨、唐辛子、わさび、さつまいも、豆腐、緑茶、コーヒー、日本酒、大豆、こしょう、はちみつ、生椎茸、アイスクリーム など
といった感じで分類されています。
ですが、身体を冷やすと言われる「陰性」の食べ物でも、ナス・トマト・豆腐を温かくして食べたら、身体は当然体温を上昇させます。
湯豆腐、美味しいし、身体を温めてくれます。
こんなことを言い出すと、マクロビオティック界隈から怒られそうですが、ここで話しているのは、成分云々ではなく、体感の話です。
根菜を食べると温まるというのも、もともとはこういう事ではないのか?と感じてしまいます。
ただ、根菜でも身体を温めるものがあります。
前回も触れましたが、「生姜」です。
これを「根菜」としていいのかどうかは分かりませんが(旬は夏です)、身体を温めるもの野代表格として、よく取り上げられます。
さて、この話をしだすと、さらに長くなってしまうので、次回に続けます。
根菜は身体を温めるのか?
今回は、今が旬のものが多い「根菜」についての話をしていきたいと思います。
里芋・レンコン・ゴボウ・サツマイモ・カブ・ヤマトイモ・人参・・。
他にも、春菊・ねぎ・ブロッコリー・カリフラワー等、多くの野菜が旬を迎えています。
食べ物がおいしい季節真っただ中です。
皆さんは、「根菜は身体を温める」という言葉を聞いた事があると思います。
冬の寒さの中で食べる鍋物や、おでん、豚汁等は、冷たくなった体に暖を与えてくれます。
また、よくあるダイエットサイトでも、
調理の際には、余分なカロリーを抑えるために、薄い味付けにすることがポイントです。
ビタミンやミネラルを豊富に含んだ根菜を多めに取り入れていけば、自然とカラダが芯から温まり、保温ができます。
その結果、カラダの新陳代謝がアップして、痩せやすい体質へと変化していきます。
根菜から食物繊維も豊富に摂取することができるので、便秘が改善し、お肌のトラブルも緩和されていくでしょう。根菜に含まれているカリウムのはたらきで、余計な塩分を体外へと排出させます。
そのことによって、カラダ全体のむくみがなくなり、スッキリとしたボディラインへと変わっていきます。
さらには、根菜のある程度の固さが、食べているときに表情筋を鍛えさせ、結果フェイスラインがスッキリと引き締まり、小顔になることも叶います。
あるサイトでは、
地面の下に埋もれているものは、身体を温める性質をもっています。
それらは自分に熱があるので、熱い太陽から逃れようとして地面の下へ深く伸びようとするのです。
この性質から根菜類や芋類が身体を温めると言われていて、しかも根菜類が冬にとれる事から冬野菜が身体を温めるとされているのです。野菜に含まれるビタミンCやビタミンEは冷え性に効果があると言われています。
ビタミンEは血行を良くする働きと、体内のホルモン分泌を調節する働きがあります。
また、ビタミンCには、血液の主要な材料となる鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を保持する働きがあるので、血行が良くなり、温かくなるのです。
これら冬の野菜には、粘膜保護や免疫力向上の成分も含まれているので、乾燥する冬には欠かせないと言えるでしょう。
他にも、
根菜と一言で言っても、すべてが同じような作用を与えるわけではありません。
ただ、全般的にビタミンやミネラルを豊富に含んだものが多いんです!
ビタミンが豊富だと血行促進効果が生まれます。
そして、ミネラルが豊富だと代謝が良くなって利尿効果が生まれます。
利尿効果が高まれば、それだけ体の温度を下げてしまう水分を排出できるということになるんです!
というものがありました。
後者は、この後に「忘れてはいけないのは、生姜!」として、ずっと生姜だけのレビューを行っていて、「生姜サイコー。お前ら生姜食えよ。」で締めています。
じゃぁ根菜じゃなくて、「生姜が身体を温めてくれる理由」というタイトルでも良いのではないかと感じました。
基本的に、
・ミネラル・ビタミン含有量が多い
・土の中で生育する者は、身体を温める
というものが多いようです。
ただ、最後の
・代謝が良くなり利尿作用が高まり、その結果身体の温度を下げる水分を排出できる
は、よく意味が分からないです。
さて、ここまで抜粋・引用を続けてきましたが、
「本当に、根菜は身体を温める役割を果たすのか?」
という事に関して、私は
「ごく一部は身体を温めるものはあるが、基本的には「維持」か「冷やす」ものが多い」
と考えます。
それでは、なぜこのように考えるのか?
それは次回に。
思い込みが強いと解けないパズルで溢れている
前回の続きで、まとめです。
これをテーマに書いていた時、
「あれ?この人の主張通りだったら生のイカとかナタデココとかも噛み切れないから同じにならね?」
「かみ合わせが悪い人だったら、普段の食事でも噛み切れない事になるから、ほとんどが腐敗してしまうんじゃね?」
という様な事を思いました。
これらに関しては、この著者はどのように回答するんでしょうかねぇ。
さて、前回から少し話が変わりますが、ある質問箱の中で、
ホルモンは肌に良いと聞き、今日ホルモンを食べていて思った事です
噛み切れない部分の肉はそのまま飲み込みますか?
せっかく肌にいいと思ってホルモンを食べていても、吐き出したのでは意味がないと思いますが、歯で噛み切れない物を飲み込む行為は胃に負担をかけるのではないかと思いました
肌をきれいにしたいと思いますが胃に負担をかけたくありません
私は特に胃が悪いわけではないのですが、胃に負担をかけない心遣いをしています
噛み切れない肉は胃に負担をかけるだけでしょうか?
という問いに対し、
回答1
飲み込みます。
噛切れないホルモンくらいでは、さほど胃に負担はかかりません。
胃液って、かなり強いですから。
胃に負担をかけたくないなら、肉はやめた方がいいです。
肉の消化には最低4時間かかります。4時間も胃を働かせるのは酷です。
できれば2時間くらいで消化できるものがいいと思います。
回答1への回答
胃に負担はかからないのですね。あと胃液の存在を忘れていました。
肉は胃に負担がかかる食べ物なのですね。知りませんでした
回答2
ホルモンは肉より消化がいいので、それほど噛まずに飲み込んでも大丈夫です。
回答2への回答
飲み込んでも大丈夫なのですね。肉より消化がいいとは意外です。次回からは飲み込もうと思います
回答1の根拠は、消化に時間がかかるのが肉のため、避けた方がいいというアプローチをしています。
回答2では、消化の良さ比較で「肉<ホルモン」という根拠のようです。
回答1はまだ言いたい事がわかるのですが、回答2は、「肉というたんぱく質」と「ホルモンというたんぱく質」で、何が違うといいたいのでしょうか?
ホルモンと肉は別物なのでしょうか?
食品成分表では、肉類でホルモン系は「副生物」という扱いですが、だから違うという事なのでしょうか?
よくわからないです。
あと質問者の質問のなかで「胃に負担をかけないような心遣い」というのがありますが、いったいどんな根拠をもとに行動をしているのでしょうか?
とても興味がわきます。
「ホルモンを食べると、肌に良いのですか?」という所も気になります。
情報の根拠が良く分からないですが、これについては私も否定的ではないですが、この質問者の「ホルモン=肌が綺麗になる」とする根拠自体が気になります。
こういった理由なのかな?
面倒なのでリンクを貼っときます。
話を戻します。
胃は、基本的には、ほとんどの食べ物を消化・分解します。
胃液はペプシノーゲンと塩酸が組み合わさる事で、「ペプシン」という消化酵素となり、ペプトン(タンパク質が低分子のペプチドまで加水分解されたもの)まで分解されます。
噛む事で固形物を小さくする事は出来ます。
ですが、のどを通って胃に入ってしまったら、区別はありません。
胃の中でたんぱく質として消化・分解されていくのに、その原型を保ったまま小腸に送り出されるというのは、非常に考えにくいです。
消化出来ない食物繊維が多いと、そのままの形で糞便として排出される事はあると思いますが、それ以外は基本的に原型を留めていません。
それは、分解・消化されるからです。
また胃が持っている消化酵素は、たんぱく質と脂質に対応はしていますが、炭水化物には対応していません。
よく噛んだ方が良いというのは、唾液の中に炭水化物を分解する酵素(アミラーゼ)があるので、それだったら有効だと思います。(あくまでも消化という意味です)
胃には炭水化物の消化酵素は無いので、消化に時間がかかるというか、胃の中に長時間滞留してしまいます。
ですが、たんぱく質・脂質は、炭水化物よりも短時間で胃を通過していきます。
もし、「腐敗する」としたいのであれば、モツのような「たんぱく質」ではなく、「炭水化物」が腐敗するという方が、理にかなっていると考えます。
これまで、話をしてきましたが、引用したのはダイエットインストラクターと自称している人が投稿しているメルマガです。
ダイエットに関する活動をされているようですが、この人の元でダイエットにチャレンジしている人は、大丈夫なのかな?と、勝手に余計な心配をしてしまいます。
文章の中で「ツッコミどころ満載の質問」としていましたが、私も「ツッコミどころ満載の記事だな」と感じたので数回にわたり所感を述べてみました。
あと、自分もそう言われないでいいように、日々勉強と分析を忘れないようにしたいなと感じました。
以上です。
日本人は腸が長いのか?
前回からの続きです。
モツ(動物の内臓肉)ってちゃんと噛み切れます?
相当な咬筋力がないと無理だと思います。
噛み切れないまま胃に放り込まれたモツはどうなるでしょう?(中略)
ほとんど未消化のままモツは腐食しながら腸に送り込まれます。
と、主張されています。
噛み切れない = 未消化 = 胃から腸へ送り込まれる時は「腐食」している
という論調のようですが、かなり強引な主張だと感じます。
胃から腸に行く間に、何が起こっていると言いたいのでしょうか?
胃の中で「消化」ではなく、すでに「腐敗」が起きているとでも言いたいのでしょうか?
置き換えが面倒臭いので、ここでは腐食ではなく腐敗という言葉を使います。
食べ物が腐敗するためには「細菌(腐敗菌)等の増殖」や「毒素」のようなものが必要です。
胃では、「胃液」という強酸性の液体とたんぱく質消化酵素が排出されます。
胃液の主な成分…
・粘液(胃壁を保護し、消化をスムーズにする)
・塩酸(強い酸性で外来の細菌を殺す)
・ペプシノーゲン(蛋白消化酵素ペプシンのもとになる物質。塩酸によりペプシンとなる。)
小腸では防御が出来ないので、ここで強酸性により殺菌を行ないます。
身体に有毒・有害であれば、「嘔吐」や「下痢」いう形でさっさと体外に排出するよう身体は働きます。
簡単に言うと、「食中毒」ですね。
ですが筆者の論調では、引き起こされるという作用は、「便秘」です。
「有害なもの」「腐敗しているもの」が体の中にとどまってどうするのでしょうか?
腐った動物の内臓肉が、アナタの腸に届いたときは地獄絵図。
その通りだと思います。
「腐敗」しているのであれば、さっさと体外に出さないと、感染症を引き起こし、身体の生命維持に支障をきたすのではないでしょうか?
なぜ、便秘になって体の中に留まろうとするのでしょうか?
大腸がんどころではなく、「菌血症」「敗血症」の引き金となるのではないでしょうか?
菌血症(きんけつしょう、英: bacteremiaあるいはbacteraemia)とは、本来無菌であるはずの血液中に細菌が認められる状態を指し、通常血液培養によって証明される。
敗血症と混同されることが多いが、敗血症は「感染を原因として全身性に炎症が起きている状態」と定義される。
一方菌血症は「細菌が血液中に存在すること」を指し、両者はオーバーラップする概念だが別概念である。
ウィキペディア「菌血症」参照
また別件ですが、よく引用される手法として
「日本人の腸は、外国人より長い。そのため消化に時間がかかり、その過程で腐敗するので肉はダメだ!」
という論調です。
ですが、色々と引っ張ってみると、その主張も大きく違いがあります。
皆さんは、どれくらい長いという様に聞いた事があるでしょうか?
あるサイトで比較検証していました。
健康食品やダイエット関連のホームページには、この「腸が長い」説がたくさん出てきます。
ところが不思議なことに、腸の長さに関するデータにはかなりのバラツキがあります。●(日本人の腸は)3倍も長い
●2倍も長い
●1.5倍長い
●1.3倍長い
●1~2割長い
●4mも長い
●2~3m長い
さて、どれが正解なのでしょうか?
そのサイトの中で、
「日本人は腸が長い説」がどのような文脈で語られるかというと、日本人に和食を勧めるときとか、整腸剤や便秘薬を売ろうとするとき、ダイエット法の話をするときが多いようです。
とありました。
ここだけを切り取ると、大きな誤解を与えそうですが、私もそう感じます。
同じ人間で、「日本人」と「欧米人」という区別だけで、腸の長さが2倍違うとは考えにくいです。
という訳で、このサイトのURLを貼り付けておきますので、皆さんも一読してみてはいかがでしょうか?
ちなみに、2011年の記事です。
次回でまとめにします。
体内でモツは「腐食」していくのか?
前回の続きです。
「もつ鍋はどうですか?」という問いに対して、
①もつは噛み切れない
②そのまま胃に送り込まれて消化もよくない
③腐食しながら腸に送り込まれる
④腸を詰まらせる
⑤便秘・肌荒れの原因になる
⑥おならが臭くなり体臭の元になる
なので、「大腸がんになりたかったら毎日食べて下さい(笑)」という結論に達しています。
本当でしょうか??
「肉を食べると消化に悪いため、体内で腐敗して悪影響を与える」
という主張は、結構見かけます。
ですが、その前提は、「肉が消化に悪い」というスタンスからの主張だと考えています。
果たして、「肉」は本当に消化に悪いのでしょうか?
私は、だいぶ前に投稿しましたが、消化に悪いのは、たんぱく質ではなく食物繊維を多く含む糖質(炭水化物)と考えています。
そもそもですが、「肉を食べて未消化だと腐敗する」というのであれば、糞として体外に出た際、その糞の中に「腐敗した肉」を確認した事があるのでしょうか?
糞便の中に、未消化の「もつ」を、この筆者は見た事があるのでしょうか?
私は「わかめ」や「えのき」や「コーン」のようなもの(他にもありますが思いつかないのでこれくらいにします)だったら、未消化でそのままの形をして出てきたというのを確認しています。
(触ってないです。あくまでも見た目です。お食事中の方、いらっしゃったら申し訳ないですが、とても重要です)
ですが、もつ鍋やホルモン焼きで大量に食べたとしても、その残骸を識別できたことはありません。
もちろん、「消化に悪いと言われる肉」を大量に食べた時も同様にそのかけらを識別できません。
以上は、私が肉は消化に良く、炭水化物が消化に悪いと主張する理由の一つです。
そして、便秘の理由を「肉」が第一原因と考えると、上記のような考え方になってしまいます。
それだったら、狩猟時代の人間は皆便秘だったのでしょうか?肉を食べる習慣が少なくなった江戸時代の人たちは、便秘とは無縁の生活をしていたのでしょうか?
ちなみにエスキモーと呼ばれる民族は、便秘で悩む事もほぼ無く、ガンの発症率も低いというデータは出ています。
その事実も「日本人とは違うから」と、自分達日本人を特異的な存在にしたいのでしょうか?
また、モツを食べたら大腸がんになると主張しているのですが、検証データがあるのでしょうか?
その根拠が非常に気になります。
細かいですが、この文章では「腐敗」ではなく「腐食」という言葉を使っているのも気になります。
ふしょく【腐食 corrosion】
金属学の用語。金属がそれをとりかこむ環境物質との間の化学反応もしくは電気化学反応によって損耗すること。
かつては腐食現象を材料の固有の性質と考えた時代があるが,現在では使用環境に大きく依存する現象であるとする考えが定着した。
このように環境中に存在する特定の物質との化学的相互作用によって材料が変質や劣化する現象は,金属に限らずすべての材料にとって,その使用寿命を決める重要な因子の一つであるが,単に腐食という場合には金属腐食metallic corrosionを意味するのが通例である。出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版
腐食
金属類が酸化されて強度が低下していく現象.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典
生物学的腐食
生体由来物質に細菌や真菌(特にカビ類)が取り付き、その物質を消化吸収して侵食する状態を腐食とよぶことがある。
また、生物的腐食を「腐食」、それ以外のものを「腐蝕」として区別することもある。
細菌や真菌が増殖し置換されて行くので、外見あるいは構造が損なわれる。通常は外部に分泌された酵素により生体由来物質が消化分解される。生物学的腐食を防ぐには殺菌処理を定期的に施す必要がある。
ウィキペディア 「腐食」参照
腐敗ならまだ分かりますが、「腐食」という言葉を引用しています。
食品における腐敗
食品における腐敗とは、細菌類の作用によってタンパク質が分解し、人体に有害な物質が発生することをいう。
炭水化物、脂肪などが分解し有害な物質が発生する作用を変敗というが、腐敗は変敗を伴うことがほとんどである。
なお、主に酵母の働きによって無害に分解変化することを発酵、光、空気、水などの作用で実質が変化することを変質と呼ぶ。ウィキペディア 「腐敗」参照
なぜ腐食という言葉を引っ張ってきたのでしょうか?
まぁ、ここは細かいですね(笑)。
続きます。
もつ鍋を食べない方がいいと主張する人の話
私は、色々なサイトやメルマガや書籍をチェックしているのですが、その中であるQ&Aを見つけました。
そこには、「もつ鍋は食べない方がいい」と主張する運営主の回答がありました。
抜粋します。
<質問>
こんにちは。
毎日なるほどと思いながら見てます!!私から質問お願いします。
鍋の季節になりました。野菜を沢山食べれるから、体にいいぞ~ッ!!
ヘルシーだぞ~ッ!!
と思う私ですが…
ちなみに今日はもつなべです(*´∀`)♪笑
ダメですよね?
<答え>
いいですよ~
もつ鍋を毎日食べてください。
大腸ガンになりたかったらね(笑)ツッコミどころ満載の質問ですが、
話すと長くなるので、最も大事な
ことだけを言います。モツ(動物の内臓肉)ってちゃんと
噛み切れます?
相当な咬筋力がないと無理だと思います。
噛み切れないまま胃に放り込まれたモツは
どうなるでしょう?まさか胃が消化してくれるとでも?
ノンノンノン~
そんなに日本人の胃はタフガイでは
ありません。ほとんど未消化のままモツは
腐食しながら腸に送り込まれます。腐った動物の内臓肉が、
アナタの腸に届いたときは地獄絵図。
腸を詰まらせて便秘の原因にしたり、
お肌が荒れる原因にもなります。そうなると、当然のように便やオナラが臭くなり、
体臭の元になります。あ!ちなみに、熱せられた野菜は
酵素も栄養も死んでいるので、
期待しているモノは得られませんよ(笑)お野菜を沢山食べられるから鍋!
という安易な考え方を変えて、
野菜はサラダで食べてみてください。新鮮な食事が一番ですよ。
追伸:僕は野菜が嫌いです。
ニンジン、ピーマン、セロリ、春菊、パクチー、
ナス、みょうが、しそ・・・挙げたらまだ出て来そうですが、
嫌いだけど、毎日食べています。
それは何のため?答えはアナタの想像にお任せします。
では今日も素敵な一日を☆
皆さんは、これを読んでどう思ったでしょうか?
私は、
ほとんど未消化のままモツは
腐食しながら腸に送り込まれます。腐った動物の内臓肉が、
アナタの腸に届いたときは地獄絵図。
腸を詰まらせて便秘の原因にしたり、
お肌が荒れる原因にもなります。そうなると、当然のように便やオナラが臭くなり、
体臭の元になります。
の部分と
あ!ちなみに、熱せられた野菜は
酵素も栄養も死んでいるので、
期待しているモノは得られませんよ(笑)
に引っかかる部分を感じましたが、今回は、最初の「腐った動物の内臓肉・・・」の方に触れていきたいと思います。
長くなるので、次回に回します。
悪魔シリーズが売れているそうですね
皆さん、こんにちは。
「悪魔シリーズ」という造語をタイトルにつけましたが、某コンビニで発売されている「悪魔のおにぎり」の事です。
中身は、白だしで炊き上げたご飯にイカ天入りの天かす・青のり・天つゆを混ぜ込んでいて、税込110円で販売しているそうです。
販売から13日目にして、少なくともこの20年間一度も首位を譲ったことが無い不動の1位である「シーチキンマヨネーズ」を上回ったそうです。
「販売総数600万個を超えました。最も売れた11月3日については単日で約65万個で、おそらくローソンのおにぎり史上最高の販売数」
だそうです。
また、11月21日には、「悪魔のおにぎりの悪魔ご飯」を、ローソンストア100で販売を開始したようです。(378円?)
「天かす、めんつゆ、青のりをご飯にまぜこんだという「悪魔のおにぎり」同様のご飯が400g入っているそう。さらに、天かす、めんつゆが小袋で別添え。お好みで足しながら「追い悪魔」「悪魔増し」の食べ方ができるとのこと。」
だそうです。
そもそも、この商品は
「2018年6月30日放送の「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)で、「悪魔のおにぎり」というのが紹介されました。悪魔の、とつくのはおいしくて食べ過ぎてしまうからだとか。」
そこからSNSを中心に広まり、商品化となったようです。
皆さんは、手に取られたでしょうか?
テレビ放送の内容は知っていましたが、私は、基本コンビニに行かないので、噂程度にしか知りませんでした。
皆さんは、手に取られたでしょうか?
私は、基本コンビニに行かないので、噂程度にしか知りませんでした。
話題を呼んでいるのと、目新しさと、あと味もでしょうが、販売個数が記録的なものを打ち出したのは、単純に凄いと思います。
流石にコンビニ側もこの販売予測を想定しておらず、青のりや天かすの供給が追い付かないため、販売制限を行なったようです。
普段、売れ売れと言っているのに、売れなかったら店舗に押し付けているようなので、希望数を供給できなければ、それは本社側のペナルティとなるのではないかと感じるのですが、その補填は、店舗側に行ったのでしょうか?
そんな内部事情はともかく、私は、気が向いたら食べるかな?という程度です。
基本的に興味がわかないです(笑)。
だって、「おにぎり」ですから。
糖質たっぷりです。
多分、一口食べたら満足すると思います。
「悪魔のおにぎりの悪魔ご飯」でお腹いっぱいになるなら、天ぷらやフライ・豚カツを食べてお腹いっぱいになりたいです。
たんぱく質を少しでも多く選択できるからです。
コンビニの、おにぎり・サンドのコーナー(冷蔵ケース)がありますが、普段でもおにぎりよりは「具沢山のサンドイッチ」を選択するよう心がけています。
少しでもたんぱく源が欲しいと思うからです。
何よりも食べる事で、「コンディションが崩れる事」を恐れます。
興味本位で食べても良いですが、あくまでもおまけでなら食べても良いかなという程度です。
入っているものも、糖質は勿論ですが、天かすに使われている質の悪い油や天かすの小麦粉、白だしの添加物も多く入っていると思います。
自分で作った白だしならまだ良いと思いますが・・・。
皆さんは、このおにぎりを「食べたい」と思いますか?
「どうでもいい」と思いますか?
どちらを選択する方が、健康に近づけると思いますか?
「悪魔」のおにぎりというのは、よく言ったものだと感じます。
大手パーソナルトレーニング会社の表現方法の分析?など
皆さん、こんにちは。
前回の続きで、大手パーソナルトレーニング会社は、「ダイエット」と「ボディメイク」という言葉をどのように使っているのか?
少し分析したいと思います。
まず最大手の、結果にコミットする所ですが、一番に「ボディメイク」という言葉を使っています。
10年後も太らないための「ボディメイク」
あなたの人生を変える「ダイエット」
今度こそリバウンドしないダイエットを始めましょう
注:継続プログラムの管理による。
ともしています。
他には、
「人生最高のカラダへ導くライザップのトレーナー」が在籍
「ボディメイクは自分自身との戦い」
「一生、かっこいいカラダをキープ!」
という感じの見出しが並んでいます。
ダイエットを①、ボディメイクを②とします。
a.①と②は同義(①=②)
b.②は①の中に含まれている(①≧②)
c.①は②の中に含まれている(①≦②)
d.①と②は別物(①≠②)
この分類だと、「c」に該当すると感じます。
「ダイエット」は人生を変えるものであり、キッカケでもあるような表現になっています。
そして、「ボディメイク」を行なう事を主軸として、自分自身と戦いながら、ボディメイクのためのトレーニングを一生行っていきましょう!!
という印象を受けます。
他の会社を見てみましょう。
〇〇式ダイエットを提供します。
「ダイエット」と「ボディメイク」に特化したパーソナルトレーニングジム
ダイエットやボディメイクのスペシャリストであるトレーナーによる、完全マンツーマン形式のレッスン
あなたの体型を変える最高のダイエット体験をお届けします
3食食べるダイエット
トレーナーはダイエットやボディメイクのプロであり教えるプロでもあります
〇〇式ダイエットは一生の財産に
この会社は、トレーニングジムではあるものの、「ダイエット」という言葉を多用し、「ボディメイク」という言葉をほとんど使っていません。
上記の分類だと、「b」に該当すると感じます。
上記2社は、同じ「パーソナルトレーニングジム」で、基本的なスタイルは何も変わりません。
トレーニングに関しては、
前者はアフターフォローという名の継続課金を推奨
後者は2カ月という短期間(?)で結果を出す
という感じです。
食事に関しては、
前者が徹底的に糖質制限を追求
後者は緩やかな糖質制限と3食の食事を強調
という感じです。
この2社での「ダイエット」と「ボディメイク」の表現は、時間軸ではどう違うのか?
前者は、「ボディメイク」を長期継続するもの
後者は、「ダイエット」(プラス「ボディメイク」)を実践・継続するもの
という表現をしていると感じます。
ただ、明確な「ダイエット」と「ボディメイク」の違いが無いように感じます。
トレーニングジムでもあるので、「ボディメイク」という言葉を外せないから、強弱あるにしてもこの言葉を使っているのだと感じます。
ここで考えるのが、トレーニングジムであるにも関わらず、同じような事をやりながら、
「なぜ「ボディメイク」という表現が最優先とされないのか?」
という事です。
トレーニングジムは、基本的には「筋力増強・心肺機能向上」をベースと考えていると思います。
そして、「筋力増強 = 基礎代謝増 = やせる!!」という構図が一般的に用いられているのですが、それならば「ボディメイク」=「痩せるのに最高の手段」となるはずです。
ですが、筋トレをしようとせずとも、太る人もいれば、痩せる人もいるわけです。
ここで疑問符なのですが、
「筋トレをしたら、本当に効率良くやせるのか?」
という事です。
私は栄養士です。
残念ながら「効率良く筋肉を大きくするためのトレーニング」の専門的な知識は備わっていません。
でも、授業の中では、「有酸素運動をしましょう」とか、「METS」という計算方法とかの知識はあります(使わないのでだいぶ薄れてますが(笑))
パーソナルでもなくても、世の中にはトレーニングジムがあります。
それに通う事で、劇的に痩せる事が出来ている人は、どれだけいるのでしょうか?
ほとんどいないと思います。
何年も通っているにも関わらず、まったく痩せないという人が、どれだけいるでしょうか?
最初は「痩せたい」が目的だったにもかかわらず、いつの間にか腹囲はそのままで「筋力維持」に目的が変わっている人は、どれだけいるでしょうか?
ほとんどだと思います。
私は、筋トレなど運動を必要とせずとも、食事内容を変えるだけでやせる事は出来ると考えています。
実際、筋トレを求める事も無く、理想の姿に近づけている結果を出し、利用者には喜んで頂いています。
より理想の追求となると、どうしても「ボディメイク」の考え方が必要となるのですが、「ダイエット」を目的とするなら、食事内容を意識するだけで簡単に得られます。
上記の2社も、筋トレは週に2回程度実践する事と、毎日の食事で大きく変わるという表現をしていますし、専属の栄養士や知識をもったトレーナーの存在は欠かせないです。
普段の食事で、何を食べるのか?という事で、結果が大きく変わるので、365日対応しているというアピールをしています。
健康を得たいのであれば、食事内容を見直すだけで十分なのです。
という事で、「TRDダイエットプログラム」を始めてみませんか?
「健康を手に入れるために特化した「ダイエット」」
でございます。
身体のコンディションが飛躍的に上昇し、おまけで見た目が綺麗になったりしますよ?
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以上です。
「ダイエット」と「ボディメイク」は同じか?別か?
前回の続きです。
皆さんは、「ダイエット」と「ボディメイク」にどのような印象を持っているでしょうか?
ダイエットを①、ボディメイクを②とします。
a.①と②は同義(①=②)
b.②は①の中に含まれている(①≧②)
c.①は②の中に含まれている(①≦②)
d.①と②は別物(①≠②)
皆さんは、上記の4つだったら、どれだと考えますか?どのように考えますか?
という話を、前回行ないました。
皆さんは、どう感じたでしょうか?
正味な話、考え方・スタンスによって大きく変わると感じます。
私は、上記の4つであれば、
dをベースに考えます。
そして、状況・個人差によって、bやcでのアプローチも行なう
という感じです。
私がベースにしている考え方ですが、
「ダイエット」・・・健康を追求するもの
「ボディメイク」」・・・数字を追求するもの
というものです。
健康は日常に溶け込んでいるものだと考えます。
ボディメイクは、健康を度外視してでも、数字という結果を追求していくものだと考えます。
カロリー制限食での例ですが、普段、摂取カロリーを2200㎉としている人が、「ダイエット開始~」と、摂取カロリーを1300㎉にするとします。
ほとんどの人が続かないと思います。
また、「ウエストを5㎝細くするんだ」「足を細くするんだ」「体脂肪を〇%にするんだ」という目標を立てるとします。
ほとんどの人は、カロリー制限をしながら筋トレに励みます。
ほとんどの人が続かないと思います。
その結果、「もう駄目だ。」「また失敗した。」と失敗体験を積み重ね、「ダイエットは難しい」「ダイエットは辛い」という刷り込みが行われていくという事になります。
あなたが行っているのは、本当に「ダイエット」なのでしょうか?「ボディメイク」に励んでないでしょうか?
知識の無い「ボディメイク」(「ダイエット」もですが・・・)は、非常に失敗するリスクが高いです。
上記の私がベースにして考えている内容を時間軸で言うのであれば、
「ダイエット」・・・長期継続するもの
「ボディメイク」・・・短期目標とするもの
と考えます。
「ボディメイク」を長期目標とするから失敗しやすいのです。
これをしっかりと区別しないまま話を進めると、間違いや勘違い、無駄な精神的努力を生み出しやすいです。
では、例として挙げたパーソナルトレーニング会社は、どのような使い方をしているのか?
ちょっと分析してみたいと思います。
少し栄養士らしい話をしているかな?
次回に続きます。
「ダイエット」と「ボディメイク」の違い論
前回の続きです。
私は「TRDダイエットプログラム」を運営しています。
私は何かしらの行動を取る際に、いつも気を付けている事があります。
このブログでもそうです(出来てない部分もありますが(笑))。
「言葉の定義をハッキリする事」です。
同じ言葉にしても、人によって思い起こすイメージは変わります。
ですので共通認識を生み出し、誤解を与えないためにも「言葉の定義をハッキリする」という事は、とても重要です。
北陸か東北の方の方言で、「わかんね」という言葉があります。
ある転勤してきたセールスマンが家に直接セールスをしに行った時に、年配の方から「わかんね」と言われました。
それで、そのセールスマンは、商品の説明が不足していると、熱心に話をしました。
さらに年配の方から「わかんね」と言われました。
そのセールスマンは、さらにかみ砕いて商品の説明をしだしました。
すると年配の方が激怒し、「わかんねといってるだろ!さっさと帰れ!!」と発言されました。
その地方では、「わかんね」という言葉は、「いらない・不要だ」という意味で使っていたという小話を聞いた事があります。
それはともかく。
あるパーソナルトレーニング会社では、
「ダイエットとボディメイクに特化しています」とアピールをしています。
両方に特化しているという割には、ボディメイクでなく、ダイエットだけを言葉として多用しているように見受けられます。
「ボディメイクを続けられた」
ではなく、
「ダイエットを続けられた」
という表現ばかりです。
他の最大手パーソナルトレーニング会社では、
「10年後も太らないためのボディメイク」
という表現をしています。
「ボディメイク達成者〇〇人突破!!」という表現をしていたり、「「人生」を変えるダイエット」「リバウンドしないダイエットを始めよう」という表現もしています。
ここで確認しないといけないのですが、皆さんは、「ダイエット」と「ボディメイク」にどのような印象を持っているでしょうか?
ダイエットを①、ボディメイクを②とします。
a.①と②は同義(①=②)
b.②は①の中に含まれている(①≧②)
c.①は②の中に含まれている(①≦②)
d.①と②は別物(①≠②)
皆さんは、上記の4つだったら、どれだと考えますか?どのように考えますか?
例として挙げたパーソナルトレーニング会社では、どのような意味で使っているのでしょうか?
皆さんに考える時間を与えたいのと、少し長くなるので、次回に回します。
今回は、ここまで。